2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

冒険小説よ、永遠なれ――『暗殺者の正義』(執筆者・福田和代)

あ・つ・い! 日本列島、隅から隅までとにかく暑い。熱波の夏がやってまいりました。こんな日には冷えたビールが一番……そしてビールのお供には、枝豆と冷ややっこ、そして暑さと時間を忘れる面白本を一冊、といきたいものではありませんか。 さあ、皆さまお…

第4回:魅惑の師弟関係――『死の扉』(執筆者・♪akira)

死の扉 (創元推理文庫)作者: レオ・ブルース,小林晋出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2012/01/27メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 33回この商品を含むブログ (24件) を見る 全国の腐女子の皆様とそうでない皆様、こんにちは! 前回は思いきり高年齢萌え…

デジタルデジタルごこうのすりきれ(執筆者・中山宥)

えー、昔から「飲む、打つ、買うは男の甲斐性だぜぃ!」などと威勢のいいことを申します。恥ずかしながら、わたしも、そっちのほうは嫌いじゃありませんので、「(胃薬を)飲む、(キーボードを)打つ、(ミステリー本を)買う」と、ひととおり嗜んでおりま…

第6回せんだい探偵小説お茶会レポート(執筆者・蒔野正徳)

7月21日、仙台駅から徒歩数分の場所にある会議室にて、せんだい探偵小説お茶会の第6回読書会が開催された。 仙台駅から開催場所に進む道すがらラムフェスタなるラム酒が飲み放題のイベントが開催されており、後ろ髪を引かれながらも開催場所へ。 今回の…

海外ミステリ先読みスニークプレビュー#7のお知らせ(執筆者・若林踏)

こんにちは、若林踏です。参院選やら豪雨やらで騒いていたら、もう7月も終わり。各種ミステリベストテンの締切が待つ11月まで、あと3か月というところまで来ました。ミステリクラスタの年末は近い! というわけで気合入れていきます。海外ミステリの新作情報…

第8回名古屋読書会レポ・後編「暦の上ではオクトーバー伯爵」(執筆者・大矢博子)

【前編はこちら】 【中編はこちら】 10分の休憩の間に全員で机をつり(名古屋弁)、島形式からスクール形式へ。前方にゲスト6名にお並びいただき、不肖大矢の司会で「ナゴトーーク! ディック・フランシス芸人」のコーナーが始まります。会場から質問を募り…

第8回名古屋読書会レポ・中編「♪壇蜜ばかりがミツじゃない〜」(執筆者・大矢博子)

【前編はこちら】 このレポを書くにあたり、各地方読書会の皆さんから「45名という人数をどうやって捌くのか」という質問を複数頂戴したので、ここからは手順をちょっと紹介。なので今回はギャグはありません真面目に書きます。 受付開始40分前に、会場とな…

第8回名古屋読書会レポ・前編「馬刺しのカレは左利き」(執筆者・大矢博子)

最高気温33度。 名古屋にしてはそれほど暑くない土曜日、中京競馬場には「らしくない」団体が集結していた。第8回名古屋読書会の面々だ。課題図書ディック・フランシス『度胸』にちなんだ競馬体験・競馬場周遊・障害レース観戦のプレオプションには、午前の…

第5回 北欧その2 デンマーク編(執筆者・松川良宏)

◆デンマーク推理作家アカデミー ハラルド・モーゲンセン賞および最優秀新人賞 ここ数年、スウェーデン・ミステリーに勝るとも劣らない勢いを見せているのがデンマークのミステリーである。2011年にハヤカワ・ミステリ、通称ポケミスで邦訳が始まったユッシ・…

懐かしいときめき〜アフォード『百年祭の殺人』(執筆者:ストラングル・成田)

百年祭の殺人 (論創海外ミステリ)作者: マックスアフォード,定木大介出版社/メーカー: 論創社発売日: 2013/05/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 面白い探偵小説には、結末が近づくにつれ、「真相を早く知りたい」という気持ちと「まだ結…

第四十三回はリタ・メイ・ブラウンの巻(執筆者・片山奈緒美)

今回ご紹介するのは、リタ・メイ・ブラウンの犬ミステリー・シリーズの1作目"A Nose For Justice"です。 A Nose for Justice: A Novel (Mags Rogers)作者: Rita Mae Brown出版社/メーカー: Ballantine Books発売日: 2011/10/04メディア: マスマーケットこの…

デジタルデジタルごこうのすりきれ(執筆者・中山宥)

えー、“日本語の文体”とかけましてぇ、“これからの高齢化社会”と解きます。その心は……“ふくし(副詞/福祉)が肝心”。 以前、翻訳した本に、マイケル・ルイス『コーチ』というのがありまして。今は絶版になっておりますが、いずれ復刊されるかもしれません。…

第5回札幌読書会開催!

酷暑の本州で読書会に参加される方が「会場に行きつくのが最大の目標!」と、決死隊の如く頑張っておられます。比較的涼しい札幌もボンヤリしてはいられません。8/24に第5回の読書会を行います! ふり返ってみると今まで取り上げてきたのは英米の小説ばかり…

ソフトバンククリエイティブ7月の新刊

神の起源(上) (ソフトバンク文庫)作者: J・T・ブラナン,J.T.Brannan,棚橋志行出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2013/07/19メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る神の起源(下) (ソフトバンク文庫)作者: J・T・ブラナン,J.T.Brannan,棚橋…

東京創元社 7月の新刊

『緑衣の女』/Grafarþögn アーナルデュル・インドリダソン(Arnaldur Indrioason)/柳沢由実子・訳 東京創元社(単行本)/定価1890円(税込)/7月11日/ISBN:978-4-488-01001-0 住宅建設地で発見された、人間の肋骨の一部。事件にしろ、事故にしろ、ど…

【再掲】第6回 せんだい読書会開催!(シンジケート後援第1回)

第6回 せんだい探偵小説お茶会主催(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援) レオ・ブルース『死の扉』読書会 2013年1月から月1回程度、仙台にて開催していた読書会がこの度翻訳ミステリー大賞シンジケートの後援を受けることとなりました。 当読書会…

【再掲】第4回関西クリスティー読書会(大阪&神戸)開催!

関西翻訳ミステリー読書会(大阪読書会&神戸読書会)主催 第4回 アガサ・クリスティー『白昼の悪魔』読書会 ☆ 関西のアガサ・クリスティー読書会は、レギュラー読書会の合間に 年1〜2回ペースで開かれる、数少ない週末ティータイムの集まりです。 「夜は出…

第4回 北欧その1 スウェーデン編(執筆者・松川良宏)

「北欧」とは普通、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、フィンランドの5か国を指す。人口の多い順に並べると、スウェーデン(約950万人)、デンマーク(約560万人)、フィンランド(約540万人)、ノルウェー(約500万人)、アイスランド(…

最新海外ミステリーニュース20130717(執筆者・木村二郎)

2013 CWA Dagger Award Longlists (Part 2) (CWA賞ロングリスト発表 Part 2) The Crime Writers Association of Britain (CWA) has announced the longlists of nominees for the second batch of its 2013 Dagger Awards (Gold, Steel and Creasey Awa…

ここはドイツの八つ墓村ですか?――『白雪姫には死んでもらう』(執筆者・YOUCHAN)

特別本が多いわけではないが、それでも増え続ける本の収納には困っていた。本棚ではない収納エリアの隙間に、買った本はとりあえず置く、を繰り返していたら、その隙間すら無くなった。しかたがないので、一念発起して本棚をもう一本追加した。けれど結局、…

最新海外ミステリーニュース20130716(執筆者・木村二郎)

2013 CWA Dagger Award Winners (Part 1) (CWA賞発表 Part 1) The Crime Writers Association of Britain has announced the winners for the first batch of 2013 CWA Dagger Awards as follows: The CWA International Dagger: TIE -- Alex, by Pierr…

第21回『超音速漂流』の巻(執筆者・東京創元社S)

みなさんこんにちは。お久しぶりのラムネです。6月18日の第3回東東京読書会で、この連載でも取り上げられている『鷲は舞い降りた』(ジャック・ヒギンズ)を課題にしたところ、とても好評で嬉しかったです。この連載では他にもおもしろい冒険小説をたくさん…

最新海外ミステリーニュース20130715(執筆者・木村二郎)

2013 Thriller Award Winners Announced (スリラー賞発表) The International Thriller Writers (ITW) has announced the winners for the 2013 Thriller Awards as follows: Best Hardcover Novel: SPILLED BLOOD, by Brian Freeman (SilverOak) Best Fir…

13.7.19(金) 杉江松恋のガイブン酒場#7(執筆者:杉江松恋)

チャイルド・オブ・ゴッド作者: コーマック・マッカーシー,Cormac McCarthy,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/07/10メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (22件) を見るイースタリーのエレジー (新潮クレスト・ブックス)作者: ペティナ…

新潮文庫7月の新刊

骨の祭壇(上) (新潮文庫)作者: フィリップカーター,Philip Carter,池田真紀子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/06/26メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る骨の祭壇(下) (新潮文庫)作者: フィリップカーター,Philip Carter,池田真紀子出版社/…

第1回金沢読書会開催!

第1回金沢読書会のご案内 北陸にお住まいのみなさま、お待たせしました。長〜い助走を経て、ようやっと金沢読書会の開催に漕ぎつけました。のんびりまったりつづけていけたらと思っております。 初回の課題書は――スティーヴ・ハミルトンの『氷の闇を越えて…

【再掲】第4回関西クリスティー読書会(大阪&神戸)開催!

関西翻訳ミステリー読書会(大阪読書会&神戸読書会)主催 第4回 アガサ・クリスティー『白昼の悪魔』読書会 ☆ 関西のアガサ・クリスティー読書会は、レギュラー読書会の合間に 年1〜2回ペースで開かれる、数少ない週末ティータイムの集まりです。 「夜は出…

1969年:『ベーグル・チームの作戦』とニューヨーク・メッツ(執筆者・ないとうふみこ)

去る4月19日、アメリカを代表する児童文学作家、E・L・カニグズバーグが亡くなった。一番ポピュラーな作品は、おそらく小学生の姉弟が家出してメトロポリタン美術館にこっそり寝泊まりする『クローディアの秘密』だろう。この『クローディア〜』を含め、…

書評七福神の六月度ベスト発表!

書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 今年は先年に一度の猛暑なのではないかとも言われているようですね。体調を崩しやすくなる天気です。どうかみなさまご自愛ください。そして外に出れないような暑さの日には、室温…

第3回 卑しき街の歌声に耳を(執筆者・佐竹裕)

さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))作者: レイモンド・チャンドラー,清水俊二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1976/04/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (92件) を見るさよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミス…