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2011年06月01日
高校1年生の鄭くん、そのおなかには生々しい腎臓摘出手術の傷跡がはっきりと残っている。すべてはネットで、「腎臓売買仲介業者」から情報を受け取ったことから始まった。当時、どうしてもiPad2が欲しかった鄭くんは、報酬2万元(約25万円)という言葉に載せられて、腎臓売却を承諾してしまったという。
鄭くんは両親に黙ったまま、湖南省郴州市の第一人民医院へと向かった。検査を受けた後、4月28日に腎臓摘出手術が行われた。そしてその3日後、鄭くんは退院。2万2000元(約27万5000円)の代金を受け取って、故郷へと戻った。
腎臓を売ったことは両親に内緒にしておこうと思っていた鄭くんだが、母親はすぐに異常に気がついた。ノートパソコンにiPhoneと高価な電子機器を持ち帰ってきたのを見て、そのお金はどこから手に入れたのかと問い詰めたのだ。しぶしぶ白状した鄭くんを連れて、母親はすぐに郴州市に向かい、現地警察に通報した。
だが、問題の腎臓売買仲介業者の行方はようとして知れない。鄭くんとの連絡に使っていた電話番号はすでにつながらなくなっていた。また、手術した病院を訪れたところ、同院は臓器摘出などの大規模な手術ができるような場所ではないという。問題の手術室などについては、すでにある福建商人に貸しだしており、病院の管轄にはないと釈明した。
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