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『イカを呼ぶ!』公式ブログ

インターネットTV番組、『イカを呼ぶ!』の公式ブログです。

本放送『イカを呼ぶ!』は2016年1月5日(火)に解散致しました。ここはその過去ログです。
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イカを呼ぶ!次回の放送はありません。

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イカを呼ぶ!

Author:イカを呼ぶ!
・視聴者参加型ゆるゆる系エンターテイメント番組『イカを呼ぶ!』です。
毎週金曜日夜23時~26時までの三時間生放送!
視聴者もチャットで参加できるリアルタイム相互番組です。

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◆ 2016年1月5日(火)イカを呼ぶ!は解散しました。
▼番組は2014年10月2日(木)に最終回を迎えました。
▼団体も2016年1月5日(火)を持ちまして正式に解散とさせて頂きました。
▼責任者・担当者は野口雄介個人だけとなります。
▼過去のコンテンツに残されている人物・団体などは一切の関わりがございませんのでご了承下さい。
▼お問い合わせは[email protected]までE-mailにてよろしくお願いします。

Standing Angel  外伝

あたしは蘭子。
アンドロメダの【賀茂なす】と呼ばれる女やが。

今日は「【西鉄福岡⇄アンドロメダ(経由 二日市・太宰府)」の銀河鉄道のパス】ば使って
また地球に来たばい。

【「次の停車駅は薬院、薬院、停車時間は、10時間10分10秒でございます。」】
西鉄福岡駅の一つ手前、薬院。
ここで八ちゃんラーメンば食べてから行くのが常。

でも今日は西鉄福岡駅からさらに地下鉄に乗ると。

【それは、かの有名な外国の掃除機のごとく、物凄い力が働いているっ!】
ちかっぱすごか、ある吸引力に誘われて出かけることにしたとよ。
これから飛行機に乗るばい。

「タチロウ」

あたしのStanding Angelと待ち合わせ。

それにしてもおっつぁんに見つけられた時にはちかっぱビビったばい。
アンドロメダの話までするし。
でも強く殴られたショックでその部分はうまいこと忘れてくれたみたいやが。
それこそ【血と汗と涙の結晶】ばいね。
あたしのことも旧家のお嬢で信じたごたる。
はやく跡継ぎばアンドロメダに送って、
あたしは博多でのんびりしたかばい。

「羽田までの2時間、また【夢精の悪夢】に苦しめられるところだったよ」
うとうとと眠っていたタチロウが言った。

【「やっぱタチロウは、タチロウったい」】


タチロウは【アイスキャンデーをしっかりと、口にくわえて上下に激しく動かした…
周りから白い目で見られようが構わない。彼女の吸引力を思いだす為なら…】

「タチロウ!わざわざそげなことせんでも思い出させてやるとに…!」

「蘭子、こら、サービスのいいスッチーだな?あんっ、そんなに吸っちー・・ぁ・・」


タチロウはこのところ【唇】サービスが大好きで困るばい。
それで満足してなかなか【憧れの2回戦】へと突入できん。
精力絶倫な地球の男の遺伝子で跡継ぎば作りたいのにからくさ。

【屋台の牛すじのように熱く】なった裏スジに【氷】をあてる。
【硬く強ばった褐色の肌とは裏腹に、その感触はしっとりしたスポンジのようにやわらかい。
まるでオールドファッションのように。】
タチロウのオールドファッションはすぐに縮んでいった。

「・・・・・ひゃっ・・・」

縮むのは早かとに、冷たさを感じるのが遅い。
年齢かいな。
早くこの男から遺伝子をもらわんといかん。


東京の、目的の場所に行く前に【五反田】駅を通過。
はじめての山手線ばい。

タチロウ曰く、東京におっても、五反田に来ると中洲でのことば思い出すらしい。
「どれだけお金を払っても、蘭子を超えられやしなかったよ」

いまだにタチロウはよく【よみがえる感触】!と叫ぶことがある。
まだ記憶が多少混乱しとーとかもしれん。

それとも年齢かいな。
活きがいいうちに早く精子ば・・・。

嚥下(えんげ)障害もあるし。
あ、それはコバ・ジュンのことやったばい。

渋谷で降りると、電気屋の店頭のテレビからアナウンサーの声が聞こえてきた。

「【♪男は立てよ、いけよ女のもとへ~とサザンの歌を口ずさみながら、亀は息を吹き返し再び立ち上がった! 生い茂る黒い藻をかき分け、再び荒波の玄界灘に潜り込んだ】ぁぁ!!」

あの日の試合、放送されとったっちゃね。
そらそうやね。
あ、あたしんとこはモザイクかけられとるばい。
そらそうやね。


目的地に着いたばい。
シブゲキ!

のぐっちゃんの舞台ば観に来たとよ。この吸引力に引っ張られてここまで来たとばい。

シブゲキ広かー・・。
アンドロメダと同じくらいあるっちゃないかいな・・。
椅子フカフカやが・・・!
PLAY PARKは2時間45分あったばい。
銀河鉄道感覚で言えばあっという間やったけど、
のぐっちゃんは5団体のうちの一つに出とるけん、もっと観たかったやんね。

「夜どげんすると?」

タチロウはうすく微笑んで、ポケットからビンをちらりと見せた。
【フレンチドレッシング】。

「もう!バカチンなんやけん・・!【でも、そげんあんたがいっちゃんすいとー】!」

あたしの目的は精子、精子だけのはずっちゃけど・・・。
忘れんようにせんといかんね。

「蘭子さま、見ておりますからね。。。きえひひひ」

ったくうるさいやつがきた!

あたしたちは走って丸山町の闇に溶けていった。


外伝 終

--------------------


アンドロメダを回収しようと思ったけど、
ついでこれまでにもらったキーワードをもう一度全部使った!
キーワード、重要な役割果たしてるな~~。

改めて、これまで読んでくれてありがとうございました。
外伝byにゃっくでした。

コメントくれたってかまわないんだからねっ(土下座)

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~

水曜日チームカテゴリ>>『Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~』

                  先週の記事はこれ>>第八話「光の海へ」




最終話「Standing Angel」

-----written by にゃっく-----

タチロウ、なんでね、あんた・・・。
タチロウと言えばイカない、イカないと言えばタチロウのあんたが・・・
なんでこげん早くイッてしまうと・・?

ミェーテルが泣いている。
その姿は私にはミェーテない。

私は目を瞑っているのだ。
瞼にミェーテルの姿が浮かぶ。

これまでミェーテルの涙は何度も見てきた。
それはいつでも悦びの絶頂の時だった。
苦しんでいるようにも見えるミェーテルの泣き顔。
笑っているようにも見えるミェーテルの泣き顔。

くったりとした肢体とは真逆に固く締まったそこに
私はやや乱暴に挿入する。
狭い肉vs堅い肉の戦いだ。
狭い肉はよりいっそう狭さを増し、
硬い肉はますます硬くなる。
繰り返す
繰り返す
不思議だ。
私は彼女を抱きしめ、
彼女は彼女の宇宙の中に私を抱きしめる。

きえひひひひ

うるせーよ
今私は大切な走馬灯を見ているところなのだ。

そう、私の命は今まさに消え入りそうな灯火なのである。

「タチロウはそげん簡単にはイカん男とよ!イカだけに!」

この言葉は走馬灯の中の声なのか、
それとも耳元の、ミェーテないミェーテルの声なのか。

「タチロウは、イカんっちゃけんね!!」

ふわほっ

あいっ

血の気さえも失っていた私の亀と
まさに今活動を止めようとしていたおいなりさんに
走馬灯ではない温かさが襲いかかってきた。

あい、あい、ああああいいいい、いい、、、、

感覚のなくなりかけていた身体の、一箇所だけが熱くなっていく。

「ほっほこーははっへーよ、うへおおふあほほーほへー!」

聞いたことあるような、不思議な言葉が聞こえてくる。

「ほっほこーははっへーよ、うへおおふあほほーほへー!」

なんだこれは・・。

ほっほこーははっへーよ・・・・

痛い!
ミェーテル!
歯が!

ミェーテル!歯!
なんでだ?今までこんなことなかったのに。
う、歌っているのか?

ほっほこーははっへーよ・・・・

おっとこーはたってーよ、ゆけよおんなのもーとへーーー・・・?

あ痛ぁ!

ぅぅん!
あ何故!

わ・る・く・ナイ!

痛ツッ!
ダメだ!
んにゃダメじゃなぁ、んい!

ダメだ!
このまま逝ってる場合ではない!

ぬぅおおおおおおはははははぁん!!

♪男は立てよ、いけよ女のもとへ~とサザンの歌を口ずさみながら、亀は息を吹き返し再び立ち上がった!
生い茂る黒い藻をかき分け、再び荒波の玄界灘に潜り込んだ。

「ミェーテルぅぅ!」

「タチロウ!タチロウが立った!タチロウが立った!やっぱタチロウはタチロウったい!」

立ったと言われた私はもう倒れていた。そう、前のめりに。
海はヨー!海わあヨー!
でっかい海わあヨ~~~!
俺を育てた、ミェーテルの玄界灘だ・・・。

私はやはりタチロウだった。
逝くのはまだまだ先でいいらしい。。。


-----ここから合作!いや、合体!

written by コバ・ジュン-----


何か聞こえる。なんだろう。ざわめき…、歓声?そして高らかな金属音。

あ、これはゴングだ。そう、鐘の音。かなりの勢いでそれは連打されている。段々と思い出して来た。あの日俺は大きな玉ねぎの下、6m四方の松ヤニの香りがする白いマットの上に立っていたのだ。

「タチロウ…、この試合が終わったら…」

「そう、俺達はひとつになろう。そして誰も知らない遠く異国へ旅立とう。」

ミェーテルと約束した控え室。この事は二人以外誰も知らない。身分が違うのだ。「お嬢様」と呼ばれるミェーテルと、ドヤ街に拾われそこで育てられた俺など釣り合う訳がない。しかし二人は惹かれ合った。それはまるで磁石のS極とM極…間違えた、N極の如く。

そしてもうひとつ思い出した。先程の話は、試合前の控え室での出来事であったのだ。ミェーテルは泣きながら、私の熱く固くそそり立った真っ赤なコーナーポストを「はぐはぐぅ」とくわえていた。
想像して欲しい。頬が片方ぷくっと膨らむ姿。口腔内を侵略するのは実に気持ちの良いものだ。

補足。

いや違う。ここからが本題だ。
控え室?リング?マット?コーナーポスト?俺、つまりタチロウは一体何者なのだ?

「おい、ついにやってきたな。見ろよ、以前はお前の事を追い回していた警察が、今じゃお前の為に国歌を吹奏してくれてるんだぜ。感慨深いよなあ…」

あしたのジョー丸パクリのセリフを編集ちょ…、いや、トレーナーのおっつぁんがつぶやいた。俺にとってはそんなことどうでもいい。数分後、リングの上で対峙する「世界最強絶対王者」である『シテ・コンドーム』をぶっつぶすのみ考えていればいいのだ。

オレはボクサー。書け、名前を。

「星野、タチロウ」

天井桟敷主宰である寺山修司の詩が俺の頭を駆け巡る。そう、俺はボクサー、そしてようやく世界王者挑戦の日を迎えたのだった。

編集長だと思っていた男は俺のトレーナー。

福岡中州の立ちんぼうと思っていたミェーテル…。彼女の本名は「開田蘭子(ひらかれたらんこ)」。惜しい!…いや、ではなく、明治から続く旧財閥系の血筋である。

黄金のバンタム級において連戦連勝で勝ち上がった俺に対して、初めて立ちはだかった壁、絶対王者の『シテ・コンドーム』。
かつてないキツいトレーニングをこなし、俺は九段下の坂道を登ったのだった。

そこから記憶がない。蘭子との秘めた乱交くらいしか思い出せない。

そうか、俺は負けたのか。試合に。





…ツー…ツー…ツー

「先生!脈拍が回復しました!血圧も…正常値に近付いてます!」

「奇跡だ、奇跡が起こった。ええと、蘭子さんでしたか。もっと、もっとエロい言葉を彼にかけてあげてください!」

また何か大きな声が聞こえる。先程までの超気持ちよかった感覚から一転、痛みを伴う感覚、そしてまぶたにはまぶしさが立ちこめ始める。

「タチロウ!立つったい!立ち上がるったい!あんたの立つ場所はリングの上だけではないとよ!ここも立たなきゃいけんとよ!」

じゅぽじゅぽと規則正しいリズムを刻み、蘭子の唇が妙技をふるう。んはっ…!そう、それそれそれだ蘭子。あふ、あひぃ…、カ、そこのカリをもっと…。

「先生!」

「信じられない…。蘭子さん、見てください彼のを。間違えた彼を。顔に血色が戻ってきました。もっと、もっと続けて!」

んはあ…

先生、もう充分です。俺はしっかりと現世に帰ってきています。こんなにもキモチイイ事を続けられて、イキはしても逝ってしまう輩がどこにいますか!?

そして俺はまばゆい光の中へ帰って来るのを感じた。


-----エピローグ-----

タッタッタッタ…

桜は散ったが、陽光鮮やかな公園を、俺はトレーニングウェアに身をつつみ走り続けている。

はっはっはっは…

もうすぐゴール。ノルマは終る。そこには純白のタオルを手に持った蘭子が待っていてくれる。

「タチロウ!」

「はぁ…はぁ…、やあ蘭子、お待たせ」

「今日はこぎゃんキツいことするとは思わんかったばい。なんか飲むと?」

「はぁ…はぁ…。いやいい。でももし飲むとしたら」

「なん?」

「蘭子の【フレンチドレッシング】が飲みたいかな」

「あんたアホやろか」

蘭子の平手を軽くスウェーし、俺達は芝生の上に寝転んだ。

「タチロウ、次の試合はどうせんとね?」

「次…、次か。しばらく考えたくないな」

生死の境をさまよう大激闘を繰り広げたのだ。戦闘のモチベーションが下がっても仕方ない。とりあえず今は。

「今は蘭子、お前と一緒にいられればそれでいい。そんな気持ちだよ」

そんな恥ずかしいセリフがすらすらと出て来た。これというのも、蘭子とずっといられる様になったからだ。というより無理矢理した。させてもらった。

「タチロウ…」

待て待て。まだお天道様は中空にある。パンツを下ろすな。犬が見ているだろう。

「ひほひいい?」

蘭子が聞いた。決まっているだろう。

降り注ぐ太陽の下、俺は蘭子の口腔に熱い液体をどばぁと放出した。気付くと蘭子のSPが周囲を取り囲んでくれている。よし、公然わいせつ罪は逃れられそうだ。

「まだ立つやろ?もう一度するばい」

「待て待て。とりあえず今はいいよ。あとでお前の部屋に行くから、その時頼む。」

蘭子は俺の言葉に微笑むと、水色のブラが透けた白いTシャツと、長く白い足を出したホットパンツを翻しこう言った。

「そうたい。タチロウ、いつもいつでもいつまでも立ち上がるったい。あたしのStanding Angel」

ふふっと微笑を返した俺は、とりあえずその場から立ち上がった。リング上で、病院のベッドの上で、そして今ここからも立ち上がる自分の境遇をひとつひとつ思い返した俺の目の前を、「立ちんぼうの天使」は白い肌を存分に輝かせながら緑の中へ溶け込まれようとしていた。

ありがとう蘭子。さあ一緒に帰ろう、あのワンルームへ。狭いけれども、光り輝くチャンピオンベルトがあるあのワンルームへ。

(了)

完結しました。最後は官能小説を表すがごとく、にゃっくとコバ・ジュンの「合体」技でお届けしました。お楽しみいただけましたでしょうか?
コメントをぜひ、ぜひぜひ宜しくお願いいたしますm(_ _)m

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Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~

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                                     先週の記事はこれ>>第七話「待てよ…?」




第八話「光の海へ」written by コバ・ジュン



きぇひひひ…

きぇひひひ…

一体何がどうしてしまったのだろう。私の頭の中に、編集長のあの笑い声が響き渡る。いや、それが本当に編集長なのか、受付のバーサンだったかすら定かではなくなってきている。

ひとつひとつ整理して行こう。

今現在、私は中州のホテル『&MAX(アンドマックス)』でミェーテルの白い肢体を抱いている。それは確かだ。濡れた茂みも熱い蜜壺のたぎりも手に取るように思い出せる。夢心地の様なじゅっぽりじゅぽじゅぽ一回戦を終え、私はオフェンスに回ったのだ。

「タチロウは二枚舌どころか三枚舌のごたる」

ミェーテルの名台詞だ。使い方は間違えているが、私のぷるぷる連続三所責めをうまく表している。その技を駆使し、彼女を何度も昇天させたのだ。そう、させたはずだった。

何時の間にか私は足を肩幅に開き、部屋の中に全裸で仁王立ちしていた。

下を見ると、そこには見慣れた頭部。ミェーテルのものだ。私の股間をじゅっぽりとくわえているのであろう。ずぽずぽといやらしい音が、まるで耳元で行われているかの様に大きく聞こえてくる。うまい、うま過ぎる。亀は興奮して叫び声をあげるかのよう。気付けば彼女の手は私の陰嚢を優しく包み込み、たまにそこへ熱い舌先を這わせてくる。



あぁ、またイキそうだ…イッてしまうよ…



「可愛い可愛い私のおいなり」

きゅぽんきゅぽんきゅぽん!

そこへ突然事務的なセリフが私の耳に入って来た。

「次の停車駅は薬院、薬院、停車時間は、10時間10分10秒でございます。」

薬院。薬院だと?

「蘭子様、残念ですが彼はもう、恐らく…」

何?誰だ?何を言っているんだ?

「そんなわけないったい!タチロウは不死身たい!何度でも立つと約束したったい!」

ミェーテル?ミェーテルだよな?さっきまで股間から聞こえた声が、今は耳元で叫んでいる。いやに周りが騒がしい。熱い、苦しい、呼吸がしづらい、何なんだこれは!?

「夜勤の連中すべて連れて来い!すでに10時間経過、一刻を争う、あとは血液を充分過ぎるほどここに回せ!こちらは重病なんだ!」

怒号が響く。薬院ではなく夜勤?充分?重病?何だ、何が起こっている?

「心臓マッサージ!」

ばいん!

不思議な感覚が身体を突き抜けた。そしてそれは二度、三度と続く。

ばいんばいん!

「おいタチロウ!」

今度は編集長の声だ。え、編集長が中州に来ているのか。

「こいつの消え入りそうな火を、再び灯す事が出来るのはあなただけだ!頼む!祈ってくれ!タチロウのために!」

消え入りそうな火、消え火、きえひ…

「きえひひひ」

そこなんですか編集長!?

ふと気付いた。編集、編集長だと?俺は編集の仕事など一度もしたことがない。なのに編集長?

薄れゆく記憶の中で、しかし段々と思い出して来た事がある。そうだ、俺はあの日彼女と…婚…世界…ピオン…

「いかん、このままでは術式を続けられない。モルヒネ再投与!」

腕を激しく動かした感覚があったが、急激な睡魔が私を襲ってきた。

ミェーテル、聴こえるかい僕の声が。そして見えてるかい僕の姿が。

ツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

単調な電子音が聞こえた。それはまるで私を光の海へ誘う(いざなう)音の様であった。



次回、ド感動の最終回!「Standing Angel」に続く

******

ありがとうタチロウ、ありがとうミェーテル。君達の事は、忘れない…

次回登場する小道具、セリフなどが見える不思議な未来日記はコメント欄へ。

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Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~

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先週の記事はこれ>>第五話「Round2」



第七話「待てよ…?」 written by にゃっく


読者の諸君は玄界灘という海をご存知だろうか。
私は知っている。
今私が顔をうずめているこの場所、こここそが私にとって玄界灘だ。
広く深い潮のかおり・・よせてはかえすミェーテルの痙攣・・・
そしてこの漁場に生息しているのが、そう、ミミズ千匹だ。

「タチロウ、もう行く時間だよ(きえひひひ)」

そうせかさないでくれ。時間はたっぷりとあるはずだ。
今こそ光の海、そう玄界灘へと旅立つところ・・・

ん…?今の声。ミェーテルの声とは似ても似つかない下品な笑い声。

いやそんなはずはない。

ひじきのように豊かに繁った彼女の股間と一瞬だけリンクしたあの髭面。
私はまた白昼夢を見ているのか。

「ああ、もう一度、行くよ。」
現実の彼女に目を向け、そう言った、つもりだった。

しかし私の目には一枚の紙が飛び込んで来ていた。

“西鉄福岡⇄アンドロメダ(経由 二日市・太宰府)”

「もう一発は、向こうに着いてからにしてもらおうか(きえひひひ)」

髭面の編集長がそこに立っていた。

いや、そんなはずはない。
ここは福岡、中洲の中の玄界灘なのだ。
私は旅立つのだ。記者は~♪

「蘭子様、探しましたよ。さぁもう十分でしょう。」

蘭子、それはミェーテルの本名だ。
しかしそれを知っている人など多くないはずだし、
ましてや東京にいるはずの編集長がここでその名を口にするはずもない。
さぁ、いざ、記者は~♪

「おい!タチロウ!この方は、アンドロメダの賀茂なすと呼ばれたお人だぞ!!」

賀茂なす・・・?
あの肉厚で、柔らかくとろけるような・・・そう、ミェーテルはまさに賀茂なすそのものだ。
なすの女王と言われる・・・女王?

「蘭子様はアンドロメダの女王だ。タチロウ、よくやってくれた(きえひひひ)」

話の内容といい、その笑い声といい、もう現実離れしすぎている。
とにかく私は光の海へと旅立つしあわせ探す旅人なのだ。
青い小鳥に出会いに行くのだ。
記者は銀河を超えさいはて目指すのだ。

「さぁ、行くぞ(きえひひひ)」

私は銀河鉄道のパスを首に下げさせられた。

待てよ…私は今…だから…



次回、第八話「光の海へ」に続く

******

賀茂なすの異名を持つ蘭子!

次回登場する小道具、セリフなどが見える不思議な未来日記はコメント欄へ。

Standing Angel第六話「Round2」

                                  先週の記事はこれ>>第五話「彼女のカタチ」

第六話「Round2」 written by コバ・ジュン

♪汽車は~闇○抜けて~光○海へ~

室内の有線から、懐かしい歌が聴こえてきた。
これは、数十年前に流行ったあるアニメの曲である。確か少年が謎の美女に連れられ、機械の身体をもらいに行く…、いやいや、「確か」とかではなく、私はそのアニメが非常に好きだった。マンガも買っていた。あげく連載されていた少年誌の「地球→アンドロメダ無期限」のパスポートプレゼントにまで応募したくらいだ。勿論当たりはしなかったが、応募ハガキを100枚出すという若き日の「血と汗と涙の結晶」は、今も決して無駄にはなっていない。

「何を考えているの?」

という様なことを私の横で彼女が言った。

「もちろんミェーテル、君の事だ。過去を思い出していたんだ」

私は少しだけ嘘をついた。そのまま体勢を入れ替え彼女の上に乗ると、勢い良くその白い裸体の上にある二つの小さな果実を交互にくわえた。

ふわはぁん!

攻守交代。「憧れの2回戦」が始まる。というのも、タチロウの語源ともなった私の遅さ故に、『ご休憩』程度の時間では次の試合に臨むことはかなり難儀な事であったのだ。

んあああぁん!

彼女はまるで西鉄の警笛の様な声を出すと、その肢体を弓の如くのけぞらせた。相変わらず良い反応だ。本来じらすのが得意な私だが、久々の邂逅なのだ。早くも奥の手を出す事にする。

「さあ、目を開けて見て御覧。そうだ、開けるんだ。そう、いい子だ」

右手を左、左手を右の果実にあてがい、その両の手を伸ばす様にすると、必然的に私の顔は彼女の秘部にやってくる。舌よ切れよとばかりに私は口腔内の生暖かい生き物を引き出すと、甘くむせかえる様な香りのする湖沼へと導いた。そして溢れ出す蜜をかきわけながら第一ポイントに辿り着くと、そこにはまず鼻をあてがう。高い鼻に産んでくれた両親に感謝しつつ、先程の生き物を第二ポイントである花芯へと埋める。

準備は完了した。顔を左右にぷるぷるぷる

「いか…ん、いかんて!」

そうだ素敵だ。もっと激しく反応してもいいんだ。

「ん…あっ!…」

「ダメだ、目を閉じたら。僕の事をよーく見るんだ。ミェーテル、僕が見ぇーてる?」

「やっ…ぱ、タチロウは、んあっ!…タ…チロウったい」

区切る箇所を変えて欲しい。そんな言葉を飲み込みながらさらに顔をぷるぷるぷる

「もう無理ッ…無理ばいッ!…ふあああああん!」

(記者は、闇を抜けて、光の海へ、か…)

あの歌は今の俺を暗示していたのかもしれない。私を誘った編集長のヒゲ面が頭に浮かび、それがビクビクと痙攣する彼女の股間と一瞬だけリンクした。


(次回、第七話「待てよ…?」に続く)

西日本鉄道wikipedia


******

行為を重ねながら、徐々に何かに気付き始めるタチロウ。物語はいよいよ終盤戦!

次回登場する小道具、セリフなどが見える不思議な未来日記はコメント欄へ。

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Standing Angel第五話「彼女のカタチ」




第五話「彼女のカタチ」 written by にゃっく

彼女の明太子はもはやひとつの生命体のようだった。

さきほどまで私の唇にあたたかな感触を与えていたはずが、
今は私のアイスキャンディーとご対面している。
ああ、俺はいつのまにこんな姿に。

そして彼女のそれはO(オー)のカタチになり・・・
わたしの、烈火のごとくもえたぎるアイスキャンディーをやさしく包み込んだ。
と、とろける!
さきほどの老婆とはワケが違う。
アイスキャンディーはまずはやさしく包み込む、そう、
あんなふうに上下に激しく動かすのはほんのたまにでいいのだ。
まったくあの老婆ときたら、私とミェーテルとの大事な時間の前に何を見せてくれているんだ。
そもそもあの老婆の口元といったら・・・・

「ごめん・・・すかんやった?」
彼女が下から見上げていた。

なんてことだ。なぁんてこった。
私のアイスキャンディはいつのまにかソフトになっておるではないか!
あの老婆のことを思い出してしまっていたせいだ。クソッ

「フレンチドレッシング、持ってきとるばってん、使うかいな?」

さすが彼女はプロだ。
私が出会った頃のようにと願っていることなどお見通しだったのだろう。
あの頃、私と彼女がひとつになるとき、そこには必ずと言っていいほどフレンチドレッシングがあった。

ツ・・と、彼女がフレンチドレッシングをゆっくりと垂らした。
はぃん!

「おいしそうなサラダがあるばい」

イヤン食べられる!恥ずかしいお!
よみがえる感触!
これだ!これだミェーテルゥゥゥ!!!

あの頃のままの2人、そしてフレンチドレッシング!
もう何もいらない!

そう思った次の瞬間、彼女が言った。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・海鮮サラダたいね」

私は・・・・おいしいサラダをイカ風味にしてしまった。

なんということだ、、、、
昔は彼女にタチロウとあだ名をつけられるほどのチロ・・いや、そんな問題ではない。
さっきまでソフトだった私のサラダがもう噴火しているのだ。
人としておかしいじゃないか。

しかしそういえば近頃の私はおかしい。

私を狂おしく苦しませる中学生のような夢、白昼夢、五反田さん・・・
そういえばあの日もそんな夢を見て机にまで涎をたらしていたような気がする。

そもそも私のこの博多行きも不自然なものだった。
そしてなぜ編集長はあの日急に私のことをタチロウと呼んだのか。
なにかが・・・・なにかがおかしい。

考え込んでいる私は、男として落ち込んでいる情けない姿に見えてしまっていただろう。
彼女は言った。

「でも、そげんあんたがいっちゃんすいとー」

やさしいじゃなイカ!

私は最大の謎に気づきかけていながら、本能のままに、また彼女の胸へ飛び込んだ。

andmax

次回、第四話「Round2」に続く

******

最後のセリフがなければ、何かに気づけたかもしれないタチロウ。
おしかったネ!

次回登場する小道具、セリフなどが見える不思議な未来日記はコメント欄へ。

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