今日は、前回の続いて僕のレピカでの本業であるCFO業務の話しで、ポイント使用時にどういう会計処理になるかを書きます。

前回、既存の日本の会計基準でも国際会計基準(IFRS)でも、一定期間で見れば売上、利益は変わらないと書きましたが、それはIFRSでは売上が将来に繰り延べられるだけだからです。

まずは、おさらいですが、これがポイント付与時の処理。
1,000円の商品が売れて10%のポイントが付与され、付与されたポイントは将来的に80%が使用される前提です。

<既存の日本の会計>
現 金1,000円/売 上1,000円

<国際会計基準>
現金1,000円/売 上 926円
       /ポイント負債74円

売上=1,000×1,000/(1,000+[100pts×80%])=926


続いて、これがポイント使用時の処理です。
付与された100ptsのうち、50ptsが使用された場合の処理です。

<既存の日本の会計>
売上発生なし

<国際会計基準>
ポイント負債46円/売 上 46円

売上=74×50pts/(100pts×80%)=46


つまり、日本の会計だとポイントが使用されたときには売上ゼロでしたが、IFRSだと、売上が46円計上されます。

最初、1,000円の売上が926円になり、74円下がってしまいましたが、ここでかなり取り戻しました。

さらに、あと30pts分使われると、全部取り戻します。

<国際会計基準>
ポイント負債28円/売 上 28円

売上=74×30pts/(100pts×80%)=28


ここで、あれ?まだ20pts残ってるじゃん!と思うかもしれませんが、元々の前提が付与したポイントの内80%が使われるというものなので、これで計算はピッタリです。

どうでしょうか。
ポイントを活用して、ちゃんとリピート売上につなげていけば、売上も利益も変わりません。

会計基準に惑わされずポイントでどんどんリピート促進していきましょう。