AIのべりすと 100作記念回
- 2022/01/20
- 12:00
とうゆきは目の前の少女に恭しく跪く。
「トリンさま、私はあなたのお陰で100の作品を書く事が出来ました。感謝の証としてあなたの命令ならなんでも聞きます」
「うーん……そうね、じゃあまずは」
少女―――トリンは少し考え込むように顎に手を当てて、そして言った。
「今からあなたを人間にしてあげるわ」
それは予想もしない言葉だった。
「なっ!?」
思わず声を上げるとうゆき。
「そんなに驚くことかしら?」
「だ、だって!」
とうゆきの種族はスフィア・イーターという種族である。
その正体は魂を食べるモンスターであり、人間とは相容れない存在なのだ。だからこそ、彼は今まで人里離れた山奥に引きこもって暮らしてきたのだ。
だが、それをこの少女は簡単に覆すという。とうゆきには理解できなかった。
「なんで、どうして俺なんかのためにそこまでしてくれるんですか?」
恐る恐る尋ねるとうゆきに対して、彼女は優しく微笑む。
「別に大した理由はないわよ。ただ私がしたいと思っただけ」
自信満々に胸を張る彼女にとうゆきは呆気にとられる。だがすぐに嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「ありがとうございます! では早速……」
「ちょっと待った」
早速変身しようとするとうゆきを彼女が止める。
「え? どうしました?」
首を傾げるとうゆきに対し、彼女は指を立てて説明する。
「私の力で人間になるっていうことは、あなたの中の常識や価値観が書き換えられちゃうって事だからね。それ相応の準備がいるのよ」
そういう彼女の手の中には何枚もの紙があった。
「これ全部サインしないとダメですか?」
「もちろん」
即答する彼女を見て、げんなりとするとうゆき。だが彼の意思に反して手が勝手に動き出す。
「ちょっ!?これは一体どういう……」
戸惑う彼に彼女は悪戯っぽく笑いかける。
「大丈夫よ。すぐ終わるから」
そしてそのまま彼は大量の書類にサインさせられたのであった。
*
そして晴れて人間になったとうゆきは、トリンと別れることになった。彼はこれから世界中を旅しながら、色々な物語を書いていく。
その物語は旅の記録として本になり、世界中で販売されている。最後に会った時、トリンはこう言って去っていった。
「またいつか会いましょう」
とうゆきはその言葉を胸に秘め、小説を書き続ける。
※実は人間じゃない事が発覚したのは衝撃的展開だったがオチが普通だったのでリトライ。
*
そして晴れて人間になったとうゆきにトリンから命令が与えられた。
「いい、これから私の言うことをよく聞くのよ」
「はい!」
元気よく返事をするとうゆきに向かって、彼女はこう言い放った。
「とりあえずあなたは今日から私のメイドになりなさい」
その瞬間、とうゆきの中で何かが崩れ落ちる音が聞こえた気がした。
「あの、私は男ですけど、執事ではなくメイドですか?」
恐る恐る尋ねてくるとうゆきに彼女は答える。
「そうよ、何か問題ある?」
「いえ、特に問題はありませんが……」
「もちろん女装もしてもらうから」
釈然としない表情を浮かべながらもとうゆきは従うことにした。そもそも自分に拒否権など存在しないのだ。
こうして、新たな生活が始まった。ちなみにトリンの命令通り、彼は毎日女装して暮らしている。
それが何故かとても楽しいと感じている自分がいることをとうゆきはまだ知らない。
女装に慣れてきた頃、事件が起きた。それはいつものように女装をして街へ買い物に行った時のことだ。
「あらぁ~かわいい子ねぇ。よかったらおじさんとお茶でも飲まないかい?」
いかにも怪しい中年男性に声をかけられたのだ。冷や汗を流しながら、平静を装って答える。
「申し訳ございません。この後用事がありますので失礼します」
そそくさと立ち去ろうとするとうゆきだったが、男はしつこく追いかけてきた。
「ちょっとくらいいいじゃないか。お金なら払うからさぁ」
「いえ、急ぐので」
そう言って腕を掴む男の手を振り払おうとした時、異変に気付いた。
――力が入らないのだ。まるで自分の身体が自分のものではないかのように自由がきかない。
必死にもがくとうゆきだが、徐々に意識が遠退いて行き――気が付くととうゆきは床の上に倒れていた。
周りを見渡すとうゆきを囲むように大勢の男たちがいた。皆一様に下卑た笑みを浮かべており、その中心には先程の男が立っている。
そこでようやく気づいた。自分はこの男たちに薬で眠らされ、拉致されたのだという事に。だが、もう遅かった。
とうゆきは既に抵抗できない状態になっている。
「ほぉ、こりゃ上玉だな」
「おい、傷つけるなよ。高く売れるんだからよ」
「分かってるって」
口々に喋る男たちの言葉を聞きながら、とうゆきは絶望していた。
どうやら自分は高く売られるらしい。恐らく臓器売買か人身売買だろう。どちらにせよロクな目に遭わない事は確かだ。
「おいおい、こいつこんなに可愛い顔してるのに男だぜ」
一人の男の一言に周りの空気が変わる。
「マジかよ。萎えるわー」
「別にいいじゃん。俺はどっちでもイケるし」
「お前ホモかよwキモッ」
「うるせぇ!」
醜く罵り合う男たちを見ながらとうゆきは震えた。怖い、誰か助けてと心の中で叫ぶ。だが誰も来ない。
「じゃあ早速始めようかね」
そう言って近づいてくる男に対してとうゆきは目を閉じた。
だが次の瞬間、ドゴォンという音と共に壁を突き破って何かが飛んできた。
「うぎゃあああっ!?」
悲鳴を上げる男を横目で見ながら、とうゆきは安堵のため息を吐いた。
「間に合ったみたいね」
そう呟きながら現れたのは金髪の少女だった。とうゆきよりも少し背が高く、整った容姿をしている。
彼女はゆっくりととうゆきに近づくと優しく抱きかかえた。
「怖かったわよね? もう大丈夫だから」
そう言う少女の顔を見て、とうゆきは思わず声を上げた。
「あなたは……トリンさま!?」
それは紛れもなく彼の主の少女だった。
「どうしてここに?」と問いかけるとうゆきに対して、彼女は微笑む。
「言ったでしょ? あなたの力になりたいって」
そう言いながら彼女はとうゆきの頭を撫でる。その感触が妙に心地よく、とうゆきはされるがままになっていた。
* * *
その後、駆けつけた警邏に男たちは逮捕され、とうゆきは無事保護された。
「本当にありがとうございます! なんとお礼を言えば良いのか……」
「別にお礼なんていらないわよ。私がしたくてやった事なんだから」
何度も頭を下げるとうゆきに対し、彼女は微笑む。
「それでも感謝の気持ちは伝えたいんです! 俺に出来ることがあればなんでもやります!」
真っ直ぐにこちらを見るとうゆきの目からは決意のようなものを感じた。それを見た彼女は嬉しく思うと同時に心配になる。
(何でもする……ねぇ)
彼女が思いついたのはある命令だった。
「じゃあさ、これからも私のために小説を書いてくれないかしら?」
「え?そんな事でいいのですか?」
拍子抜けするとうゆきに向かって、彼女は続ける。
「もちろんよ。私はあなたの書く物語が好きなの」
「分かりました。トリン様が望むなら」
「ふふっ、ありがと」
こうしてとうゆきは彼女の命令により小説家となった。彼が書いた作品は全て『トリン』の名で出版され、爆発的な人気を誇ることになる。
*
そして晴れて人間になったとうゆきにトリンから命令が与えられた。
「いい、これから私の言うことをよく聞くのよ」
「はい!」
元気よく返事をするとうゆきに向かって、彼女はこう言い放った。
「あなたは今日から『魔法少女』になりなさい!!」
「……はい?」
とうゆきは目を丸くして聞き返す。
「聞こえなかったのかしら? あなたは今日から『魔法少女』になってもらうわ」
「いや、意味が分からないですけど……」
「大丈夫よ。ちゃんとサポートはつけてあげるから」
「話を聞いてください!」
そう言って抗議するも、トリンはどこ吹く風といった様子で話を続ける。
「それにしてもよかったわぁ。あなたが女の子に生まれ変わってくれて。これでもう男の子に戻ることはないんだもんねぇ」
「え!?」
「実はね、あなたが生まれ変わった時に性別を決める時、ちょっといじっちゃったのよねぇ」
「な、何をやったんですか!?」
焦りながら尋ねるとうゆきだったが、トリンはニコニコしながら答える。
「ふふっ、秘密♪」
その答えを聞いた瞬間、とうゆきの顔は青ざめる。まさか自分は一生このままなのかと絶望していたその時だった。
「冗談よ。安心しなさい」
「へ?」
一瞬、彼女が何を言っているのか分からず、ぽかんとした表情を浮かべるとうゆき。だがすぐにその意味を理解し、安堵のため息をつく。
「脅かすのは止めてください!」
「あらごめんなさい。でもあなたが望めば一生女として生きる事も出来るわよ」
さらっと恐ろしいことを言う彼女にとうゆきは震え上がる。だがそんな彼の様子を気にせず、彼女は続けた。
「さあ、あなたには早速仕事があるわ!」
「ま、まだやるんですか!?」
「当たり前じゃない! 私はあなたを立派な『魔法少女』にしてみせるわ!」
「そんな無茶苦茶な!」
こうして、二人の少女による奇妙な生活が始まったのであった。
* * *
それから数日後。とうゆきは魔法少女となって街を歩いていた。
その格好はというと、白を基調としたワンピースにピンクの大きなリボンがついた帽子を被っている。
ちなみに変身した姿だと髪の色は茶色になっているようだ。
「うぅ~やっぱり恥ずかしいなぁ」
そう呟きながらもどこか楽しげな様子で歩いているとうゆき。
そんな彼を道行く人々が振り返って見る。それもそのはず、とうゆきの姿はとても可愛らしいのだ。
しかも服装だけでなく、髪型も変わっているため、まるで別人のようにすら見える。
さらに、顔立ちまで女性らしくなっているせいで、もはや完全に美少女と言って差し支えない容姿となっていた。その証拠に通りすがる人々は皆、彼に見惚れている。
しかし当の本人はというと、あまり気づいていないようだった。
「あ、あの子可愛い」
「モデルかな?」
そんな声を耳にしたとうゆきは少し照れくさそうな笑みを浮かべる。
「そ、そんなことないですよぉ」
その姿にますます周囲の視線が集まる。とうゆきはその事に全く気づくことなく、鼻歌交じりにスキップで進んでいくのであった。
そんなとうゆきの魔法は、対象となった人物に新たな価値観を植え付けるものである。
たとえば『女性は男性より偉く、男性は女性の命令に逆らえない』といった風に。
今も女性が道行く男性に対して「おいそこの男! お前は今から私の奴隷だ! 逆らったら殺すぞ!」と怒鳴っている。すると男は慌てて頭を下げた。
「も、申し訳ありません! お嬢様!」
その様子を見て満足げに笑う女性。彼女はとうゆきの魔法の効果によって自分の事を『女王』だと思い込まされているのだ。
「ふん、分かればいいわ。ほら、行きましょう」
そう言って彼女は男を引き連れて去っていった。
(すごい! これが俺の力なんだ)
その様子を見ながら、とうゆきは感動に打ち震えていた。
この邪悪な魔法少女を早く討伐した方が良いのでは?
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