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消費電力を測るやつを作りました(2)


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前回の記事で理屈を述べた電圧電流計を実際に作ります。

『消費電力を測るやつを作りました(1)』

コードの選び方

電圧電流計の回路には、コードが必要です。コード選びには、2つの注意点があります。

  • 許容電流 (コードの太さ)
  • 機械的強度 (コードの種類)

1つめの注意点はコードの許容電流です。これは、コードの心線の太さが重要です。

細いのを使うと、消費電力の大きい家電には使えないものができあがります。無理に使うと燃えるので注意してください。

コードの太さ

一般的にコードには、0.75mm2,1.25mm2,2mm2の3種類の太さがあります。いちばん太い2mm2がオススメです。

2つめの注意点はコードの種類です。

コードの種類

コードの種類は大きく分けて、平形コードとキャブタイヤコードがあります。キャブタイヤコードには、絶縁被覆の外側に外装 (いわゆる二重被覆) があるため、より強度があり安全です。

一般的なキャブタイヤコードは、以下の2種類です。

  • VCTF (ビニルキャブタイヤコード円形)
  • VCTFK (ビニルキャブタイヤコード長円形)

少しマイナーですが、写真にあるキャブタイヤケーブルを選んでもいいです。

太さと種類を考慮し、私がオススメのコードは次の2つです。

  • VCTFの2mm2
  • VCTFKの2mm2

ホームセンターの店員さんに聞けば出してきてくれます。

プラグとコードコネクタボディー

コンセントに挿すプラグと、家電のプラグを挿すコードコネクタボディーを選びます。これは、コードの種類によるので、説明を割愛します。

コードの選び方のまとめ。

  • 許容電流が大きい2mm2の太さ
  • 強度がある二重被覆のキャブタイヤコード
  • 対応するプラグとコードコネクタボディーを選ぶ

コードの加工

テーブルタップ

2mm2とかキャブタイヤコードとかをオススメしておきながら、私が使ったのは既製品のテーブルタップです。

コレ、なぜかコードにカビが生えていました。そのカビを漂白剤で落とし、洗ってあります。

水洗いしたものをそのまま使うのはちょっと怖いので、ひと思いにコードをカットしました。

コード

VFF (ビニル平形コード) に外装をかぶせてあるんですね。

コードの太さは、直径0.18mmの素線 (1本1本の細い銅線) が71本だったので、約1.8mm2です。ビミョーにケチってる?

圧着端子と端子カバー

オフグリッド・ソーラー発電でおなじみの圧着端子と絶縁キャップ。100V (ボルト) で使っても問題ないようです。

電圧電流計の回路

回路図です。電圧計は回路に並列に、変流器を直列につなぎます。

電流電圧計

回路図のとおりに配線しました。

回路が間違っていないこと、変流器が計器本体にしっかりと接続されていることを確認して、プラグをコンセントに。

電流電圧計

負荷 (家電) をつないでいないので、もちろん電流はゼロです。

実際の測定と、ちょっと改良

電気ポットの消費電力

定格消費電力が650W (ワット) の電気ポット (電ポ) の電圧と電流を測ってみます。

電流電圧計

98Vで、6.6A (アンペア) なので、計算上は646.8Wですが、650Wとなります。

電流の測定が0.1A単位のため、電力も10W単位でしか測れません。

悪くはないのですが、ちょっと粗いですね。

で、変流器の原理を悪用すればなんとかなることに気づきました。コイルの巻き数の比を変えるのです。

電流電圧計

一次側 (コードの心線) の巻き数を3回にしました。これで、3.3W単位での測定ができるはずです。

巻き数が3倍ということは、磁力も3倍ですから、表示される値も3倍になります。これはもう間違いなく不安倍増です。

表示された値は19.6なので、実際の値はその3分の1の6.53Aとなり、640Wと求まります。

変流器

今度は5回巻きまきまき。これで、2W単位での測定ができるはずです。

電流電圧計

結果は、表示値が32.6、実際値が6.52A、638Wとなりました。

ちょっとズレてる?

今回の内容は、コンセントから先の工作であり、しかも、売りつけるわけではないので、資格などは必要ありません。が、100ボルトの回路をいじりますから、感電や火災の危険が伴います。参考にする場合は、せいぜい注意してください。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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