ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『白鯨』ハーマン・メルヴィル|世界は鯨でできている

あのゆるぎない塔、あれはエイハブだ。あの火山、あれもエイハブだ。あの雄々しい、不とう不屈の、かちどきの声をあげる雄鶏、あれもエイハブだ。何もかもがエイハブだ。 「おお、エイハブ!」スターバックがさけんだ。「いまからでも遅くはありません。ご覧…

海外文学研究所 World Literature Labo

家でぐうたらしながら「海外文学研究所とかがあったらすてきだなあ、どっかにないかなあ」とつぶやいていたら、妹がさくっとロゴを作ってきた。「ないなら自分で作れば」。えーまじか。 海外文学研究所、英語表記は「World Literature Labo」。ラボ、という…

『縛り首の丘』エッサ・デ・ケイロース

[死体、大活躍] José Maria de Eça de Queiroz O Mandarim / O Defunto,1902.縛り首の丘 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)作者: エッサデ・ケイロース,E〓@7AB7@ca de Queiroz,弥永史郎出版社/メーカー: 白水社発売日: 2000/08/01メディア: 新書 クリック: 12…

『魔術師のたいこ』レーナ・ラウラヤイネン

[世界に歌あふれ] Leena Laulajainen Taikarumpu Kertoo,1980.魔術師のたいこ作者: レーナラウラヤイネン,Leena Laulajainen,荒牧和子出版社/メーカー: 春風社発売日: 2006/06/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 33回この商品を含むブログ (6件) を見る…

『終わりと始まり』ヴィスワヴァ・シンボルスカ

[語られなかった戦争] Wislawa Szymborska Koniec i Poczatek,1993.終わりと始まり作者:ヴィスワヴァ・シンボルスカ出版社/メーカー: 未知谷発売日: 1997/06/01メディア: 単行本 終わりと始まり 戦争が終わるたびに 誰かが後片付けをしなければならない。 …

『わが町』ソーントン・ワイルダー

[平凡な日々] Thornton Wilder Owr Town,1938.ソーントン・ワイルダー〈1〉わが町 (ハヤカワ演劇文庫)作者: ソーントンワイルダー,Thornton Wilder,鳴海四郎出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/24メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 44回この商品を含…

『ニーベルンゲンの歌』

[意味もなく皆殺し] Das Nibelungenlied,13c.ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫)作者:出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1975/01/01メディア: 文庫ニーベルンゲンの歌〈後編〉 (岩波文庫)作者:出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1975/02/17メディア: 文…