●名称:Gentoo 2007.0 LiveCD ●提供元:米Gentoo Foundation ●URL:http://www.gentoo.org/ ●対応機種:PC AT互換機,PowerPC搭載機など |
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「Gentoo Linux」(以下,Gentoo)は,米Gentoo Foundationが開発・提供している,フリーのLinuxディストリビューションです。
Gentooはそのインストール時に,システムが搭載するプロセッサの種類に適したソフトウエアを生成して導入します(後述)。そのため,システムの性能を引き出しやすい特徴を備えます。また,コマンド・ベースでパッケージを一つひとつ選択しながらインストールすることもできます。手間がかかる半面,本当に必要なソフトウエアだけでシステムを構成できます。
ここで紹介する「Gentoo Linux 2007.0 LiveCD」では,Gentoo LinuxをCDから直接起動できます。また,付属のインストーラを用いてハード・ディスクにインストールすることも可能です。インストールにはLiveCDに入っているパッケージを利用する方法やネットワークを通じてインストールする方法などがあります。
Gentooではパッケージ管理システムに,独自に開発した「Portage」を使用しています。Portageは各サーバーからバイナリ・パッケージではなくソース・パッケージを入手して,コンパイルからインストールまでを自動で行います。そのため,各パッケージのインストールに時間がかかるものの,導入するパソコンに適した設定でコンパイルとインストールが行われます。パッケージに依存関係がある場合は,必要なパッケージすべてをダウンロードしてインストールします。また,パッケージのアップデートやアンインストールも容易に行えます。
インストールの前にインストール時にトラブルを避けるには,事前の準備が欠かせません。インストール作業に取り掛かる前に以下の5点を確認してください。 (1)インストール作業の前に,CD-ROMから起動するようパソコンのBIOSを設定します。設定方法はパソコンに付属するマニュアルをお読みください。 (2)WindowsとLinuxをインストールしておき,起動時に選択する(デュアル・ブートにする)場合には,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときにWindowsを起動するには,この起動ディスクが必要な場合があります。 Linuxを削除してWindowsだけが起動するように戻すときには,ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)に, Windowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。それには,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」を実行します。Windows XP/2000/Vistaの場合は,Windows回復コンソールを利用します。回復コンソールが起動したら,Windows 2000/XPの場合は「fixmbr」,Windows Vistaの場合は「bootrec /FixMbr」,「bootrec /RebuildBcd」の順に入力します。 (3)使用するパソコンのハードウエアによっては,Linuxをインストールしただけでは利用できない場合があります。例えば,無線LANは利用できない場合があります。そのため,ベンダーなどからLinux用のドライバを入手する必要があります。 (4)Gentoo Linuxで日本語環境を整える場合などは,Portageコマンドを利用して独自にパッケージを入手する必要があります。 (5)Gentoo Linuxは,インストールが比較的難しいディストリビューションです。そのため,初めて導入する場合は,Gentoo専用のパソコンを用意した上で,慎重に作業することをお勧めします。 |