2021・11・10(水)中嶋彰子デビュー30周年記念リサイタル
東京オペラシティ リサイタルホール 7時
ウィーン在住のソプラノ、中嶋彰子の歌を久しぶりに聴く。
私は彼女がウィーン・フォルクスオーパーの花形だった頃の舞台は見ていないのだが、国内ではノヴォラツスキー芸術監督時代の新国立劇場のヒット作「フィガロの結婚」プレミエでのスザンナや、その後も「ラ・ボエーム」での個性的なムゼッタなど、優れた舞台をいくつも観て来た。最近は日本でのオペラの舞台でほとんど歌ってくれないので残念に思っているところである。
今日のリサイタルでも、声は以前と同じように輝かしく伸びがあり、安定して完璧である。「30周年記念」なら、もっと大きなホールでやってくれればいいのに、とも思うが、トークを入れてのインティメートな雰囲気のコンサートが狙いなのなら、こういう小型のホールの方が適切なのかな、とも思う。
今日は青木ゆりのピアノとともに、R・シュトラウスとブリテンの歌曲集、グノーとレハールのオペラのアリア、それにアンコールとして「ウィーン、わが夢の街」を歌ってくれた。いずれも歌詞のニュアンスを精妙に表現した見事な歌唱で、実に快いひとときだった。しかしやはりオペラのアリアには、このホールは小さすぎただろう。
なおゲスト歌手として、今彼女が教鞭を執るウィーン市立音楽芸術大学の修士課程オペラ科のクラスで学んでいるソプラノの松島理紗が出演、シマノフスキの「おとぎ話の王女様の歌」という、おそろしく難しそうな歌曲集を歌ったが、これがなかなかの出来であった。
因みにこの松島理紗も青木ゆりも、中嶋彰子が群馬県で毎年開催している音楽アカデミー「農楽塾」(のうらじゅく)にも参加した「お弟子さん」なのだそうな。松島は先頃ウィーン・フィル・サマーアカデミーのオペラ公演「ドン・ジョヴァンニ」」でドンナ・アンナを歌い、青木はシュトゥットガルト州立劇場オペラスタジオでコレペティートルを務めている由。
ウィーン在住のソプラノ、中嶋彰子の歌を久しぶりに聴く。
私は彼女がウィーン・フォルクスオーパーの花形だった頃の舞台は見ていないのだが、国内ではノヴォラツスキー芸術監督時代の新国立劇場のヒット作「フィガロの結婚」プレミエでのスザンナや、その後も「ラ・ボエーム」での個性的なムゼッタなど、優れた舞台をいくつも観て来た。最近は日本でのオペラの舞台でほとんど歌ってくれないので残念に思っているところである。
今日のリサイタルでも、声は以前と同じように輝かしく伸びがあり、安定して完璧である。「30周年記念」なら、もっと大きなホールでやってくれればいいのに、とも思うが、トークを入れてのインティメートな雰囲気のコンサートが狙いなのなら、こういう小型のホールの方が適切なのかな、とも思う。
今日は青木ゆりのピアノとともに、R・シュトラウスとブリテンの歌曲集、グノーとレハールのオペラのアリア、それにアンコールとして「ウィーン、わが夢の街」を歌ってくれた。いずれも歌詞のニュアンスを精妙に表現した見事な歌唱で、実に快いひとときだった。しかしやはりオペラのアリアには、このホールは小さすぎただろう。
なおゲスト歌手として、今彼女が教鞭を執るウィーン市立音楽芸術大学の修士課程オペラ科のクラスで学んでいるソプラノの松島理紗が出演、シマノフスキの「おとぎ話の王女様の歌」という、おそろしく難しそうな歌曲集を歌ったが、これがなかなかの出来であった。
因みにこの松島理紗も青木ゆりも、中嶋彰子が群馬県で毎年開催している音楽アカデミー「農楽塾」(のうらじゅく)にも参加した「お弟子さん」なのだそうな。松島は先頃ウィーン・フィル・サマーアカデミーのオペラ公演「ドン・ジョヴァンニ」」でドンナ・アンナを歌い、青木はシュトゥットガルト州立劇場オペラスタジオでコレペティートルを務めている由。