収入上限(収入打ち止め制度)
その対策として言われている事は、貧困層の救済ばかりです。富裕層の規制ということは叫ばれず、貧困対策にのみ目が向かわせられているのは、政治的にも権力を持っている富裕層の戦略でしょうか?富裕層は税制でもますます優遇されていって不公平感は積もるばかりです。貧しい国の何百万人もの国民全部の財産よりも多い財産を一個人が持っていると言う現状は、狂っていると言うべきでしょう。
前回書いたように人間の感覚は対数関数的だと言っても、同じ時間働いて、収入が何十倍も何百倍も違うのはおかしいでしょう。
金持ちが悪だと言えば共産主義か?と言われそうですが、
持続可能な社会の構築に置いて、富=資源 を一人で沢山使う事は、許されざる事です。それはエコロジカルフットプリントの観点からも明らかでしょう。
やはり前回【対数関数的感覚】で書いたように、金持ちをより儲けさせる事ほど空しい事もないでしょう。金持ち一人が達成感を味わうのと同じ金額で、何百、何千倍の貧しい人間が同じ達成感を味わう事が出来るのです。
そこで一つの提案ですが、社会主義とは言わないまでも、収入に上限をつけて、それ以上は国が没収と言うのはどうでしょう?(現在日本のような官僚社会では、その没収財産をしっかり管理しなければなりませんが・・・苦笑)
例えば、日本で言えば、年収一千万円なり、五千万円なり、ある程度十分な収入以上の年収は、みんな没収・・・まあその上限の金額は検討課題として・・
そんな事したら、年収が上限に達したら有能な人物が働かないのでないか?
とか言う輩がいるでしょうが、結構ではないですか!! 世の中にはお金にならないボランティアなどで働いている人間は沢山います。十分にお金があるのにお金にならないのなら働かないなどと言う輩は働かないほうが世の為人の為です。環境にもいいに違いありません。滴下理論[Trickle down Theory]なんて、御用経済学者が唱えた富める者をさらに富めさせる為のとんでも理論です。・・。有能な能力が勿体ないのではなく、悪知恵や人を蹴落として自分だけいい生活をしようと考える輩を封じ込めるのです。
例えば日本だけでそんな事をしたら、頭脳流出ではないか?と考えられますが、彼等は持続可能な生き方をしてないどころか、一人で何人分もの環境を破壊しているのですから、そんな人間には出ていって貰えばいいのです。持続可能な社会にはグローバリズムはありませんから、国際競争はありません。
まあ、そう言う人間が集まれば、かつての列強諸国のように他の人々を侵略して征服する事を企むでしょうから、それは要注意でしょうか。
悪平等の社会の必要はありませんが、現在の途方もない格差社会は、悪不平等と言うべきでしょう。そんな悪不平等を解消する一つの試作として、収入打ち止め制を提案させて戴きました。収入上限ではなく、財産の上限でもいいでしょう。年収ではなく生涯給のほうが合理的かも知れません。勿論実行に当たってはクリアしなければならない問題は色々あるでしょう。 それ以外にも格差解消の方法も色々あるでしょう。しかし、有限の地上で、一人で膨大な 富=資源 を所有することは、許されざる事です。一人で、限りあるエコロジカル・フットプリントを使ってしまうことになるのですから。それを不平等とみなして解消する方向に動く事は持続可能な社会を築く為の必要条件でしょう。
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