2025-11-21

日本で東向きの部屋が人気の理由はいくつかある。

大きいのは生活習慣。日本って昔から朝に家事活動を始める文化が根強いから、朝日で部屋が明るくなる東向きが好かれる。洗濯も換気も朝にやる家庭が多いし、高温多湿だから午前中に乾燥させたい、みたいな発想もある。共働きが増えてから、この「朝が勝負」の感覚はむしろ強まってる気がする。

 

次にデカい要因が西日の暑さ。日本の夏は湿度も気温も高いので、夕方の西日は本当に凶悪。部屋は灼熱化するし、冷房は効きにくいし、カーテンも焼けるしで、正直メリットがほぼない。だから「午後は日が入らなくていい」=東向きがちょうどいい、となる。特に西日本では「西向きだけは避けたい」みたいな人も多い。

 

冬も日本は日照時間が短いので、午前中に光が入るのはありがたい。リビングが暗いと精神的にも地味にストレスから、東向きでも十分な採光があるのは重要ポイント

 

風水文化の影響もある。「東=太陽が昇る方向=縁起が良い」という価値観が昔からあるし、広告でも「朝日の入るリビング」は定番セールスポイント。この文化も人気を押し上げている。

 

さらマンション市場の慣例も重要日本では南向き・東向きが売れ筋から供給もそれに寄る。本来利便性とは別に市場がそういう価値観」を作ってしまっていて、南→東→西→北の序列固定化されている。

 

じゃあ海外はどうかというと、国ごとに全然違う。例えばアメリカカナダは南向き・南西向きが人気。日本みたいな湿気+夕方殺人的西日があまりないので、単純に明るくて暖房効率が良い方が好まれる。

 

ヨーロッパも基本は南向き最強。特に北欧は冬の日照が少なすぎて、南向きじゃないと暗すぎる。地中海の方は夏が暑すぎる地域もあって、そこでは日本みたいに東向きの評価が上がることもあるけど、全体では南向き圧勝

 

アジア圏(中国韓国台湾)は日本とかなり似ていて、風水的に南向きが最上で、次に東向き。西日は嫌われるし、高温多湿なので採光と換気が重視される。

 

面白いのはオーストラリアで、南半球から太陽の動きが逆。なので「北向きが一番良い」という、日本とは真逆世界になる。

  • 季節が逆になることは聞き慣れてるけど、窓の向きが北向き最高になるのは言われてみればって感じやな、おもしろい

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