「リベラルが傲慢に振る舞うから大衆が離反して参政党が躍進する」 という言説がX(旧Twitter)上で流れている。
朱夏論 ttps://x.com/ura_account55/status/1941730238284824925
だからリベラルのみなさんのその自分が「叱る大人」で、相手が「叱られる子供」だという傲慢さこそが、既成のリベラルへの反発を形成し、参政党などの反動につながってるって気づきなさいよ。
それに対して当の「リベラル」派学者からは次のような反論が出ている。
Daisuke Tano ttps://x.com/tanosensei/status/1942418912781688985
「リベラルが傲慢に振る舞うから大衆が離反するんだ」みたいな言説には惑わされずに間違ったことは間違っていると遠慮なく指摘しないとダメですよ。
そう、この反論は正しい。なぜなら日本のリベラル派政党もリベラル派学者も、大衆から支持されていたのは極僅かな期間だったからだ。
朱夏論氏の指摘の下敷きは、欧米におけるリベラル派によるリベラル批判だろう。
ttps://econ101.jp/us-democrats-need-to-discipline-their/
...アメリカのリベラル派は、信じられないほど政治が下手で、その無能さが我々にトランプを押し付けたのだ。
これに気づいたのは、アメリカのリベラル派学者の話を聴いていたときだった。その学者は、余談としてトランプがいかに酷いかについて話し、最後に「アメリカ国民を代表して」謝罪した。その学者はトランプの当選に個人的な責任を感じているように感じなかったことから、謝罪に不誠実さを感じざるを得なかった。実際、彼女はトランプをまるで宇宙から降りてきたかのように語り、アメリカのリベラル派(と「進歩派」)の振る舞いがトランプの人気とは何の関係もないように語ったのだ。
しかし、日本の「リベラル」を欧米をはじめとした海外の真面目なリベラルと同じように見ないで欲しい。例えば上記の記事でいえば、アメリカでは通算してかなりの期間をリベラル派たる民主党が選挙に勝って政権を握り、リベラル派学者たちがそれに間接的に影響力を行使していたからこそ、トランプを勝たせてしまった道義的責任を政治家のみらならずリベラル派学者にまで追求できるのである。
翻って日本はどうか。本格的な(欧米的な意味での)リベラル政党たる旧民主党が政権を握ったのは、2009年か2012年の僅か3年間しかない。たった3年間しか存続できなかった政権にリベラル派学者が行使できる影響力など、たかが知れている。
日本の「リベラル」(リベラル派学者含む)は欧米等のリベラルと異なり、ほとんどの期間が大衆から遊離した存在であり、選挙に勝って政治的に責任を引き受けた上で意思決定する能力も意思も乏しい。欧米等の真剣で有能な(だった)リベラルとは大きく異なる、無責任で無能な本邦の「リベラル」に参政党躍進の責任を問うなど、あまりにも酷なことだ。
議席がいくら少なくても学術マスコミをほぼ牛耳ってるおかげで散々デカい顔はできたわけだからな