2018・8・4(土)「ウエスト・サイド物語~シネマティック・フルオーケストラ・コンサート」
東京国際フォーラム ホールA 6時
これは近年流行の、映画上映と生オケの演奏との組み合わせのひとつ━━つまりあの名画「ウェスト・サイド物語」を、映像・効果音・セリフ・歌はオリジナルのままで上映、その映画に合わせて佐渡裕の指揮する東京フィルハーモニー交響楽団が生オケで演奏する、という形である。
歌のパートは映画のオリジナルのままで、オーケストラの部分だけを切り離して削除するなどというのは、私のような素人から見れば全く神業にも等しいが、サウンドトラックの仕組からすれば、それほど難しいことではないのだろう。ただこの映画が60年近くも前(アメリカでの公開は1961年秋)のものであることを思えば、たいしたものだなと思わざるを得ない。
実際の演奏は、すべてが歌にぴたりと合っていたとは必ずしも言い難いが、それでも映像とのタイミングの上での違和感は、ほとんどない。よくあそこまで合わせたものである。休憩20分を含めておよそ3時間、佐渡裕と東京フィルの奮闘には本当にご苦労様でしたと言うほかはない。
最初のうちは、映画のサントラのオーケストラで聴いたとて特に不満はないし、生オケに差し替えたところで何ほどのことやあらん━━と、多少斜に構えていたのだが、やはり「アメリカ」や「クール」などダイナミックな場面と音楽の部分になると、フル・オケの量感は替え難い魅力である。
1961年暮にこの映画を観に行った時の感銘を久しぶりに思い出した。それまでのリチャード・ロジャースやコール・ポーターやアーヴィング・バーリンらの穏やかで甘美でラヴ・ロマンス的な音楽のミュージカル映画、そしてまた理想郷アメリカを描く美しいミュージカル映画といったイメージを根底から覆し、鋭く激しく躍動的な音楽と、人種問題や貧民街の問題を正面から取り上げたストーリーを持ったこのミュージカル映画が日本に現われた時、当時の私たちがどんなに衝撃を受けたかは、あの時代に生きていた者でなければ想像もつかないだろう。
これは近年流行の、映画上映と生オケの演奏との組み合わせのひとつ━━つまりあの名画「ウェスト・サイド物語」を、映像・効果音・セリフ・歌はオリジナルのままで上映、その映画に合わせて佐渡裕の指揮する東京フィルハーモニー交響楽団が生オケで演奏する、という形である。
歌のパートは映画のオリジナルのままで、オーケストラの部分だけを切り離して削除するなどというのは、私のような素人から見れば全く神業にも等しいが、サウンドトラックの仕組からすれば、それほど難しいことではないのだろう。ただこの映画が60年近くも前(アメリカでの公開は1961年秋)のものであることを思えば、たいしたものだなと思わざるを得ない。
実際の演奏は、すべてが歌にぴたりと合っていたとは必ずしも言い難いが、それでも映像とのタイミングの上での違和感は、ほとんどない。よくあそこまで合わせたものである。休憩20分を含めておよそ3時間、佐渡裕と東京フィルの奮闘には本当にご苦労様でしたと言うほかはない。
最初のうちは、映画のサントラのオーケストラで聴いたとて特に不満はないし、生オケに差し替えたところで何ほどのことやあらん━━と、多少斜に構えていたのだが、やはり「アメリカ」や「クール」などダイナミックな場面と音楽の部分になると、フル・オケの量感は替え難い魅力である。
1961年暮にこの映画を観に行った時の感銘を久しぶりに思い出した。それまでのリチャード・ロジャースやコール・ポーターやアーヴィング・バーリンらの穏やかで甘美でラヴ・ロマンス的な音楽のミュージカル映画、そしてまた理想郷アメリカを描く美しいミュージカル映画といったイメージを根底から覆し、鋭く激しく躍動的な音楽と、人種問題や貧民街の問題を正面から取り上げたストーリーを持ったこのミュージカル映画が日本に現われた時、当時の私たちがどんなに衝撃を受けたかは、あの時代に生きていた者でなければ想像もつかないだろう。
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