●名称:openSUSE 10.2 ●提供元:The openSUSE project ●URL:http://www.opensuse.org/ ●対応機種:PC AT互換機,PowerPC搭載機 |
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「openSUSE 10.2」は,コミュニティのopenSUSEプロジェクトが開発・提供する,フリーのLinuxディストリビューションです。その商用版が,openSUSEをベースに米Novell社が開発・提供する「SUSE Linux」です。「Red Hat Enterprise Linux」と「Fedora Core」の関係でいえば,Fedora Coreに相当するのが,openSUSEです。openSUSEプロジェクトで開発されたディストリビューションが,製品版のSUSE Linuxのベースとなっています。
openSUSEの特徴は,「YaST」と呼ばれる独自の管理ツールを備えていることです。YaSTではパッケージのインストールやアップデート,ハードウエアやシステムの管理が可能です。またGUI環境では,YaSTをグラフィカル・ユーザー・インタフェースに対応させた「YaST2」が利用できます。 YaSTと同様にパッケージからハードウエア環境まで,幅広い設定項目を管理できます。
openSUSEでは,X Window Systemをグラフィックス・カードのアクセラレーション機能を利用して快適に操作できる新しいGUI環境「Xgl」が利用できます。Xglを有効にすれば,ウインドウの透過効果や3次元効果を使ったデスクトップ環境が実現できます。
本インストール・ガイドはopenSUSE 10.2のインストールDVD(日経Linux2007年2月号付録DVDに収録)を用いた導入方法を紹介します。
インストールの前にopenSUSE 10.2を利用する前に以下の4点を確認してください。 (1)まずDVD-ROMから起動するようにパソコンのBIOSを設定します。BIOSの設定方法はパソコンやマザー・ボードに付属しているマニュアルを参照してください。また,DVD-ROMから起動できない場合は起動フロッピ・ディスクとモジュールの入ったフロッピ・ディスクを作成し,それを使って起動します。フロッピの作成方法は付録DVD-ROMの「boot/README」を参照してください。また,フロッピのイメージは付録 DVD-ROMの「boot」ディレクトリ,Windows環境で起動ディスクを作成するプログラムは「dosutils」ディレクトリにそれぞれ格納してあります。 (2)WindowsとLinuxをインストールしておき,起動時に利用するOSを選択する(デュアルブート構成にする)には,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときにWindowsを立ち上げる際,起動ディスクが必要になる場合があります。 Linuxを削除してWindowsだけが起動する環境に戻すときには,ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)に,Windowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。それには,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」コマンドを実行します。Windows2000/XPの場合は,Windowsのインストール・ディスクから,Windows回復コンソールを起動して「fixmbr」コマンドを実行します。 (3)パソコンによってはopenSUSE 10.2の機能すべてを利用できない場合があります。例えば,比較的新しいネットワーク・カードや無線LAN機器,テレビ・チューナなどは利用できないことがあります。各ベンダーがLinux用ドライバを用意している場合がありますのでそちらを個別にインストールしてご利用ください。 (4)Xglを利用したデスクトップを使用する場合は,アクセラレーション機能を持つグラフィックス・チップが搭載されており,かつopenSUSEで対応している必要があります。また,NVIDIAといったグラフィック・カードを利用している場合は,ドライバを独自に入手およびインストールを行う必要があります。 |