う~ん、連載前提のお試し読み切り版って感じで一作の映画としては評価不能ってのが誠実な気がする50点。
米軍的な組織と組んでオニ狩りをしている始祖吸血鬼のSAYAは組織の指示により横田基地内の高校に潜入、そこで出会った2人の生徒に扮したオニとオカマバーで働くオニと戦う。
マジでこんだけの話。
SAYAが始祖吸血鬼っていうのも「らしいよ」程度にしか語られないし、敵のオニも「そういう設定」以上のものは出てこない。SAYAが所属している組織も2人のハンドラーがいてなんか指示は出してて米軍より上の階級の組織だってことはわかるけどバックボーンは不明。
キリングマシーンのSAYAが高校に入ったことでゴタゴタが起きたりクラスメイトや教師とすったもんだする中で人間性を獲得するみたいなドラマも特にない。
目を付けたら保健室ですぐに襲い掛かって取り逃がして仮装パーティ会場に逃げ込んだオニと戦おうとするもまた失敗して取り逃がして~となるんだけど、こっちの期待感としてはせっかくパーティ会場に入ったらそこでの惨劇を所望だがそれも叶えられない。
まぁアニメーションは結構頑張っていて、SAYAがなんかカリカチュアされた黒人みたいなタラコ唇なのは俺的には気に入らないが、海外に売っていくための施策としてはそういうもんなんだろうけど、登場するキャラクターがみんなぬるぬるとよく動くしアクションも上々。色彩も舞台背景(1970年くらい)を意識してかかなり抑えられた色調で特にライティングが良い。短い中でアニメーションとして気が抜けている時間はほとんどなかったと思う。
ただ最後に大ボスが空を飛んで逃げ米軍の輸送機に取りつこうとする展開をどう捌くかと思ったら車で追いついて横薙ぎ一閃というのも2体目と同じ殺し方で工夫がないなとちょっと残念。なんかいい感じの空中殺法見せてくれてもよかったやん?
とまぁ、よーするに「女子高生のコスプレした女(吸血鬼オリジン)が日本刀を振り回してバケモンをバッタバッタと切り殺す」という設定の作品を作りますよ。そしてアクションに関してはこんだけやれますよ俺ら。だから予算(連載)くださいねというパイロットフィルムって感じだったかな。
実際これが実写映画、ゲーム、そして怪作と名高いBlood-Cに繋がっていくのだから、役目は果たしたということか。
そんなわけでぬるぬるアニメーションして女子高生のコスプレした女が日本刀を振り回してバケモンをバッタバッタと切り殺すアニメーションをご所望の方には普通にオススメはできるけど、映画見たいなって人には微妙。本質的にはProduction I.Gのプロモーションビデオだと思って見るべきだと思いました。