2020/10/25 超能力を現出させる「超感覚脳」の秘密【前編】 人間の脳は時空を超えて、宇宙と直結している!その力を広めるため、理論と実践的メソッドを開発した日本人がいた。はたしてそれはどんなものなのか?…【前編】【人間の発する意識は光よりも速く伝わる】アインシュタインの相対性理論によれば、宇宙ではどんな物体も光速を超えることはできない。光速に近づくにつれて質量は無限に増加し、時間もゆっくりと進むようになる。そして光速に至ると時間が停止し、それを超えた瞬間から時間は逆行してしまう(過去に向かう)からだ。なんともSFちっくな話だが、今日では、科学の論理的帰結として完全に認知されている。ところが―この宇宙には、相対性理論の枠を超えるものがあるという。つまり、光よりも速く移動できるものがあるのだ。その代表が、人間の意識だ。 【上向きスピン(左)、下向きスピン(右)】しかもそれは、科学的にも検証されている。量子力学の世界においては、電子はひとつで「上向きスピン」と「下向きスピン」の両方の状態をもっている。そしてそれを人間が観測した瞬間に、どちらの状態にあるのかが確定する。これを「状態の収縮」という。問題はここからだ。電子AとBがペアになると、Aが上向きスピンならBは下向きスピンというように、必ず逆の状態で振る舞うことが知られている。つまり、観察者がAを「上向き」と認識をとるようになる、というわけだ。これはふたつの電子がどんなに離れた場所にあってもーたとえ互いに銀河の両端にあったとしてもー関係ない。スピンの向きという「情報」は光速を超えて―というより瞬時に―伝わるのだ。これを「量子のもつれ」と呼ぶ。では、両者の間をつなぐもの、情報の伝達を行っている媒介は何なのか。ひとつの可能性として考えられるのが、「観察」した人間の意識である。人間がAの電子を「上向き」と「認識」した。そのことによって、瞬時に電子Bに情報が伝わったのである。これわつまり、意識の伝達速度は光速を超えるのではないか、ということを意味している。アインシュタインが構築した相対性理論は、「時間」というアイテムによって、物質をこの宇宙のなかに閉じ込めることに成功したが、人間の意識だけはその制約から自由だったようなのである。【科学が証明した事実波動で満ちた宇宙】1929年、「電子の波動性の発見」によってノーベル物理学賞を受賞したフランスの物理学者ルイ・ド・ブロイは、電子は粒子であるとともに、ある種の波(物質波)を伴うと主張した。ということは、前述のように光速を超えた情報伝達能力をもつ電子は、振動を伴っている、ということになる。さらにー。宇宙は波動で満ちているーという説がある。波動というのは、波が空間を移動していく現象のことだ。宇宙空間は真空状態でもないといわれているが、本当はそうではないというのだ。 【ルイ・ド・ブロイ(下)】 宇宙を満たしているのが波動なら、そこにも当然、振動数があるはずだ。と同時に、われわれ人間の体も電子を含む原子で構成されている。ということは、宇宙の振動は、同調することができるのではないだろうか。それによって、宇宙の情報を人間が読み取ることもできるのではないだろうか。先ほど、意識は光速を超えると書いたが、意識の源は脳にある。そして脳を構成しているのも細胞であり、原子だ。そうなのだ。われわれの脳には、まだまだ無限大の可能性が高い。おそらく、こうした振動と脳が同調したときに「超能力」現象がおこるのだろう。たとえば、テレパシーや未来予知なども、対象と振動数が重なったことでその情報を読み取った結果なのではないだろうか。というと読者は、仮に人間同士の意思疎通がテレパシーで可能になったとしても、未来予知までは無理なのではないか、と思われるかもしれない。しかし、可能性はある。アカシックレコードだ。これは、過去から未来にわたる宇宙のあらゆる出来事が記されているという一種のハードディスクで、人智学者のルドルフ・シュタイナーはこのアカシックレコードに触れることで、宇宙の叡智を引きだしたといわれている。当然、アカシックレコードも振動を発していると考えられるから、そこに同調し、アクセスすることができれば、未来の情報を引き出すー未来予知を行うーことも可能になるかもしれないのだ。 【ルドルフ・シュタイナー】…2015年6月No.415号月間ムーより転載…