大崎下島とは? わかりやすく解説

おおさき‐しもじま〔おほさき‐〕【大崎下島】

読み方:おおさきしもじま

広島県南部瀬戸内海芸予諸島中の島呉市南東部にある。面積18平方キロメートルミカン大長(おおちょう)みかん)の栽培中心島東部御手洗(みたらい)は潮待ち港として江戸時代開かれた町。北東大崎上島がある。御手洗島旧称大長島


大崎下島

読み方:オオサキシモジマ(oosakishimojima)

芸予諸島属す瀬戸内海有人島

所在 広島県豊田郡豊浜町豊町の2町

別名 御手洗島(ミタライジマ)、大長島(オオチョウジマ)

位置・形状 竹原市南西古生層レキ土壌急峻な地形の島。段々畑発達

島嶼名辞典では1991年10月時点の情報を掲載しています。

大崎下島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/26 14:21 UTC 版)

大崎下島
所在地 日本広島県
所在海域 瀬戸内海
所属諸島 芸予諸島
(下大崎群島)
座標 北緯34度10分23.4秒 東経132度49分47.4秒 / 北緯34.173167度 東経132.829833度 / 34.173167; 132.829833座標: 北緯34度10分23.4秒 東経132度49分47.4秒 / 北緯34.173167度 東経132.829833度 / 34.173167; 132.829833
面積 17.82 km²
海岸線長 26.0 km
最高標高 449 m
最高峰 一峰寺山
大崎下島
大崎下島 (広島県)
大崎下島
大崎下島 (日本)
プロジェクト 地形
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大崎下島(おおさきしもじま)は、瀬戸内海の中部にある下大崎群島の。行政上は広島県呉市の豊町と豊浜町からなり、本土である東広島市安芸津町の南約15kmの海上に位置する離島である[1]

概要

2005年(平成17年)の呉市への編入合併までは、島西部の立花地区・大浜地区は豊田郡豊浜町[2]、東の大長地区・御手洗地区などは豊田郡豊町と、一つの島ながら属する地方自治体が分かれていた。2005年3月20日に呉市に合併(編入)してその一部となった[1]

1961年(昭和36年)9月に離島振興法の離島振興対策実施地域に指定されたが、呉市への合併後、2010年(平成22年)4月1日付で指定は解除された[3]

明治時代に早生温州みかんを導入した島で、広島県内有数の柑橘産地である[1](大長みかん・大長レモンなど)。また、漁業では小型底引き網によるエビ漕ぎ漁が行われている[1]

地理

瀬戸内海のほぼ中央、芸予諸島の一角にある有人島。大崎下島を中心に下大崎群島を形成している。周辺は島々が概ね東西に連なっており、安芸灘諸島と呼ばれることもある。西には豊島が控える。東は平羅島中ノ島愛媛県側の岡村島と並ぶ。北には大崎上島が、南には斎灘安芸灘と呼ばれることもある)が広がる。属島として、岡村島との間の平羅島、中ノ島、小島、北の三角島(有人)、鍋島、南沖合に斎島がある。

標高200m付近まで果樹園が形成されている。ただし、島の南側は傾斜があり、断崖海岸が続く。

  • 一峰寺山(いっぽうじさん。島の最高峰)、灯明山、桂峰
大崎下島の位置とアクセス。黄線が安芸灘とびしま海道、青線が主要な航路

地域・集落

山がそのまま島になったような地形から、集落は海岸部に集中している。人家が密集した集落が形成されているのは、東から反時計回りに、御手洗、大長、久比、立花、大浜、沖友である。沖友のみ南岸に立地している。島の南の沖友と北の久比との間には山腹を貫く大崎下島トンネルが開設されている。

住所表記としては、住所表示は「豊浜町」「豊町」を引き継いでいる。具体的には、旧・豊町の地域は呉市に続けて「豊町」を、旧・豊浜町の地域は同じく「豊浜町」を付ける。(例)呉市豊町久比 呉市豊浜町大浜

それぞれの郵便番号は次のとおり。

  • 〒734-0301 呉市豊町大長(ユタカマチオオチョウ)
  • 〒734-0303 呉市豊町沖友(ユタカマチオキトモ)
  • 〒734-0304 呉市豊町久比(ユタカマチクビ)
  • 〒734-0302 呉市豊町御手洗(ユタカマチミタライ)
  • 〒734-0103 呉市豊浜町斎島(トヨハマチョウイツキシマ)
  • 〒734-0102 呉市豊浜町大浜(トヨハマチョウオオハマ)
  • 〒734-0101 呉市豊浜町豊島(トヨハマチョウトヨシマ)[4]

※「チョウ」と「マチ」が混在しているが、編入合併前の「町」の読みを踏襲したもの。

歴史

御手洗地区にある七卿落遺跡 2005年8月3日
大長の船溜り 2012年7月27日
  • 戦国時代までは下島と呼ばれ、大山祇神社の寺社領であった。また伊予国に属していた。
  • 江戸時代以降、御手洗は潮待ち・風待ちの港町として賑わった。
  • 1863年文久3年)の八月十八日の政変で失脚し京都を追放された七卿のうち五卿は、長州に逃れる途中、この島に立ち寄っている。その時立ち寄ったとされる屋敷が御手洗地区に七卿落遺跡として広島県指定の史跡になっている。
  • 1917年(大正6年) 大崎電灯が設立され全島で電灯ともる[5]
  • 大長地区では近隣の島へミカンの出作を行うため、農船と呼ばれる小型船を使用していた。最盛期は大長の船溜りには400艘を超える農船がひしめいていたが、架橋の進展などにより、次第に使用されなくなり、現在では大幅に減少している。

交通

道路

バス

港湾

(南西から時計まわりに)

  • 大浜港
  • 立花港
  • 久比(くび)港
  • 小長(おちょう)港
  • 大長(おおちょう)港
  • 御手洗港

航路

高速船
※ 御手洗地区 寄港便もある。「めばる」から「明石」までが「大崎上島
フェリー
  • 小長港 - 明石(大崎上島)
※2022年12月に2023年5月末での廃止届を提出していたが、2023年3月に廃止撤回の方針が示された[6][7]

文化

御手洗には現在も江戸後期から昭和初期の建物が数多く残り、突堤、雁木などの港湾施設も良好に保存されていることから1994年に「豊町御手洗伝統的建造物群保存地区」の名称で重要伝統的建造物群保存地区として選定された(全国で38番目の選定)。
  • 日本遺産として「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間」の構成自治体に認定される[9]

見所・名産

御手洗地区の事柄については、御手洗 (呉市)を参照

作品の舞台などとして

脚注

  1. ^ a b c d 国土審議会第4回離島振興対策分科会資料”. 国土交通省. 2025年1月27日閲覧。
  2. ^ 豊浜町は西隣の豊島も合わせた一つの自治体(町)であった。役場は豊島側に置かれていた。なお、旧・豊浜町域には斎島も含む。
  3. ^ 離島振興対策実施地域から指定解除する地域の概要”. 国土交通省. 2025年1月27日閲覧。
  4. ^ 郵便局のWebサイトより作成
  5. ^ 『角川日本地名大辞典 34 広島県』
  6. ^ 大崎上島-大崎下島フェリー廃止へ コロナ禍・燃料高「余力ない」、かんきつ出荷に打撃” (2022年12月1日). 2022年12月1日閲覧。
  7. ^ 大崎上島―大崎下島フェリー存続へ 運航会社が廃止撤回 呉市補助金は2022年度と同額3700万円” (2023年3月10日). 2023年3月10日閲覧。
  8. ^ 呉市離島航路事業条例(平成17年3月18日条例第22号)”. 呉市. 2011年12月10日閲覧。
  9. ^ 祝!日本遺産認定 御手洗重伝建を考える会、2018年5月24日
  10. ^ ももへの手紙 地ムービー

関連項目

  • 御手洗 (呉市) - 御手洗地区の歴史文化等についてはこちらが詳しい。

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、大崎下島に関するカテゴリがあります。
    • ウィキメディア・コモンズには、御手洗に関するカテゴリがあります。
    • ウィキメディア・コモンズには、大長に関するカテゴリがあります。
  • 国土地理院地図閲覧サービス





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