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ランタンの修理


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私の父から、このランタンを直せないかと渡されました。

コールマンランタン

ニートに直せるわけないじゃないか、と思いつつも、記事にもなるしやってみました。

ランタンの仕様です。

  • ブランド:コールマン
  • 中国製
  • 乾電池式 (単一が6本)
  • 4ワット直管蛍光灯2本

これは20年くらい前の製品で、発光ダイオード (LED) が主流になるひとつ前の世代のものです。(ちなみに、もっと前はオイルやガス式だったようです)

これ、最後に使ったのは16年以上前です。あの頃は、今と違って家計に余裕があり、夏には海水浴やキャンプに連れて行ってくれたものです。今では考えられない、ほんとに良い時代でした。

本題に戻ります。

まず、どこが壊れているかわからないものは、次の手順で確認しながら修理していきます。

  1. 電池 (向き・電池切れ)
  2. 蛍光灯 (球切れ)
  3. 接点・端子 (緩み・サビ)
  4. 内部配線 (ハンダ切れ)
  5. 基板の部品 (故障・破損)

この順番が重要です。

いじりにいじって、実は電池切れでしたということもあります。

さっそく、いろいろと確認します。まずは電池。

コールマンランタン電池

ん?

電池のプラス極がみんなこっちを向いて入っていました。原因はこれか。

コールマンランタン電池

このようにプラスとマイナスを入れ替えました。で、スイッチオン。

点かない……

他にも原因があるようですね。次は電池切れの確認。

乾電池の電圧測定

テスターで一気に電圧を測定しました。良さそう。(厳密には、この方法では、電池切れの確認はできません)

ほかに単一の乾電池6本なんて持っていないので、これをそのまま使います。

次は、蛍光灯の確認です。

電球と違って、蛍光灯は内部が見えませんから、切れているかはわかりません。

ですから、別の切れていない蛍光灯を用意しました。さっそく、それらと交換です。

蛍光灯の口金

え、取れた……

で、切れていないのと交換後に再びスイッチオン。

点かない……

次は、接点や端子です。緩みがあれば増し締めし、サビや汚れがあれば表面を磨きます。

コールマンランタン

さっそく、真ん中のナットがサビています。しかも、ゆるゆるでした。

どうせなら新しいナットに交換しようとも思ったのですが、なんと “インチねじ” でした。

インチネジとミリネジ

インチねじ (左) の山とミリねじ (右) の山。それぞれ、ピッチが違って互換性はありません。

日本や中国,ドイツではミリねじ、アメリカではインチねじが使われます。コールマン社はアメリカの企業ですからね。

とりあえず、交換は諦めて、サビ落としだけにします。

電池や蛍光灯の接点も、磨いておきました。

さらに、汚いカバーを外します。

コールマンランタン

ちょっとかわいい(笑)

ここ、通電中にさわると感電します。君のひとみは10000ボルト。(世代がバレる……)

実際は50ボルトくらいだと思います。

汚いカバーは洗って、もとに戻しました。

コールマンランタン

念のため、ナットの下にワッシャー (平座金) を入れました。これで緩みにくくなります。

で、みたびスイッチオン。

点かない……

まさか、本当に壊れてるんじゃ……

コールマンランタン

次は、いよいよ分解です。

電池を取り出して、ねじを外します。

折れた金具

おっと。変な部品が落ちてきました。

これは、電池と中の基板を接続していたやつです。

とりあえず中身。

コールマンランタン内部

基板は、スイッチと発振 (はっしん) 回路,変圧器という構成です。

これはいじりたくないので、先ほどの折れた金具だけをなんとかします。

金具は、基板についていました。(上の写真では、折れた断面が見えます)

折れた以上は、どうしようもないですから、ほかのものを代用します。

で、こうなりました。

コールマンランタン内部

電線の素線 (そせん) (直径1.0mm≒断面積0.79mm2) をよく磨き、もともと金具がついていたとこにハンダ付け。

こういうのは、フラックス (ヤニ) を加えないと、くっついてくれないです。

念のため、電流の計算もしました。電池が9ボルト (1.5ボルト×6本直列) で、蛍光灯が最大8ワット (4ワット×2本並列) なので、約0.9アンペアとなります。実際には、もうちょっと多く流れるかも。

0.79mm2くらいの太さの電線の許容電流は、少なくとも10数アンペアらしいので、まあ余裕でしょう。

コールマンランタン

それから、電池を入れるところを戻して、素線をちょうどいい長さに切り、先端をねじに合わせて曲げました。

ちょっと汚いですが、狭くて曲げにくかったので勘弁してください。

コールマンランタン

最後に、ねじを戻します。素線とねじと金具が自然な感じになっています。

電池を入れなおして。

コールマンランタン電池

(笑)

よたび (?) スイッチオン。

コールマンランタン

素晴らしい!

ということで、いくつも問題がありましたが、もっとも深刻だったのは、電池と基板を結ぶ金具の破断のようです。

これ、直らなかったら、LEDタイプに改造するつもりでしたが、直ってしまったのでお預けです。

このランタンは、もっぱら災害とか停電用ですね。

とくに、ソーラー発電と組み合わせれば電池なんていりませんから、停電時には重宝すると思います。

もともとはキャンプで使ったランタンですが、もう、キャンプには行かないかな。キャンプをするほど家計に余裕はありませんし、私も親もこんな歳だし。

ランタンも私たちも老後という感じですね。

私の人生も修理できればいいのに。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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