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インフルエンザワクチン、新型コロナにも有効か?

2020年12月08日

今年、インフルエンザワクチンは供給量が少ないのか、高齢者、ハイリスク患者、医療従事者で当院はほぼ終わってしまいました。
小生の家族も接種できてませんが、きっとインフルエンザは、新型コロナの影響でほとんど発生しないだろ〜なと、タカをくくってました。
患者さんにも、打った方がいいですかと聞かれて、打った方がいいですけど、インフルエンザは多分、流行らないでしょうねと、話していました。
小生の外来患者さんは、皆さん受けてもらってると思います。んで、この論文です。
https://www.mdpi.com/2076-393X/8/3/535
ちなみに図の説明は
a) インフルエンザワクチン接種率の高い地域(黒ほど高い)
b) 新型コロナの抗体陽性率の高い地域
c) 新型コロナの入院患者数
d) 新型コロナの集中治療室入室者数
e) 新型コロナの死亡者数 
(いずれも人口10万人あたり)

概要ですが、イタリアの地域ごとのインフルエンザの接種率と、高齢者の新型コロナの死亡率に相関があったとされてます。あくまでハイリスクな高齢者の死亡リスクです。なぜか?

理由は分からないとされてます。読んでても納得いく理由はありませんでした。
もしかすると、なんらかの交絡因子があるのかもしれません。そもそも予防接種に熱心な地域では、伝染病に対する予防意識が高いのかもしれないし、経済的に余裕のある地域では、インフルエンザワクチンをしっかり打つと言うことかもしれないし…。
ただ、言えることは同じような報告が、アメリカ、ブラジルからも出てきているようです。(こちらはまだ正式な掲載にたどり着いてません)
インフルエンザとの同時流行は世界的にみてもほどんど見られていないようです。どうもウイルス干渉によるものかもしれないと、されてます。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202011/567678.html
ですので、インフルエンザによる死亡者数の混在は無さそうです。
であれば、インフルエンザワクチンによる免疫が、ある程度、新型コロナウイルスにも抵抗がある可能性は否定できないのではないかなと、思います。
似たような話は、BCG接種率でもあったんですが、こちらはイスラエルからの報告で否定的とされ、ちょっと説得力がなくなったんですよね。なので、インフルエンザワクチンについてもマユツバかもしれません。
現時点で確実に言えることは、禁煙、手洗い、マスク、三密回避だけだよなと、今でも思うてます。タバコ吸われてる人は、早く止めた方がいいですね。重症化リスクが高いとされてます。この飛騨地域にはECMO(膜型対外式人口肺)は、ありません。  
Posted by ChestSurgeon  at 07:32 │Comments(0) │新型コロナ