2024-12

2022・6・19(日)サントリーホール チェンバーミュージックガーデン
CMGフィナーレ2022

       ブルーローズ(小ホール) 2時

 続いてオンラインをもう一つ。最終日の「フィナーレ演奏会」を視聴。

 今年の「チェンバーミュージックガーデン(CMG)」は、出演者もすこぶる多彩だったが、今日現在の滞日中のメンバーを総動員したようなこの「フィナーレ」も、実に賑やかだった。

 演奏者たちに敬意を表するために名を列記させていただくと、ホルンのラデク・バボラーク、アトリウム弦楽四重奏団、ヴァイオリンの池田菊衛・原田幸一郎・渡辺玲子、ヴィオラの磯村和英、チェロの堤剛・辻本玲・毛利伯郎、ピアノの練木繁夫、ハープの吉野直子。それにサントリーホール室内楽アカデミー選抜フェローとしてのレグルス・クァルテットとドヌムーザ弦楽四重奏団、およびそのメンバーも入っているCMAアンサンブル。

 プログラムも、イベール、ベートーヴェン、フランク、チャイコフスキー、バルトーク、マーラー、ブルッフの作品など多岐に及んだ。
 日本の若手四重奏団レグルス・クァルテットがベートーヴェンの「第12番」第3楽章を生真面目に演奏したあと、ベテランの原田・池田・磯村(旧東京クァルテットのメンバー、懐かしい!)と毛利・練木がフランクの「ピアノ五重奏曲」第1楽章を貫禄たっぷりに演奏してキャリアの差を示す。そしてそのあとに、今度はアトリウム弦楽四重奏団が、彼らの故国の大作曲家チャイコフスキーの「第2番」の後半2楽章を鮮烈なメリハリを以て劇的に披露して第1部の頂点を築き上げる━━といったように、演奏の対比や流れの変化をも予想したプログラミングも、見事であった。

 演奏会の最後には、ステージいっぱいに並んだ若い演奏家ばかりのCMAアンサンブルをバックに、大御所の堤剛が、朗々とブルッフの「コル・二ドライ」を弾く。ここでの彼の幸せそうな表情たるや、実に印象的であった。演奏後には花束も贈呈された。
 サントリーホール館長でもある堤さんは、間もなく80歳を迎えるとのこと。この人は本当に元気で、未だに現役バリバリのチェリストでもあるのだから、大したものである。

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