東京競馬第10レースの払戻金を、場内テレビジョンでお知らせ致します。
東京10R 日本ダービー(GⅠ) | 払 戻 金 | ||||||||||
単 勝 | 17 | 1,250円 | 枠 連 | 6 | - | 8 | 3,190円 | ||||
複 勝 | 17 | 410円 | ワイド | 12 | - | 17 | 2,710円 | ||||
12 | 390円 | 7 | - | 17 | 34,420円 | ||||||
7 | 3,640円 | 7 | - | 12 | 30,290円 | ||||||
馬 連 | 12 | - | 17 | 7,950円 | |||||||
馬 単 | 17 | - | 12 | 15,520円 | |||||||
3連複 | 7 | - | 12 | - | 17 | 521,600円 | |||||
3連単 | 17 | - | 12 | - | 7 | 2,856,300円 |
(2018年5月27日(日)開催 第85回日本ダービー(東京優駿)の払戻金)
馬券(ばけん)とは、競馬において配当金の払い戻しを受けるのに必要な投票券である。馬券というのは通称であり、現在の公式名称は勝馬投票券(かちうまとうひょうけん)である。
なお2024年の4月よりJRAの場内アナウンスやターフビジョンの画面表示など、勝馬投票券の公式名称を使う機会を減らし通称の「馬券」で表すように変更されている。
(〇番がらみの勝馬投票券は返還となります→〇番がらみの馬券は返還となります等となっている)
※この記事は主に日本の中央競馬からの情報に基づいて作成しているため、地方競馬・海外競馬及び馬券同様のシステムが導入されているその他公営競技のものとは一部異なる記述があります。
馬券は基本的に20歳以上であれば誰でも購入可能であり、別に競馬に興味がない人でも、今この記事を見ている恐らく暇人であろうアナタでも購入することが可能である。以前は20歳以上であっても学生・生徒である場合には購入が禁止されていたが、2005年(平成17年)1月1日から施行された改正競馬法によってこの制限は撤廃された[1]。
なお、例外として競馬関係者(騎手・調教師・JRA職員・競馬関係の政府職員など)は馬券の購入や譲り受ける行為を禁じられている(競馬法29条)。これを破ると罰金刑に処される可能性がある。競馬法にはほかにも馬券にかかわる禁止事項が記載されているので、うっかり不正行為を働かないように一度は目を通しておくといいかもしれない。
(※注、JRAの騎手や調教師等がJRA主催の馬券の購入等は禁止だが、地方競馬など自身が所属しない団体が主催する馬券で、自身が騎乗しない、管理馬が出走していない等の条件を満たせば馬券の購入等は可能で、武豊や池添謙一などの騎手、矢作芳人調教師などがTV番組やトークイベント等を通じて馬券対決等で購入していたりする)
(同様に地方競馬のNARの騎手や調教師などは、例えば大井競馬場の騎手は大井競馬場や南関東だけでなく、門別競馬場や佐賀競馬場など含め全国のNARが主催の馬券の購入などは禁止だが、JRA主催など他が主催する馬券の購入等はできたりする。例として大井競馬場の的場文男騎手はJRAの馬券をTV番組などを通じて購入している様子がある)
現在、中央競馬では10種類(詳しくは後述の種類を参照)の馬券が発売されており、WIN5以外の9種類は全国に10箇所ある中央競馬開催競馬場・場外馬券場(WINS/J-PLACE)・電話やインターネットでの投票(即PAT/A-PAT/JRAダイレクト)で、WIN5はインターネット投票により購入できる。
馬券の売り上げは、宝くじ・競艇・競輪・オートレース等他の全ての公営ギャンブルを抑えて最多であり、中央競馬売得金(有効馬券の総売上)は2018年(1月~12月)1年間で2兆7950億830万4000円、地方競馬売得金は2018年度(18年4月~19年3月)6033億8737万2180円と集計期間こそ異なるものの、合計で3兆円以上を売り上げており、世界でも最高クラスの売上を誇る。単一のレースに限ると、有馬記念がイギリスのグランドナショナルと並んで馬券売上の高いレースとして知られており、2018年12月23日開催の第63回(優勝馬:ブラストワンピース 鞍上・池添謙一)は436億6403万9500円という売得金を記録している。
ちなみに、オグリキャップを始めとした第二次競馬ブーム(80年代後半~90年代前半)からバブル崩壊にかけて馬券は現在の比ではないほど売れに売れており、1996年12月22日開催の第41回有馬記念(優勝馬:サクラローレル 鞍上・横山典弘)は2018年の2倍以上に当たる売得金875億104万2400円を記録し、ギネス世界記録にも登録された。
かつて馬券は鉄道の乗車券と切符のような硬い紙にパンチ穴をあけたり、裏面に磁気情報を書き込んだ馬券を用いていたが、2000年代前半から導入が開始された現在の馬券はQRコードを用いた馬券となっており環境に配慮されている。(このQRコードシステムは鉄道[ゆいレール・北九州モノレール]にも逆輸入されている) 磁気情報部分がなくなったことによりクシャクシャにしやすくなったので、負けた時にイライラしてゴミ箱に捨てる時にも楽になった。また馬券を記念として取っておきたい人のために、競馬場や場外馬券場などで馬券をコピーしてくれるサービス(手数料が10円かかる)を実施している。コピーされた馬券は裏に「これはコピーです」という類の文章が印刷されるので不正防止にもなる。なお、iPATでも購入した買い目を紙の馬券のレイアウトで出力する機能があるが、こちらはQRコードの情報をJRA公式サイトのURLにすることで不正を防止している。
明治時代は競馬は合法行為ではなく、ギリギリ江戸時代・幕末の1866年(慶応2年)に開設された横浜競馬場にて発売されていた馬券は外国人居留地という治外法権であったため例外的に発売されていたものであった。
現在の馬券の方式は、パリミュチュエル方式と呼ばれている。これは、①全購入額を一旦総プールし、レースを実行する。②レース終了・確定後に主催者側が総プール額から決まった割合の売得金を抜き取った後、残りを当選者に払い戻す。というもので馬の人気をオッズによって具体的に推し量ることができる、オッズの状況によって自分の買う馬券を定めることができるなどといったメリットが有る。
日本で公式にパリミュチュエル方式馬券が発売されたのは根岸ステークスの由来にもなった横浜競馬場で1888年(明治21年)に発売されたものが最初とされているが、それよりも前から同競馬場ではガラ馬券という現在の馬券とは異なる方式の馬券が発売されていた。
ガラ馬券というのは、どちらかと言えば馬券よりも宝くじに近い方式の馬券であり、購入するとランダムで馬番が書かれた馬券を手に入れることができ、その馬が上位に入線すれば順位に応じて予め設定された当選金を貰えるという方式である。要するに宝くじはルーレットで当選番号を決めるが、ガラ馬券では馬の着順によって当選番号が決まるわけである。
─────と書くと、宝くじと一切変わらないこの馬券の一体どこが面白いのかと疑問に思うかもしれないが、この馬券が面白いのはここからなのである。
ガラ馬券は転売が許可されていた馬券であり、手に入れた馬番の馬が弱ければ奇跡を信じて上位入着を祈るしかないが、もしディープインパクト級の強い馬が当たった場合にはレース前に購入額以上で転売すればレースの結果とは一切関係なく確実に儲けが出せる。しかも、購入者がそのディープインパクト級の馬の馬主だった場合、以下のような感じでボロ儲けすることも可能である。
・・・まあ所詮ギャンブルである以上皆考えることは一緒なので、案の定同様の手口による八百長・出走取消が連発しレースが成り立たなくなることもしばしばあったのと、射幸心が強すぎるということでガラ馬券は1907年(明治40年)に禁止され、それ以来日本国内では発売されていない。
ちなみにガラ馬券の由来は、今のガラポン(抽選器)と同じようにガラガラと木製の馬券が入った入れ物を回して馬番を振り分けていたかららしい。
1888年(明治21年)、当時はまだ合法だったガラ馬券と並行して現在のパリミュチュエル方式の馬券が横浜競馬場にて発売開始となった。こちらは当時、ガラ馬券に対してアナ馬券と呼ばれていた。アナの由来は不明ではあるが現在の「単穴・連穴」と同じく盲点のような意味があったと思われる[2]。
日本政府は日露戦争以後、欧米諸国に大きく遅れを取って戦地での移動手段としての軍馬の重要性に気づき、有効な生産手段として競馬を広めて優秀な産駒を育てていこうと計画。1906年には長らく合法行為ではなかった日本人による馬券発売を黙許した(ただし通達のみで法的根拠はない)。それにとどまらず同年には馬政局という馬を育てる専門の国家機関まで作り軍馬の生産改良に取り掛かった。
馬券の開放によって、同年に日本人によって開設された池上競馬場の大成功(初開催から4日目でなんと全建設費を回収に成功)を契機に全国で競馬場の建設が相次ぎ1908年当時には前述の横浜・池上を含めた15個の競馬場が営業を行うまでに成長した産業となった。
しかし日本政府も治安の悪化を危惧して入場料や馬券を高額に設定したりはしたものの、新興の急成長産業であるため運営整備が追いつかず、ガラ馬券時代にも問題になった八百長をアナ馬券に変わっても完全を防ぐことは出来ず、すぐに競馬は国民の批判の的となってしまい1908年には再び馬券の発売が禁止されてしまうことになってしまった。
この馬券が黙許されていたわずか2年間(1906年~1908年)は、馬券黙許時代と呼ばれている。
馬券は禁止しても軍馬の改良を止めるわけにはいかず各競馬場には馬券収入の補填として補助金が支払われ、その補助金によって各競馬場は運営を行っていた。
しかし、その補助金だけでは食いつないでいくだけでも精一杯であり前述の池上競馬場は経営が苦しくなったため周辺の競馬場(板橋・目黒・川崎)と合併。その後目黒競馬場への統合が決まったため1909年に廃止に追い込まれている。この合併が実施されたこともあり、全国で15個あった競馬場は11の競馬倶楽部に整理されることとなった。
1912年に宮崎競馬場は痺れを切らして今までの馬券とは異なる勝馬投票券を発売。これは景品競馬といって、「払い戻すのはお金じゃなくて商品券だから賭博罪には当たらないでしょ」という子供の言い訳じみた苦肉の策で発売したものではあったが、この商品券は普通に使うだけでなく、競馬場外にて換金可能だった(現在のパチンコにおける、「特殊景品と引き換えて、市中(古物商資格のある換金所)にて換金」というシステムに似る)ため、前述の通り日本政府は軍馬生産にこだわっていたためこれを黙認。以降、この景品競馬は全国の競馬場に広まり競馬事業を存続させることになる。
ちなみにこの時登場した「勝馬投票券」という言葉は、後に馬券の正式名称として採用されることとなる。
1923年に日本陸軍からの要望もあってようやく馬券の発売が再開され、補助金競馬・景品競馬は役目を終えた。
いままでは、前述の池上競馬場→目黒競馬場を始めとして各競馬場が各競馬倶楽部の下にそれぞれ別個に経営されていたが1936年にはそれらをすべて合併した特殊法人「日本競馬会」が誕生。この法人は現在のJRA(日本中央競馬会)の前身に当たる組織であり、GⅠ安田記念の由来になった安田伊左衛門理事長の下、現在のクラシック5大競争の大半(桜花賞・皐月賞・オークス・菊花賞)を整備するなど現在の中央競馬の原型を作り上げた。ちなみに安田理事長は前職の東京競馬倶楽部(目黒競馬場)名誉会長時代に東京優駿大競走(現在の東京優駿/日本ダービー)設立も行っているため一人でクラシック5大競争全ての創設にに関わっていることになる。
1944年に太平洋戦争の激化によって馬券発売は再びに中止に追い込まれ、戦後すぐの1946年に再開をするものの今度はGHQの独占禁止法に引っかかってしまい1948年からは農林省畜産局競馬部が監督する国営競馬に転換、GHQが去った後には「国が利益事業やるってどうなの」という議論が湧き上がったことから、1954年に日本中央競馬会として再編され、現在のJRA(当時はNCKと呼称)が誕生した。
JRAが誕生する以前の1947年から4枠制の枠単の発売を開始したものの、当時は戦前の1942年から制定された競馬税法により控除率が約32.5%と非常に高く、一方1948年に初開催された競輪は控除率25%とかなり低かったため、人気は競輪に集中してしまいなかなか資金を集めることが出来なかった。1948年12月4日には初の場外馬券場(現在のWINS銀座)を開設するが、それでもお金を賭けてくれるお客様はなかなか現れず1950年に控除率を競輪と同じ25%まで引き下げた。機を同じくして、騒擾が多発した競輪の過熱的人気が落ち着いたことから、ようやく経営危機を脱することに成功した。前述の枠単も1949年には6枠制に変更となりこの6枠制枠単が10年近く維持されることとなった。
一方でその間には新たな試みも行われ、1951年には土曜日の午前中に行われる第1・第2・第3レースの勝ち馬を連続して当てる重勝単勝式馬券「三重勝」を発売。 メインレースの行われない土曜日の午前中の客集めのために発売されたもので、予め全レースの馬を全て指定してから買う現在のWIN5とは異なり、まずは1レース分のみの重勝式を購入し、その1レースの的中券を売り場に持っていって2レースの勝馬投票券と引き換え、その馬券が当たったらまた売り場に戻って3レースの勝馬投票券と引き換え……という1レースごとに買い目を増やしていく増していく方式で、3レースとも当てることが出来た後に初めて払い戻しが行われる方式だった。しかし、やはり閑散時間帯に買う人はそう多くなく売上は低迷し1961年に廃止。
以降は射幸心を煽るということでガラ投票と同じように禁止されてしまい、重勝式が公営競技に戻ってくるのは、それから47年後の2008年競輪七重勝式「チャリLOTO」の導入まで、中央競馬ではちょうど50年後の2011年「WIN5」導入まで待つこととなる。
当初は赤字で苦しんでいたJRAも50年代後半になると、「もはや戦後ではない」と経済白書に記されるほどの経済回復を受け急成長を遂げ、出走馬も大幅に増加した。一方、現状の6枠制枠単だと同じ枠に多数の馬が入ってしまうため、枠を増やすために1963年から8枠制枠連(現在の枠連と同じ)が導入された。これと同時に今までの枠単は廃止となり、現在まで中央競馬では発売されておらず、地方競馬の南関東競馬・金沢競馬でのみ見ることが可能である。枠単時代と比べると枠数こそ増えたが、的中率とオッズは比較的下がったためギャンブル依存症対策としても有効だった。
ただ枠単・枠連には、人気馬と人気薄の馬が同時に同じ枠に入った後に人気馬が出走を取り消しても、単勝や複勝とは異なりまだ馬券が成立する可能性(残った人気薄の馬が激走して馬券に絡む可能性)があるため払い戻しができず、低いオッズにも関わらず人気薄の馬に期待するしかないという問題が発生することがある。1973年の日本ダービーでは第一次競馬ブームを巻き起こしたハイセイコーが単勝支持率66.7%という飛んでもない支持率を叩き出し、彼はしっかりと出走を果たしたものの今後このような過剰人気を背負った馬が出てこないとも限らないためこれを解決するために1974年から単枠指定制度を導入した。
この制度は、単勝支持率が概ね30%以上になることが予想される人気馬は他の馬より先に枠番を抽選して専用の枠を用意し、その人気馬1頭だけを抽選で当てた枠に入れるというものである。「そんなことをするなら、さっさと今の馬連みたいに一頭一枠制度を導入すればいいじゃないか!」と思うかもしれないが、当時はJRAの中の人(おばちゃん)がそろばんによる手計算でオッズを弾き出していたらしく、これ以上の枠の増加や馬連の導入は組み合わせが増えすぎておばちゃんが過労死してしまうため不可能であった。
同じような理由で、場外発売の締切時刻も非常に早く、また発売できるレースに関しても限られ、基本的には東西に分割されて発売され、全国で発売されるのは八大競走、並びにそれ並みの格を持つとされたジャパンカップ、エリザベス女王杯、宝塚記念、当時春秋2回の中山大障害、高松宮杯に限られた。このため、私設で馬券を発売する「ノミ屋」がはびこり問題となった(詳しくは後述)。
この単枠指定制度には、もし人気馬が8枠を引いてしまうと自動的に一番大外からの発走になってしまうという問題もある。一例として、1991年のクラシック戦線に殴り込んだ皇帝シンボリルドルフを父に持つトウカイテイオーは皐月賞で8枠18番、続く日本ダービーでも8枠20番という競馬ではとてつもなく強いのにクジ運ではとてつもない弱さを見せつけ非常に不利な状況からの発走となったが、本当に強い馬には出走枠など関係ないとばかりにどちらのレースも完勝して無敗の二冠馬となり世代最強を証明した。同年秋に念願の馬連が導入されたことによって彼が最後の日本ダービー単枠指定制度適用馬となり、単枠指定制度最後の適用例も彼に次ぐ日本ダービー2着馬となった後の菊花賞馬、レオダーバンによるセントライト記念(8枠13番/3着)となった。
電話投票も単枠指定制度導入と同じ1974年に試験導入、2年後の76年から本格導入され、前述の第一次競馬ブームと相まって多くの新規競馬ファンを獲得することとなった。
3種類の馬券、単勝・複勝・枠連の体制は1963年から1991年の馬連導入まで28年間続くことになり、その間枠連は唯一の連勝式馬券(2頭以上を選ぶ馬券)であり続け、配当額も他2つと比べて高かったことから3種類時代末期には枠連のシェアは90%以上にも達するなど人気馬券で有り続けた。[3]
1991年10月5日、JRAは第二次競馬ブームに狂喜乱舞の最中、ついに単枠指定制度の問題を完全に解消する念願の馬連が導入された。これにより、いままではまずお目にかかることが出来なかった万馬券がたまにではあるが飛び出すようになり、導入からわずか2年で枠連とのシェアを逆転。90年代後半には馬連が75%以上のシェアを誇るようになり一躍人気馬券となった。
この頃になると長らく競馬場でそろばん片手に頑張っていたおばちゃんが引退してトータリゼータシステムという大型コンピューターによって馬券の発売・オッズの管理は勿論、場内テレビジョンに刻一刻と変わるオッズを自動的に表示させることができるようになるなど技術が飛躍的に進歩し、以降90年代から2000年代前半にかけて馬券の種類は飛躍的に増加していく。そして、場外馬券売場の締切も本場と同じような時間にまで繰り下げられ、日本どこでも東西の区別なく馬券が買えるようになったこともあり、ノミ屋の存在意義は消滅した。そして、それまでの窓口でおばちゃんに買い目を言って購入する、1枚に1つの情報が記された馬券から、「マルチユニット式馬券」という、現在見られる1枚で複数の買い目を買える馬券が導入。おばちゃんはほとんど姿を消し、代わりに券売機で馬券を発売できるようになり、大きな省力化となった。冒頭にある「磁気を記録した馬券」というのはこれ。
まず、1999年12月4日には馬連と複勝を足して2で割ったとも言えるようなワイドを導入。(ちなみにこの時の宣伝ポスターに採用されたのは、91年~93年有馬記念3年連続3着という成績をJRA直々にイジられ採用されたナイスネイチャ)
続けて2002年7月13日には馬単と3連複を同時に導入。2004年9月11日にはついに馬券の王様もいえる3連単が導入され、万馬券はそう珍しいものではなくなった。2006年10月6日には応援馬券が導入され、馬連導入からわずか15年で現在競馬場やウインズの券売機で購入することが出来る9種類の馬券全てが出揃った。
3連単導入の翌年にあたる2005年にはディープインパクトが大活躍。しかしそれにも関わらず1998年以降JRAの売上は連続して下落。ここまでくると、JRAも相次ぐ新馬券導入でギャンブラーの射幸心を煽っておきながら自分自身の売上への射幸心も煽られてしまうわけであり、2011年4月23日(土)にはついに三重勝以来50年ぶりとなる五重勝単勝式馬券「WIN5」の発売を開始する。
この「WIN5」はJRAとしては初めてのインターネット投票のみによる購入が可能な馬券であり、GⅠレースを初めとする日曜日開催のメインレースと、そのレースから遡って行われる直近4つのレースをあわせた計5レースの1着馬を全て選ぶというものであり、これにより配当金はしばしば三連単でもめったに出ない1千万、そして年に1度か2度程度三連単では恐らく不可能である億単位にまで達することとなった。
発売翌日にあたる4月24日(日)の配当金こそ81万280円と100万馬券にはならなかったものの、早くも5回目の発売に当たる2011年5月22日にはメインレースとなったオークスを始めとして1番人気馬が全滅。2番人気馬が2勝、3番人気馬・7番人気馬・10番人気馬がそれぞれ1勝をもぎ取って1億4685万110円(6票的中)[4]と史上初の一億馬券が誕生した。
2016年からはこちらもインターネット投票限定で、凱旋門賞やケンタッキーダービーなど、海外競馬の有名競走の馬券をJRA独自のオッズではあるもの購入可能となり、WIN5の導入翌年にあたる2012年からは今までの売上低迷もストップし着々と売上実績を回復しつつある。
年 月 日 | 出 来 事 |
1866年9月 | 横浜競馬場開場。 |
1871年 | 早くもロッタリー方式(ガラ馬券)が問題になる。 |
1882年 | パリミュチュエル方式の馬券(アナ馬券)を発売するも失敗に終わる。 |
1888年 | パリミュチュエル方式の馬券を1枚1ドルで再び発売して、成功を収める。 |
1906年 | 軍馬生産・改良のため馬政局設立。馬券黙許時代到来。 |
1906年11月24日 | 池上競馬場開場。初開催からわずか4日間で総工費13万5000円を回収する。 ちなみに入場料は1等席3円、2等席2円、アナ馬券は1枚5円から、 初日のみ発売されたガラ馬券は1枚10円、参考までに当時の映画館の入場料金は15銭。 |
1907年5月 | ガラ馬券、禁止される。 |
1908年10月 | 政府、馬券黙許を撤回。補助金を補填として支給する補助金競馬時代が始まる。 |
1910年5月30日 | 池上・川崎・目黒・板橋の4競馬場が合併し、東京競馬倶楽部誕生。 目黒競馬場に会場を統一し、池上を含む他の3競馬場は廃止する。 |
1912年 | 宮崎競馬場、お金の代わりに商品券を配当物品とした「勝馬投票券」を発売。以降全国の競馬場に広がる。 |
1923年 | 競馬法成立。馬券発売が公式に合法となる。 控除率は15%で発売金額は1枚20円から。 |
1931年 | 複勝式導入。 |
1936年 | 前述の東京競馬倶楽部ら11倶楽部を統合し、「日本競馬会」設立。 |
1942年3月1日 | 馬券税法施行。控除率が約32.5%に跳ね上がる。 |
1944年 | 太平洋戦争激化に伴い、馬券の発売を中止。(競馬そのものは能力検定競走として無観客で開催) |
1946年10月 | 発売金額を1枚10円からに値下げし発売を再開。 |
1947年 | 枠番号二連勝単式(枠単)の発売を開始。(当初は4枠、49年から6枠) |
1948年9月7日 | 日本競馬会から「農林省畜産局競馬部」による国営競馬に転換。 |
1948年12月4日 | 初の場外馬券場(現在のWINS銀座)誕生。 |
1950年12月 | 控除率を25%まで引き下げる。 |
1951年 | 重勝単勝式馬券「三重勝」を発売。(1961年廃止) |
1954年9月16日 | 国営競馬から「日本中央競馬会」による運営に再転換。 |
1955年10月22日 | 阪神競馬第6レースにて当時の単勝史上最高額となる、5万5870円が記録される。(タチバナヒメ/8頭立て8番人気) |
1963年4月 | 枠番号二連勝複式(枠連)の発売を開始。(1969年までに全競馬場に展開/枠単は地方競馬のみの発売になる) |
1973年2月 | 電話投票システムの試験運用開始。 |
1973年5月27日 | 日本ダービーでハイセイコーが単勝支持率66.7%をマーク。単枠指定制度導入のきっかけとなる。 |
1974年5月3日 | キタノカチドキが初めて単枠指定制度の指定対象となる。(皐月賞/2枠2番/1着) |
1976年10月 | 電話投票システムの本格運用開始。 |
1991年9月22日 | レオダーバンが最後の単枠指定制度の指定対象となる。(セントライト記念/8枠13番/3着) |
1991年10月5日 | 28年ぶりの新馬券、馬番号二連連勝複式(馬連)の発売を開始。同時に単枠指定制度廃止。 |
1999年12月4日 | 拡大馬番号二連勝複式(ワイド)の発売を開始。宣伝ポスターにはナイスネイチャを採用。 |
2002年7月13日 | 馬番号連勝単式(馬単)と馬番号三連勝複式(3連複)の発売を開始。 |
2004年9月11日 | 馬番号三連勝単式(3連単)の発売を開始。 |
2005年4月9日 | 福島競馬第9レースで、当時日本公営競技史上最高額となる1014万9930円が3連単の払い戻しで発生する。(史上初の一千万馬券) |
2006年10月6日 | 応援馬券の発売を開始。 |
2010年10月3日 | 競馬の普及のため、馬券の買い方を紹介するカオスすぎるプロモーション映像「JAPAN WORLD CUP」を公開。しかもなぜかシリーズ化され第2弾・第3弾まで制作された。 |
2011年4月23日 | 三重勝廃止以来50年ぶりとなる重勝式馬券「WIN5」の発売を開始。(初回投票は翌日4月24日分) |
2011年5月22日 | 「WIN5」で1億4685万110円の払い戻しが発生。(史上初の一億馬券) |
2012年8月4日 | 新潟競馬第5レースにて、3連単史上最高配当となる2983万2950円が記録される。 |
2014年4月26日 | 福島競馬第8レースにて、単勝史上最高配当が59年ぶりに更新される。(5万6940円/リバティーホール/16頭立て16番人気) |
2016年10月2日 | 第95回凱旋門賞より、JRA独自のオッズで海外競馬の馬券発売を開始。(インターネット投票のみ) |
2018年5月27日 | 第85回日本ダービーにて、当記事冒頭で紹介している日本ダービー史上最高配当が発生。 |
2021年3月14日 | 「WIN5」で史上最高配当額5億5444万6060円(的中1票)の払い戻しが発生する。 |
現在中央競馬では、以下の9種類の馬券+1種類の重勝式馬券(複数レースに跨る馬券)であるWIN5の合計10種類が発売されている。(馬券名をクリックするとそれぞれの解説に飛びます)
単 勝 | 複 勝 | 応援(単+複) |
枠 連 | 馬 連 | 馬 単 |
ワイド | 3連複 | 3連単 |
WIN5 |
一番先頭でゴールすると思う馬に投票するという単純にて明快、基本中の基本ともいえる馬券。
初めて競馬をやる人はもしかしたら、「どの馬券を買ったらいいか分からない」と言うかもしれませんが、もしそう思っているなら「とりあえず名前や外観でもなんでもいいから自分がグッと来た馬の単勝馬券を買う」のが一番いいと思います。
史上最高配当額は歴史の年表で取り上げた通り、2014年8月26日にリバティーホールが福島で激走して叩き出した56,940円。この仔は2012年にデビューした牝馬であり10歳となった2019年になっても現役を続けていたタフな馬である。
逆に史上最低配当額は1965年に三冠馬シンザンが天皇賞・秋で、2005年にディープインパクトが菊花賞で同じく三冠馬となった時にマークした100円。つまりは購入金額そのままの元返し。→詳細は馬券関連用語の元返しを参照。
7頭立て以下のレースでは上位2頭、8頭立て以上のレースでは上位3頭に入る可能性があると思う馬を選ぶ馬券。4頭立て以下の場合には発売されない。
アメリカ競馬では2着までのものをPLACE、3着までのものをSHOWとして別々に発売しているが日本では上記のように出馬する頭数によって的中着順が変わるため馬券にはPLACE・SHOWどちらも印刷される。
中央競馬では8頭立て以上のレースがかなり多いため、初心者にありがちなのが複勝を買った馬が3着に入って糠喜びするが払戻金発表後少頭数レースで2着までの払い戻しだったことを知って絶望するというもの。競馬場の場内テレビジョンに写っているオッズ表の右下にはちゃんと、「複勝2着払/複勝3着払」の表示があるので見落とさずにしっかりと確認したい。
この馬券で狙うのは、もともと実力はあるが前走で運悪く負けてオッズを落としてしまっている馬や3着にならギリギリ滑り込めそうな穴馬などオッズが比較的高い馬達。
現在発売されている馬券の中では最も低配当だが、その分最も高確率であたるローリスクローリターンの馬券であり、一気に数千・数万という大金を継ぎ込んで少しでも手持ちを多くしようとする競馬ファンも多い。
ごく稀に万馬券となることがあり、史上最高配当額は2023年5月13日の京都第5レースで2着に入線したニホンピロパークス(11頭立て11番人気)が叩き出した18,020円。最低配当額は単勝と同じく100円で、上記のディープインパクトの菊花賞や2023年秋華賞で牝馬三冠を達成したリバティアイランドなど複数回発生している。
2006年10月6日より発売が開始された新馬券。とはいっても、実際には単勝と複勝の複合馬券であり、競馬場で買う際には購入用マークシートの単+複の欄を塗りつぶせば購入可能。逆に言えば、発券機でしか購入できない。
購入すると、馬名の上に「がんばれ!」という文字がでかでかと印刷される。
この馬券は単勝100円・複勝100円のように両者に最低100円づつ同額をかけていくため、単勝200円・複勝100円のように別々の金額を指定したり、300円分買いたいから単勝150円・複勝150円といったように50円単位での購入が不可である。この馬券を購入するには必ず合計金額が200の倍数にならないといけないので注意が必要である。
歴史の項にもある通り1963年から発売が開始された歴史ある馬券であり、かつては唯一の連勝式馬券であるだけでなく、馬券と言えばこの枠連を指し90%以上のシェアを誇っていた馬券……… ではあるが、今では枠連よりはるかに高配当が出る馬券達が続々とデビューを飾ったためシェアはWIN5を除く8種類の中で最低の3.1%にまで落ちぶれてしまった可愛そうな馬券(応援馬券は単勝と複勝にそれぞれ吸収されて集計されている)。出走馬が8頭以下の場合には馬連に役目を奪われたため発売されない(2004年までは8頭以下の場合は馬連とワイドはなく枠連が発売されていた)が、競走除外により出走直前になって9頭から8頭に減ったりする場合もあるので、その場合には事前発売していた枠連が8頭以下でもそのまま成立する可能性もある。
当たる可能性が比較的高い馬券なので、「この組み合わせはいいな。あ、この組み合わせもいいぞ!」などとオッズを気にせず買い目を増やしすぎて元本割れ(トリガミ)になることも多いのでしっかりと買い目を絞って狙い撃ちしたい所。
史上最高配当額は2023年7月9日の福島第4レースで起こった149,110円。1970年以来53年ぶりに更新され当時話題となった。
ちなみに、枠番とそれに対応する色は中央・地方競馬で共通している。日本の競馬では騎手は、この枠番ごとに定められたヘルメットを被って騎乗しているのでゴールした時に自分が的中しているかどうかが視覚的にわかりやすい馬券とも言える。
なお、番号と色の対応関係は競馬のみならず全ての公共競技に共通しているが、競輪は6枠制のため、枠番色ではなく車番色として採用されている。競艇とオートレースは艇番・車番がそのまま枠番となるため、どちらで捉えても支障はない。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
白 | 黒 | 赤 | 青 | 黄 | 緑 | 橙 | 桃 | 紫 |
※9番は競輪のみ使用 |
なお、歴史の項で述べた通りJRAにおいては1963年に6枠枠単から8枠枠連に移行しそれ以来発売がないが、南関東公営競馬と金沢競馬では現在でも8枠枠単が発売されている。また、2002年に廃止された益田競馬は廃止に至るまで6枠制による枠単発売を維持していた。
上位2着に入る2頭を順不同で予想する馬券。28年間栄えた枠連王国をわずか2年で滅亡に追いやった諸悪の根源である。 2頭立て以下の場合は発売されない。地方競馬では「馬複」「普通馬複」と呼ばれる。
1991年10月5日に導入され、導入翌年には早くも枠連を抜いてシェアトップ(馬連:59.6%/枠連:35.4%)に急成長。1999年のワイド導入まで70%後半台を、2001年の馬単・3連複導入まで70%前半台を維持し続け、3連単が出来た現在でも14%程度のシェアを誇る人気馬券。
シェア・配当率共に上回っている3連複・3連単とは違って上位2頭のみでOKかつ順不同でもOKなので、初心者にとっても手軽さと配当率が両立している手を出しやすい馬券と言える。導入当時は高配当狙い向きの馬券とされていたが、後述の3連単・3連複が導入されてからはミドルリスクミドルリターンの位置づけにある。1番人気が絡んだ決着だと10倍を切ることもあるが、それ以外の場合にはまず10倍は超えてくるので1番人気以外の人気馬同士を狙ってみるのもあり。(冒頭の18年日本ダービーの馬連組み合わせは4番人気と5番人気である)
上位人気の馬同士の決着となった場合になるべくトリガミとならないよう、買い目の点数は概ね6点(軸1頭なら紐は5~6頭、軸2頭なら紐は3頭、ボックスなら4頭)程度にまとめるのがセオリーとされている。
史上最高配当額は2006年9月9日の中京第3レースで502,590円。16頭立て13番人気と12番人気がワンツーフィニッシュを決めたため超大波乱となった。
2002年7月13日に3連単と同時に導入された馬券。馬連とは異なりこちらは上位2着を着順通り当てる必要がある。2頭立て以下の場合には発売されない。
配当面では3連単に劣り、的中率では順不同より馬連より劣っているため人気がありそうで実はそこまでない馬券。2018年のシェアも6.6%と馬連の半分以下となっている。
しかし、こちらは1番人気が2着になると途端にオッズが跳ね上がる場合が多く、1着になるとは確実には言えない人気馬を2着固定で買うのがおすすめ。冒頭18年日本ダービーのオッズも、5番人気→4番人気と事前人気とは逆順(いわゆるウラ)になり馬連の2倍近い倍率となった。少し荒れそうな気配がしたら馬連からこちらに切り替えてみるのもありなのかもしれない。買い目を絞れば馬単マルチという買い方をすることで、馬連同様軸が2着となっても当たりにすることができる。
史上最高配当額は馬連と同じ2006年9月9日の中京第3レースで1,498,660円。
1999年12月4日に導入。馬連と複勝を足して2で割ったような馬券であり、上位3着までに入る馬のうち2頭を順不同で当てれば的中となる。3頭立て以下の場合には発売されない。また3着が同着であった場合、3着馬同士の組み合わせは不的中となる。
この馬券で狙うのは、なんといっても上位人気馬と穴馬の組合わせ。冒頭の2018年日本ダービーの払戻金を見れば分かる通り単勝16番人気であった7番のコズミックフォース(鞍上・石橋脩)が3着に突っ込んだことによって、12(エポカドーロ・戸崎圭太、単勝4番人気)-17(ワグネリアン・福永祐一、単勝5番人気・優勝馬)が2000円ちょっとなのに対して7番を含んだ組み合わせは10倍以上の3万馬券に大化けしている。
ただ通常はここまで大きな払戻は発生しないので、3~4頭に購入頭数を絞り込んで勝負したい所。
もしその選んだ馬達に自信があるのなら、ワイド3通りを全て的中させても3連複の払戻しには届かないことが多いので、ワイドではなく後述の3連複に挑戦してみてはいかがだろうか。
なお、「ワイド」の正式名称は「拡大二連勝複式」といい、JRAと東京都競馬(大井競馬場や伊勢崎オートレース場などを管理している、特別区競馬組合の関連会社)による商標。拡大連勝複式自体は競艇・競輪・オートレースでも採用されているが、正式名称である「拡連複」を使用している競艇(ボートレース)を除き、この「ワイド」の商標使用許可を権利者であるJRA・東京都競馬から取った上で使用している。
史上最高配当額は2022年12月25日の中山第7レースで160,620円。ちなみに3着に入線した最低16番人気ヴォーグマチネの複勝は万馬券となっている。
2002年7月13日に馬単と同時に導入された馬券。馬連にもう1頭つけた上位3頭を順不同で予想するもの。3頭立て以下の場合には発売されない。
現在は前述の馬連よりもシェアが高く、約20%を占めている人気馬券。当然多頭数を選べば組み合わせの点数は格段に増えるが、5頭ボックスは馬連と変わらない10点にまで、フォーメーションを使えば多頭数でも買い目を絞ることが出来る。近年の平均払戻は2万円前後なので少頭数で高配当を狙いたい時は、馬連などよりもこの馬券はうってつけと言えるだろう。
史上最高配当額は馬連・馬単と同じ2006年9月9日の中京第3レースで6,952,600円。
※詳しくは、当該記事(→3連単)を参照。
2004年9月11日に導入された馬券。3頭立て以下の場合には発売されない。
1→2→3着を順番通り当てる馬券でありもしかしたら競馬や公営競技に興味がない人もこの3連単という名を聞いたことがあるかもしれない。
今まで紹介した馬券と比べるとダントツで的中に結びつけるのが難しく、プロの予想家も高配当が望めるにも関わらずこの馬券を使った予想をしないことが多い。シェアは全馬券中一番人気の約30%を誇っているが、それは的中させるためにはそれだけ多くの金額を投入して多くの組み合わせを買わなければならないことの裏返しでもある。当てるコツなんてものはないので自分で勉強して一番納得が行くフォーメーションを組んで買うのが一番ベスト。
この馬券の登場により、中央競馬でも万馬券が日常茶飯事に出るようになった。冒頭の18年日本ダービーのようにもしも自分が推している人気薄の穴馬が激走すれば10万馬券は確実、100万馬券も十分夢ではない。しかし税金面では現行法令上では直接当たった馬券以外の購入費は必要経費としては認められない=例えば60通りのフォーメーションを組んでも、当たった1通り以外の59通りの買い目に要した購入費は必要経費とならないため、高額当せんとなった場合(一時所得の控除額である年間50万円を超えた場合)は納税資金の確保に注意する必要がある。買い目が膨れ上がるのを避けたい場合や、税金が気になる場合は前項の3連複を選ぶと良いだろう。
史上最高配当額は2012年8月4日新潟第5レースでマークされた2983万2950円(的中1票)。しかもこのレース、実は2着で同着が発生し的中組み合わせが2通りとなったためこれでも払戻金が減っており、もしこの組み合わせのまま同着が発生していなければ5966万5980円になっているはずだった。
※詳しくは、当該記事(→WIN5)を参照。
正式名称は重勝式と呼ばれる、2011年4月23日より発売が開始された、インターネット・電話投票会員向けの5重勝単勝式馬券。5つのレースで連続して1着馬を当てなければならないが、開催競馬場の組み合わせによっては片方が晴れ・片方が雨などといった天候の違いが発生することも珍しくはない上、あるレースでは穴馬が激走・別のレースでは硬い決着・またまた別のレースでは中途半端な人気の馬が勝つなどと、一番強いと思う馬を選び続ければいいだけだがこれがなかなか難しい馬券である。
発売当初は最高配当が2億円に設定されていたがその後2014年6月7日に増額され、現在は最高6億円に設定されている。
馬券の中では唯一宝くじと同じキャリーオーバー制度があり、もしも的中者が少なく払戻金が上限に達してしまったため全てを返還できなかったり、的中者が出なければ残りの当選金は翌週の開催に持ち越される。
史上最高配当額は歴史の項に前述した5億5444万6060円(的中1票)。逆に史上最低配当額は2018年10月8日に1番人気が3勝、2番人気が2勝と超バリカタの決着となった6,050円(的中5万6068票)。この他にも2015年11月1日は1番人気が5レース全てで勝利し10,260円(的中4万3675票)という組み合わせも存在する。
地方競馬では「Odds Park LOTO」「トリプル馬単」が発売されている。「Odds Park LOTO」はばんえい競馬、岩手競馬、笠松競馬、兵庫競馬(園田・姫路)、佐賀競馬を対象としており、ばんえいと佐賀ではWIN5同様の5重勝式だけでなく7重勝単式のものが発売されている。「トリプル馬単」は南関東公営競馬(大井・浦和・船橋・川崎)とホッカイドウ競馬が対象の「3重勝2連勝単式」、つまり3レースの馬単を当てるというもの。このトリプル馬単のみ、1点辺りの単位は5枚=50円となっている。
また、重勝式は競輪やオートレースでも採用されている。例えば第9レースから最終12レースまでの4レース全ての1着2着を順番通りに予想する「4重勝2連勝単式」など、買い方がまちまちな為、確認が必要となる。一方、競艇では一度採用に向けた検討や法改正は行われたものの、多額のシステム開発費や、フライング等による返還欠場が発生した場合のリスク等がネックとなり、採用は見送られた。
中央競馬におけるマークカードは、ここにある通り、6種類存在する。それぞれ、以下のような意味を持つ。
なお、このうちライト・クイック・GIについては2024年末をもって終了となる。このうちGIについては2025年以降は利用不可となるが、残り2つについては当面の間所持しているものを利用することは可能とのこと。
これは1点ずつ組み合わせを購入するものである。購入できる式別は単勝・複勝・応援・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単である。
これは流し馬券を購入するものである。購入できる式別は枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単である。
これはボックス・フォーメーション馬券を購入するものである。購入できる式別は枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単である。
これは文字を大きくして視認性を良くしたものである。購入できる式別は単勝・複勝・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単である。
これは組み合わせの一部をおまかせで購入できるものである。単勝・複勝は完全におまかせであるが、2頭以上を選ぶ式別の場合、軸馬1頭を指定することもできる。馬単・3連単の場合、着順を指定することも可能。購入できる式別は単勝・複勝・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単である。
同一開催節に行われる、特定のGIレースに関して「前日発売」や「レース場」、「レース番号」をマークすることなく購入することができるものである。仕組みは緑と同じで、購入できる式別も緑と同じである。
五十音順で表記。/ ※追記・修正いつでもお待ちしております!
言葉そのまま、一つの組み合わせしか購入しないこと。当たればトリガミにならず確実にプラスにできるが外れれば投資金額を全て失うというハイリスク・ハイリターンな買い方。
普通は的中率を考えて単勝や複勝、ワイドや馬連、馬単など予想しやすい馬券で行うものだが、もしかしたら世の中には3連単で一点勝負をしている方もいるかもしれない。
この馬は絶対に勝つ!絶対にこの順番になる!!という絶対の自信がある際には是非挑戦してほしい買い方である。
なお、馬券の配当にかかる税金(一時所得)は、現在の税法上では一点買いしか想定されていない。この点については議論が分かれているところである。
馬券が的中した場合の倍率のこと。"自分が賭けた金額×該当馬券のオッズ=的中時の当選金額"となる。締切時刻(中央競馬の競馬場・場外馬券場ではレース発走の2分前)まで刻一刻と変化し、その状況は逐一競馬場の場内テレビジョンやターフビジョンに放映される。100倍を超えればいわゆる万馬券となる。
複勝やワイドは人気馬が馬券に絡んだ場合(オッズが低くなる)と、人気馬が飛んで穴馬のみが馬券に絡んだ場合(オッズが高くなる)とでは大きくオッズが変動し異なってくるため、場内テレビジョンでは "2.5 - 6.4"のようにある程度幅を持たせて表示している。
基本的に馬券は当日発売だが、GⅠレースでは前日発売も行われていて前日発売終了時点での単勝オッズがスポーツ新聞のネット記事になったりするなど単勝オッズはその馬の実力や人気を図るのに有効な指標の一つと見られている。
これを理解するには、競馬法施行規則付録第6にある「(W+D/P)×R+A/P」という式の理解が必要となる。これは払い戻しの原資となる金額を求める式で、これを投票額に応じて按分したものが払い戻し金額となる(100円単位で見た場合、10円未満の端数は切り捨てる)。
なお、JRAプレミアムなどの場合、売得金(売上のうち返還となるものを除いた額)を的中組み合わせ数で割って上乗せ率(0.05)を掛けたものを上乗せする(法令上は1号給付金と呼ぶ)。また、JRAプラス10などを適用する場合、この計算額が100円あたり110円を下回る場合に、売得金を上回らない限りにおいて可能な限り110円にするようにする(法令上は2号給付金)。なお、計算上1倍を下回る場合であっても1倍を切ることはできない点は留意せよ。
さて、「はずれ馬券に投票した金額の総額」は人気馬が絡めば下がり、飛べば上がる。そんなわけで上述の記述が成り立つわけである。
控除率は、簡単に言ってしまえば馬券発売の手数料のこと。現在の競馬で使われているパリミュチュエル方式では全投票額を一度総プールし、そこから馬券ごとに定められた控除率分の金額を抜き取って残り金額を的中者に配当する。
ただし配当金は的中馬券の購入額を下回ってはいけないため、複勝など当たりやすい馬券で購入者の大多数が的中し、配当金総額が膨らんだ場合は控除で得たお金を削ってでも購入額分を返さなくてはならない。→JRAプラス10の項目を参照
2019年現在、中央競馬での控除率は以下の通り。払戻率は控除率とは逆で購入者側に戻ってくる金額のことであり、"1-控除率"で求めることが出来る。
単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 | WIN5 |
20.0% | 22.5% | 25.0% | 27.5% | 30.0% |
例えば、あるレースの単勝で以下のような販売状況だったと仮定する(元例は2022年白百合ステークス(L))。1票は100円である。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|
8410 | 215428 | 163834 | 332804 | 63829 | 4561 | 21372 |
このレースでは、7番の馬が勝利した。合計票数は810238票であった。この場合、
これは実際の配当額と一致する。
中央競馬で2008年より開始された制度。馬券が100円元返し状態となった時に自分の収入を削って売得金を上回らないギリギリまで10円(0.1倍)配当額を増やしてくれる制度。
この制度がない場合、例えば100万円の単勝売得金を得たとすると、単勝の場合は控除率が20%なのでそのうちの20万はレース結果の如何を問わずJRAの収入となり、残りの80万円が的中した勝馬投票券を持つ投票者に分配されることとなる。
一方、的中馬券の元本割れ払戻しは競馬法で禁止されている(以下の競馬法条文を参照)。そのため、もし単勝支持率が80%を越えた場合はJRAは自分が得られるはずだった20%の一部を削ってでも購入額全額を払い戻さねばならず、極端な話もし単勝支持率100%だった場合(購入者全員が1着馬の単勝馬券を購入していた場合)は100万円全額払戻しが必要となり、JRAの収入は0円となる。
この制度が適用された場合、単勝だと単純計算で90.9%以下の単勝支持率であれば100円元返しとはならない。(909,000円×1.1倍=999,900円でギリギリ払い戻すことが可能)
日本中央競馬会は、勝馬投票法の種類ごとに、勝馬投票の的中者に対し、その競走についての勝馬投票券の売得金(勝馬投票券の発売金額から第十二条の規定により返還すべき金額を控除したもの。以下同じ。)の額に百分の七十以上農林水産大臣が定める率以下の範囲内で日本中央競馬会が定める率を乗じて得た額に相当する金額(重勝式勝馬投票法において次条第一項又は第三項の加算金がある場合にあつては、これに当該加算金を加えた金額。以下「払戻対象総額」という。)を、当該勝馬に対する各勝馬投票券に按分して払戻金として交付する。
2 前項の払戻金の額が、勝馬投票券の券面金額に満たないときは、その券面金額を払戻金の額とする。
3 勝馬投票の的中者がない場合(次条第一項に規定する場合を除く。)においては、その競走についての払戻対象総額を、当該競走における勝馬以外の出走した馬に投票した者に対し、各勝馬投票券に按分して払戻金として交付する。
全体の単勝の売上のうち、ある馬の単勝売上が全体の何%を占めているかを示す値。
JRAプラス10や元返しの項で触れている通り、元返しになるかどうかのラインは通常時で約72.7%、プラス10適用時で約90.9%。
※詳しくは、当該記事(→特払い)を参照。
WIN5以外で的中者がいなかった場合の対処の仕方のこと。
払戻率が80%の単勝・複勝では全購入者に購入額の80%を、払戻率が70%台の枠連・馬連・ワイド・馬単・3連複・三連単では全購入者に購入額の70%を払い戻して対応する。
WIN5で的中馬券が出なかった場合、配当金は特払いとはならず全て翌週以降にキャリーオーバーされる。
ちなみに中央競馬での特払いは、1971年11月6日福島第1レースで9頭立て9番人気のタマワイチが単勝票数0で勝利して発生した単勝特払いを最後に、50年以上発生していない。ちなみにその時の騎手は調教師として2018年中山大障害をニホンピロバロンで制した田所秀孝氏。
トリガミとは、的中したのにも関わらず元本割れして払戻金が購入金額を下回ってしまった的中馬券のこと。ガミるとは、そんな状態になってしまった哀れなギャンブラーのことを指す。
JRAプラス10の項で解説しているように、もし購入した全ての馬券が的中すればトリガミになる可能性は絶対にないが、100%馬券を当てられる人なんてこの世に存在しないので普通は1レースで複数の組み合わせの馬券を購入してどれか1つでもいいから当たってくれという買い方をすることがほとんど。
しかし、1番人気→2番人気→3番人気などといった固い決着になった際には配当が極端に低くなるので、例えば4番人気以降の馬券も買ってしまっていたり、3連複は当たったけど3連単は順番が異なったので外れたといった場合的中馬券の配当額だけではハズレ馬券の購入金額をカバーできずに赤字になることが多い。この状態がまさにトリガミである。
これを防ぐためには、できるだけ購入点数(組み合わせ)を絞ることが大事であり普段ボックスや流しで買っている人は、たまにはフォーメーションに挑戦してみたりするとガミる可能性が減るかもしれない。
言葉の由来は、「粋が身を食う(すいがみをくう)」という故事かららしい。
馬券の購入方法のうちの一つ。連勝式馬券(単勝・複勝以外の2頭以上を選ぶ馬券)で軸馬と相手馬を定め、軸馬と相手馬の組み合わせを全て購入する方法。相手馬同士の馬券は購入しない。
競馬場やウインズにある青色のマークシートが流しを購入したい人向けのものとなっている。3連複・3連単の場合には一頭軸のみならず2頭分を固定した二頭軸流しで購入することも可能。また、馬単・3連単の場合にはマルチ(当該項目参照)という順番を入れ替えた追加購入も可能。
※詳しくは、当該記事(→ノミ屋)を参照。
現在は旧来のノミ屋は暴力団排除で消えたが、インターネット上で合法化されている国を本拠とするブックメーカーがJRAに賭けられるサービスをしていることがあるが、これもノミ屋行為であり、競馬法違反や賭博罪などで刑事処分を受ける可能性がある。馬券はIPATで買うように。
一般的に言うと馬券の総売上のこと。
正確に言うと、事前に出走取消・発走除外となった馬が含まれる組み合わせは全て払戻し対象となるので、それを払戻した後残った残りの有効馬券総額の売上のこと。
主催者側はこの売得金から控除率分の金額を引き抜き、残りが馬券を的中させた者に配当金として返還される。
連勝式馬券で、1着・2着・3着となると予想する馬をそれぞれ選んで、それに該当する組み合わせを全て購入する購入方法のこと。流しやボックスに比べると購入点数を絞ることが出来、購入者の思うがままに組み合わせを自由にカスタマイズ出来ることが利点であるが、その反面複雑になると購入点数が何点になるか自分でも分からなくなってしまうこともある。そういう時はJRAが提供するフォーメーション組合せ数計算を使うと楽である。例えば下記のような三連単フォーメーションをマルチで購入する場合、三連複が7点なので、42点であることがわかる(三連複で選んだものを順不同で並び替えればマルチの点数が出る。3頭の並び替えは各6パターンなので、7×6=42点ということ)。
競馬場やウインズにある赤色のマークシートの片面がフォーメーションを購入したい人向けのものとなっている(裏面はボックス用)。流しやボックスに比べると馬券を見ただけで視覚的に有効な組み合わせがすぐわかるので初心者の人もなれてきたら挑戦してみてはいかがだろうか。
2 | 3 | |||||
1 | ▶ | 2 | 3 | ▶ | 4 | 5 |
6 | ☆ |
競走除外や発走除外により、買った馬券が額面通りに払い戻されること。枠連以外ならばその馬番の馬に絡んだ馬券が、枠連ならばその枠が1頭だけになった際のゾロ目の買い目、またはその枠が1頭しかいない時の該当枠に絡む馬券が、紙の馬券ならばレース確定後払戻所にて、電話投票ならば返還となった直後に払い戻される。また、全頭が落馬したり[5]、ババヲナラスクルマ出現などの理由により「公正かつ安全な競走に支障があった」と認められたりして、レースそのものが不成立になった際や、発売開始後に天候が悪化して開催中止になった場合も、「競走は行われていない」ということになるため返還されるし、入線した馬が2頭だけの場合の三連複や三連単も返還となる。
なお、ボートレースとオートレースではフライングを犯した(正確にはボートは基準+1秒内のスタートが切れていない、オートの場合は1選手2回目のフライング)場合は、欠場同様の扱いで返還となることは有名だが、これは「真正な発走が行われたが出走しなかったもの」として扱われるためである。真正な発走に関する話として、競輪では発走から一定の距離を通過するまでに問題が起きた(落車など)場合は真正な発走では無いため再発走となる。競馬においてはゲートが真正に開いた場合はすべて真正な発走となり、これ以降にゲートに残った場合であっても競走中止として扱われる。一方で、スターターがスイッチを押したがゲートの開くタイミングが1頭だけ早かった、ゲートが開かなかったなどの場合は真正な発走でないカンパイとなり、再発走が行われる。
連勝式馬券で選んだ馬全てを順不同で組み合わせる購入方法。馬を選んだりマークシートを埋めるのが面倒くさい人向けの買い方でもある。競馬場やウインズにある赤色のマークシートの片面がボックスを購入したい人向けのものとなっている(裏面はフォーメーション用)。
実力が拮抗している馬が複数いて着順の予想が難しい場合には便利な買い方だが、自分の意図しない余計な組み合わせも購入してしまうことが非常に多いためトリガミになりやすい。購入する際には可能な限り頭数を絞り込んで購入するのがベスト。
ちなみに、現在の中央競馬での1レース最大出走頭数は18頭であり、赤色マークシートをとにかく塗りつぶして3連単18頭ボックスを買えば16頭以上競走中止にならない限り理論上確実に当たる3連単馬券を簡単に作ることが出来る。ちなみにその際の購入金額は最低の100円だったとしても48万9600円となる。冒頭の18年日本ダービーレベルで荒れたレースになれば回収可能だが、そんなレースはめったに起こらないのでテレビ番組の企画ぐらいでしか全通り購入は行われない。
馬単流し・3連単流しで、軸馬が2着・3着となってしまった場合も想定して買い目を増やす購入方法。青色のマークシートの右下にあるマルチ欄を塗りつぶせば購入可能。
点数が大幅に増えてしまうのが難点だが、万が一軸馬が1着にならなかった場合には高配当で投入金額が帰ってくる可能性が高い購入方法である。
※詳しくは、当該記事(→万馬券)を参照。
最終オッズが100倍以上となり、払戻金額が1万円を超えた馬券のこと。
当記事冒頭の18年日本ダービーで言えば、ワイドの"7-17""7-12"、馬単、3連複、3連単が該当する。3連複のように10万を超えれば十万馬券、3連単のように100万を超えれば百万馬券と呼称されることもある。
だいたいは的中率が一番低い3連単で発生することが多いが、このレースのように荒れれば他の馬券でも発生する可能性は十分にあり、過去には絶対に発生しなささそうな複勝でも発生例がある。
最終オッズが1.0倍となり、的中馬券の購入金額の額面通りそっくりそのまま戻ってきてしまうこと。複勝やワイドなどオッズが低い馬券では人気馬同士の決着の場合まれに発生することがある。かつては単勝でも発生することがあったが現在では下記の理由によりまず発生しない。
八大競走の単勝では過去に、ミスオンワード(1957年桜花賞)・ハクチカラ(1957年天皇賞(秋)/有馬記念)・シンザン(1965年天皇賞(秋))・ディープインパクト(2005年菊花賞)の合計4頭5回発生している。
現在中央競馬では2008年より開始されたJRAプラス10制度があるが、当該項目の解説で触れている通り約90.9%以上の単勝支持率を叩き出せば適用外となり今まで通り100円元返しが成立する。しかし、前述のハクチカラが天皇賞(秋)で85.9%、ディープインパクトでも79.03%に留まっているので現在単勝でプラス10の対象外となるのは相当困難であることがわかるであろう。
ちなみにJRAプラス10がなかった頃は、単勝支持率が約72.7%を上回れば前述のように100円元返しが発生していた。(売得金を100万円だとすると、"727,000円×1.1倍=799,700円"でこれ以上支持が集まると控除率で得たJRAの取り分20万円を削ることになるため)
なお、単勝元返し状態は絶対に勝てるというフラグでは一切なく、単勝支持率83.2%を集めながら1963年菊花賞で6着に惨敗したメイズイ、三冠に向けて京都新聞杯を単勝支持率77.8%で挑みながら破れた1994年のナリタブライアンなどもいる。ただし、ナリタブライアンは翌1995年に阪神大賞典で再び単勝元返し状態での勝利に挑み、見事リベンジを果たしている。
掲示板
24 ななしのよっしん
2024/02/05(月) 08:24:42 ID: lQDmlojYDs
ユタカ買って待ってたって馬券当たらな~い
ペリエ買って待ってたってなお当たらな~い
カ~ネ返~せ オ~レが賭けてた な~けなしのカネを
か・え・せ・よ~~~
(BGM:関西G1ファンファーレ)
25 ななしのよっしん
2024/03/24(日) 16:33:43 ID: owkALg7p0W
枠連って関係の薄い馬がセットになってる謎のシステムだと思ってたが
馬券の販売が人力だったころの名残なのか
勉強になった
26 ななしのよっしん
2024/09/23(月) 05:21:17 ID: lL63wBgL5K
20歳以下禁止にするくらいなら廃止してほしい。
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最終更新:2024/12/23(月) 05:00
最終更新:2024/12/23(月) 05:00
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