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  2. 2009年10月

ドル円、大陰線安値引けの翌日は上がる?

最初に断っておきますが、
これは完成されたトレーディングシステムではなく、
あくまでもシステムの原型を探る段階のお話です。


タイトルのあるように、

ドル円のローソク足が大陰線で、かつ安値近辺で引けた翌日に買う

という戦略を試したらどうなるか?

FXシステムトレード研究

仮にこのような短期逆張り戦略のアイデアを思いついたとします。

※一般には大陰線の安値引けは相場の弱気なサインをされますが
※ここでは逆にそれを買いのサインとして捉えてみようということ。


さて、もっと具体的にルール作りに入りましょう。

未定義な部分を数式で書き直し、完全に定義されたルールにするのです。

ここでは「大陰線」「安値近辺」が未定義な言葉として使われてます。

-大陰線とは 陰線のうち比較的実体の長いものです-

googleで検索すると、このように出てきます。

ローソク足の実体は始値と終値の差で定義されておりこれはOK。
問題は「比較的」という言葉ですね。

ひとまずこの「比較的」という言葉を「Xpips以上」に変え、

ドル円の(始値-終値)がXpips以上

というルールにしてみます。


残りは、「安値近辺」です。

これも(終値-安値)がYpips以下で表現できます。

決済はエントリーの翌日として、まとめると、

(1)ドル円の(始値-終値)がXpips以上で
(2)(終値-安値)がYpips以下の場合、
(3)翌日に成行き買いを行い、翌々日に成行き決済を行う。

というルールになります。

パラメータはXとYの2つ。

これを動かして最適化してみると

X=60pips Y=20pips

のとき以下のようなバックテスト結果が得られます。


[陰線の実体が60pips以上で下ヒゲが20pips以下の
ローソク足が出たら翌日成行き買い、翌々日決済]

◆検証期間:1999年1月1日~2009年10月30日

◆対象通貨ペア:USDJPY

◆トレード数:181

◆累積損益:3284.1pips(スプレッド3pips、スワップ考慮済み)

◆1トレード当りの平均損益:18.14pips

◆勝率:61.9%

◆PF(プロフィットファクター):1.84

◆PR(ペイオフレシオ):1.13

FXシステムトレード研究


この売買戦略は、ドル円にしか通用しません。

正確に言うと、ドル円にしか通用してこなかったというべきしょうか。

ルールのパラメータXpips、Ypipsはドル円用に設定したものなので
これをX%、Y%というふうに割合にして一般性を高めるのが常套手段の1つです。

他にも平均レンジを使って通常よりも実体の長い陰線を
拾い上げてみてもおもしろいでしょう。

エントリーした翌日に決済するのではなく、何日か保有するという手も考えられます。
あと、暴落時の保険的なストップも追加しておく必要がありますね。

ここからのカスタマイズは興味のある方に任せることにします。


追伸

実は昨日10月29日はこの大陰線の安値引けルールに該当した日でした。
午前中ドル円は売りに押されましたが、夜になってから反転。
始値から1円近く上昇して引けました。


  【FX システムトレード派はこちら

チャネル日数を可変にしたチャネルブレイクアウト

このブログでかなり前にチャネルブレイクアウトについての記事を書きました。

→ チャネルブレイクアウト研究 ドル円の場合

記事では、

1.チャネルブレイクアウト(20日、5日)はドル円相場で比較的うまく機能する

2.ただし、低ボラティリティ時期をいかに克服するかが鍵

と結んでいます。

そこで今回は、紹介したチャネルブレイクアウト(20日、5日)
がその後どうなったか追跡調査してみます。


検証1: チャネルブレイクアウト(20,5)

◆検証期間:2009年1月1日~2009年10月16日

◆対象通貨ペア:USDJPY

◆トレード数:10

◆勝率:30%

◆PF(プロフィットファクター):0.78


低ボラティリティの影響か、PFは1を切りマイナス収支となっています。


このブレイクアウトシステムを一部改良して、
パラメータのチャネル日数を可変にしてみます。


[チャネルブレイクアウト 可変型]

(1)N日間の高値(安値)を更新したら、買い(売り)エントリー。

(2)5日間の高値(安値)を更新したら、売り(買い)建て玉を手仕舞い。

(3)Nは基本日数を20日とし、平均レンジの大きさによって以下のように変動する。

※ レンジの定義は(高値-安値)です。

まず5日間の平均レンジを計算し、これをarとします。
前日のarが前々日のarに比べ、5%大きい場合
チャネル日数は(基本日数+1)=21日とします。
同様に10%大きいときは22日、15%のときは23日。
逆に小さいときも同様で、
5%小さいときは(基本日数-1)=19日、10%小さいときは18日とします。

つまり変動幅に連動して5%刻みでチャンネル日数を増減させているわけです。
チャネル日数は基本日数となる20日を中心に上下します。

ここ1年間のドル円では最小値は16日、最大値は29日となっており、
相場に急激な変化がない限りほぼ基本日数の20日前後に留まることが多い傾向があります。

このように平均レンジによってチャネル日数を変えてみるとどうなるでしょう?

検証2:可変チャネルブレイクアウト(N,5)

◆検証期間:2009年1月1日~2009年10月16日

◆対象通貨ペア:USDJPY

◆トレード数:10

◆勝率:30%

◆PF(プロフィットファクター):1.24

トレード数も勝率も「検証1」と同じですが、PFは1.24と良化しました

不思議ですね。
つまりこれ、トレードの勝ち負けは変わらず、
エントリーやイグジットのタイミングが少し改良されているわけです。


1999年からのバックテストでは以下のようになります。

検証3:可変チャネルブレイクアウト(N,5)

◆検証期間:1999年1月1日~2009年10月16日

◆対象通貨ペア:USDJPY

◆トレード数:153

◆勝率:47.1%

◆PF(プロフィットファクター):1.39


今回検証した可変チャネルブレイクアウト、実はこのブログを始める前の
2008年までのデータですでに検証をしていたのですが、その時点ではあまり
効果を確認できませんでした。

しかしこの2009年の低ボラティリティの期間において2つの差が少し開いている
ことが判明したので今回このブログで紹介してみます。


ちなみにチャネル日数を相場状況によって変える効果は、
ドル円相場だけではなく、ユーロドル相場にも見られます。


検証4:チャネルブレイクアウト(20,5)

◆検証期間:1999年1月1日~2009年10月16日

◆対象通貨ペア:EURUSD

◆トレード数:153

◆勝率:43.8%

◆PF(プロフィットファクター):1.25


検証5:可変チャネルブレイクアウト(N,5)

◆検証期間:1999年1月1日~2009年10月16日

◆対象通貨ペア:EURUSD

◆トレード数:150

◆勝率:45.3%

◆PF(プロフィットファクター):1.39


   【FX システムトレード派はこちら

短期トレンドフォローシステム、ドローダウン解消

トレードシステム【Phai System 01】のここ3ヶ月の
運用成績です。
 
システムのバックテスト結果は
USDJPYブレイクアウトシステム【Phai System 01】


◆期間:2009年7月~9月

◆対象通貨ペア:USDJPY

◆トレード数:22

◆勝率:50.0%

◆獲得pips:+337.4pips(スプレッド3pips、スワップ考慮済み)

◆PF(プロフィットファクター):1.46

◆PR(ペイオフレシオ):1.46

◆コメント:

トレンドが出るようになってから本調子に。
前回3ヶ月のPFは0.75と悪化してたが、そのときのドローダウンは
完全に解消した。

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プロフィール

Phai

Author:Phai
4年前に専業トレーダーに転身。
トレンドフォロー系のシステムをメインに複数のシステムで資産運用を行っています。
メンバー100名以上→【FC2限定システムトレードコミュニティを立ち上げました

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