米Microsoftの次期最高経営責任者(CEO)として、最有力候補の1人とされてきた米Ford MotorのAlan Mulally CEOがMicrosoftへの移籍を否定したと伝えられた。同氏は米Associated Press(AP通信)のインタビューに応じ、「私にはFordに仕える以外ほかに計画はない。Microsoftに関する臆測を終わらせたい」と述べた。
だが、米Wall Street Journalによると、同氏が過去にMicrosoftのCEO職を検討していたことも事実。ここにきてMulally氏が関心を失ったのは、Microsoftが次期CEOの選任過程において情報を漏らしていると同氏が考えたことや、Bill Gates会長やSteve Ballmer CEOが取締役にとどまるか否かなど、Microsoft取締役会における力関係をMulally氏が懸念していることなどが理由という。
Wall Street Journalの別の記事によると、Mulally氏はMicrosoftの投資家の間で評判が良かった。新たな視点でMicrosoftの経営を見直し、巨大化した同社を財務面で統制できる人物として有力視されていたという。その一方で、IT業界における経験の浅さや、68歳という高齢を問題視する意見もあったという。
Microsoftは2013年8月に、Ballmer CEOが1年以内、あるいは次期CEOが決まり次第退任すると発表した。同社ではそれ以来、取締役会に特別委員会を設置して後任を探している(写真1)。
同社は当初、昨年末までに後任を任命したいと考えていた。報道によると、取締役会は12月第2週の週末に会合を開き、候補者について協議した。だがこの会合では結論が出ず、12月17日に特別委員会の委員長、John Thompson氏が声明を出し、最終決定は2014年の早い時期になると発表した。
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