●名称:SUSE Linux 10.0 OSS ●提供元:The openSUSE project ●URL:http://www.opensuse.org/ ●対応機種:PC AT互換機やPowerPC搭載機 |
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「SUSE Linux」は米Novell社が開発・提供するLinuxディストリビューションです。北米や欧州などでは,デスクトップからサーバーまで,個人や企業を問わず幅広い用途で使われています。
SUSE Linux 10.0 OSS(以下,SUSE Linux)は,Novellがソース・コードを公開,コミュニティ・ベースで開発されています。SUSE Linuxの成果が,製品版のSUSE Linuxにフィードバックされる予定です。SUSE Linuxの最初の正式バージョンは,2005年10月7日に公開された「SUSE Linux 10.0 OSS」です。ほぼ同時に,日本ではノベルが「Novell SUSE Linux 10.0」を発売しています。OSS版と製品版の違いは,フォントや商用ソフトの有無です。
SUSE Linuxの特徴は,「YaST」(Yet another Setup Tool)と呼ばれる独自の管理ツールを備えることです。YaSTでは,ソフトウエアやハードウエア,システムの一元管理が可能です。YaSTを用いて,パッケージのインストールやアップデートや削除,ハードウエアの自動認識などが簡単に行えます。
SUSE Linuxでは,カーネル 2.6.13,総合デスクトップ環境のKDE 3.4.2またはGNOME 2.12.0が採用されています。そのほか,オフィス・ソフトのOpenOffice.org 1.9.125,WebブラウザのFirefox 1.0.6,メール・クライアントのThunderbird 1.0.6,WebサーバーのApache 2.0.54,Windows共有サーバーのSamba 3.0.20などが利用できます。仮想マシン環境を作れるXen 3.0や.Net Framework互換ソフトのMono 1.1.8.3なども利用できます。
ここでは,インストールDVD(x86版)を使った導入方法を説明します。
SUSE Linuxをインストールする際の注意点SUSE Linux 10.0 OSSを利用する前に,次の3点を確認してください。 (1)まずインストールDVDから起動するようにパソコンのBIOSを設定します。BIOSの設定方法はパソコンやマザーボードに付属するマニュアルを参照してください。また,DVDから起動できない場合は起動フロッピ・ディスクとモジュールの入ったフロッピ・ディスクを作成し,それを使って起動します。フロッピの作成方法はDVDの「boot/README」を参照してください。また,フロッピのイメージはDVDの「boot」ディレクトリ,Windows環境で起動ディスクを作成するプログラムは「dosutils」ディレクトリにそれぞれ保存してあります。 (2)WindowsとLinuxをインストールしておき,起動時に利用するOSを選択するには,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときにWindowsを立ち上げるには,Windowsの起動ディスクが必要になる場合があります。 Linuxを削除してWindowsだけが起動する環境に戻すときには,ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)に,Windowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。それには,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」コマンドを実行します。Windows2000/XPの場合は,Windowsのインストール・ディスクから,Windows回復コンソールを起動して「fixmbr」コマンドを実行します。 (3)パソコンによってはその機能すべてを利用できない場合があります。例えば,比較的新しいネットワーク・カードや無線LANデバイス,テレビ・チューナなどです。これら周辺機器のメーカーがLinux用ドライバを用意している場合は,そちらを試してみてください。 |