流出が続く米国の金(ゴールド)。向かっているのはアジア! 米国の金(ゴールド)は、もまなく枯渇する。
(この記事は、メルマガ第208号パート1のダイジェストです。全文はメルマガでお読みください)
ロン・ポール-「結局、米国は恐ろしいインフレになる」
・・・トランプが本当に取り組まなければならないことは、1913年の創設以来、世界の富を収奪してきた巨大な詐欺的金融システムである米・連邦準備制度(Fed)に対して、米国の有権者の意識を高め、これを廃止しようという機運を醸成することであるはずです。
株式市場の崩壊は、明らかに近づいています。
・・・ロン・ポールは、今年1月、反グローバリズムを表明している反体制派のアレックス・ジョーンズ(彼はCIAのエージェントであると言われているが)のインターネット・テレビに出演したとき、「すでに、2008年から2009年に起こった世界金融危機のときよりも事態は悪くなっている。(おそくとも)2018年中、もしくは、今後1年半以内に、想像以上の深刻な事態を招くことになるだろう」と述べています。
「そのとき、世界中のメディア(国際銀行家の資金によって運営されている)は、すべてトランプのせいだ」と一斉にキャンペーンを展開し、彼を任期中に大統領の座から引き摺り下ろそうとするはずだと。
ロンポールは言います。
「トランプの代わりに責められるべきは連邦準備制度(Fed)である」と。
・・・ロン・ポールは、「そうした状況が誰の目にも明らかとなったとき、民主党と主流メディアは、トランプに責任がないと承知しながら、徹底的に彼を叩き潰す」と確信をもって言います。
トランプは銀行の破綻に備えている
・・・1929年10月24日から始まったウォール街大暴落は、いったんはリバウンドを経験した後、29日にさらに二度目の大暴落を演じて、結局、米連邦の年間予算の10倍以上の資産が失われました。
・・・その後、まるで酩酊状態のようにヨロヨロと立ち上がった米国経済でしたが、なんと、連邦準備理事会(FRB)は、1930年代後半に金利を引き上げたのです。
それが、その後の10年間、失われた米国を確定的なものにした根本的な原因です。
今、連邦準備制度理事会(FRB)は、そのときと同じことを行おうと話し合っているのです。
1929年の大暴落の4年後の1933年、米国議会はグラス・スティーガル法を成立させ、預金と貸付を取り扱う商業銀行と、株式、債券など有価証券の引受、発行および配布を行う投資銀行との分離を決めました。
・・・しかし、1999年11月、当時の大統領、ビル・クリントンによってグラス・スティーガル法が廃止されたことによって、2008年の世界金融恐慌が引き起こされてしまったのです。
そのときの反省から、2010年に成立したドッド・フランク法は、表向きは、資本準備金を保持させることによって銀行の財務基盤を強くすることが目的とされていますが、結局のところ、政府に救済措置を期待するというより、むしろ預金者と債権者にベイル・インを強制するという点では、別の「富の収奪システム」であると言わなければならないのです。
・・・トランプは、「ドット・フランク法の撤廃は、トランプの政権移行の主要なテーマではない」と言いながら、これを撤廃して、グラス・ステイ―ガル法復活への意欲を隠しません。
今月初めのブルームバーグのインタビューでも、「大恐慌時代の法律、グラス・スティーガル法を復活させる取り組みを後押しする」と説明していています。
「収穫逓減の法則」によって、量的緩和も戦争も無効化される
・・・1913年に連邦準備制度(Fed)が創設されて以来、米国は18回もの景気後退や不況を経験してきました。
トランプが弾劾されるまでに次の金融危機が訪れれば、米議会も、連邦準備理事会(FRB)の活動を発展的に停止する時が来たと、その重い腰を上げるようになるでしょう。
トランプは、米国経済を立て直すためには、連邦準備制度(Fed)というロスチャイルドがつくった中央銀行システムを廃止する以外にない、ということを理解しています。
ロン・ポールが、共和党内でティーパーティーの活動を盛り上げていく過程で書いた「連邦準備制度を終わりにしろ」は、中央銀行制度が、最初から負債ベースの瑕疵のある金融システムであることを喝破しています。
どの国の政府も、どんな政策を打ち出そうが、中央銀行システムの輪転機から吐き出された債務証券の一種である銀行券を通貨として使用している限り、国民からの富の収奪は続けられるのです。
・・・これが「収穫逓減の法則」の分かりやすいたとえです。
この法則は、やがて中国経済にも当てはまるようになるでしょう。
この「収穫逓減の法則」の結果を一目で確認したければ、この表を見てください。大恐慌の嵐が吹き荒れた1929年を100として、対前年比のGDPを時系列でまとめてあります。
「冬が来ている」と警告
・・・フォーチュンは、「トランプの経済は、すで大きな不況に突入したようだ」という見出しの記事を掲載しました。
5月21日に投稿されたゼロヘッジの記事では、FRBの最新のレポートを取り上げて、米国が新たな景気後退に入ったことを説明しています。
・・・金融業界の投資分析を行っているFinMasonのCEO、ケンドリック・ウェークマン(Kendrick Wakeman)は、今年3月13日のCNBCに次のように述べています。
「株式市場を歴史的に見てみると、平均8〜10年ごとにクラッシュが発生しており、そのときの平均損失は約42%と記録されている・・・」。
しかし、42%という数字は、あくまで平均値であり、1929年10月24日のブラック・チューズデーを皮切りに始まったウォール街大暴落では、最終的にNYダウが90%も暴落したのです。
・・・株価が10分の1になる・・・現実にそれは起こったのです。
中国、インドはいったん買ったら売らない
最近、ビットコインのテレビCMが流れているのを知っているでしょうか。
・・・現在、ビットコイン・バブルが言われているこの時期にテレビCM?
・・・トランプの大統領選勝利直後から、大変、興味深い現象が起こっています。
・・・トランプ政権の本格始動と同時に、今までの円安ドル高基調が反転して、円高ドル安基調に変わったにも関わらず、円建ての金(ゴールド)の値は下がらないという奇異な現象が起こっているのです。
つまり、日本の金(ゴールド)市場には、欧米の金(ゴールド)市場以上に急速に資金が流入していると考えることができます。
しかし、もっと大きな要因は、金(ゴールド)をいったん買ったら、そのまま市場に出さずに退蔵してしまう巨大な買い手が存在するということなのです。
それは、言うまでもなく、中国、ロシア、そしてインドです。
インドの廃貨政策の本当の目的は、国民が保有してる金(ゴールド)を合法的に没収すること
金(ゴールド)市場の方向性を決める世界一権威のあるワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の最新の需要報告によると、金(ゴールド)の現物の世界的な需要は、2017年の第1四半期では対前年比9%増と報告されています。
<全体省略>
世界中の投資家は密かに金(ゴールド)の現物を買っている
ここで、ヨーロッパに目を転じてみましょう。
・・・2017年の第1四半期のドイツの金(ゴールド)市場は、2011年以来、最も強い第1四半期となりました。
2015年3月のフランクフルトでの市民による抗議デモから分かるように、ドイツ人はロスチャイルドのNWO中央銀行システムに明確に「NO」を突きつけています。
BBCによると、抗議者が機動隊と衝突したので、約350人が逮捕され、多くの負傷者が出たとのこと。
これは、ロスチャイルドの欧州中央銀行(ECB)の奴隷的通貨システムに反対する人々の層が、どれほど厚いかを示しています。
・・・要するに本当のところは、世界中の投資家が密かに金(ゴールド)の現物を買っているということです。
米国から流出した金(ゴールド)のほぼ3分の2がアジアへ
・・・米国が保有する金(ゴールド)は、次々と放出されており、それはアジアへ怒濤のように流れ込んでいます。
2017年に入ってからの最初の2ヶ月間の米国の金(ゴールド)総輸出量は合計101トンでした。
それは、2016年の1年間の流出量56.5トンを大幅に上回る量です。
いったい、これだけの大量の金(ゴールド)は、どこに向かっているのでしょう?
それはアジア・・・米国から流出した金のほぼ3分の2がアジアで終着しています。
・・・中国は、明らかに世界の金市場でますます支配的な力を手に入れようとしています。
中国における金(ゴールド)の消費は、2017年の第1四半期で14.73%増となりました。
中国の投資家は、"金色の棒"を高値でも買っています。
中国の金(ゴールド)に対する貪欲さは、とどまるところを知らず、2016年の第1四半期に世界の金(ゴールド)現物需要を9%増加させるのに寄与しました。
日本では、金塊の強奪事件が起きていますが、これもまた、アジアへの密輸ルートに乗せられるのでしょう。
・・・一方、米国は、金(ゴールド)が枯渇し始めています。
2017年1月と2月の金鉱山の生産量と米国が輸入した金(ゴールド)の輸入量をトータルしても、わずか80トンにとどまっています。
言い換えれば、米国の金(ゴールド)市場は、今年の最初の2ヶ月間で赤字状態になってしまった、ということなのです。
いったい、金(ゴールド)市場で何が起こっているのでしょう?
この答えは、投資アナリストのスティーブ・アンジェロ(Steve St. Angelo)が出しています。
「誰かが、支払いに充てるため(あるいは、借金の清算をするため)、米国の金庫から大量の金塊を引き出して、アジアに金(ゴールド)を輸出しなければならなかった」ということ。
「・・・アジアは、まだ本当の通貨としての金(ゴールド)の役割を十分理解しているため、米国から代価としての金(ゴールド)を喜んで受け取っている」と彼は説明します。
そう言えば聞こえはいいのですが、つまり、「ドルでは受け取りたくない」というアジアの明確な意志表示に他ならないのです。
(6月1日配信のパート2につづく)
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