シーバスとは、スズキ(鱸)のこと。フィッシング用語として用いられる。
スズキの英語名と勘違いしている人も多いが、フィッシング界で有名な西山徹がつけた造語である。
スズキは海のルアー釣りの代表的な魚であるため、海の「sea」と、湖などでルアーで釣るブラックバスに代表されるバス類の「bass」をあわせて「シーバス(seabass)」と呼ばれるようになった。
なおseabassという単語は英語圏でも普通に使われているが、これは単に「海水性のバス」を意味するのみであるため、スズキだけでなくハタやシマイサキ、ニベなどの類も含む。狭義には、ハタ科のブラックシーバス1種を指す。
ちなみに日本のスズキは英語版Wikipediaで「Japanese sea bass」とされている。
日本では北海道南部以南の沿岸部に生息しており年中釣ることができる。
大きいものは100㎝を超え、中には120㎝を超える個体もある。スズキは出世魚として知られ、大きさによって呼び名が異なり、概ね40㎝以下を「セイゴ」、70㎝以下を「フッコ」あるいは関西では「ハネ」、それ以上を「スズキ」と呼ぶ。シーバスはその総称とされる。
日本では主に3種類が知られており、一般的なスズキ、体高のあるヒラスズキ、全体的に黒色の斑点がみられるタイリクスズキがいる。
どの種類もボラやクロダイ同様に日常的に淡水に遡上する習性を持っており、海と繋がって遡上可能な限りは何十kmでも移動すると言われる。潮止めの堰より上流域の淡水域で釣れるシーバスは堰上シーバスと呼ばれ、マニアの間ではレアリティ人気がある。
実際に江戸時代の書物には、琵琶湖でボラやクロダイやスズキが獲れた記録が書かれているという。(というより人間が堰き止めて陸封化した結果、鮎やビワマスのように淡水に適応できた種のみが生き残ったと考えるべきだろう)
沿岸や河口域でも釣ることができる大型の肉食魚で、小魚などを主食とするため、ルアーフィッシングでの人気が高い。主にミノー、バイブレーション、ソフトルアー、メタルジグなどを用いることが多い。
また、電気ウキを用いた夜の餌釣りも隠れた人気を持つ。フライでも釣れるがマイナーである。そもそもソルトフライ自体人口が少なゲフンゲフン
鈎掛かりすると激しく首を振りながらの豪快なジャンプを見せる。この行為は「エラ洗い」と呼ばれ、スズキにとっては口の中の物を遠心力で吐き飛ばそうとしているらしいが、これが原因でバラすことが多い。竿を下げて糸フケを出さないように巻き取り、テンションを維持するのがバラシを防ぐコツ。
外来生物法などで風当たりが強くなり衰退激しいバス釣りと入れ替わる形で、シーバスゲームの人気は上昇しつつある。縄張り意識が強く攻撃的なブラックバスとは違い、基本的には夜行性で警戒心が強く、日中は物陰や深みにじっと潜んでいる為、シーズンにもよるが陸から釣るのは簡単ではない。その為、ボートで沖合に出て釣りを行うオフショアゲームも一定の需要がある。他にも川や干潟で腰や胸元まで浸かって釣りを行うウェーディングゲームも人気であるが、こちらは巨大エイ(シーバスと同じくやはり上流目指して遡上してくる)という人間にビビらずに近寄ってくる猛毒のモンスターと隣合わせの釣りである。スズメバチ同様、刺されたら死に至るので注意。(単独釣行で岸辺から離れた川の中瀬や干潟の沖合で刺された場合、生還は期待しないほうがいいだろう)テトラ地帯や高所の堤防なども転落すれば非常に危険であり、女性や子供でも気軽に楽しめるブラックバスとは違い、シーバスは危険に満ちたガチの釣りである。また、タフなブラックバスとは違い、シーバスは弱るのは非常に早く、釣り上げた瞬間には瀕死になっている事も珍しくない。リリース前提なら扱いには注意しよう。
極めて美味な魚であり、癖のない白身は刺身、寿司だね、塩焼き、フライ、ムニエル、鍋物、煮付けなどどうやって食べてもうまい。中でも「スズキの洗い」は有名。ただし水質の悪い河口などでは臭みが強い場合も少なくないため注意。また、内臓も美味しく賞味できるが肉以上に水質汚濁の影響を受けやすい。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/23(月) 05:00
最終更新:2024/12/23(月) 05:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。