知ってるようで知らない一括表示のこと

某D社のお好みソースが好きなんだけど切らしちゃって、
スーパーに買いに行きました。3軒ほど回って見つけたオーガニックのソースがね、
無添加だったんだけどすっぱくて口に合わないの。ううううう。
無添加で、誰にでも受ける味を作るってのは難しいのよね。
加工食品の裏側に四角で囲ってある
原材料とか製造者とかが書いてある部分のことを「一括表示」と呼ぶ。
今気がついたけど、あの有名な安部司氏の本「食品の裏側」ってのは、
「一括表示」と「食品の裏情報」がかけてあるのだね。
うまいタイトルだなあ(って遅いか)。
ところでこの一括表示、全ての原材料が表示されているわけではない。
ってことはそれほど知られていない。
というか、ちゃんと見てる人もそんなにたくさんはいないらしい。
自分の食べてるものが何でてきてるか、
きちんと知ってる方がいいのになあ、と思うわたくし。
でもわかりにくいのも確かなのである。
ということで、一括表示のルールをざっくりとまとめてみた。
1.原材料は重量順に記入すること
2.基本的には物質名だが簡略名でもOK。
※さらに一括名で表示できる添加物が14種類認められている。
3.キャリーオーバーおよび加工助剤・栄養強化目的での表示は必要なし
※の一括名で表示できる添加物14種類ってのは以下のようなものである。
・イーストフード
・ガムベース
・かんすい
・苦味料
・酵素
・光沢剤
・香料又は合成香料
・酸味料
・軟化剤(チューインガム軟化剤)
・調味料(その構成成分に応じて種類別を表示)
・豆腐用凝固剤又は凝固剤
・乳化剤
・水素イオン濃度調整剤又はpH調整剤
・膨脹剤、膨張剤
さて、一括名ってのがちょっとやっかいなのである。
たとえばパンの裏側に書いてある「イーストフード」って何でしょう?
「イーストフードって物質があるんだな」
なーんて思ってる人多いでしょう。
イーストフードってのは、物質名ではなくって総称なので、
実際には「塩化アンモニウム」「塩化マグネシウム」「グルコン酸カリウム」
なんて化学物質のことである。
こう言われるとすんごく化学物質っぽい。
でもイーストフードって書いてあると
イーストの食べものなのかしらん?なんて思うから不思議だ。
全ての一括名がそう思えるからもっと不思議だ。
一括名を書けば物質名を表示しなくていいので、
化学物質が複数入っていても表示しなくていい。
つまり香料って書いてあれば、実際にはナントカ酸エステルとかが
何種類入ってても表示しなくていい。
実際に何がどれほど使ってあるか
消費者には全くわからない。それが現在の一括表示である。
昔はこれ、いちいち全部書いてあったのだ。
1990年代のいつ頃だったか改正されて、表示が簡略化された。
一括表示のルールはその後もちまちまと変更されてるけど、
メーカーがあわててラベル変更対応をするくらいで、
その内容を消費者が知ることはない。
まあ知らなくていいのかもしれない。
見ない人の方が多いんだもん。
でもわたくしは見る。しげしげと見ちゃう。
だから見る人のための表示にしてほしいと思う。
ちなみに、遺伝子組み換え原料の表示は、
上記を踏まえた上でこうなっている。
1.原材料の上位3品目に入ってたら表示。
2.上位3品目に入ってても重量の5%以下なら表示しなくていい。
重量順に並んでいる上位3品目の中に、
遺伝子組み換え原料が入ることはまずない。
一括表示の記載順が重量順と知らなければ、
このルールはなんのことだかさっぱりわからない。
コーンスターチや大豆レシチンなど主原料ではないものは
ほんのちょっとしか入らないから表示しなくていい。
コーンスターチや大豆レシチンは、ほとんどの加工品に入ってる。
ってことは、知らずに遺伝子組み換え食品を食べてるってことだ。
そんなことを知ってる消費者は大変とても少ない。
表示してないんだから食べてないと思ってる人多いはず。
幸せな誤解の上に人々の食生活は成り立ってるのだった。
そう考えると、表示のせいだけじゃなくって、
消費者の無知にも責任がある気がする。
「食品の裏側」は、もう少し注意深く読む必要があるんじゃないかなあ。
あっ、これ、うまいことかけたつもりなんだけどどうでした? うふ。
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