Author:やる夫達のいる日常
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岩田聡の逆襲(任天堂社長編) 第十八話 ウィーラブゲーム(Wii Mii ゼルダトワプリ)
東京ゲームショウ 2005
基調講演「ゲーム人口の拡大に向けて~ゲーム産業に今、何が必要か~」
│DSでユーザー層拡大に取り組み、ゲーム人口の拡大という形で成果をあげることができた我々は、
│ 据え置き型で何を提案するのか?
└────y─────────
∧_∧
(,,#´∀`)
0^ ^0
| l |
(___)__)
│ わたしたちが目指す方向は、携帯型でもそして据え置き型テレビゲームでも変わりません。
└────y─────────
│ いかにしてゲーム人口を拡大し、市場を発展させていくことができるのか。
└────y─────────
∧_∧
(,,´∀`)
と つ
| l |
(___)__)
│DSのとりくみ前からわたしは一つの危機感を持ってました。
└────y─────────
│それはゲームの発展の歴史の中で進歩してきたゲームの操作系、
│ ファミコンからだんだん高度になったゲームの操作系によって、ゲームから離れてしまう。
│ そしてゲームをしてこなかった人に、さわる前から「これは難しそうだ、とても自分にはできない」
│ と怖がったり、食わず嫌いで逃げてしまう人がいるということを感じていたからです。
└────y─────────
∧_∧
(,,#´∀`)
∩ ∩
| l |
(___)__)
│ですからゲーム人口拡大のためには、
│ ゲーム熟練者に満足してもらうような仕組みを作るのは当然のこととして、
│ 同時に今ゲームにさわっていない人が「自分にも出来そうだ」「さわってみたい」と思えるような
│ 提案をする必要があるというようにわたしは確信しています。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
( つと)
| l |
(___)__)
│ここで最も重要になるのがコントローラーのインターフェイスです。
└────y─────────
│それはインターフェイスを従来の延長上にしたのでは、
│ 今ゲームにさわっていない人、
│ そしてコントローラーさばき、言い換えれば手先の器用さに自信のない人にとっては、
│ 敬遠されてしまうということがあるからです。
└────y─────────
∧_∧
(:´∀`)
( )
| l |
(___)__)
│インターフェイスを大きく変えて、ゲームをさわっていない人に受け入れてもらいやすいようにする。
│同時にゲームの熟練者の方々に、新しい刺激を感じてもらうようにする。
└────y─────────
│そのことによって誰もが同じスタートラインで新鮮に楽しめることが何より重要になる、と考えました。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
0 と
| l |
(___)__)
│これは本質的にはDSのアプローチと共通です。
│しかし、もちろんテレビ画面を2画面とタッチスクリーンにすることは出来ません。
└────y─────────
│そこでゲームのコントローラーは必ず両手で握るものなんだ、という常識を考え直すことから始めました。
└────y─────────
,イ^i l
,イ:::: l __ _l
/:::::::: l ,. |
/:::::::::: { /| __/ __|
/:::::::: _`-、_ /:: {
/::::::::::: < 。\  ̄ __ l ___ l
./::::::::::: r  ̄ ̄ :::::::..... <。゙yi /
/::::::::::: 人 :::::::::::::::. ̄、{ \ ´, まずはこのビデオからご覧ください・・・
|:::::::::::. l __`ー-、.__,,.ノ! ! `'´
|::::::::::::. \ ..`..____' / | ─ ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm44255605
.l:::::::::::::. \:::::::::::::::::::::/ / ’ ,
ヽ::::::::::. ___ \_ ̄~^/ ,/ ───┘
\::/`ー---‐^ヽ ゙`=' / _ _l
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_ /,--、l::::. ノ l  ̄ .| ̄
,--、_ノ:: `ー':: 、ミー---‐,,l \ ___l
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|::::::::::l:::. }::: l:::::,r----- l l __ノ
ヽ::::::::l:::: ト:;;;;;;;/-/__........... / | |
/\::::`ー‐' / l__l;;;;;;;;;;;/ |
/ ` / __|
│これがレボリューションのコントローラーです。
└────y─────────
│誰もが同じスタートラインで直感的に理解できる、そういう新鮮な操作感覚の実現を目指した結果、
│ 従来のコントローラーとは大きく異なる形状になりました。
│
│ご覧の通りプレイスタイルにも大胆なイノベーションをもたらしました。
└────y─────────
∧_∧
(,,*´∀`)
( つ【】
| l |
(___)__)
∧_∧
(,,*´∀`)
( つ【】
| l |
(___)__)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
wiiのコントローラーはwiiリモコンと名付けられた。
これには岩田の強い推薦があったようだ。
wiiという名前も岩田の推薦によるものが大きい。
「we」(わたしたち)にかけたもので、またDSと同じくゲーム機とは思えない短い名前。
アメリカでwee wee(おしっこ)と野次られるのを承知の上でのネーミングだ。
こういう名前の付け方にも、岩田のapple信仰が伺えるのは気のせいか。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
│ 何故このようなコントローラーになったかをご説明する必要があると思います。
└────y─────────
│元々の発端は、家庭ではビデオゲームのコントローラーをさわろうとする人と、
│ さわろうとしない人がはっきりと分かれている、という現実がありました。
│
│テレビのリモコンは誰もがさわる。
│ゲームのコントローラーを、ゲームを遊ばない人はさわろうとしません。
│それは何故なのか?
└────y─────────
∧_∧
(;´∀`)
( 【】と
| l |
(___)__)
│やはり両手で握って、左右の指を別々に器用に動かすということに対する恐怖感によって、
│ 食わず嫌いのような心理が働いてるんじゃないか。
│そういうことを我々は考えました。
└────y─────────
│ゲーム人口の拡大のためには、家族のだれもがテレビのリモコンのように何時も机に置いておいて、
│そして家族全員が自分に関係あるものとしてさわってもらえる必要があると考えたわけです。
└────y─────────
∧_∧
(,, ´∀`)
( 0【】
| l |
(___)__)
│皆さんが愛するゲームがこのコントローラーでどう変わるのか楽しみにして欲しいですし、
│ そして皆さん開発するゲームがこのコントローラーでどう変えられるのか考えてみていただきたいです。
└────y─────────
∧_∧
(,, ´∀`)
( つ【】
| l |
(___)__)
/ヽ l⌒l l⌒l /ヽ
∧ /:::::/ |::::::| |:::::| ヽ::ヽ ∧
/ / | | | | /ヽ /ヽ | | | | ヽ ヽ われわれ娯楽製品の作り手は、
| | | | | | / / ヽ ヽ | | | | | | __
´、`ヽ \ \ヽ:::ヽ |:::::| / / \ \ |::::::| /:::::://::/,-'' ~ ,-'
ヽ `ヽ:::::::::::::::y::::::::v / \ v::::::::y::::::::::::::::/´ ,''' 良い意味で人を驚かせる仕事をしていると
ヽ_ / ヽ _/
ヽ:::::::::::::::: / .∧ ∧. ヽ:::::::::: / わたしは考えています。
ヽ:::::::: | /::::ヽ / .ヽ |::::::::: /
|:::::::: | /:::: `、 / ヽ |::::::::: |
|:::::::: γ:::::::::::  ̄ ̄ ̄ ∨:::::: | そのためには弛みないイノベーションがカギになります。
|:::::::: |::::::::::::::::::::::::: |::::::: |
,,-'' ̄ |::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::|::::::: |  ̄\
/ ::::::: |::::::: |::::-=・=-::::::::::::::-=・=- ::|::::::: |:::::::: ヽ われわれの提案が人を驚かせることが
| ::::::::::::::|::::::: |:::::::::::\___/ ::::|::::::: |::::::::::: | 出来なくなった時、
| ::::::::::::::::|::::::: |ヽ:::::::::::\/...........:/|::::::: |::::::::::::: |
ヽ :::::::::::::::|::::::: |lll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;lll|::::::: |::::::::::: /
ヽ :::::::::::::|::::::: |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::: |:::::::: / 人々はゲームに飽きるわけです。
ヽ ::::::::::|:::::::: |;;;;;;;;;;;::::::::::::::;;;;;;;;|::::::: |::::::: ,-'´
`ヽ、::::ヽ::::::: ノ;;;;;;;;;:::::::::::::::::::;;;;;;ヽ:::::: ヽ::::: ,-'´
`ヽ、_,,ノ;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::;;;;;丶、_,,-''´
__ _ _ __
〈 `> ` ̄ ̄´ <´ 〉
', / \ / 多くの業界関係者の努力で世界に広がったゲームソフトの力を、
∨ -‐ ‐- ∨
| | _
| ト―ー┐ |/ `ヽ 今後も長きにわたって世界中の人たちに広く
| l l / }
\___ ` ´ / / 受け入れられていただけるような存在として発展させるべく、
ノ'´ /
/ ,, '"
/ i i 世界中の業界の関係者と今後も力を合わせていきたいと思っています。
/ /| |
{ ,/ | |
`ー- ' | |
| | 本日はご清聴ありがとうございました。
/ |
/ |
| /| | 東京ゲームショウ 2005 基調講演 了
| | | |
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
この東京ゲームショーでのWiiリモコンの発表は、事前に告知されない電撃的なものだった。
これで「波風を立てては困る」と、岩田や任天堂は東京ゲームショーを出禁になったそうな(関係者からのうわさ?)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
*
Å スマブラの回に登場した「風のように永田」だよ
/ \
ヽ(´Д`;)ノ 今は糸井重里さんのイトイ新聞の永田泰大として記事を書いてるよ。
( へ) MOTHERの熱狂的ファンなのだ。
く
岩田さんに呼ばれたんだけど。
│
│
└────y─────────
∧_∧
(,, ´∀`)
( )
| l |
(___)__)
Å ええ!?
/ \
ヽ(´Д`;)ノ
( へ)
く
「Wii」という新しいハードをリリースするにあたって、
岩田さん自身がインタビューアーとなって任天堂の開発者たちを取材するという
かなり規模の大きなコンテンツをつくることになり、その起ち上げの構成と編集を任されたのだ。
岩田さんはなによりも、大事なハードを世界に向けてリリースする間際で、
「このハードになにを込めたかということ」を、じぶんたちのメディアから直接(「直接!」)、
ユーザーに伝えたいと思っていた。
いまにして思えば、それは『スマブラ』のときに
ぼくが呼ばれたことととてもよく似ている。
Å
/ \
ヽ(´Д`;)ノ
( へ)
く
ぼくは岩田さんたちとそのコンテンツの名前や構造を話し合い、それをかたちにしていった。
実際のインタビューの時間も含めて、ぼくは岩田さんとけっこう長い間、 一緒に過ごすことができた。
あんな濃密な場で岩田さんとやりとりできて、幸運だったと思う。
r 、
| \
ー―-、 ____|_ ヽ_
´ `ヽ.
\/ :,
i' -― ‐- i
l * l
ゝ、 rっ /
/⌒ ,.-ー-、___,ノ^)
`⌒ィ 〈
゙ー--、 \
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
これが後に様々なソフト、ハードに関するインタビューへと発展していく、「社長が訊く」のはじまりである。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
*
【社長が訊く】 wiiリモコン編(コントローラー)
│でも自分で白状してしまいますけど、
│ ぼくは10年以上前に片手コントローラに対して、、
│ 「『マリオ』を片手で遊びたいような人は遊ばんでよろしい」って言ってたことがあるんですよ。
└────y─────────
│その当時から「ゲームを片手で遊びたい」という意見は出ていて、
│ そういう気持ちはもちろんわかってはいたんですが、
│ まあ、当時は、「遊ばんでよろしい!」と(笑)。
└────y─────────
∧_∧
(・∀・ ,,)
( )
〈 l |
(__(___)
宮本茂
\ //
∧_∧ ∧∧ ∧∧ ∧_∧
(,, ´∀`) ( ,,) ( ,,) (・∀・ ,,)
( ) 〈 〉 〈 〉 ( )
| l | .| |~ | |~ 〈 l |
(___)__) ?し`J し`J (__(___)
│そんな任天堂がこういうコントローラを出すわけです。
│きちんと振り返って確認してみたいんですが、どうしてここまで思い切れたんでしょうね。
└────y─────────
∧_∧
(,, ´∀`)
( )
| l |
(___)__)
│ ……任天堂だからじゃないですか?
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
?し`J
芦田
│ それは、答えになってない(笑)。
└────y─────────
∧_∧
(;´∀`)
( )
| l |
(___)__)
\ //
∧_∧ ∧∧ ∧∧ ∧_∧
(,, ´∀`) ( ,,) ( ,,) (・∀・ ,,)
( ) 〈 〉 〈 〉 ( )
| l | .| |~ | |~ 〈 l |
(___)__) ?し`J し`J (__(___)
│「任天堂だから」というのを違う言い方をすると、
│ 任天堂というのは、人と違うことをするとみんながほめてくれる会社なんですよ。
│
│人と違うことをしようとしたことに対して、いろんな人がいろんな形で応援してくれて、
│ ハードルを乗り越える手伝いをしてもらえる会社だと思うんです。
│
│それが今回のWiiのチャレンジを可能にしたのかなと思いますね。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
竹田
│そうですね。
│Wiiの片手で使えるコントローラにしても、ふり返ると運命的にこうなると決まってたように思うんですけど、
│ 「誰かひとりのグレートなアイデアでこうなった」というものではなく
│ たくさんの人のバラバラの思いが不思議に融合してこうなったという、
│ 想像の及ばない経緯があって、最終的にこうなった感じがしますね。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
と つ
| l |
(___)__)
│ゲームキューブのときのトライと今回のWiiでの取り組み方で、違っていたものはなんでしょう?
└────y─────────
∧_∧
(,, ´∀`)
( )
| l |
(___)__)
│「割り切り方」でしょうね。
└────y─────────
│シンプルでわかりやすくしたいけども
│ 複雑なものも受け入れたいという欲があったんですけど、
│ やっばり誰でもが平等に触れるということが前提で、
│ そうやって初めていろんなソフトが触ってもらえるわけで。
└────y─────────
│キーボードで操作していたコンピュータゲームが
│ ファミコンで一気に世の中に広がったというのも、
│ 基本的にはそういう流れの中にあったんですしね。
└────y─────────
∧_∧
(・∀・ ,,)
( )
〈 l |
(__(___)
宮本茂
│ なるほど。Wiiは、これまで任天堂が築いてきたものをすべて覆すように思われているかもしれませんけど、
│ そういう意味では、原点に返るものでもあるんですね。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
( ∩
| l |
(___)__)
社長が訊く【wii本体】(ハード)
│ふつうに新しい半導体技術を使っていこうとすると、
│ よりハイパフォーマンスに、ゴージャスに、という方向に進んでいきます。
│CPUでいえば、演算能力をどんどん高めようとする。
│使用電力は増えますし、チップも大きくなります。
│それを実現させるためには、当然、高い半導体技術が要求されます。
└────y─────────
│しかし、その最先端の半導体技術を、いま言ったような豪華な方向に向ける使い方もあれば、
│ まったく別な方向に使うという選択もあるわけです。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
塩田
│たとえば、同じ最先端の技術を使えば、「チップを小さくする」ことができます。
│Wiiでは技術をそういった方向に利用して、機械の消費電力を可能な限り小さくしているんです。
└────y─────────
│チップが小さくなれば、マシンの大きさ自体を小さくすることができる。
│チップを小さくして消費電力を低くおさえれば、いつでも電源を入れておくことが可能になるんです。
│ほかの機械と同様に最先端の半導体技術を使用しながら、
│ その使い道が大きく異なるというのは、そういうことです。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
塩田
│当然のことですが、性能が二の次、というわけではないんです。
│
│「ローパフォーマンス、ローパワー」は誰でもできる。
│「ハイパフォーマンス、ハイパワー」を、ほかの人たちは目指す。
│そういうなかで、私たちはWiiで「ローパワー、ハイパフォーマンス」というのを追求したわけなんです。
└────y─────────
│技術的にも性能的にも最先端なんですけど、目指す方向がこれまでの機械とはまったく違うんですね。
│たとえば自動車の進化を考えてみても、一直線上にみんなが並んで進んでいるわけではありません。
│速さを競う一方で、ハイブリッドカーに世界的な注目が集まったりしている。
│これまでのゲーム機の進化というのは、基本的には、エンジンのパワーを競っていたと思うんです。
│けれども、すべての車がF1に出るわけではありません。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
竹田
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
こういう例を聞くと、今までのゲームハードはF1カーのように、スピードと馬力を求めてきた。
刺激的でリッチな映像や、処理能力を求めてきた。
しかしwiiはコンパクトなハイブリッドカー。
低価格で(家庭)環境に優しく、小回りが利く。
そういう目指すところでの決定的な違いというのが、ハードそのものの方向を決定づけたような気がします。
そしてゲームユーザーは、必ずしもシビアなF1レーサーになることを目指してはいないということなのかもしれません。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
│ 世の中でいま発表されているゲーム機と比べると、Wiiというのは形として非常に異彩を放っていると思います。
│ まず、圧倒的に小さい。その点について語ってもらえますか。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
~~~~~~
│そうですね。
│おっしゃるとおり、「小さい」というのはWiiの持つ大きな特長のひとつだと思います。
└────y─────────
│開発するにあたっての具体的な目標というのは、「DVDのケース、2、3枚分の容積」というものでした。
│これは、社長から直々に言われたコマンドだったんですが(笑)。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
高本
│ 実際に、DVDのケースを積んでみせて、「これくらいにしたいんですよね」と言いましたね(笑)。
│ 最初に聞いたとき、あきれませんでしたか?
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
~~~~~~
│いや、あきれるというよりは、途方に暮れました(笑)。
│開発当初のころは私も、「どうしてこんなに小さくする必要があるのかな」と
│少し疑問に思ってたんですけれども、開発が進むにつれて、その意図がわかってきまして。
└────y─────────
│つまり、Wiiという機械は、できるだけリビングのテレビまわりの中で、
│ 「目立たない存在」であるべきだと理解できたんです。
│
│テレビのまわりというのは、みなさんよくご存じのように、さまざまなAV機器がひしめきあっています。
│ゲームキューブというのは、コントローラがワイヤードでしたから
│ 遊ぶときには、当然、前に持ってくることになります。
│ところがWiiはワイヤレスですし、ポインティングデバイスの機能を持つコントローラの性質上、
│ テレビの近くに本体を置いてもらわなくてはいけないんです。
└────y─────────
│そうすると、物理的に、スペースが限られてくるわけですね。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
高木
│ 自分で言い出しておいて、なんですが、簡単に超えられるハードルではありませんよね。
└────y─────────
∧_∧
(*´∀`)
~~~~~~
│とくに任天堂という会社は、
│できるだけ壊れにくくするということに関しては社内に非常に厳しい基準がありまして(笑)。
└────y─────────
│ですから、「小ささ」と「壊れにくさ」を両立するために何度となく、試作品を作っては試験をして、
│ NGとなり、また対策を施してはNGとなり、というくり返しで……。
│試行錯誤の結果、内部に補強板を追加する形で、
│ なんとか「DVDケース3枚分」の厚さに収めることができました。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
高木
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゲームハードというのは大きくなるのは常識と思われていた時代があって、
今思えばその先にパソコンのようなゲーム機が待っていた気がするが、
そこで舵を取っていかにコンパクトにするかに心血を注いだのは英断だったよね。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
│芦田さんは、スーパーファミコンのころから任天堂のハードのデザインを担当してきたわけですけど、
│ Wiiのデザインで心がけたところはなんだったんでしょう。
└────y─────────
∧_∧
(´∀` ) (´´
( つ つ (´⌒(´
/ /〉 〉≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
(__)(__) (´⌒(´⌒;;
│ゲームキューブについての意見で多かったのは、
│ やはり、これは「おもちゃのデザイン」であるというものでした。
│もちろん、それは意識してやったことで、任天堂のハードというのは、スーパーファミコンのころからずっと、
│ 「おもちゃである」ということに対して非常に意識的にデザインされてきたんです。
└────y─────────
│けれども、いまはユーザーの年齢層も変わってきていますから、
│ おもちゃとしてのデザインの軸と、AV機器としてのデザインの軸の
│ 両方のバランスを見ながら作っていかなくてはならないと思ったんです。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
芦田
│ そこにも、矛盾するふたつの命題がありますね。
└────y─────────
∧_∧
(´∀` ) (´´
( つ つ (´⌒(´
/ /〉 〉≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
(__)(__) (´⌒(´⌒;;
│そうですね。
│おもちゃになりすぎると、テレビのまわりに馴染まない。
│AV機器になりすぎると、娯楽のデザインとしておもしろみがない。
└────y─────────
│そんななかで、少しでも幅広いユーザーの方に使っていただくために
│ 出てきたキーワードというのが「嫌われないデザイン」でした。
│ 強烈な個性のあるデザインというよりも、Wiiは誰からも嫌われないマシンにしたい。
│ おもちゃでもなく、AV機器でもなく、
│ まるでひとつのインテリアのように置かれるものにしたかったんです。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
芦田
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゲームキューブのデザインは確かにあかんかったかも。
キューブ状の真四角なさいころデザインはともかく、取っ手をつけたのは悪手だったかも。
でもそういう失敗がありながら、wiiもカラーを真っ白にしたり結構攻めたデザインで、
思いきった勝負に出たと思ったのですが、かなり計算されたうえでのものだったようです。
確かに岩田時代のDS、Wiiから任天堂のデザインというのはシャープなものに、なんというか、
マッキントッシュやアイフォンのアップルのようなものになっていったような気がする。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
│内部のファンを極力回さない、という命題についても、
│ はじまりに目標があったからこそ、クリアーできたことです。
│LSI担当のチームはICの発熱量をおさえなくてはなりませんし、
│ デザインチームにもある程度放熱性も考えに入れてもらわなくてはならない。
└────y─────────
│それも、「夜のあいだはファンを回さない」という、
│ じつに明確な目標があったからで。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
高本
│Wiiが24時間通電する「眠らないマシン」を目指すときに、どうしてもそこは譲れなかったんです。
│だって、夜中にゲーム機のファンが回っていると、お母さんは「また、つけっぱなし!」と思って
│ 電源を引っこ抜いちゃうかもしれませんからね(笑)。
└────y─────────
∧_∧
(´∀`* )
. m=/◎7=mノ)
,,/==/(_)「_ノニ/7
l l 0''i≡()ノフi 0 l
`─'  ̄ ~ `─'
│半導体を開発していた立場から言わせていただくと、
│ いわゆる「ファンを回さない」というのはとても高いハードルでした。
│
│それでなくても、本体の筐体が小さいということでICの発熱量にかなりの制限がありましたから。
└────y─────────
│しかも、ICの開発というのは作ってみないとわからない部分がある一方で、
│ 設計してから、そのICができあがってくるまでのスパンが長いんです。
│
│ですから、トライ・アンド・エラーだけで乗り切るわけにはいかないし、
│ ことによったら、スケジュール内に修正できないかもしれない。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
塩田
│携帯型ゲーム機であれば低消費電力化っていうのはいつも考えてると思うんですけど、
│ 据え置き型のマシンでこういう発想をしたのは初めてですよね?
└────y─────────
∧_∧
(´∀`* )
. m=/◎7=mノ)
,,/==/(_)「_ノニ/7
l l 0''i≡()ノフi 0 l
`─'  ̄ ~ `─'
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
待機時にファンを止めながら通信機能を維持することに成功。
消費電力を岩田曰く「豆電球」程度に抑えることができた。
1日5時間wiiをオンにして遊んだ場合でも、電気代は年間2000円程度。
PS3やXbox360は年間8000円と約4倍の差がある。
消費電力を低くしたのは、24時間接続し続ける「眠らないマシン」にするため。
携帯機のノウハウを使いつつも、年間2000円で遊べるのは凄いね。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
社長が訊く【プレイ履歴】(システム)
│「プレイ履歴」という機能がありますよね。
│これは、人に見せると意外に驚かれることが多いんです。
│黒梅さん、説明してもらえますか。
└────y─────────
∧_∧
⊂⊃ ( ´∀` )
⊂ つ
ノ ノ ノ
(_ノ _ノ ⊂⊃
彡
│はい。説明といってもシンプルなものですが、
│ Wiiでは、いつ、どのゲームをどのくらいプレイしたかという
│ 「プレイ履歴」が本体に自動的に記録されていきます。
└────y─────────
│まあ、ここまでは議論になるようなことではないんですが、
│議論になったのは、この「プレイ履歴」が消せないということです。
│まだ仕様変更の余地はありますけれども、いまのところ、消せないようになっています。
└────y─────────
∧∧
( ,,)
〈 〉
| |~
し`J
黒梅
│これは、そもそもの話を私からしないといけませんね。
│これまでも散々言ってきましたけど、私はWiiを開発するにあたって、
│「家庭内でゲームが敵視されないようにするためにはどうしたらいいか」ということを延々と考えてきたんです。
└────y─────────
│そこで思いついた仮説、というか暴論に近いんですが(笑)、
│ 親がゲームを「1日1時間」と決めたら、ゲームを始めて1時間後に、ほんとうに電源が切れてしまう
│ という仕様はどうだろうかと思ったんです。
└────y─────────
│まあ、ゲーム会社の社長にあるまじき考えですね(笑)。
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(_ノ _ノ ⊂⊃
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│もちろん、データは完全にセーブされたうえでのことです。
│それにしたって乱暴な仕様なんですが、なにしろ私は‥‥本気でしたので(笑)。
└────y─────────
│いや、ひどい話だとわかってはいたんです。
│でも、それぐらい考えを極端に振り切って議論をしないと新しいことはできないと思ったんです。
│少なくとも、そういう意識を持って話し合うことは価値がある、と。
└────y─────────
│そうするとやはり、議論は白熱しまして(笑)。
│やっぱりそれは許せないという意見であるとか、
│ それくらい極端にしないとお母さんの敵視はなくならないとか。
└────y─────────
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⊂⊃ ( ´∀` )
⊂ つ
ノ ノ ノ
(_ノ _ノ ⊂⊃
彡
│いや、もう、たいへんでしたよ。
│議論はともかく、技術的な裏づけはとらなきゃいけませんから。
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し`J
青山
│そうですね、なにしろ社長命令ですから(笑)。
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│1時間経つと全データがセーブされる仕様は可能なのか、つぎの日にスタートするときはどうなるのか、
│ というところをいちおう、きちんと追求していって。
└────y─────────
│まあ、けっきょく、それがいかに難しいかということをこんこんと説明されましたし、
│ その目的を果たすためには強制的に電源を切るよりもっといい方法があるということで、
│ その仕様はなくなったんですけど。
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│けっきょく、その議論から生まれてきたものが
│ どの時間をどれだけプレイしたかがみんなにわかるという「プレイ履歴」だったんです。
└────y─────────
│「ゲームは1日1時間」という約束を守るために強制的に電源が切れてしまうよりも、
│「プレイ履歴」による親子のやりとりを通じて
│ 約束を守る流れができるほうがずっと魅力的だということになったんですね。
└────y─────────
│で、それを消せないということについては、また違った議論があったんですけど。
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黒梅
│夜中にこっそり起きてプレイしたゲームも、全部、履歴が残っちゃいますからね(笑)。
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青山
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また、『MOTHER2』では、ゲームを長時間遊んでいると
ゲームのなかのパパから「すこし休憩したらどうかね?」って
電話がかかってくるというシステムがあって、
これはWiiの開発コンセプトのなかに活きています。
あの「2時間パパ」のシステムがなかったら、
ゲームの総合的なプレイ時間を記録するというWiiの仕様はなかったんじゃないかなと思います。
とは岩田談。
この岩田の思想はswitchの「見守り機能」に脈々と受け継がれていると思う。
ttps://www.youtube.com/watch?v=AVS9Dqgpo3g
というか「見守り機能」って美しいシステムですよね。
親に隠れて遊んでいた自分の世代の楽しみかたも、忘れがたいものですが。
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社長が訊く【Mii】(似顔絵チャンネル)
│ぼくが担当していたWii用ソフトの中に、
│キャラクターの顔をエディットして、そのキャラクターをソフトの中に登場させるという企画があったんです。
└────y─────────
│で、その企画とは別のところで、ニンテンドーDS用に開発されていたソフトで
│ 同じようにキャラクターの顔をエディットしてそれを交換して楽しむような企画が動いていました。
└────y─────────
│ある日、そのDS用ソフトの存在を岩田さんから知らされまして、
│ 見たところすごくよくできているし、自分が考えていたことも一致したものですから
│ Wii用のソフトの中に組み込むことになったんですね。
└────y─────────
│で、Wii用のタイトルとして動いていたら
│ 突然、それをWiiの本体機能のひとつにする、ということになりまして、
│ 驚いているうちに、いまに至る、というわけです(笑)。
└────y─────────
∧∧
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し`J
野上
│幸運な出会いがここにもあったということですね。
│そこに至る流れという意味でいえば、山下さんが昔関わっていた『タレントスタジオ』も外せません。
│山下さん、どういうものだったか説明してもらえますか。
└────y─────────
∧_∧
G(´∀` ),
_.,`l m,
( `ー---‐' ^)
. `-t.r===ヒr"
│はい。『タレントスタジオ』というのは64DDという、
│ ニンテンドウ64のアタッチメントハードウェア用に開発されたソフトだったんですけれど。
│ 64DD用のソフトに、『マリオアーティスト』シリーズという
│ プレイヤーがいろんなものを自分で作ることができるシリーズがあったんです。
└────y─────────
│具体的には、絵を描く『ペイントスタジオ』、3Dのモデルを作る『ポリゴンスタジオ』、
│ そして、人、というかキャラクターを作っていく『タレントスタジオ』という3本のソフトです。
│その『タレントスタジオ』にぼくは関わっていたんですけれどまあ、その……たいへんに苦労しまして。、
└────y─────────
│・・・いちばん悩んだのは、せっかく作ったそのキャラクターを
│ どういうふうに遊びに活かすのかということでした。
│それはもう、いろいろと試してみたんですけど、
└────y─────────
│そこでキャラクターを活かすようにしたんですけど、
│ けっきょく、ゲームにはうまく活かせなかったんですね。
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し`J
山下
│そういえば、『タレントスタジオ』のあとに『マネビト』というのもありましたし(笑)。
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し`J
山下
│ああ、『マネビト』も、そういうソフトでしたね。
│これは嶋村さんかな? 説明をお願いします(笑)。
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∧_∧
G(´∀` ),
_.,`l m,
( `ー---‐' ^)
. `-t.r===ヒr"
│うわぁ、まさか『マネビト』の話が出ると思わなかったです。
│なにしろ、世の中に出てないソフトなので(笑)。
└────y─────────
│ええと、『マネビト』というのは、
│ いま山下さんがおっしゃっていた『タレントスタジオ』と
│ 同じような流れの中にあるゲームキューブ用のソフトで、
│ いちおう、『ステージデビュー』という正式名でショウに出展もしていました。
└────y─────────
│やっぱり、自分に似たキャラクターを作るソフトなんですけど、
│ 『タレントスタジオ』よりも、作ったキャラクターをカスタマイズすることに重点が置かれていました。
│それこそ、洋服やアクセサリーを何百種類も選べるようなもので、そうとう細かく作り込めたんです。
└────y─────────
│でも、最終的には発売されなかったんですけど、
│ やっぱり大きな課題だったのは……その……
│ できたキャラクターを使って、何をするのかというところで。
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し`J
嶋村
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Miiverseなど、岩田時代の構想では中心となったMiiだが、その経緯をたどるとちょっとした歴史になる。
似顔絵をどう使うか、というテーマは、Wiiの場合、Wiiスポーツでこけしに顔をつける形で爆発的にヒットした。
岩田が宮本茂らに伝えたMiiのひな型となったDSソフトは、後にトモダチコレクションとして発売される。
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社長が訊く【ちゃぶ台返し】(ゼルダの伝説トワイライトプリンセス ロンチタイトル)
│私は個人的にはすごくちゃぶ台を返されたんですけども(笑)。
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京極
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│けっきょく、どうして変わったかというと、
│ いちばん最初にはゲームキューブ版の名残がけっこうあって、
│ Wiiでやるときには、プレイヤーは、リモコンにもゲームにも慣れていないという状態なのに
│ それをフォローできていないところが多かったんです。
└────y─────────
│なので、これも岩田さんがさきほどおっしゃった「機能の面からの発想」と言えると思うのですが、
│ Wiiで快適にゲームを遊んでもらうためにははじめにプレイヤーに伝えなければならないことが
│ まだまだたくさんあったんです。
└────y─────────
│それで、当初のストーリーでは、最初の村でまず1日を過ごすという流れだったんですけれど、
│ いきなり「3日にしよう」ということになって、
│ 「宮本さんの3日プラン」みたいな仕様を書いた紙が出てきて……。
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京極
│あ、「仕様の紙」、出た?
│それは、大きく変えるときのパターンですね。
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│しかもそれが本当に開発の後半というか、
│ 言っちゃうと、E3の後のことだったんで……。
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京極
│(笑)。
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│もう、ローカライズも始まってるような時期なんですよ。
│それをいまからこんなに変えるのかと唖然として……。
└────y─────────
│プログラムも変わるし、アイテムも増えるし、
│ もちろんキャラクターの配置も変わるし、
│ 地形もチューニングしなきゃいけないし……。
└────y─────────
│当然、セリフも全部変わるわけですから、もう、慌ててアメリカとヨーロッパに連絡して、
│「あの村は、ごっそり変わるので、2週間くらい待ってください!まだ訳さないでください!」って……。
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京極
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│で、なんとかギリギリ間に合ったかなというところで、また再び、さっき冨永さんがおっしゃった、
│ サブイベントをメインに組み込むという「もうひと返し」があって、また世界中に連絡して、
│ 「また変わります!」と言って、
│個人的にはもう、ひっくり返されまくりだったんですが、
│ 終わってみればなんとか発売に間に合ったので、これが「『ゼルダ』の伝説」なのかと……。
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京極
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(___)__) し`J し`J
│さすがスクリプトライター(笑)。
│いや、たぶん、宮本さんはあれですよね、京極さんがおっしゃったように
│ ゲームの最初の部分というのを機能としてものすごく大事にされてるんですよね。
└────y─────────
│現場でずっと作っている開発者は
│ はじめての人がどこで戸惑うかということに対してどんどん感度が鈍くなっていくので、
│ 終盤になればなるほど、そこがわからなくなる。
│
│ですから、宮本さんがあとから入ってきていわゆる「ちゃぶ台返し」的なことをやるというのは、
│ じつは必然的なことでもあるわけですよね。
└────y─────────
│その最初の村の大きな変更というのも、
│ いま冷静に振り返るとよかったわけでしょう?
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
│はい。変えたことによって、
│ 初めて体験するWiiリモコンの扱いになじみやすくなっただけでなく、
│ ストーリーの面からも「ゼルダ」の世界にグッと入りやすくなったんです。
│
│だから結果的には変えて本当によかったと思います。
└────y─────────
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し`J
京極
( ̄~) ( ̄~)
\ \/ /
∧_Λノ
⊂(´∀` ,)
| /
∪
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さまざまな開発者の想いを乗せて、ゲーム機は開発され、発売される。
さてその「Wii」はその期待に応え、良い船出を達せられたのか?
次回、収穫の時!
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第十八話 ウィーラブゲーム(Wii Mii ゼルダトワプリ) 終わり
投稿終わりましたー
社長が訊くは読んでて楽しかったです。
興味のある人はどうか。
社長が訊く リンク集
ttps://www.nintendo.co.jp/corporate/links/index.html
社長が訊く Wii編
ttps://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol1/index.html
age進行ジャー!
しーゆー
乙でした
Wiiはこのコントローラーの常識を打ち破ってましたけど、そのコンセプトには「ゲームに触ったことがない人が触りやすいように」ってのがあって
それがWii Fitにつながっていくんでしょうね
乙
正直言うとWiiリモコンは微妙だった
コントローラやタッチパネルと違って安定感がないというか
乙っす
Wiiリモコンは、リセットさせたるって歪みねぇ意志を感じた
乙
コントローラーのデザインがゲームハードの遊び方を左右するという発想は
PC周辺機器を扱ってたHAL時代から培われたものだったのかな
両手で包み込むスタイルはゲームウォッチの頃から馴染み深くスタンダードなもので
上下に分かれた二画面&左親指で操作する十字キーと右親指で押す○ボタンのドンキーコングなんかは
今から考えれば折り畳み携帯電話やDSの先祖みたいなものだよなー
乙
例によってソニーはWiiリモコンをパクった
その形状からチン○ンと揶揄される代物だった
なおソフトはほとんど出なかった
乙でした
Wiiスポーツはスポーツゲームの革命と思ったけど
結局このプレイスタイルは浸透しなかった
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