2024-12

2016・5・3(火)ラ・フォル・ジュルネ(1)ローザンヌ声楽アンサンブル

      東京国際フォーラム ホールB7(ライン) 5時

 東京は今日が初日。快晴の音楽日和。

 今年のテーマは「la nature」(ナチュール~自然と音楽)だそうで、何らかの意味で自然や動物といったものに関連する音楽を中心に据えてのプログラミングが為されている(さほど関連のないものも混じっているので、「中心に」と言った)。

 フォーラム内の各ホールには例年、テーマに因んださまざまなニックネームが付けられるが、今年は世界の「河」の名だ。曰く、ロワール、ライン、ドナウ、モルダウ、テムズ、セーヌ、アマゾン━━という具合である。「アマゾン」は、日比谷野外音楽堂のことだ。
 ここは東京なのだから、たまには日本の河の名前を付けたっていいのではないかという気もするが━━しかしまあ、プログラムには日本の作品が残念ながらほとんど無いのだし、プロデューサーが外国人(ルネ・マルタン)なのだから、仕方あるまい。それに「利根」とか「信濃」とか「大淀」では、昔の軍艦みたいになってしまうし。

 今年最初に聴いたのは、822席の「ホールB7(ライン)」で、5時に始まったダニエル・ロイス指揮ローザンヌ声楽アンサンブルによる「自然へのオマージュ~文学と音楽の至福の出会い」と題された演奏会である。
 プーランクの「7つの歌」、ドビュッシーの「シャルル・ドルレアンの詩による3つの歌」、ラヴェルの「3つの歌」、ヒンデミットの「リルケの詩による6つのシャンソン」、フォーレの「ラシーヌの賛歌」および「魔人たち」というプログラムだった。フランスものの好きな聴き手にはこたえられぬひとときである。
 ホールの音響がデッドゆえに、コーラスに余韻が感じられないのだけは惜しいが・・・・。

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