有機野菜の再生産可能価格を聞いてみた。んでどれくらいなら買いますか?
実際には野菜の価格は産地の場所、たとえば一年中栽培できる地域と、
半年しかできない地域ではちょびっと違うし、畑を使う長さ(栽培期間)によっても違うしで
一律これだけ、って数字ではないのですが、現状一般の野菜は「相場」で動いています。
いやはや。大変なことですよね。
【質問】オーガニックの野菜の価格がどれぐらいなら買いますか?
次のなかから選んでください。
1.一般の野菜の1.2倍 2.1.5倍 3.2倍
こういう質問、よくあるでしょう。ほとんどの人が1か2と答えるに違いない。
とくに根拠なく「有機だもん、それぐらいが妥当よね」って感じだ。
しかし実際にスーパーで1.5倍で売っていたらどうだろう
フツーの小松菜が100円のとき150円の有機小松菜なら買うかもしれないけど、
相場が高くて小松菜が200円のときは1.5倍は300円だ。その場合はどうかな?
小松菜に300円? んーってな感じで200円の小松菜を選ぶのではなかろうか。
つまり、「有機野菜の価格」には許容できる幅がある、ということだ。
農水省のアンケートでよく聞かれる「どれぐらいなら買いますか?」は
1.2倍とかのあいまい表現ではなく金額にすべきではないかと思うわたくし。
なにしろフツーの野菜の価格は固定ではなく相場で動いているのだ。
高いときもあれば安いときもある。
ベースがふらふらしていたら参考にならないではないか。
ということで、金額的にどれぐらいならOKとこのブログの読者の方が思っているか
お聞きしたいと思いまして、有機農家に再生産可能な価格を聞いてみました。
再生産可能価格とは、その金額なら農業を続けていける持続可能な価格とも言えます。
それが以下の通りです。
有機小松菜・ほうれん草・水菜・チンゲンサイ・リーフ系レタス=180円
人参500g・じゃがいも500g・大根1本・かぶ3~5玉=180円
トマト300g・なす3本・きゅうり3本・ピーマン200g=180円
キャベツ・玉レタス・ブロッコリー・カリフラワー=200円
※葉物は1P、その他規格が記載されていないものは一個
「有機なのに安いじゃん」って気がするのは卸値だからだ。
小売の際にはここに粗利が乗るため、もっと高くなる。
ちなみにスーパーの場合。
目玉商品になる野菜の粗利は15から20%くらいではないかと思うので、
スーパーと相対(間に卸が入らない場合)で取引をした場合はこんな感じかな。
上記の価格 180円→225円 200円→250円
具体的なイメージは、180円は菜っ葉、200円はキャベツでどうぞ。
わりとまき直しがきく大根とか小松菜とかのアブラナ科や葉物は
単価が安く、栽培期間が一年とか一年半とかのネギは高いとか、
作物によっていろいろなので、再生産可能価格も変わります、。
直売所の場合。粗利は15%。というか直売所が売上の15%を受け取るしくみだが、
直売所はジジババの小遣い稼ぎ的なところが多いため、基本的に値引き合戦となり
価格設定がチョー安め。なのでとくに比較しなくていいか。
有機野菜を売る自然食品店・八百屋の場合、農家と直接取引をしている場合は
スーパーと同じぐらいの価格になるが、間に卸業者が入っている場合は
そこで15%~20%程度よぶんに取られるため、おおむね30%程度粗利が乗っかる。
つーことで、180→257円、200円→285円。
実際にはも少し高くなるかも。でもま、ざっくりだからこれでいいか。
粗利が乗ると価格がどんどん高くなることがおわかりでしょうか。
一般の野菜の場合は卸業者が間に複数入ったりするため、
売値の50%強くらいが農家手取りとも言える。
大根1本100円で売ってたら農家手取りは50円くらいってことでしょう。
安くてビックリではありませんか?
農家から直接野菜を送ってもらう産地直送であれば粗利は乗らず
上記希望価格のままのため購入しやすい。農家も再生産可能価格で売れてうれしい。
しかし送料が800円ほどかかる。
送料分プラスして割り算するとお得感はなくなるが、
直送・農家限定・鮮度が抜群、そのへんで売ってないレアな商品が入るなどの
プライスレスなおまけがついてくる(いや、プライスレスじゃないか。。。。)
小売店によって粗利が違うし中間業者が増えればどんどん価格は高くなるため、
農家手取りは同じでも最終価格が180円→350円、200円→380円とかになることもある。
つまり、野菜の価格が高いからと言って農家手取りが増えているわけではない
場合がある、というところがミソ。そこを忘れてはいけないのだった。
小売業者も金の亡者ではないし、決して暴利を貪っているわけではなく
必要分しかのせていない(たぶん)ってことも忘れてはいけない。
スーパーの野菜の粗利が低いのは、加工品の粗利が高く設定されているから
というような「全体の利益」で計算されているという事情があるため
スーパーの粗利が低くてエライ! わけではないことも忘れてはいけない。
有機レタスの自分的適正価格は300円から320円くらいの間かしら。
有機でなかなか売ってないものには多めに支払うってところもあるかもね。
その場合は農水省の1.2倍とかのほうがよくて金額ではダメかも。
というような野菜販売の事情のなか、有機農家が再生産可能価格で卸しても
小売の粗利で最終価格が変わってしまうので、有機野菜がどれぐらいの価格で?
という質問はわりとむずかしいのだ。だからあの1.2倍という数字は実は
受け止める人によってベースとなる数字がぜんぜん違うと言ってもいいだろう。
しかし、有機野菜が安く感じることもある。
だいたいにおいて生協や宅配会社の場合、農家とは契約栽培であり
固定価格で取引されていることが多いため、相場が高くなると安く感じる。
世間に野菜がないときは有機野菜はさらになかったりするのだが、
ふだんたいして売れない野菜が飛ぶように売れ始めだいたい欠品になる。
ということは、野菜に出せる金額はここまで、という上限があるのかも。
それはいくらぐらい? という質問をしたほうがいいのかもしれない。
ということで、参考までにみなさまにお聞きしたいのです。
コメントとかで教えてください。
有機キャベツ・ブロッコリー・カリフラワー・レタス一個をわたしは
300円~350円までなら買う
250円~300円まで
250円以下
有機小松菜・ほうれん草・水菜・チンゲンサイ・リーフ系レタス、
人参500g・じゃがいも500g・大根・かぶ3~5玉
トマト300g・なす3本・きゅうり3本・ピーマン200gをわたしは
300円~350円までなら買う
250円~300円まで
250円以下
つーことで、よろしくお願いいたします。
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