もし、ボードゲームが無料でもらえるとしたら

すごろくやの、Twitterフォロワー数値引きキャンペーン。

a.

フォロワー数が数万、という人は、無料でボードゲームが貰えたりする。大丈夫か…という心配はさておき、貰う立場だと:

A 「店に遠慮して、1,500円くらいの、説明1分、プレイ5分で終わるゲームをもらう」
B 「普段ちょっと買うのを躊躇われる、4,000円くらいの、説明10分、プレイ75分かかりそうなゲームをもらう」

という選択があると思う(いや、もっと高額でもっと難しいものはいくらでもあるけど、とりあえず二択で)。

私なら、どちらを選ぶかは、自明ですけど……。でも、マニアだからBを選ぶんだろ、初心者はAでいいよね、って、そんな簡単な話なのかなー、と思うので、だらだら書く。

5分で終わるゲームより、75分のゲームのほうが、明らかに、準備も、プレイ機会をつくるのも、大変だ。

「ただであげる」っていわれても、素直に喜ぶことはできないのだ。

だから、「あげますよ」という申し出は、「懐具合というパラメータを除外したら、あなた、ゲームに対して、どこまでプレイの大変さを背負う気概があるかな?」と、問われてるようでもある。

b.

たとえば書店で「なんでも一冊、好きな本選んでいいですよ、差し上げます」って言われたら、どうするか、考えてみる。

今財布の中身が淋しければ、たまたまそのとき買おうと思っていた新書や雑誌を貰ってしまう、ということも、あるかも知れない。

でも、みんながみんな、そんなんだったら、厚意を示す側も現金でいいわけでしょう。なぜ、その場所にあるモノをくれるのか、っていうところには、意味があると思いたいのだった。

私なら、普段たぶん買わないけれど、いつかは読んでみたい、って意味で『ゲーデル・エッシャー・バッハ』みたいな本を、選ぶんじゃないだろうか…。積ん読になっていても、背表紙を見るたび、「あぁ、これって、貰ったのだった」と、思い出せそうだから。

(ちなみに、GEBは人から貰ったのが家にあって、積ん読になっている)

なんでもそうだけど「**あげましょうか?」って申し出たとき「貰えるものなら貰います」っていう人には、あげたくないじゃない。「貰えるものなら」って、要するに、特別なものとして受け取って貰えるんじゃなくて、一旦、貨幣価値に換算されてしまうっていうことだから。

「貰えるものなら貰います」っていう相手に、1,500円分の肉あげても1,500円のゲームあげても、同じだし、それは、贈る甲斐がないってもんだ。

c.

キャンペーン見てすごろくやに行った人が、「伊集院光が言ってたゲーム」とかじゃない、何かの自分の基準で、選んで、買ってくれたりするようになると、私は少しうれしくなると思う。そんなことをするのが自分だけではないと思えるから。

初心者だからといって、初心者におすすめのゲームを選んでもらう必要はない。多少予算に余裕をもって出かけ、ジャケ買いや、デザイナー買いすることを、推奨したい。お店の人にデザイナーのことなんか質問すると、喜んで説明してくれるし、その質問をすることで、万人向けのアマアマなゲームを進められる確率は下がる。

d.

そうやって、カンで買ったものが面白いかって? さぁ……こればっかりは出会いですからね。

でも、4000円のゲームをただで貰えるくらい、Twitterフォロワーが付いてるような、発言力のある人なら、自分の「面白くする」スキルに対して、自信をもっていいと思いますよ。

ボードゲームを買うのは、楽しい時間のためだけではなく、システムに込められた謎と驚きのためでもあるのです。

ゲーム紹介

「1500円のお手軽なゲームを貰うより、4000円のめんどくさいゲームを貰って、その重荷を背負おうぜ」という解説エントリを書きたいゲーム。(時間があれば)

サムライ・カードゲーム 日本語版

サムライ・カードゲーム 日本語版

4,000円と思ったら3,000円じゃないか! 買うしかないね。すごろくやに在庫があるなら、フォロワーの多いtwitterユーザは、これ貰ってくるといいですよ。

あと、すごろくやとは無関係に、現在私のなかで継続しているキャンペーンをお知らせします。私の家にあるボードゲーム、なんか欲しい人にはなんかあげます。厳正でも公正でもない審査(おもに、日記が面白いか)を経た後ですが。

追記

コメント欄でご要望いただきましたので、アフィリエイトリンクを貼ります。

サンチアゴ(SANTIAGO)

サンチアゴ(SANTIAGO)

サンチアゴはすてきなゲームなので買うといいと思います。