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かつて地球上に存在した巨大動物と現世を生きる動物たちを比較した画像

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 かつて地球上には多くの巨大生物が存在した。そのほとんどは絶滅してしまい、悲しいことにその種が途絶えてしまったものもいれば、現世に適した進化を遂げてその血を引き継ぐ親戚たちをもつ種も存在する。

 かつて地球上を闊歩していた先史時代の動物たちを、化石骨格をもとに、生物学と動物解剖学の知識を駆使して忠実に再現しているのは、グラフィック・デザイナーのローマン・ウチーテル(Roman Uchytel)さんだ。

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 ウチーテルさんは、自身のInstagramで、古代動物とそれに似た現代の動物たちを同じフィールドに登場させ、比較した興味深い画像を公開している。

スミロドンとウンピョウ
 スミロドンは約250万 – 1万年前の南北アメリカ大陸に生息していたサーベルタイガーの一種だ。体長2m前後、体重は最大で400kgもあった。

 残念なことに、サーベルタイガーの子孫はいないので、現代で最も犬歯の大きいネコ科のウンピョウと比較した。それでも体長は1m前後、体重25kg前後で牙の長さは55cmほどだ。

ディプロトドンとウォンバット
 ディプロトドンは巨大化したウォンバットと言われるように、その姿は現世のウォンバットを著しく大きくした感じだ。その体重は約2.8tもあったという。

 ディプロトドンは約160万から約46,000年前にかけてオーストラリア大陸(特に南東部のカラボンナ湖畔)に生息していた絶滅した属である。

ティラコスミルスとキタオポッサム
 約700万年前 – 300万年前の南アメリカに生息した肉食有袋類、ティラコスミルス。その大きさは全長1.5m、体重は最大で150kg。その子孫にあたるのがオポッサム科最大種のキタオポッサムで、体長50cm前後、体重2kg前後。

メガテリウムとフタユビナマケモノ
 メガテリウムは約5百万~1万年前、南アメリカ大陸に生息していた巨大なナマケモノの近縁属である。地上性のナマケモノとしては最大級であり、成長すると全長6~8m、体重3tにものぼる。

 一方、南アメリカ大陸に生息するフフタユビナマケモノは全長55~86cmほど。ミツユビナマケモノより髪の毛が長く、目が大きいのが特徴だ。

ケレンケンとアカノガンモドキ
 肉食性の飛べない鳥、ケレンケンは約1500万年前に繁栄した南米に住む絶滅種で歴史上最も大きな頭を持つ鳥だった。その親戚にあたるとされるアカノガンモドキ(カンムリノガンモドキ)は、全長76~90cm。脚が長く、全体的にスマートなフォルムをしている。

プルスサウルスとクロカイマン
 プルスサウルスは約2,300万年前から約500万年前、南アメリカに生息していた巨大なカイマンである。体長11m、重さ4t以上あった。現世を生きるクロカイマンも体長4.7mと大きい方だがプルスサウルスには遠く及ばない。

パラケラテリウムとシロサイ
 現存するサイの中で最大種のシロサイは、体重は4,500kgにもなり、肩高は約2mにもなる。2本の角はかなり危険な武器で、その気になれば車を簡単にひっくり返すことができる。

 だが3,600万~ 2,400万年前のユーラシア大陸を闊歩していたパラケラテリウムと比較するとその大きさはかすむ。その体長7.4m、肩高4.8m、体重は約11~20tあったとされている。

 パラケラテリウムはサイの仲間だが角はなくやや細身で、首と脚が比較的長かった。その大きさは2階建ての家と同等で、体重22tに達したとされる最大級のゾウ目であるナルバダゾウに次ぐほどだ。

メガロドンとホホジロザメ
 約2300万年前から360万年前に生息したとされる絶滅種のサメ、メガロドンは史上最強級の捕食者として恐れられていた。

 その大きさは諸説あるが、最大全長が20m、重さは40tともいわれている。歯は厚く頑丈で、獲物を掴んで骨を壊すために作られていた。

 ホホジロザメはジョーズのモデルとなった、白い死神ともいわれ人喰いザメとして恐れられている現世に存在するサメだ。平均的な大きさは5m弱、体重は1t未満だが、最大の個体は6~7m、体重2tほどではないかと言われている(諸説あり)

ダエオドンとイノシシ
 ダイエオドンは約2900万年前から約1900万年前、北アメリカ大陸に分布した絶滅した哺乳類の属種である。頭骨が90cm、肩高が1.77mに及ぶ個体も発見されている。

 近縁種ではないのだが、比較するとしたらイノシシだろう。イノシシは分布地域によって個体の大きさが異なるが、アメリカ・アラバマ州では体長約2.8m、体重約470kgもあるイノシシがしとめられたこともある。また、中国東北部やロシアに生息するイノシシも体重300kg以上に達するものがある。

アルゲンタヴィス とコンドル
 アルゲンタヴィス(アルゲンタビス)は史上最大の飛翔性の鳥類の1つにあたる属で、約900万 ~ 680万年前のアルゼンチンに生息した。翼を広げると7mを越えたともいわれている(諸説あり)

 比較しやすい現世の鳥と言えばコンドルだろう。コンドルはアルゼンチンなど南米に生息し、翼を広げると3mほどだ。今でこそ大きな鳥だが、アルゲンタヴィスと比較したら小さく感じるかもしれない。

 他にも魅惑の先史時代の動物たちと現世の生き物たちの比較画像がInstagramのアカウント「romanuchytel」で見ることができるので要チェックだ。

 また、一部の作品は、公式サイト「Prehistoric Fauna」で購入することができる。毎年ノート付き卓上カレンダーを発売しており、2021年度のものはAmazonで購入可能だ。2022年度のものはもう少し待てば発売されるだろう。

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この記事へのコメント、43件

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    1. リアルサイズ古生物図鑑シリーズが興深そうに眺めている(ダイマ

      ※1
      ”生物”というのなら、植物の栽培種に例がありそうなくらいかな

    2. >>1
      クジラは現在最もデカイと聞くね
      マッコウやシロナガスクジラとなるとねえ

      あと一覧にディアトリアいないのね

      1. >>24
        マッコウはリヴィアタン・メルビレイがいるので歴史上でも最大のシロナガスクジラが代表になるかも。(サイト内には植物界は挙げられていないので動物界のみ)

      2. ※24
        その「一覧」がどのことかわからないが、
        現在は「ディアトリマ」という名は使われていなくて「ガストルニス」になっている。
        そこまで本腰を入れていないアマチュアならば「ディアトリマ」の名で作品を出すかもしれないが、
        このクラスの復元作品をつくる人ならばそうはしないだろう。

  1. >>プルスサウルスとクロカイマン
     プルスサウルスは約2,300万年前から約500万年前、南アメリカに生息していた巨大なカイマンである。体長11m、重さ4t以上あった。現世を生きるクロカイマンも
    ★体長mと大きい方だが
    プルスサウルスには遠く及ばない。

    数字が抜けてるよ

    1. こんなバカみたいにデカい奴らとご先祖様達は石槍、石弓程度で渡り合ったんやで…リアルモンスターハンターとはこの事よ…
      こんな怪物、現在の猟銃なんかでも太刀打ちできるかどうか。

      ※6
      モササウルスの方がデカいやろ…と思ったら、シロナガスクジラの方がデカいと言う真実にびっくりしたもんなぁ。

      1. >>23
        現生人類の直系の先祖はもう少し後に登場じゃなかった?

  2. 画像に人間もいれて欲しかった
    サイズ感がいまいちわからん(>_<)

    1. >>8
      昔の図鑑だと比較対象の人類代表はジャイアント馬場になってそう

  3. サイズ感をわかりやすくするために横に
    タバコの箱を置く伝統があったんだけど
    あれっていつから無くなったんだろうな。

  4. なんか昔の生物がデカかったのは今よりも大気濃度が濃くエネルギーとなる酸素が豊富だったからというのが定説だが、逆に過剰摂取すれば危険な酸素による害を緩和する為に巨大化せざるを得なかったという話もあるそうだ。

  5. メガテリウムは以前「オオナマケモノ(大怠け者)」って呼ばれていて、そんなひどい名前あるかって思ってた。

  6. >メガロトンは史上最強級の捕食者として
    メガロ「ド」ンです。

  7. >>それでも体長は1m前後、体重25kg前後で牙の長さは55cmほどだ。

    体長の半分程の長さの牙か
    絵では、そんなに長くは見えないけど成長途中なのかな

  8. 昔は重力が低かったってのは本当なんだろうか? そのせいで巨大化って、何処かで見たよーな?

  9. メガテリウムって巨大なまけものっていうけどこの図体でゆっくり動いてたんだろうか。
    周りに巨大肉食類たくさん居ると思うんだけど狩られまくったんじゃないのかな。

    1. >>36
      まずガタイがいいのは、肉食獣相手に大きなアドバンテージ。
      それに前足の爪が長く鋭い。
      現世ナマケモノよりかははるかに運動性が高い。と思われる。

  10. 巨大ナマケモノに小さいナマケモノがしがみついてるのかわいいな。

  11. 巨大ウォンバットはやっぱりウォンバットよろしくウンチが四角かったのかな。

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