超弦理論は通常10次元の1次元的対象の量子化と説明されるが、これは既に古い。
現代的理解では、弦は基本ではない。基本なのは場の圏(∞-圏)であり、弦はそのホモトピー的影として現れる。
より正確には、量子重力を記述する対象は対称モノイド安定∞-圏上の双対可能対象の完全双対化であり、これが拡張TQFTとして実装される。
コボルディズム仮説はその骨組みにすぎない。問題は、その∞-圏が何であるかだ。
現在の焦点は、時空は幾何ではなく安定∞-圏のスペクトラム圏として再構成できるか?
つまり時空とは manifold ではなく、Spec(Perf(C)) のような「導来圏のスペクトル的実現」である可能性。
ここで Perf(C) はあるE∞-環スペクトラム上の完全加群圏。
このとき重力は metric ではなく、双対性の破れとして定義される。
次に、ミラー対称性のさらに奥。通常のホモロジカルミラー対称性は DbCoh(X) ≅ Fuk(Y)という導来圏の同値だが、究極的には「ミラー対称性 = Koszul双対性の高次圏版」と見るべきだという流れがある。
ここで重要なのは、弦の世界面はもはや2次元ではない可能性だ。
p進弦理論や派生代数幾何の視点では、世界面は導来スタック上のマッピング空間として扱われる。
すると弦理論の摂動展開は mapping stack Map(Σ, X) のホモトピー型の展開になる。
ここで Σ は通常のリーマン面ではなく、スペクトラルスタック。
この時点で面積という概念は消える。
問題はユニタリ性は本質か、それともホモトピー的整合性の影か?という点。
通常の量子論はヒルベルト空間とユニタリ群 U(H) を前提にするが、もし基本構造が安定∞-圏なら、ユニタリ性は三角構造と双対性から派生する2次的構造に過ぎない可能性がある。
M理論の11次元は幾何的次元ではなく、スペクトル系列の収束段階を表している可能性。
具体的には、AdS/CFT は等価性ではなく、圏の圏の自己双対性の特殊例であり、重力は境界の自己双対性の不完全性として生じる。
するとブラックホールエントロピーは導来自己準同型環の自己交差数になる。
もしかすると物理法則は安定∞-圏の分類問題そのものかもしれない。
つまり宇宙は分類不可能性の極限構造であり、物理法則はその不完全性定理。
真空は選ばれるのではなく、分類不能なスペクトルの局所切断に過ぎない。
ここまで来ると、もはやウィッテン級の数学物理学者でも定式化できていない地帯に入る。
弦か?場か?圏か?スペクトラムか?それとも双対性そのものか?
だが、抽象数学と超弦理論の接点は、明らかに「幾何の消滅」「圏論化」「ホモトピー化」「双対性の一次化」へ向かっている。
もし可能なら、それはZFCの中ではなく、高次トポス論の内部言語で書かれるはずだ。