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原子力機関車と言ったって、所詮は「小さな原発+電気機関車」です。発電し、モーターを回す構造なのです。パワーの最大値はモーターの能力によって制限されます。「原子力だから無限のパワーが出るに違いない」っていうのは、かなり無邪気な幻想です。 ちなみに、同じ事をディーゼル機関でやっているのが電気式ディーゼル。ディーゼルエンジンがよくなった事でそっちの方がずっと効率よくなってしまったのです。あえて原子力なんて扱いにくいものを使う理由がなくなりました。 もうちょっと詳しく書きましょうか。 かつて「原子力機関車」が載った「未来予想図」みたいなのはたくさんありました。一時期はかなり真剣に実現性を考えられたのかも知れません。 しかし、補給がなくても航行出来る事が戦略上大変有利な潜水艦や空母と異なり、機関車は地上を走りますので、どこででも比較的自由に燃料補給が出来ます。「原子力」はとくに魅力的な燃料ではなかった、という事ですね。 逆に、炉の冷却が必要なので、海水が冷却用として自由に使える船舶や、場所が移動しない発電所には向いていますが、水のない場所を移動する機関車の場合には限られた水を冷やして繰り返し使う事になり、復水器みたいなものが必要になります。テンダーのような巨大な水タンクとか冷却器車とかで、原子力機関車は出力のわりにバカでかいものになってしまいそうでもありました。いくらこまめな燃料補給がいらなくても、ビッグボーイみたいな巨大なものになってしまったとしたら、少なくとも日本では実用になりません(いったい軸重何十トンになるの???)。どうせ日本では100両編成とかが走るわけではないので、「東海道線を120km/h」ぐらいのレベルだったら貨物でも電気機関車で十分ですし、旅客だったら新幹線みたいな電車方式のほうがよっぽど効率がいいです。危なっかしくて下手に脱線転覆する事も出来ない、かつ重過ぎて軌道に悪い負担をかけ続ける原子力機関車なんて、仮に試作出来てたとしても、おそらく失敗原子力船「むつ」以上にク○の役にも立たないで終了していたでしょう。 使いどころがあるとしたら燃料補給をなるべくしたくないところ、具体的には広大なアメリカやオーストラリアぐらいでしょうが、核へのアレルギーも日本より格段に少なく、使いどころも十分そうなアメリカで実用化されていない段階で、つまり「そもそもそんな未来は存在していなかった」って事じゃないかと思います。いまだに実現の気配すら見えない自動車型の「エアカー」と同じく、70年ぐらい前の人間が「こんなもんが出来るといいなー」と夢想した「だけ」だったんですよ。実現性に関して何の裏付けもない話だったのです。
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現在実用化されている最小の原子炉でも直径2.5m、長さ6mの円筒形をしています。原子炉を一言で言うと、ボイラーなのです。ボイラーの熱源が、石炭や石油炊の代わりに原子崩壊の熱を使います。 原子炉で発生した蒸気を、動力に変換する装置が必要です。 原潜などの場合は、タービン(飛行機エンジンの前方にある風車の部分)に高圧蒸気を吹き付けて、風車を回して回転力に変換します。 さらに、鉄道車両なら、車輪を回さないといけないので、タービンで発電して電気を作り、電動モーターで車輪を駆動することになります。 これらを、全てを車両に納めるには、巨大な車体容量が必要になります。どう考えても、架線から直接電気をもらってモーターを回すか、ディーゼルエンジンで車輪を直接回す方が、動力ユニットとして小型化できるし、生産コストも安くなるのです。
> 風力機関車 風力だけでどうやって機関車の動力に変換するのですか? > 原子力機関車 原子力をどうやって機関車の動力に変換するのですか? 現在「風力」や「原子力」はすべて「発電用の動力源」ですよ? とすると、結局何になるかは考えないんですか?
原子力機関車確かに 案としては、世界各国で検討されました。 ですが、原子力機関が 重たい、安全性に難がある、 が主な理由で製造すらされていません。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E6%A9%9F%E9%96%A2%E8%BB%8A 詳細はwikiみてください。 風力については モノレールと鉄道で 確かドイツで実験車両はあったと思いますが こちらは、騒音と回転するプロペラの安全性で 失敗してると思います。 風力発電という意味合いであれば そもそも発電できるエネルギーが少ないし 無風では動かないので検討すらされてないはずです。
原子力機関車については、日本含めて世界各国で構想はありましたが、 核燃料の安全性の担保が難しく、実現には至っていません。 風力機関車?に関しては論外です。 おそらく無風状態では走れなくなるので、鉄道車両として致命的です。