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漏電とアース


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一部の家電についている “アース” のお話です。

電気遊びの参考に。

まず、家電についているアースがどんなものかです。

アース線と接地端子

家電本体のメタル外装から、直接、アース線が出ているタイプです。
このように、コンセントの接地 (せっち) 端子に取り付けます。

接地付きプラグ

↑プラグについているタイプもあります。
これは、コードを介して家電のメタル外装につながっています。

これらは、水を使う家電や、内部で高電圧を扱う家電、電気的なノイズの影響を受けやすい (または与えやすい) 家電に付けられています。

それぞれ、冷蔵庫,洗濯機、電子レンジ、コンピューターなどです。

アースの役割

アースは、家電や設備を接地するためについています。

接地とは、大地 (地球) を電極に使うことです。

接地には、次のような効果があります。

  1. 電圧の基準とする (大地は0ボルト)
  2. 回路を等電位化する
  3. 雷の電流を逃がす
  4. 電気的なノイズを逃がす
  5. 漏電の電流を大地に逃がす
  6. 漏電遮断器を確実に動作させる

このように、アースは、製品や設備によって、さまざまな目的があります。

家電のアースは、主に5番と6番の “漏電対策” が目的ですから、それらにしぼってお話します。

漏電とは

まず、“漏電 (ろうでん)” は、読んで字のごとく、“電気が漏れる” ことです。

イメージとして、水道管から水が漏れる “漏水” の電気バージョンみたいな感じです。

電気回路、例えば、電線やケーブル,コネクター,家電のコードや基板などから、本体の外装や大地など、回路の外に電流が流れるのが漏電です。

漏電の原因は、雨や水漏れによる濡れや、製品の絶縁体の劣化・損傷、インバーター装置による高周波などがあります。

意外に恐ろしい漏電

漏電の怖いのは、“見えない” ことです。

光るとか、音が出るとか、ニオイがすることは普通ありません。

漏電によって起こるのが、感電事故や機器の破損や焼損,火災です。

まず、ろくなことにはなりません。

漏電で感電

で、もっとも厄介なのは、メタル外装の “充電” です。(蓄電池の充電とはちがいます)

漏電と感電

充電している部分に触れると、電流が身体を通って大地に逃げます。
これが、漏電による感電です。

充電は、電気の便利な性質でもあり、危険な性質でもあります。

電気は見えませんから、充電に気づかず触るとビックリします。

漏電とアース

アースには “漏電の電流を大地に逃がす” 効果があります。(上のリストの5番)

抵抗の並列回路では、電気抵抗のより小さいほうに、大きな電流が流れます。(分流)

アースと漏電

家電に手をつき地面に足に立っている人の身体と、家電のアースは、並列回路と見ることができます。

人体の抵抗は、状態によりますが、3000Ω (オーム) 程度といわれています。

一方、住宅の接地抵抗は100Ω以下です。(D種接地)

アースのつながる接地極のほうが小さい抵抗ですから、そちらに電流の多くが流れ、人体にはほとんど流れません。

漏電していても電気は止まらない

アースがあると、感電の危険を減らせることがわかりました。

ですが、漏電の電流が大地にだだ漏れです。
これは、家電の焼損や火災につながります。

ここで登場するのが “漏電ブレーカー”(漏電遮断器) なのですが、記事が長くなるので次回へ。

まとめ

アースについてのまとめです。

  • アースは、水に関する家電や高電圧を扱う家電についている
  • 大地に接続 (接地) して使う
  • 漏電対策のほかノイズ対策にも使われる
  • 漏電は、水濡れや絶縁体の損傷・劣化で発生する
  • 漏電の電流が人体に流れるのを防げる

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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