ラジオを聴こうとイヤホンを挿したのですが、音が出ません。(モノラルなので、もともと左側のみ)
イヤホンを抜くと、本体のスピーカーからは聞こえます。
イヤホンは、左右にぐりぐりしても前後にグラグラしても聞こえません。
前に、断線を修理したイヤホンなので、また切れたのかと思いました。
イヤホン修理の記事はこちら。
『イヤホンのプラグを交換しました』
ですが、そのイヤホンをスマートフォンに挿すと、何ごともなかったかのように音が聞こえます。
ということは、ラジオ側の原因ですね。まさに壊れかけのレディオです。
状況から、イヤホンジャック周りの故障で間違いないのですが、ちょっと嫌な予感がします。
壊れたラジオはこれです。
エフエム北海道 (AIR-G) のキャンペーンで配布されたものです。(宣伝しておきます)
帰宅後、さっそく開けてみます。
乾電池を入れるとこ (名前知らない) と、黒いシールの下にネジがあります。
最近の製品は、このようにネジをシールで隠していることが多いです。
汚いハンダ……
で、問題の個所は……
うわ。やっぱり。
基板の表面の “パターン” ごと、ハンダが外れる “パターン剥がれ”(ランド剥がれ) です。これは、ハンダだけでは直りません。
どおりで、イヤホンをぐりぐりしても音が出なかったわけだ……
一般的な接触不良に多い、ハンダの割れ (クラック) なら、動かせば一時的につながったりします。(昔のテレビの叩いたら直るというやつです)
実際の作業ですが、安全のため、保護メガネや換気の準備をしてください。
ハンダ一式です。
“ハンダ吸い取りポンプ”(150円くらい) が仲間入り。これで、溶かしたハンダを吸い取って除去します。
ハンダは、鉛フリーを使います。
ハンダ吸い取りポンプで古いハンダを除去しました。こんなキレイになるのですね。
パターン剥がれにより、基板の銅箔が剥がれてしまっているので、部品を直接ハンダ付けすることはできません。
状況に応じて、適当な修理方法を選びます。
今回は、このような電線を “ジャンパー線” として使います。(これ小学校の理科で使ったやつです)
ほかには、LANケーブルの心線 (単線) やインターホンコードの心線などが使いやすいと思います。
電線の被覆をむいて取り出した銅線を、イヤホンジャックの “足” に巻き付けます。
銅線のもう片方は、同じパターン上にある部品の足まで伸ばします。
あとは、フラックス (やに) をつけて、ハンダ付けします。
すばらしい。
蓋を閉める前に、電池を入れて、イヤホンも挿して確認しました。合格です。
参考までに、基板の表の面です。
そういえば、中学校の技術科でラジオを作ったのを思い出しました。今でもやっているのかな。
修理に戻ります。
あとは蓋を閉めるだけですが、最後にトラップがありました。
ネジ穴の上に、内部の電線が渡っています。
ネジを挿す前に、電線をずらします。(よくある失敗らしいです)
イヤホンから音が出るし、途切れることもありません。
これで、またしばらくは使えそうです。
閲覧ありがとうございました。
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