2024-12

2022・6・6(月)サントリーホール チェンバーミュージックガーデン
クァルテット・インテグラ リサイタル 

        ブルーローズ(小ホール) 7時

 オンライン視聴。

 2015年結成、昨年のブダペストのバルトーク国際コンクール弦楽四重奏部門で優勝したクァルテット・インテグラは、三澤響果(vn)、菊野凛太郎(vn)、山本一輝(va)、築地杏里(vc)という奏者たちからなる。
 今日は、モーツァルトの「第15番ニ短調」、デュティユーの「夜はかくの如し」、バルトークの「第5番」を演奏した。

 バルトークの名を付したコンクールで優勝したからバルトークが得意である、ということでもないだろうが、今日のオンラインで聴いた限り、やはりそのバルトークの「5番」がとりわけ強い印象を残す演奏だった。
 その前にデュティユーの作品を入れて、バルトークの作品があまり現代音楽風に感じられないような雰囲気をつくり出したい(プログラム冊子掲載のインタヴューから自由に引用)という意図も成功していたと思われるが、それでもやはりバルトークはバルトーク、この「第5番」の幕切れで突然民謡調の旋律が現れ、聴き手に衝撃を与えるあたりの音楽の「対比」も、充分に本来の効果を発揮していたと思われる。機会があったら彼らのバルトークの弦楽四重奏曲全曲演奏会を聴いてみたいところである。

 モーツァルトの「ニ短調」が、美しいが沈潜した気分で再現されたことは、彼らの特定の意図に基づくものだったのだろう。
 今日のプログラムは「夜」というイメージでつくられている、とのこと(前出のインタヴューから)だったが、アンコールではそれを一転させるハイドンの「日の出」から第2楽章が演奏されるという洒落たオチもついた。
 「ストーリー性を持ったプログラムを考えて」と、山本一輝さんがステージで訥々と話す。若い四重奏団のアイディアが面白い。活動を応援したい。

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