わたしには胃が四つある

ウシかヤギにでもなったのでしょうか。
雑草の写真ばかりつづきます。

 ゆきたくて誰もゆけない夏の野のソーダ・ファウンテンにあるレダの靴  (塚本邦雄)

02LR6-ED200107-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

01LR6-ED200113-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

03LR6-ED200052-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

棘のある

きのうはキョウチクトウの毒に触れましたので、きょうはトゲのあるアザミを撮ってきました。

塚本邦雄
 ここを過ぎれば人閒の街、野あざみのうるはしき棘ひとみにしるす
 棘の薊の不逞に光る野を怖れとほまはりすればどこへも行けぬ
01LR6-ED200169-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

02LR6-ED200211-Edit-2.jpg
E-M5 300mm 二重露出

二重露出は、むかしよく失敗して撮ってました。
フィルムの巻き上げとシャッターチャージが連動する「セルフコッキング」になっていないカメラを使っていたころの話です。
インフラレッドフィルムは感度が低くて使いにくかったです。
デジタルはどれもこれもソフト的に簡単にできるので、ときに、つまらないと感じるのは我儘でしょうか。
04LR6-ED200194-Edit-2-2.jpg
E-M5 300mm

白戸家のおとうさんが亡くなったと聞きました。
こっそり気に入って応援していたのですが残念です。
キャラクターグッズが欲しかった。

毒のある

キョウチクトウが駐車場の端に咲いてました。

01LR6-ED200143-Edit-2.jpg
キョウチクトウが主役でないけれど  E-M5 300mm

02LR6-ED200147-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

03LR6-ED200131-Edit-2.jpg
何か出てきそうな  E-M5 300mm

一昨日のGoogle画像検索の話には続きがあります。
友人のハンドルネームを検索すると私の写真が出てくるといいましたが、
"Age of Pen"を検索すると私の写真が一枚もなくて、
ここへLINKを張っていただいている皆さんの写真がズラ~ァと出てくるのです。

検索エンジンは見たい情報を探してくるアルゴリズムでしょうから、これは私の写真はまだまだだという証明ですね。(涙)
いや、
負けず嫌いのわたしは、人工知能なんか負けないぞと思うのでした。

図々しいだけ

暑さにぐったりして一枚しか現像できませんでした。

他人様のお庭を覗いて一枚だけパチリと撮りました。
お庭に誰かいたらことわって撮ったのですが、きょうの暑さに外に人影がなかったので、無断ですみません。

一枚だけですからパチリ、あっ縦位置もパチリ、ピントを変えてパチリ、絞りも変えてパチリ、あっ300mmのミラーレンズに絞りはついてないですね、本当に最後の一枚ですからパチリ、と5枚ぐらいシャッターを切りました。

わたしは礼儀知らずではないですよ。ちょっとだけ図々しいだけです。カメラを持つと礼節を忘れるのです。
LR6-ED200090-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

六月の赤

道端にカンナの花を見ました。
真っ赤で丈が高く生命力を感じますが、個人的にはグラジオラスのほうが好きです。
きっとグラジオラスを女性器にたとえたブルトンの詩を高校生の頃読んだせいです。(汗)

塚本邦雄は赤いブランコと赤い水で、カンナではありませんが、
 六月の赤き鞦韆(しうせん)赤き水したたり死後も禁慾の刻

01LR6-ED209982-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

02LR6-ED209992-Edit-2.jpg
E-M5 25mm

カンナではありませんが、隣に咲いていたので、ついでにパチリと。
ハナグモが小さく、ほんとに小さく写っていました。
03LR6-ED209965-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

1ページの記事の数を5日分から3日分に減らすことにしました。
ページの表示が遅いということで、とりあえず1ページの写真の数を減らしてみます。あとは写真の画質を下げるか、一日にアップする写真の数を減らすかです。

自分のブログを自分のPCで見ているとキャッシュが働くのか表示の遅れに気付かないのです。

そういえば、わたしの友人のハンドルネームをgoogleで画像検索すると、わたしの写真が出てきます。しかも、彼の写真より私の写真の方が多かったり、ときには私の写真だけだったりします。これもキャッシュのせいでしょうか。
わたしは勝手に、自分の写真のほうがいいからだと考えることにしています。(笑)

みち草を食う

帰り道で道草を食ってきました。

wikiで検索したら、次のように書いてありました。
 環境心理学、環境行動論を専門とする水月昭道が道くさについて研究しており、(中略、判明したことは、)道草にはさまざまな価値・効用があるということであり、道草は子供の精神の成長や子供の社会化に役に立っている、ということである。

なあんだ、道草は子供に効用があるのだそうで、大人にはないのかとがっかりしましたが、
きのうの頭痛は「知恵熱」かもしれないと気をとりなおして、きょうは”道草”写真で。
01LR6-ED209962-Edit-2-2.jpg
E-M5 300mm

02LR6-ED200009-Edit-2.jpg
E-M5 300mm

03LR6-ED200036-2.jpg
E-M5 25mm

塚本邦雄に道草の歌があるのかどうか調べるのが億劫で、「道」つながりで、
 ねむりこそ死への閒道曇日(どんじつ)の穂麥穂のすゑよりあかねさす
 

いまさら殊勝な

天気がよかっても、「暑い」「だるい」「頭が痛い」と屁理屈をつけてなお引きこもり中です。

雑草は強いなあ。
ひと雨ふるたびにみるみる伸びて、せっかく草とりをしても元の木阿弥です。

雑草を見習って明日からまたがんばろうと、ちょっとだけ殊勝な気持ちになりました。
エノコログサは好きです。
01LR6-DP2Q3224-Edit-1.jpg
DP2Q

02LR6-ED209870-Edit-1.jpg
E-M5 85mm

エノコログサはアワの原種だそうですので、
 粟飯をたびのゆふべにくひていまさら天翔(あまがけ)る戀なおもひそ  (塚本邦雄)

雨だから

朝からの雨は夕方にはやみましたが、内気なわたしは色々理由をみつけて、きょうは家に引きこもっていました。
いけない、そんなことしてたから、幼児退行が進行している。

02LR6-ED209948-Edit-1.jpg
E-M5 25mm

LR6-ED209934-Edit-1.jpg
E-M5 85mm

01LR6-DP2Q3211-1.jpg
DP2Q

どこかからムーミンがでてきたので、塚本邦雄も北欧と妹で、
 空の香の沁むうしろ髪北歐の飛行士の眼(め)に遠火事兆す
 くちなしの實煮る妹よ鏖殺ののちに來む世のはつなつのため

ムーミンの彼女はノンノンだとばかり思ってましたが、検索したら、スノークのおじょうさんとかフローレンいう名前で、スノークという登場人物(?)の妹なのだと教えられました。
ムーミンからして、ムーミントロールという名だと検索して初めて知りました。

ムーミンが出てきたのは、数日前に”ピーナッツ”の作者チャールズ・M・シュルツの伝記をTVで見たせいかもしれません。
むかし、スヌーピーの出てくるビジネス書を読んだことがありますが。

しかし、やっぱり、幼児退行のほうが本当でしょうね。

なすことなくブラブラ

わたしの周りは水田と畑の広がる「田園」です。
都会のネオンがうらやましいときがあります、この歳になっても。
でも緑の故郷というのはやっぱりいいですよね。ねっ、ねっ。

 真夏なすことなく逍遥す不毛なる田園の多毛なる農夫たち  (塚本邦雄)

02LR6-ED209907-Edit-1.jpg
E-M5 85mm

01LR6-ED209867-Edit-1.jpg
E-M5 85mm

不審者もどき

座り続けていては脳にわるいと聞いて午後3時に散歩に行くと、
まだ気温と湿度が高かったのか汗がたらたら涎だらだらとなって、
下校指導中のおじさんに不審者を見るようなまなざしを向けられました。

カメラなんか持っているから余計に怪しく見えたのかもしれません。
そんな恥ずかしい思いをして撮ってきたお散歩写真で。
01LR6-DP2Q3235-Edit-1.jpg
DP2Q

02LR6-DP2Q3239-Edit-1.jpg
DP2Q

そらみみ

本日休診ということで、花も色もない、いわばちょい撮りです。
ひとやすみひとやすみ、です。
自分に甘くすることは精神衛生上いい事ですよね。「ウン」という声が聞こえます。

LR6-DP2Q3203-Edit-1.jpg
DP2Q

aiは二重母音

真面目に仕事をしなかったバチがきっと当たったのだと思います。カメラを2台修理に出しました。
これまでもだましだまし使ってきたのですが、電源が入らないトラブルがつづくのです。

一枚目は二重露出なので、
 悍馬毆(う)つ夕べの若者によするわが愛二重母音のごとし  (塚本邦雄)

01LR6-P6161330-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

02LR6-P6167590-Edit-1.jpg
PEN-F 17mm

蹴球ネット越しのネット

3日も続けると写真と仕事とどちらが主なのかと我ながら恥ずかしくなりますが、
うしろめたさにめげずに今日もまた。(反省なし!)

規範意識の低下も老化現象に違いないと思います。
01LR6-P6167646-Edit-1.jpg
E-M5mk2 300mm

02LR6-P6167681-Edit-1.jpg
E-M5mk2 300mm

 警官の蹴球金網越しに見てほほゑめる蒼白の犬の牙  (塚本邦雄)

わたしのような年齢のものが生きつづけて不条理だなあとあらためて思う一日でいた。

誰かが誰かと

きのうのつづきは黄色がテーマです。
黄色い花の名前は知りませんが、やっぱりキクの仲間でしょうか。

塚本邦雄も黄色で、
 鮮黄(せんわう)の幼き星は水中に病みつつひとりむすこのイエス
 われら短き命もてうちくだくべき偶像は黄なる霞に睡り
 死にいたる戀いつの日に少年の黄の聲「ライ麥畠横切り」
01LR6-P6167638-Edit-2-1.jpg
PEN-F 17mm

02LR6-P6161364-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

少年が唄う「ライ麦畠横切り」は、もしかしたらサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」にでてくる歌でしょうか。誰かが誰かと・・・と唄っているのでしょうか。

梅雨の合間の青い空

きょうは職務専念義務違反の成果でいきます。

 梅雨の蒼き窓窓閉(し)めて何か待つテレーズ・ラカンめける妻達  (塚本邦雄)

きょうの白い花は「フランスキク」属らしいのですが何という花かは知りません。おフランスならテレーズ・ラカンとも縁がありそう。
01LR6-P6167587-Edit-1.jpg
PEN-F 17mm

02LR6-P6161337-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

恥ずかしながらテレーズ・ラカンを知らないので検索しました。
恋人と共謀して夫を殺した女性で、同名のゾラの小説の主人公だそうです。
塚本邦雄は博識な人だったそうなので、ゾラのテレーズ・ラカンを読んだのでしょうが、
きっと本を読んだだけでしたら歌に読み込まなかったと感じます。
かれの脳裏にあったのはゾラの小説をもとにした「嘆きのテレーズ」という映画だったような気がします。

脳くもりて

きのうの動物つながりで、デンデンムシをいきます。

 水無月(みなづき)は脳(なづき)くもりてしのはらにあと絶つしろがねの蝸牛(かたつむり)  (塚本邦雄)

私の「なづき」は一年中くもりっぱなし。
LR6-P6077459-Edit-2-1.jpg
PEN-F 50mm Macro

ほんとうはカタツムリは苦手なので、一枚だけにして、色気のある写真も。
02LR6-P6071109-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

お口直しの写真は”進化していない記念写真”です。

ショウブ園へ行きました、青モミジがきれいでした、いい天気でした、・・・という写真で、
うしろめたいので小さめの写真でこっそり。
LR6-P6071182-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

水は鋼の香

アメンボを「水馬」と書くのは、むかしむかし受験勉強で憶えた記憶があるのですが、すっかり忘れていました。

 水は鋼の香にただよひて百首歌の夏のはじめをうたひそびれつ  (塚本邦雄)

01LR6-P6077475-1.jpg
素早い彼氏  PEN-F 50mm Macro

02LR6-P6071248-Edit-1.jpg
映画館で見ているように  E-M5mk2 135mm

お口直しの菖蒲も一枚。
03LR6-P6071237-1.jpg
E-M5mk2 135mm

夢に還らむ

めげずに今日も。

 かきつばた夢に還らむ父の國その水の上に網打つ母は  (塚本邦雄)

01LR6-DP2Q3181-1.jpg
DP2

02LR6-P6071243-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

あらたまのごとく

「花は不得意」の証明写真を正直に。平凡です。

 鴫澤二郎は友とせざらむ璞(あらたま)のごとく尋常にして凡庸なり  (塚本邦雄)

01LR6-P6077431-Edit-2-1.jpg
PEN-F 8mm Fisheye

02LR6-P6071063-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

塚本邦雄の歌によれば、平凡でつまらない私の写真も磨けば光るのでしょうか。「あらたま」という単語に希望を託して、もうすこしがんばってみようかな。

LR6-DP2Q3185-Edit-1.jpg
DP2Q

不得意科目をひとやすみ

不得意科目の「花」ばかりつづいているので気分転換したいところですが、代わるものがないので、菖蒲園でショウブに尻を向けて撮った何でもない一枚。

あっ、尻ではなく背でした。言い間違いは本音が出ると聞きましたが、本性も出るのでしょうか。わたしの意識には重力が働いています。

LR6-DP2Q3201-Edit-1.jpg
DP2Q

とかれてはじけ

すねてばかりいないで花の写真をと思うのですが、ショウブとカキツバタの違いはいまだによく分かりません。
何度も勉強したのですが、学習能力欠如です。記憶が消えたのではなく真面目に覚えなかっただけで、忘れたわけではありません(!)、と思いたいな。

 六月は明日の花屋に緊縛をとかれてはじけだすかきつばた  (塚本邦雄)

01LR6-P6071061-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

02LR6-P6071128-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

03LR6-P6077494-Edit-1.jpg
PEN-F 50mm Macro

つむじのうずは左巻き

菖蒲園は前にも撮ったので、何か目新しい発見を心がけましたがこころざしは遂げられず、単に菖蒲から目をそらしたアマノジャクになっただけでした。
アマノジャクはわたしの性ですが、歳をとって一層「つむじ曲り」がすすんでいるように自覚します。360度曲ってしまえば素直になれるのでしょうか。

 月光につむじのうづの炎なすなんぢ母ありて生まれ來しや  (塚本邦雄)

01LR6-P6077490-1.jpg
PEN-F 50mm Macro

02LR6-P6071217-1.jpg
E-M5mk2 135mm

03LR6-P6077435-1.jpg
PEN-F 8mm Fisheye

あやしき前頭葉、否あやうし前頭葉

となりの市の菖蒲園は4年前にも行っていて、そのときは25mmと魚眼、3年前は50mmと75mmを使ったようです。今回うっかりして再び魚眼を持っていってしまいました。記憶領域がますます怪しくなっているようです。(涙)

 菖蒲白しとおもふすなはち昃(ひかげ)りてそのまま神隠しのちちはは  (塚本邦雄)

01LR6-P6077402-1.jpg
PEN-F 8mm fisheye

02LR6-P6071113-1.jpg
E-M5mk2 135mm

恥づ人

ひさしぶりの撮影に誘われて花しょうぶをとなりの市へ撮りに行きました。3年前に一度撮っていて同じような写真は撮りたくないと思いつつ、結果は大同小異だったのは、非才の証明でした。(笑)

塚本邦雄
 菖蒲一束わがしかばねをおほはむに恥づ人殺し得ざりしこの手
 菖蒲田に菖蒲のつぼみぎつしりと濡れつつ靑年は不意に死す
 花菖蒲ことに白きは曇日にとどきそびれし天の消息

01LR6-P6077454-Edit-2-1.jpg
PEN-F 8mm fisheye

02LR6-P6071074-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

03LR6-P6071173-Edit-1.jpg
E-M5mk2 135mm

月曜病の3日目

きょうは月曜病の3日目です。あすこそは木曜日にしようと思います。同じような写真ばかり。あすこそ暖流に乗りたいなぁ。

 水曜 萬葉植物園にあわだちて處女ら寒流のごと流れ入る  (塚本邦雄)

01LR6-P5126951-Edit-2-3.jpg
PEN-F 85mm

02LR6-P5127016-Edit-4.jpg
PEN-F 42.5mm

03LR6-P5127045-3.jpg
PEN-F 300mm

一日遅れの月曜病

脱力感は月曜病の症状でしょうか。きょうは火曜日ですから月曜病ではないはずです。でも脱力感。
写真もです。

 理髪店まひるとざして縛めし青年の皮剥げる火曜日  (塚本邦雄)

01LR6-P5270804-Edit-4.jpg
E-M5mk2 50mm

02LR6-P5270871-4.jpg
E-M5mk2 50mm

LR6-P5270807-Edit-4.jpg
E-M5mk2 50mm

国展まちがえました

きのうの「国画展」は「国展」の間違いです。
国画会の展覧会なので間違えてしまいました。

福原信三賞とか野島康三賞というところにこの会の歴史を感じましたが、個人的には福原も野島もそれほど好きではありません。
「ベス単フードはずし」で撮られたピクトリアリズムには全く関心を引かれず拒否反応さえ持ちます。
現在の国展も、創始者の福原や野島に敬意を表しつつモダニズム以後の写真を意識的に探っているように感じました。

きょうも先日の母校訪問の行き帰りに撮った写真でお茶をにごしています。
01LR6-P6027357-Edit-4.jpg
PEN-F 25mm

02LR6-P6027363-Edit-4.jpg
PEN-F 50mm

03LR6-P6020908-Edit-4.jpg
E-M5mk2 135mm

国画会のHPには以下のように説明があります。
 国画会写真部は、第14回展(1939年)に福原信三、野島康三の二人によって美術団体の初めての写真部が新設されました。それより今日の写真部は福原信三、野島康三をはじめとして、木村伊兵衛、中山岩太、北角玄三、西山清らを輩出し、日本の近代写真史をそのまま辿ったものでもあります。
 この歴史は道具としてフィルムができたときから、現代のデジタルカメラ全盛の表現の変化の歴史でもあります。
 引き伸ばしというプリント作業が、パソコンの画面で置き換えられるようになり、写真を撮ることが、どんな人でも可能になり、表現という行為が様々なメディアで置き換えられる時に入ってきています。言い換えると、老若男女の誰でもが枠をこえて表現が可能になりました。
 限られた表現の幅が、ある意味無限に広がっているときでもあります。フィルム表現、デジタル表現、あらゆる表現を受け入れているのが、それが今の国画会写真部でもあります。

頭頂に麦わらのカンカン帽がほしかった日

学生時代の先生、といってもちょとだけ年上の先生から、「国画」展(写真部門)で賞をもらったので見てねと葉書をいただいたので、最終日になってようやく行ってきました。

花ヤツデの白を日本的風景の前に置いた、しずかで奥行きのある、グラデーションの変化が美しい写真でした。

お茶、お花、絵画、スキー、テニスと何でも彼でも専門家について師範級の腕に達したという人だけに、写真も個人の写真家に教えを乞うだけでなく美術系の大学に通って勉強したようです。中途半端は嫌いなんでしょう、写真も性格を表しているように感じました。

こちらは何ごとも中途半端な落第生の写真で。
01LR6-P6027389-4.jpg
PEN-F 25mm

03LR6-P6021006-Edit-4.jpg
E-M5mk2 300mm

塚本邦雄はきのうにつづくカタカナ麦で、
 杞憂癖子らにつたへて麥秋の父のカンカン帽たまごいろ
 禁慾きはまりしうつつに麥秋の麥うちなびき全絃合奏(コーダ)のごとし
 遺影コーカサスより還り麥秋のすでに腐敗を始めたり死は

02LR6-P6027403-4.jpg
PEN-F 50mm

国展の帰りに電車を降りる駅を間違えてしまいました。うたた寝をして駅を間違えたことはこれまでもあったのですが、今日は自分がどこの駅にいるのか分からずパニックになって電車から降りてしまいました。こんなことは初めてで、そんな行動をした自分がいやになり、また空恐ろしく感じました。大丈夫なのか、私は。

世間はばくしゅう

何十年ぶりに母校へ行きました。玄関までなら何度も行っているのですが、一番奥にある同窓会室へ初めて入りました。きょうは記念誌の編集会議です。
帰りがけに麦畑でパチリとしました。

01LR6-P6021002-Edit-4 (2)
E-M5mk2 135mm

02LR6-P6020902-4.jpg
E-M5mk2 135mm

塚本邦雄はカタカナ入り「麦」で、
 ドストエフスキー絶えて読まざる安らぎのいはば麥秋の香の壮年
 麥秋の芒(のぎ)の視線のいらいらとレオナルド・ダ・ヴィンチ性交斷面圖
 燕麥(からすむぎ)一ヘクタール 火星にもひとりのわれの坐する土あれ
 麥は穂に父は不惑にふときざす謀叛タヒチにしあらましかば

六月神もおとろへ

色なしの日もあります。

せめて塚本邦雄は「いろ」で。
 母よ六月神もおとろへたまはむと煮る粥に夕星(ゆふづつ)の色の泡
 眼裏(まなうら)にかなしみの色湛へつつ壮んなる夏の花に對(むか)へり
 われがもつとも惡(にく)むものわれ、鹽壷の匙があぢさゐ色に腐れる

重箱の隅をつっついてももう何もありません。こまりました。
ご近所に撮ってみたい景色もあるのですが、こんな時に限ってあれこれと雑用に追われています。
01LR6-P5096855-Edit-2-4.jpg
PEN-F 50mm

02LR6-P5106893-2.jpg
PEN-F 50mm