2019・2・2(土)細川千尋 MOZART×JAZZ
紀尾井ホール 2時
クラシック曲のジャズ・アレンジで評判の高い細川千尋の演奏を初めて聴く。面白い。
第1部はラフマニノフ編曲のバッハ(「ガヴォット」)で開始されたが、やはり聴きものは、細川千尋自身のアレンジによる曲の数々だ。第1部終り近くに置かれた「パガニーニの主題による“ジャズ”変奏曲」での熱狂的な躍動など、実に鮮やかなものだった。
第2部では、ベースの鳥越啓介と、ドラムス・パーカッションの石川智が協演に加わり、彼女自身の作「パッション」と「エスポワール」に続き、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」と「モーツァルトの主題によるきらきら星“ジャズ”変奏曲」などを演奏した。曲のタイトルの「ジャズ」にはどれも「“」が付いているところに、彼女のある意図とこだわりとがあるのかもしれない。
これはあくまで今日の演奏を聴いただけでの印象なのだが、私は彼女がやはり“クラシック”に基盤を置いていて、「変奏曲」はもちろん、そう呼んでいない「アヴェ・ヴェルム・コルプス」においてさえ、古典音楽の様式を基にした変奏を繰り広げ、それをジャズの音楽スタイルで彩って行く━━といった手法を用いていたように感じられたのである。
こうしたスタンスが、彼女の活動において、この先どのように展開して行くのか、ジャズには門外漢である私にはしかと判らないけれども、それがさらなる高みに向かって飛翔して行くのであれば、ジャズからクラシックに入って来た人の演奏とは異なるスタイルが確立されることになって、素晴らしいことになるのではないかと思う。
それに、今日協演していた石川智のパーカッションには、所謂「現代音楽」にも共通する精緻な、囁くような、微かな風の音にも似た響きさえもが聴かれたのだった。
クラシック曲のジャズ・アレンジで評判の高い細川千尋の演奏を初めて聴く。面白い。
第1部はラフマニノフ編曲のバッハ(「ガヴォット」)で開始されたが、やはり聴きものは、細川千尋自身のアレンジによる曲の数々だ。第1部終り近くに置かれた「パガニーニの主題による“ジャズ”変奏曲」での熱狂的な躍動など、実に鮮やかなものだった。
第2部では、ベースの鳥越啓介と、ドラムス・パーカッションの石川智が協演に加わり、彼女自身の作「パッション」と「エスポワール」に続き、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」と「モーツァルトの主題によるきらきら星“ジャズ”変奏曲」などを演奏した。曲のタイトルの「ジャズ」にはどれも「“」が付いているところに、彼女のある意図とこだわりとがあるのかもしれない。
これはあくまで今日の演奏を聴いただけでの印象なのだが、私は彼女がやはり“クラシック”に基盤を置いていて、「変奏曲」はもちろん、そう呼んでいない「アヴェ・ヴェルム・コルプス」においてさえ、古典音楽の様式を基にした変奏を繰り広げ、それをジャズの音楽スタイルで彩って行く━━といった手法を用いていたように感じられたのである。
こうしたスタンスが、彼女の活動において、この先どのように展開して行くのか、ジャズには門外漢である私にはしかと判らないけれども、それがさらなる高みに向かって飛翔して行くのであれば、ジャズからクラシックに入って来た人の演奏とは異なるスタイルが確立されることになって、素晴らしいことになるのではないかと思う。
それに、今日協演していた石川智のパーカッションには、所謂「現代音楽」にも共通する精緻な、囁くような、微かな風の音にも似た響きさえもが聴かれたのだった。
コメント
2日目の公演も行かなかったようですね
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今回のムーティ指揮シカゴ交響楽団のヴェルディ「レクイエム」はあと数年もすれば歴史的な名演と言われるようになると思われるので貴方が聴きに行かなかったとは痛恨事ではないでしょうか。
今回のムーティ指揮シカゴ交響楽団の他のプログラムは聴きに行かなくてもいいかもしれませんが、ヴェルディ「レクイエム」だけは必聴だと思います。
日本の合唱団があのレベルで音楽を演ったのも空前絶後。
ヴェルディ「レクイエム」にかんしては昔はカラヤン、今はムーティが最高ですね。
歴史的名演を聞き逃したようですね。