はてなブログでは未来日付の記事は「原則としては」書かないことにします、他(追記あり)

【最初に追記(2019年2/15記載)】
bogus-simotukareのブログということでココログにもブログを作ったので紹介しておきます。
ただ「今のところはてなの方が書きやすい(ココログだと脚注のつけ方がよく分からない、エンターキーで改行すればはてなだとそのまま改行になるが、ココログだとそうならない)」ということではてなの方で書くことが多いかと思います。
【追記終わり】
【2022年2月6日追記】
北朝鮮拉致問題で「大きな動きのあった年」に「何があったか」を振り返る - bogus-simotukareのブログとして未来日付の記事を書きましたが、「拉致が一定の解決を見た日(あるいは家族会が、蓮池透氏と和解し、救う会と絶縁し正常化した日)」には削除の予定です。
 https://bogus-simotukare.hatenadiary.jp/entry/2022/01/22/151801については「いったん書いた」ものの、「残しておくほどの記事でもないかな」と考えが変わったので削除することにします。
【追記終わり】
【2023年6月9日追記】
 「紙屋研究所」名義で俺に悪口雑言するコメントがつきましたが
1)「ブログでしか物が言えない内弁慶は黙れ」云々と「内容が無内容」
2)本物の紙屋がすこぶる怪しい(掲載してることが紙屋への風評被害になりかねない)
と思い削除しました。
【追記終わり】
 bogus-simotukareのブログでは未来日付の記事も書いていたのですが、はてなブログだと未来日付記事がたくさんあると、新規記事を書いてもそれが目立たず非常に見づらい気がするので、基本的には未来日付記事は書かないことにしたいと思っています。なお、この文章は2019å¹´1月28日に書いています(これは、目立つところに置いた方がいい「お断りの文章」なので未来日付の記事ですが。なお、俺が勘違いしてるのかもしれませんが「あまり遠くの未来日付」だといろいろと作業が厄介な様なので「2019å¹´1月28日の約1年後」にしています。しかし、当然ながら、冒頭にいつも表示される様に適宜、日付の設定は変更する予定です)。
 http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/25000101/1256334886:title(残念ながらはてなダイアリーが消滅したのでリンク切れ。sorarisu0088氏への謝罪文)ですが、id:Bill_McCrearyさんのご教示(2019年8/18)によれば結局はてなダイアリーは2019年7月末日でなくなったそうです(事前に連絡がなかったか、連絡があったが小生が見落としていたのでしょう。それにしても全削除の決定が随分早かったなと言う気はします。もちろん停止したサービスをそのようにすることは予想できたことではありますが)。
 id:Bill_McCrearyさんご教示ありがとうございます。
 以前、

1)はてな社の方針では当面、はてなダイアリー記事は「更新やコメントはできないが」記事自体は残る
(もちろん、最終的にははてな社が「やはり削除」という方針にする可能性もゼロではないでしょうが将来的な問題はひとまずおきます。その場合、さすがにはてな社は事前広報くらいするでしょう。その場合はこちらに謝罪文を移そうとは思います)
2)はてなブログにまで過去の恥をさらしたくない(まあ俺個人のくだらない感情論ですが)
つうことで、まあこの記事での「謝罪相手」である御仁が「どうしてもブログにまで謝罪文そのものを残せ」と言ってくるならまた話も別ですが、「ここにお断りの文章を載せること」で「謝罪文そのもの」はここにはひとまず載せないことにします。

としたので「弱ったな」というのが正直な感想です。本当に「過去のはてなダイアリー」がきれいすっかりなくなっている上に、小生はこの謝罪文を別に「ワード文書など他の文書」の形で保存していません。なので謝罪文を正確に復元しようがない。
 無理に思いつきででっちあげてもかえって問題でしょう。つうことでsorarisu0088氏から「こういう文面で乗せろ」つう要望がない限り、とりあえずこのままにしておこうかと思います(こちらから彼に問い合わせるのは挑発行為と認識される危険性がある気がするのでそれはしません。彼が小生に対して何のアプローチもしなければ、今の彼にとって小生が「どうでもいい存在である」ということなのでしょうから)。「sorarisu0088氏と小生が過去にトラブって、小生が非を認め謝罪文を掲載した」ということだけはここに指摘しておくので、それでご容赦、ご勘弁願いたいと言うのが正直な感想です。

【2019年1月29日追記】
 早速、移行後、コメント設定を修正。
 コメントは通常設定だと「はてなユーザー」という設定ではてなユーザーしかコメントできないようですね(コメントするときははてなのID、パスワードでログインする)。
 当然(?)ながら「俺にとってはてなユーザーにコメント者を限定する理由がない」、というか従来コメント頂いていた方々はおそらく「ほとんどがはてなユーザーじゃない」ので「ゲスト(誰でもコメント可能)」に変更します。しかし通常設定は「ゲスト」であるべきじゃないんですかね。
 俺みたいなうっかりは「はてなユーザー設定」に気づかず、「何で移行前にコメントしてくれた方たちがコメントしてくれないんだろうな」と悲しむという皮肉なことになりかねません。いや「はてなユーザーを増やしたい」という企業の立場からは、一理ある「通常設定」でしょうけどね。
 「はてなブログーユーザーの利便性をなんだと思ってるんだ!」つう反発は感じます。

北朝鮮拉致問題で「大きな動きのあった年」に「何があったか」を振り返る

 拉致限定であり、「金丸訪朝(1990年)」「南北朝鮮国連ダブル加盟(1991年)」「カーター訪朝による米朝合意(1994年)」「金大中・金正日首脳会談(2000年)」「トランプ・金正恩首脳会談(2018年)」など『拉致と直接関係ない』北朝鮮ニュースは取り上げません(北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipedia参照)。赤字が朝鮮半島関係です。

【1977年:横田めぐみ拉致など拉致事件の発生(福田赳夫内閣:外相は日中平和友好条約(1978年)を締結した園田直氏(大平、鈴木内閣でも外相)など)】
1977年 - Wikipedia、1977年の日本 - Wikipedia
◆1月20日
 カーター大統領就任。
◆1月27日
 ロッキード事件丸紅ルート初公判。31日全日空ルート初公判。
◆6月13日
 全米女子プロゴルフ選手権で樋口久子が優勝、日本人初の世界タイトルを獲得。
◆7月13日
 津地鎮祭訴訟の最高裁判所大法廷判決
◆7月17日
 キャンディーズが日比谷野外音楽堂で行われたコンサートで「普通の女の子に戻りたい」と解散することを宣言
◆8月12日
 文化大革命終結宣言
→なお、毛沢東の死去は1976年9月9日。四人組の逮捕は1976年10月6日。文革で失脚していた鄧小平の復活(党副主席、副首相、人民解放軍総参謀長への就任)は1977年7月。
◆9月3日
 巨人の王貞治選手が対ヤクルト戦でホームラン世界新記録の756号を達成
◆9月5日
 国民栄誉賞が創設される。王貞治が第1回目の受賞者
◆9月28日
 ダッカ日航機ハイジャック事件が発生。
◆10月1日
 経営難に陥っていた安宅産業を伊藤忠商事が吸収合併
◆10月15日
 長崎バスジャック事件で犯人1名を射殺、人質は全員無事
◆11月19日
 エジプトのサダト大統領がイスラエルを訪問(アラブ諸国の元首として初のイスラエル訪問)。
◆11月22日
 プロ野球ドラフト会議でクラウンライターライオンズが法政大学の江川卓を指名するも、江川本人が12月3日に拒否(江川事件の始まり)
◆12月3日
 横浜市の飛鳥田一雄市長が日本社会党委員長就任を受諾。
◆12月25日
 喜劇王、チャールズ・チャップリン死去(享年88歳)

【1988年:橋本敦質問及びそれに対する梶山国家公安委員長、宇野外相答弁(政府が初めて公式に北朝鮮拉致疑惑を認める)(竹下内閣:外相は宇野宗佑氏(後に首相))】
1988年 - Wikipedia、1988年の日本 - Wikipedia
◆2月6日
 衆議院予算委員会で浜田幸一予算委員長が日本共産党の宮本顕治議長について「殺人者」と不規則発言。委員長辞任(2月12日)に追い込まれる
◆2月25日
 韓国の盧泰愚大統領が就任

◆3月24日
 中国で起きた上海列車事故で、修学旅行中の高知学芸高校の生徒と教師計28名が死亡。
→橋本敦質問ではこの件についても「日本政府の適切な対応」を求める質問がされたと記憶しています。
◆3月26日
 参議院予算委員会で日本共産党の橋本敦が拉致疑惑について質問。これに対し竹下内閣国家公安委員長の梶山静六は北朝鮮による拉致の疑いが濃厚との見方を示し、真相究明のために全力を尽くす考えであることを表明した。これは北朝鮮による日本人拉致疑惑を政府が認めた初めての公式答弁である
(北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipedia参照)
◆4月14日
 ソ連がアフガニスタンからの撤退に関して合意(ジュネーヴ合意)。翌年2月15日迄に撤退を完了。
◆6月18日
 朝日新聞がリクルートによる川崎市助役への未公開株譲渡を報道し、リクルート事件発覚
◆7月3日
 イラン航空655便撃墜事件。イラン航空655便がアメリカ海軍のイージス艦「ヴィンセンス」に撃墜され、乗員乗客290名全員が死亡。
◆7月23日
 なだしお事件。遊漁船「第一富士丸」と海上自衛隊の潜水艦「なだしお」が衝突、死者30名。8月25日には瓦力防衛庁長官(竹下内閣)が引責辞任
◆8月8日
 ビルマで、8888民主化運動が発生。
◆8月20日
 イラン・イラク戦争停戦が正式に成立。
◆9月17日
 ソウル五輪開幕(10月2日まで)

→前年(1987年)の「北朝鮮による大韓機爆破」はソウル五輪に対する妨害工作であったというのが通説的見解でしょう。
◆9月18日
 ビルマでソウ・マウン国軍総参謀長がクーデターにより全権掌握。国家法秩序回復評議会を設立。
◆11月8日
 米国大統領選挙でジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュが当選。
◆12月2日
 パキスタンでベナジル・ブットが首相に就任。イスラム国家では初の女性首相となる。
◆12月9日
 宮澤喜一蔵相(竹下内閣)がリクルート疑惑で辞任
◆12月21日
 リビアによるパンアメリカン航空103便爆破事件。

【1997年:安明進証言(横田めぐみ拉致)とそれを契機とした家族会結成(橋本内閣:外相は小渕恵三氏など(後に首相))】
1997年 - Wikipedia、1997年の日本 - Wikipedia
◆1月2日
 ナホトカ号重油流出事故
◆2月3日
 この日発売の産経新聞と週刊誌アエラ(朝日新聞社)が「安明進証言(横田めぐみ拉致)」を報道
◆2月8日
 この日放送のテレビ朝日「ザ・スクープ」が「安明進証言(横田めぐみ拉致)」を報道

(2月3日、8日の件についてはけっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)
◆3月25日
 「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)」結成
(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 - Wikipedia参照)
◆4月1日
 消費税増税実施(3%から5%に)
◆4月2日
 最高裁が愛媛県靖国神社玉串料訴訟で違憲判決
◆4月22日
 ペルー日本大使館公邸に特殊部隊突入、人質全員解放(ペルー日本大使公邸占拠事件)。
◆5月1日
 イギリス総選挙で労働党が勝利。翌日、党首のトニー・ブレアが首相に就任、労働党は18年ぶりの政権奪還を果たした
◆7月1日
 香港返還
◆8月1日
 連続射殺事件の死刑囚で小説家として活動していた永山則夫の死刑が執行される。
◆9月11日
 第2次橋本改造内閣発足。ロッキード事件で有罪が確定した佐藤孝行が総務庁長官で初入閣したが、世論の批判で9月22日に辞任。
◆9月18日
 ヤオハンが倒産、会社更生法を申請
◆10月8日
 金正日、朝鮮労働党総書記に就任。

◆11月16日
 サッカー日本代表が延長戦の末3-2でイランを下し、ワールドカップ(フランス大会)初出場を決める。(ジョホールバルの歓喜)
◆11月17日
 北海道拓殖銀行が経営破綻
◆11月22日
 山一證券が経営破綻
◆12月1日
 地球温暖化防止京都会議開幕。11日、京都議定書が採択される。
◆12月19日
 韓国大統領選挙で、金大中が当選

◆12月20日
 伊丹十三(俳優、映画監督)が自殺。

【2002年:小泉訪朝(第一次)&八尾恵『謝罪します』刊行(有本恵子拉致への関与を認める)(小泉内閣:外相は川口順子氏(小泉訪朝(第一次)当時))】
2002年 - Wikipedia、2002年の日本 - Wikipedia
◆1月23日
 雪印牛肉偽装事件発覚。8月6日には日本ハムも発覚。
◆1月29日
 ブッシュ大統領が、一般教書演説で北朝鮮、イラン、イラクを非難する「悪の枢軸」発言

◆2月8日〜24日
 ソルトレイクシティ五輪
◆3月18日
 自民党の鈴木宗男衆院議員が「ムネオハウス疑惑」などで離党
◆3月28日
 社民党の辻元清美衆院議員が、秘書給与流用問題で議員辞職
◆4月2日
 鈴木宗男事件への関与から、東郷和彦オランダ大使を罷免
◆4月9日
 加藤紘一元自民党幹事長が元事務所代表の脱税疑惑や自身の政治資金流用問題の責任を取り、議員辞職。
◆5月3日
 朝日新聞阪神支局襲撃事件(1987年)の時効成立(当時、殺人の時効は15年、現在は時効が撤廃された)
◆5月5日
 フランス大統領選挙決選投票で現職のジャック・シラクが再選
◆5月8日
 北朝鮮からの亡命者が中国瀋陽にある日本の総領事館へ駆け込む事件が発生

◆5月20日
 東ティモールが独立。21世紀初の独立国。9月27日には国連加盟
◆5月28日
 経済団体連合会(経団連)と日本経営者団体連盟(日経連)が統合、日本経済団体連合会(日本経団連)が発足
◆5月31日〜6月30日
 2002 FIFAワールドカップ(日本・韓国の共同開催)

◆6月19日
 鈴木宗男衆院議員を収賄容疑で逮捕
◆8月9日
 田中眞紀子前外相が公設秘書給与流出疑惑の責任を取り、議員辞職
◆8月26日
 南アフリカのヨハネスブルクで持続可能な開発に関する世界首脳会議(地球サミット2002)が開幕。
◆8月30日
 小泉首相が9月17日に、北朝鮮を訪問することを表明
◆9月2日
 日本海中部海域不審船事件。
◆9月17日
 小泉首相が訪朝。日朝首脳会談で金正日国防委員長(朝鮮労働党総書記)が日本人拉致問題を公式に認めた。

◆10月8日
 小柴昌俊東京大学名誉教授にノーベル物理学賞が決定。翌日には田中耕一島津製作所社員にノーベル化学賞の受賞が決定
◆10月12日
 インドネシアのバリ島で爆弾テロ事件が起こり、202人が死亡
◆10月15日
 北朝鮮に拉致された日本人5人が帰国。

◆10月23日
 モスクワで劇場が占拠される事件が起こり、特殊部隊の強行突入で一般人129人が死亡。
◆10月25日
 石井紘基・衆院議員刺殺事件
◆11月14日
 アルゼンチン政府が世界銀行向け債務の不履行(デフォルト)を発表した。
◆12月19日
 韓国大統領に盧武鉉が当選

【2004年:小泉訪朝(第二次)(小泉内閣:外相は川口順子氏(小泉訪朝(第二次)当時)など)】
2004年 - Wikipedia、2004年の日本 - Wikipedia
◆1月19日
 自衛隊イラク派兵(初めての陸上自衛隊の戦闘地域への派兵)
◆2月12日
 秘書給与の流用による詐欺罪に問われていた辻元清美前衆議院議員に対し、東京地裁が懲役2年、執行猶予5年の判決。検察、被告とも控訴せず、判決が確定
◆4月7日
 イラク日本人人質事件発生
◆5月7日
 年金未納問題で、福田康夫官房長官が辞任
◆5月22日
 小泉首相が北朝鮮を再訪問。日朝首脳会談が行われ、拉致被害者・蓮池夫妻、地村夫妻の家族5人が帰国。

◆5月27日
 イラクで取材中の日本人フリージャーナリスト2名が乗った車が銃撃され、殺害される。
◆7月1日
 中国の「高句麗前期の都城と古墳」、北朝鮮の「高句麗古墳群」、日本の「紀伊山地の霊場と参詣道」などがユネスコの世界遺産に登録
◆7月9日
 インドネシアのジャカルタで拉致被害者・曽我ひとみが夫であるジェンキンスら家族と再会。18日には家族が日本に帰国(北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipedia参照)
◆7月21日
 小泉首相と韓国の盧武鉉大統領が済州島で会談。

◆7月30日
 扇千景が女性初の参議院議長に就任
◆8月13日
 アテネ五輪開幕(29日まで)。
◆8月13日
 沖縄国際大米軍ヘリ墜落事件。
◆9月14日
 2001年に発生した大阪教育大学附属池田小学校襲撃事件(8名殺害)で死刑が確定していた加害者の死刑が執行される
◆10月23日
 新潟県中越地震。死者68名
◆11月11日
 パレスチナ自治政府のアラファト大統領死去。
◆12月17日
 小泉首相、鹿児島県指宿市で盧武鉉韓国大統領と会談

【2014年:いわゆるストックホルム合意&横田夫妻と孫・ウンギョンさんの面会(第二次、第三次安倍内閣:外相は岸田文雄氏(現首相)、拉致担当相は古屋圭司、山谷えり子(国家公安委員長の兼務))】
2014年 - Wikipedia、2014年の日本 - Wikipedia
◆1月13日
 アントニオ猪木参議院議員、2013年11月以来となる北朝鮮訪問

◆1月19日
 沖縄県名護市長選挙で、名護市辺野古地区への普天間基地からの米軍移転反対派で現職の稲嶺進が再選
◆1月28日
 下村博文文部科学大臣、中学校と高校の学習指導要領解説書を改定、中学校の社会科、高校の地理歴史と公民に、尖閣諸島と竹島を「固有の領土」と明記したことを正式に発表。1月29日には韓国では慶尚北道が管轄する竹島に、金寛容・慶尚北道知事が上陸。前日に発表された学習指導要領解説書記載内容に抗議する声明を発表

 理化学研究所が「STAP細胞」の作成に成功したと発表(しかし、後に小保方研究員による捏造の疑いが発覚、発表が撤回される)
◆2月1日
 小学館の学年別学習雑誌に1978年から掲載されていた漫画『あさりちゃん』(室山まゆみ作)がこの日発売の小学二年生3月号を以って35年に及ぶ連載を終了
◆2月5日
 桐朋学園大学非常勤講師の新垣隆が、自らが作曲家・佐村河内守のゴーストライターを18年間務めていたことを発表したことを受け、予定されていた佐村河内の全国ツアーが中止となり、レコード会社の日本コロムビアがCDの出荷やインターネット配信を停止するなどの影響。
 ビッグコミックオリジナル(小学館)に1973年から掲載されてきた野球漫画『あぶさん』(水島新司作)が41年間に及ぶ連載を終了
◆2月7日~23日
 ソチ五輪
◆2月9日
 東京都知事選挙で、自民党、公明党の支持を受けた元厚生労働大臣の舛添要一が初当選
◆2月17日
 北朝鮮の人権状況を調査した国連調査委員会が日本人拉致や公開処刑など残虐な人権侵害行為を挙げ、北朝鮮が国家として組織的に「人道に対する罪を犯した」と非難する最終報告書を公表。国連安全保障理事会に対し、国際刑事裁判所に付託するよう勧告

◆2月22日
 デモ隊が大統領府を封鎖、ヤヌコーヴィチ・ウクライナ大統領がロシアへの亡命に追い込まれる。議会は亡命したヤヌコーヴィチを正式に大統領から解任し、5月25日の大統領選挙開催を決定。2月24日、多数の市民を殺害した容疑で、ヤヌコーヴィチと側近を指名手配(2014年ウクライナ騒乱)。
◆2月24日
 外務省が『日本海が19世紀初頭から国際的に確立された唯一の呼称であり、近年になって日本海の単独呼称に異議を唱え「東海(トンへ)」併記を求める韓国の主張は根拠がない』とする主張を同省ウェブサイトにて開始

◆3月1日
 中国雲南省昆明市の昆明駅前で無差別殺傷事件発生、少なくとも29人が死亡。中国公安部は新疆ウイグル自治区の独立を狙う組織による計画的なテロ事件と断定、現場で容疑者の男女4人を射殺、女1人を逮捕
◆3月2日
 沖縄県石垣市長選挙で、陸上自衛隊の石垣島配備に柔軟姿勢を取る現職の中山義隆が、配備反対派で元市長の大濵長照を破り再選
◆3月10~14日
 モンゴルのウランバートルで横田夫妻が孫であるウンギョンさん(拉致被害者・横田めぐみの娘)と面会
◆3月16日
 北朝鮮により日本海側に10発のロケット砲が発射

◆3月18日
 ロシアのプーチン大統領が、ウクライナからの独立を宣言したクリミア自治共和国のロシアへの編入を表明
 中国と台湾の間に結ばれたサービス貿易協定に反対する学生が台湾立法院(国会)を占拠。4月10日に退去(ひまわり学生運動)。
◆3月26日
 北朝鮮、中距離弾道ミサイル「ノドン」2発を日本海に向け発射

◆3月27日
 静岡地裁、袴田事件の犯人として48年前に逮捕され、34年前に死刑判決が確定し拘置されている袴田死刑囚について、「重要な証拠が捜査機関に捏造された疑いがある」として、再審開始を認め、同時に「拘置を続けることは耐え難いほど正義に反する」との理由で刑と拘置の執行停止も決定、即日釈放。
◆3月31日
 国際司法裁判所、オーストラリアが日本の南氷洋における調査捕鯨を国際捕鯨取締条約違反として訴えた裁判で日本の調査捕鯨は「研究目的ではない」と述べ、条約違反と認定、今後実施しないよう命じる判決を下す
 フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいとも!』が放送終了。1982年の放送開始から31年半の歴史に幕を下ろす。
◆4月1日
 消費税が5%から8%に増税
 武器輸出三原則に代わる新たな政府方針として防衛装備移転三原則を制定
◆4月7日
 渡辺喜美みんなの党代表、化粧品会社DHCからの8億円借入金問題を受け、党代表を辞任
◆4月16日
 クルーズ旅客船「セウォル号」が沈没、死者299人

◆5月22日
 タイ軍がクーデターを宣言。憲法を停止。
◆5月29日
 北朝鮮当局による拉致被害者再調査がストックホルムでの日朝協議により合意
(北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipedia参照)
◆5月30日
 内閣官房に内閣人事局を設置。初代局長には内閣官房副長官の加藤勝信を任命
◆6月12日〜7月13日
 2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会
◆6月16日
 石原環境相が東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う除染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設建設をめぐり難航している福島県側との交渉について「最後は金目でしょ」と述べ、最終的に交付金など金銭で解決するとの見方を示したことに対し、佐藤雄平福島県知事らが批判。19日に発言を撤回し謝罪
◆6月21日
 富岡製糸場の世界文化遺産登録決定
◆6月26日
 終戦前後に現在の北朝鮮地域で死亡した日本人の遺族9人が墓参のため北京経由で北朝鮮に到着、7月5日迄滞在
◆7月1日
 北京で日朝局長級協議

 臨時閣議において、集団的自衛権の行使を条件付きで認める憲法解釈の変更を閣議決定
◆7月3日
 習近平・中国国家主席、国賓として韓国を初訪問。朴槿恵大統領とソウルの大統領府で会談。共同声明で、北朝鮮による「朝鮮半島での核兵器開発に断固として反対する」と明記。従軍慰安婦問題について、関係機関による共同研究を進める旨、声明付属文書に記載
◆7月10日
 1日に北京で開かれた日朝政府間協議の際、北朝鮮が複数の拉致被害者を含む約30人の日本人生存者リストを提示したと日本経済新聞が同日付朝刊で報じたことについて、菅官房長官が記者会見で否定
◆7月11日
  日本大使館は自衛隊創設記念行事の開催会場として予定していたソウルのロッテホテルが、前日の10日夜に「国民感情に触れる」などとして取消を通知したことに対しホテルに抗議。菅官房長官、岸田外相が遺憾の意を表明。レセプションについては日本大使公邸に会場を変更し予定通り開催

◆8月1日
  前日に解党した日本維新の会の「石原グループ」が「次世代の党」、「橋下グループ」が「日本維新の会」をそれぞれ結党
◆9月18日
 スコットランドでイギリスからの独立を問う住民投票を実施。結果は「否決」。
◆9月28日〜12月15日
 香港で雨傘革命(2014年香港反政府デモ)が起きる。最終的に警察の強制排除で終了
◆10月7日
 ノーベル物理学賞受賞者に赤崎勇・天野浩・中村修二の3人が決定
◆10月20日
 公選法違反疑惑で小渕経産相、松島法相が辞任
◆10月24日
 アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の覚書が中国で21カ国代表により結ばれる。
◆11月16日
 沖縄県知事選挙で翁長雄志が現職の仲井眞弘多を破り当選
◆11月19日
 みんなの党が解党決定
◆11月27日
 ユネスコの無形文化遺産に「和紙」が登録
◆12月15日
 海江田万里・民主党代表が衆院選(12月14日投開票)での「民主党の不振(63→73と10議席の増加にとどまった)」「海江田自身の落選」を理由に代表辞任を表明
◆12月17日
 アメリカ大統領バラク・オバマとキューバ国家評議会議長ラウル・カストロが両国の国交正常化交渉の開始を発表

新刊紹介:「歴史評論」2025年2月号

特集「警察史の可能性(仮)」
◆高岡裕之*1
◆藤井なつみ
◆野間龍一*2
◆大日方純夫*3
◆伊藤俊介*4
◆林田敏子*5

(参考)
 後で消すかもしれませんが「警察史」でググってヒットした著書をいくつか挙げておきます。

【著者名順】
◆荻野富士夫*6『特高警察体制史(増補版)』(1988年、せきた書房)
◆荻野富士夫『北の特高警察』(1991年、新日本出版社)
◆荻野富士夫『外務省警察史:在留民保護取締と特高警察機能』(2005年、校倉書房)
◆荻野富士夫『特高警察』(2012年、岩波新書)
◆広中俊雄*7『戦後日本の警察』(1968年、岩波新書)
◆広中俊雄『警備公安警察の研究』(1973年、岩波書店→後に加筆訂正し『著作集9:警備公安警察史』(2020年、信山社))
◆広中俊雄『著作集8:警察の法社会学』(2004年、創文社)

*1:関西学院大学教授。著書『増補・総力戦体制と「福祉国家」:戦時期日本の「社会改革」構想』(2024年、岩波現代文庫)

*2:早稲田大学助手

*3:早稲田大学名誉教授。著書『天皇制警察と民衆』(1987年、日本評論社)、『自由民権運動と立憲改進党』(1991年、早稲田大学出版部)、『日本近代国家の成立と警察』(1992年、校倉書房)、『警察の社会史』(1993年、岩波新書)、『近代日本の警察と地域社会』(2000年、筑摩書房)、『近現代史考究の座標』(2007年、校倉書房)、『自由民権期の社会』(2012年、敬文舎)、『維新政府の密偵たち:御庭番と警察のあいだ』(2013年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『「主権国家』成立の内と外』(2016年、吉川弘文館)、『小野梓』(2016年、冨山房インターナショナル)、『日本近現代史を生きる』(2019年、学習の友社)、『世界の中の近代日本と東アジア』(2021年、吉川弘文館)、『唱歌「蛍の光」と帝国日本』(2022年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『近現代日本の警察と国家・地域』(2024年、日本評論社)、『早稲田大学の学祖小野梓』(2024年、早稲田新書)

*4:福島大学教授。著書『近代朝鮮の甲午改革と王権・警察・民衆』(2022年、有志舎)

*5:奈良女子大学教授。著書『イギリス近代警察の誕生』(2002年、昭和堂)、『戦う女、戦えない女:第一次世界大戦期のジェンダーとセクシュアリティ』(2013年、人文書院)

*6:小樽商科大学名誉教授。著書『戦後治安体制の確立』(1999年、岩波書店)、『思想検事』(2000年、岩波新書)、『戦前文部省の治安機能』(2007年、校倉書房)、『「戦意」の推移:国民の戦争支持・協力』(2011年、校倉書房)、『北洋漁業と海軍』(2016年、校倉書房)、『よみがえる戦時体制:治安体制の歴史と現在』(2018年、集英社新書)、『日本憲兵史』(2018年、日本経済評論社)、『治安維持法の歴史Ⅰ:治安維持法の「現場」』(2021年、六花出版)、『治安維持法の歴史Ⅱ:治安維持法・その成立と「改正」史』、『治安維持法の歴史Ⅲ:朝鮮の治安維持法の「現場」』、『治安維持法の歴史IV:朝鮮の治安維持法・運用の歴史』(以上、2022年、六花出版)、『治安維持法の歴史Ⅴ:台湾の治安維持法』、『治安維持法の歴史Ⅵ:「満州国」の治安維持法』(以上、2022年、六花出版)、『検証・治安維持法』(2024年、平凡社新書)等

*7:1926~2014年。東北大学名誉教授(民法学等)。著書『国家への関心と人間への関心:ある法学研究者の歩み』(1991年、日本評論社)、『広中著作集1:契約とその法的保護』、『広中著作集2:契約法の理論と解釈』、『広中著作集3:不動産賃貸借法の研究』(以上、1992年、創文社)、『広中著作集4:民事法の諸問題』(1994年、創文社)、『広中著作集5:民法典編纂史の研究』(2020年、信山社)、『広中著作集6:農地立法史研究』(2023年、信山社)、『広中著作集7:法過程・法意識の研究』(2004年、創文社)、『広中著作集10:方法に関する諸問題』(2021年、信山社)等

新刊紹介:「経済」2025年2月号(副題:三江線遺跡、「幻の匹見わさび」ほか)

特集「2025年の日本経済をどう見るか」
◆転換の始まり 政治/経済を動かすために(浜矩子*1)
◆誌上座談会「直面する政治・経済の危機の構造と対抗」(柴田努*2、柳恵美子、鳥畑与一*3、松丸和夫*4)
◆中小企業が直面する実態、要望:全商連調査から(宮津友多)
◆軍事費倍増財政の構造と矛盾(梅原英治*5)


特集「持続性のある地域とコミュニティづくり」
◆地方における地域再生への実践に学ぶ(関耕平*6)


◆釜ヶ崎における若年層の現状と支援のあり方(小林大悟*7)
参考

貧困・孤独に苦しむユース世代向けの居場所をつくりたい! 若者の自立をサポートする、新今宮駅近くの「ヨル・ベース」|釜ヶ崎支援機構2024.5.22
◆インタビュアー
 ユースの居場所づくりは今なぜ必要なのでしょうか?
◆小林
 釜ヶ崎と呼ばれるこの地域は、子どもの支援団体が小さなエリアの中に3つあり、子育て支援はすごく注目されています。また年齢構成として40代以上が主となるホームレス状態の方を対象にした支援もそれなりに整っています。ところが、若者世代の支援がすっぽりと抜けている状態なのです。
◆インタビュアー
 その課題に取り組むために、夕方から夜間にかけて安心して立ち寄り過ごすことができるユースのための居場所(ヨル・ベース)をつくっていくということですね?
◆小林
 これまでの取り組みとしては、2019年から西成区より対象者に若年層が多く含まれるサービスハブ構築運営事業の委託を受けてユースへの生活支援や就労支援をはじめました。2020年から若者向けの居住支援を我々の団体ではじめ、 そこで若者の住まいと仕事のお手伝いをする機会が一気に増えました。さらに2023年度から若者向けのシェアハウス事業を立ち上げました。
 そのさまざまな事業の運営の中で、仕事と生活の支援だけではなかなかうまく歯車が回っていかないことがありました。例えばせっかく仕事に就けても離職率が高いとともに、そもそも仕事に行く段階までなかなかたどりつけない方が多いという課題が見えてきました。
 ただ、我々がサービスハブ構築運営事業の利用者向けに開設している居場所を高い頻度で利用してる人ほど就職率が高く、離職率も低いという効果が得られたので、そういう意味で、居場所の重要性を痛感しています。
 昼夜逆転してしまっている若者たちが多いので、 今まで取り組んでこなかった、若者たちが比較的出入りしやすい時間帯である夜の居場所を開設した方がよいと考えました。
◆インタビュアー
 若者向けシェアハウス「ヨリドコハウス」が1年経過して何か見えてきたことはありますか?
◆小林
 過去の入居者全員が児童養護施設や自立援助ホームに入所していた子どもたち(ボーガス注:いわゆる社会的養護を受けていた子どもたち)だったんです。そこからわかるのは、いわゆる社会的養護と呼ばれている領域には(ボーガス注:18歳未満という)年齢制限があって、(ボーガス注:年齢制限のために児童養護施設等を離れて)18歳でポンと社会に出されても、うまくいかない人たちが一定数いると感じました。
 生きていく力が弱い人がすごく多いと感じます。自分が暮らす環境をきちんと維持管理することができない人が圧倒的に多い。 例えばトイレの使い方がすごく汚かったり。食べ終わった弁当の容器を捨てられず、部屋をゴミだらけにしてしまうなど、快適に生活していくためのスキルが低い人が多いです。
 金銭面では、自分の状況に応じて毎月かかる固定費を算出して、自分の収入と照らし合わせて支払いを済まして、その上で自分の生活を回していくスキルがある人もほとんどいないから、(ボーガス注:ヨリドコハウスの)家賃が未払いになってしまう場合がかなりあります。ちなみに家賃は一般と比較してかなり安いです。
 離職率が高いです。入って半年以上仕事を続けた人は1人もいないです。離職は別に構わないし、私自身もたくさん転職してるんですけども、次の仕事を決めずに退職してしまうというのが特徴的です。自分にかかる負荷を爆発する前に上手に処理する力が低いので、そのあたりをサポートする機会をつくっていきたいです。

大阪の若者たちへの居住支援クラウドファンディングにご支援いただいた皆様へ コロナ支援-大阪の未来を支える世代に居住支援を(NPO法人釜ヶ崎支援機構 2024/12/08 投稿) - クラウドファンディング READYFOR2024.12.8
 ワンルーム住居で新たな生活を始めた若者が精神的な不安定さや生活力の乏しさなどを理由として、生活が立ち行かず心身の状態がより悪化したり、住まいに継続して暮らすことができなくなったりしてしまう若者もいました。
 そこで、既に運営しているシェアハウス(ヨリドコハウス)とワンルームの居住支援に加えて、15~20歳の若者を対象にした自立援助ホーム立ち上げのためのクラウドファンディングを行うことにいたしました。
 これまで当機構が支援してきた人達を見てみると、40代以上のホームレス状態の人達には若い時からの孤立状態だったというケースや、20~30代では他者との人間関係づくりや一人で自活していくことに不安のあるケースも多いです。
 今回立ち上げる自立援助ホームで、職員が24時間体制で、15~20歳の若者たちが生活能力を身に着け、地域内で活動したり働いたりする場を見つけていくことで、将来的に孤立するリスクを防ぐことにつながります。


◆「地域の価値」をつくる倉敷市水島の取組(林美帆*8、除本理史*9)

参考

半世紀前の倉敷公害訴訟の記憶、語り継ぐ 原告団側の資料を初公開 [岡山県]:朝日新聞デジタル2022.11.11
 水島コンビナート(岡山県倉敷市)の大気汚染をめぐる「倉敷公害訴訟」の資料を集めた「みずしま資料交流館」が10月、オープンした。1996年の和解成立から26年が過ぎた。原告団側に眠っていた記録を掘り起こし、半世紀前の記憶を今に伝えている。
 水島コンビナートは日本の高度成長を担った一方、排出される大気汚染物質が地域住民の健康を危うくした。住民らは1983年から3次にわたり、立地8社を相手取って損害賠償などを求めて提訴。1996年に企業側が総額約14億円の解決金を支払い、公害防止に努力するとして和解が成立した。

『「地域の価値」をつくる』書評 困難な過去と向き合い 将来に|好書好日2023.1.28
 かつてネガティブな出来事が起きた地域は、自らの歴史をどう描けばよいのだろうか。不都合な過去を隠すと、貴重な経験が未来に生かされない。だが、出来事の悲惨さばかりを強調する歴史は、そこに住み続ける人にとって望ましいとは限らない。
 この葛藤を正面から引き受け、一つの答えを示そうとしている地域がある。岡山県倉敷市の沿岸に位置する水島地区だ。水島は戦時下から工業用地としての開発が進んだ。戦後はコンビナートが建設され、工場労働者の住宅都市としても発達する。1960年代に水質汚染による漁業被害が明らかになり、大気汚染による農業被害やぜんそくなどの人的被害が深刻化した。
 この事態に、漁民・農民・住民が共同して公害反対運動を展開する。特に患者会の運動は長く続いた。80・90年代には患者自らが署名活動や実態調査を行い、公害訴訟で勝訴した。患者会は地域の未来図「水島再生プラン」を描き、新たなまちづくりを目指す。その後、被告企業と和解が成立した。
 重要なのは、水島の地域再生が、深刻な公害被害の歴史と向き合いながら進められてきたことだ。裁判の解決金をもとに設立されたみずしま財団は、住民・行政・専門家などが協働する拠点として、市民参加型の活動を続けている。「みずしま地域カフェ」を開いて地元住民から話を聞き、その歴史を財団職員と住民が一緒になって『水島メモリーズ』という冊子にまとめた。昨年10月には、公害を含め地域の「困難な過去」を展示する資料館も設立した。この過程で、地域の歴史が広く住民に共有され、「地域の価値」や目指すべき将来像が見出(みいだ)されていく。
 「困難な過去」を持つ地域には問題解決の努力が蓄積されており、それが社会変革の力になるのだと編著者はいう。本書には、住民・専門家・行政などがともに過去と向き合い、「地域の価値」を作りだす経験と知恵が詰まっている。


◆「過疎発祥の地」・中国山地から持続可能な社会を(森田一平*10)
【参考:森田一平氏とNPO「江の川鉄道」&三次市、川本町の取組(レールバイク)】

【地元から通信】JR三江線の廃線を乗り越えて にぎわいが戻ってきた(島根県川本町)2023.2.22
 川本町観光協会では、廃線となった線路の活用を目指して平成30年6月より“レールバイク乗車体験”を始めました。レールバイクとは実際に列車が走っていた線路の上を、自分で運転して前に進む新感覚の「廃線アクティビティ」です。
 令和4年3月には、これまでの400mコースに加え、新たに2㎞コースが登場しました。カーブや景色の変化に富み、乗り応えがあると好評で、多いときでは1日100名以上の方にレールバイクに乗車いただいています。平成29年の旧石見川本駅の1日あたり平均乗車人数が18人だったことから考えると、以前よりにぎわっているともいえるかもしれません。

【三次市三次町】旧JR三江線「尾関山駅」を爽快に走る新アトラクション レールマウンテンバイク“さくらサイクル”に乗ってみよう! - 三次市観光 Walk @round Miyoshi(三次観光推進機構公式ウェブサイト)|広島県三次市2023.12.7
 2018年3月で廃線となった旧三江線のうち、750メートル区間の鉄路を使った、新しいアトラクションが誕生しました!
 その名も「レールマウンテンバイク」。
 一般社団法人みよしSL保存倶楽部が運営します。
 レールマウンテンバイクとは、電動アシスト付きマウンテンバイク3車両と廃線後の鉄路を組み合わせたアトラクションです。
 レールの繋ぎ目がガタンと音をたて、振動を感じ、風を切る心地よさも体感できます。
 周囲の自然を高架上から愛でる、非日常を楽しみましょう。
 電動アシスト付きなので、運転はラクラク。
 特別な装備や持ち物も不要で、難しい操作などもありません。
 乗車コースは、旧尾関山駅から約500メートル離れた高架橋入口まで走り、折り返して尾関山トンネル出口まで進み、再び折り返す約1.5キロです。

旧三江線跡、トロッコ追加でにぎわいを 邑南町などCF [島根県]:朝日新聞デジタル2021.11.10
 廃止になったJR三江線の跡地で、観光用のトロッコ型車両を運行するNPO法人江の川鉄道(島根県邑南町)が、新たなトロッコ2両を導入するためのクラウドファンディング(CF)を実施している。目標金額は800万円で、邑南町へのふるさと納税の形で資金を募る。12月31日まで。
 江の川鉄道は、町がJR西日本から譲渡された町内の口羽駅、宇都井駅と、両駅周辺の線路を観光資源として活用し、2018年秋以降、土日を中心にトロッコを運行してきた。今年4月には両駅一帯を「邑南町三江線鉄道公園」としてオープンさせた。
 現在保有するトロッコは2両(定員各4人)で、乗務員2人を除くと乗客は計6人に限られる。今後のバスツアーや宿泊プランなどの展開を見据え、観光客の受け入れ人数を増やすために動力付きのトロッコ2両の追加を決めた。
 順調に進めば、現在1日40人ほどの受け入れ人数が120人ほどまで増えるという。
 CFを開始した10月5日に会見した邑南町の石橋良治*11町長は「三江線の廃止は残念だが沈んでばかりはいられない。地域が元気になるよう町として応援していきたい」。江の川鉄道の日高弘之理事長は「遠方にも多くのファンがいる。事業継続のためにも、車両を増やして多くのお客さんを受け入れたい」と話した。
 寄付は「天空の駅」を発着するレトロなトロッコで、廃線を乗り越えて賑わいを取り戻したい!|ふるさと納税のガバメントクラウドファンディングは「ふるさとチョイス」*12から。ふるさと納税として税金の控除を受けられる。返礼品は宇都井駅に名前の入ったプレートを掲示する権利やオリジナル手ぬぐいなど。

憂楽帳:人が集まる場所 | 毎日新聞2023.2.22
 森田一平さん(54)は6年前、26年間勤めた地元新聞社を辞め、古里の島根県邑南(おおなん)町に戻った。理由は古里を走るJR三江線(同県江津市―広島県三次市)の廃線。
「県も地域もみんな(ボーガス注:利用者が少ないから、赤字だから)『仕方ないよね』。なんとかしようと思う人がいない。それがショックだったから」
 町職員として働きながら、仲間とNPO「江の川鉄道」を設立し、寄付や物販の売り上げなどで小さなトロッコ1両を購入
(この記事は有料記事です。有料会員登録すると続きが読めます)

ノーモア!三江線! 頑張ろう、芸備線・木次線!~江の川鐡道事務局の森田一平さんから応援メッセージ 芸備線・木次線を未来に繋ぐシンポジウム開催~どうする秘境駅備後落合(芸備線魅力創造プロジェクト 2023/07/13 投稿) - クラウドファンディング READYFOR2023.7.13
 三江線が廃止になるとの一報を聞いたとき、「なぜ、私(森田)はこれまで何もできなかったのか」と深い後悔に襲われました。その後、会社(山陰中央新報)を辞めて、古里・邑南町に帰り、三江線の跡地を活用してトロッコを走らせる活動を始めました。

地域はつづくよ、どこまでも(島根県邑南町羽須美)|巻島大樹@地域創生ジャーナリスト2023.4.10
 広島県三次市(みよしし)の三次駅から島根県江津市(ごうつし)の江津駅までの35駅を結んでいたJR三江線(さんこうせん)。
 日本一の赤字路線となり5年前に廃線となりましたが、現在はNPO法人江の川鐡道が観光トロッコを週末に走らせています。
 ポイントは島根、広島から集まる鉄ちゃん(鉄道ファン)と地元住民が協力してNPOを運営していることです。
 地域外からやってくる鉄道ファンたちはトロッコの運転手や車掌、駅長、きっぷ売り、さらには枕木交換などの線路整備まで嬉々として行います。もちろんボランティアです。
 江の川鐡道の活動は関係人口*13の優良モデルとして全国的に注目され、昨年、総務省のふるさとづくり大賞*14を受賞されました。

幻の地鶏「土佐ジロー」と小松圭子さん(高知県安芸市畑山)|巻島大樹@地域創生ジャーナリスト(2023.4.16)から一部引用
 地方において、元新聞記者が地域創生の担い手になることが増えていると感じています。
 たとえば、以前地域はつづくよ、どこまでも(島根県邑南町羽須美)|巻島大樹@地域創生ジャーナリストで紹介した島根県邑南町の「NPO法人江の川鐵道」事務局の森田一平さんは山陰中央新報の論説委員からの転身です。
 何年も地域の課題を取材していると、メディアという第3者の立ち位置に限界を感じて、当事者として課題に直接向き合いたいという気持ちが強くなるように思います。

江の川鉄道 廃線跡守るトロッコ運行【おおちじかん~ゆっくり時が流れるところ】森田一平 | 中国新聞デジタル2024.4.27
 JR三江線が廃止されて6年。廃線直後の2018年5月、島根県邑南町で、町内外の鉄道ファンや地域住民がNPO法人江の川鉄道(同町宇都井)を設立し、トロッコの運行を始めた。15人ほどの設立時の会員は、三江線を守ろうと廃線前からイベントを開催してきた沿線地域や広島県内の9団体のメンバーだった。

廃線から6年…旧JR三江線に注目 実は鉄道建築史に残る宝の山? 鉄道人道併用橋・トンネル出口の陸閘門・目の字ラーメン橋…貴重な遺構の数々とは? | BSSニュース | BSS山陰放送 (1ページ)2024.5.18
 島根県と広島県を結んだJR三江線、2018年3月31日のさよなら運転からこの春で丸6年となりました。
 鉄橋などの撤去が進む一方で、全国的にも貴重な鉄道建築物が数多く残っていることが分かってきました。
 取材班が訪ねたのは、廃線跡でのトロッコ車両運行やイベントなどに取り組む「NPO法人江の川鐡道」の森田一平さんです。
◆森田一平さん
「私たち江の川鐡道では、『三江線鉄道遺構図鑑』というのを作っておりまして。この本を一緒に監修をして頂きました島根県技術士会の酒井さんをお招きしております。」
 見ていくのは、邑智郡美郷町にある「第1江川橋梁」です。
◆島根県技術士会鉄道遺構研究分科会旧三江線グループリーダー 酒井雄壮さん
「鉄道橋に歩道を併設すること自体はそんなに技術的に難しいことじゃないので、有効利用されていたと。」
 第1江川橋梁は、昭和47年7月豪雨で流出し、1974年に再建された鉄橋です。線路のわきに歩道があり、列車でなくても渡ることが出来た「鉄道・人道併用橋」でした。
 しかし、廃線とともに通行禁止になりました。
◆島根県技術士会鉄道遺構研究分科会旧三江線グループリーダー 酒井雄壮さん
「来年から撤去が始まります」
 貴重な「鉄道・人道併用橋」、(ボーガス注:鉄道ファンは)早めに見ておく必要がありそうです。
 最後に訪れたのは、同じ川本町の志谷川橋梁。
 漢字の「目」の形なので、「目の字ラーメン*15橋」と呼ばれます。
◆入江記者
「構造的に簡素になるということですか?」
◆酒井さん
「簡素になって非常にコンクリートも節約できると。」
◆入江記者
「コンクリートが高かった?」
◆酒井さん
「コンクリートは当時非常に貴重でしたね。ですからコンクリート量を減らすことが一番のメリットだということで。」
 アメリカで直前に発表された工法を国内で初めて応用したと見られます。
◆入江記者
「目の字ラーメン橋っていうのは、ほかにもあるんですか?」
◆酒井さん
「いろいろ調べてみた結果、結局見付からなくて。今の所、全国でも川本町内にある2か所だけと(ボーガス注:思います)。」
◆入江記者
「三江線は宝の山の可能性があるわけですね。」
森田さん
「『三江線鉄道遺構図鑑』もさらに充実して、第2弾が出せるように頑張って行きたいと思います。」

旧JR三江線に残る「目の字形ラーメン橋」 選奨土木遺産に認定 島根県川本町内の2件 | 山陰中央新報デジタル2024.11.19
 島根県川本町内の旧JR三江線に2カ所残る「目の字形ラーメン橋」が、土木学会(東京都)の2024年度選奨土木遺産に認定された。ほかに確認された例のない極めて珍しい形をした橋で、建築当時の土木技術を伝える貴重な構造物だと評価された。県内では7件目の認定となった。
 認定されたのは、長さ16・8メートル、高さ14・7メートルの「志谷川橋梁」(川本町因原)と、長さ22・7メートル、高さ13・65メートルの「日向川橋梁」(同町川本)。鉄道省米子建設事務所が設計し、1934年の石見川越-石見川本駅間の開通に合わせて建設された。
 横から見ると、漢字の「目」のような形をした構造が特徴。強度を保ちつつ、コンクリートの使用量を減らし、工期の短縮を図る工夫を凝らした設計という。

【参考:三江線の現在】

廃線が招いたもの 旧JR三江線の現在〈中〉 代替バス赤字、路線減少 交通弱者の足 維持厳しく | 山陰中央新報デジタル2023.3.30
 2018年3月末で廃線となったJR三江線に代わり沿線市町では代替交通として、バスを中心に運行が始まった。しかし廃線の背景にある人口減は進み、鉄路なき後の路線維持は厳しい。
 代替交通は廃線直後の2018年4月、島根、広島両県の沿線6市町の14路線で開始。駅から遠かった高校や病院にもバスのルートを延ばし、好きな場所で乗降できるフリー乗降区間も設け、利便性を高めた。
 しかし、利用は伸び悩んだ。江津市桜江町内を走るバス路線の田津線は、2018年度の利用実績が1日平均0・1人と14路線で最少。2019年度で廃止された。
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赤字路線廃止 来訪者ぱたり「10年後は…」 鉄路失った地方の嘆息 | 毎日新聞2024.2.7
 「年を取って車が運転できなくなったらどうしよう。病院に行けなくなれば、町を去るしかないのか」
 島根県邑南(おおなん)町で生まれ育った笠井英雄さん(73)は日々の交通手段を心配する。
 町内を走っていたJR三江(さんこう)線がなくなってすでに6年近く。
 広島県内の高校を卒業後、大学進学を機に移り住んだ大阪で会社員生活を送り、実家の農業を継ぐため、2016年ごろ、地元にUターンした。
 当時、既に三江線は廃線が取り沙汰され、反発も感じた。しかし「買い物にはもっぱら車を使っていて、そんなに鉄道は使っていない。廃線反対と強くは言えなかった」と複雑な胸中を明かす。
 三江線はかつて、日本海側の江津(ごうつ)駅(島根県江津市)と、山間部の三次(みよし)駅(広島県三次市)の全長108.1キロを結んでいた。1975年に全線開通したが、自動車の普及と人口減少に伴い利用客は減り続け、2018年3月末で廃線となった。1987年の国鉄分割・民営化以降、本州で100キロを超える路線の全線廃止は初めてだった。
 代替の公共交通をバスが担うようになったが、地域の「足」としての役割はおぼつかない。
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【参考:過疎発祥の地「益田市匹見町(旧匹見町)」】

匹見町 - Wikipedia
 2004年(平成16年)11月1日に合併し、益田市の一部となった。
 匹見町は1960年代より過疎が進行しており、「過疎発祥の地」として知られる。
【歴史】
 1960年までは人口が7000人以上住んでいたが、1963年(昭和38年)に、いわゆる「三八豪雪」に襲われ、町が1か月ほど孤立する。それに追い打ちをかけるように翌1964年は集中豪雨に襲われ、5年で人口が2000人減少(外部流出?)する急激な過疎化に陥った。
 当時の町長であった大谷武嘉は国会に陳情を行い、1970年に過疎地域対策緊急措置法(現:過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法)を成立させ、「過疎町長」と呼ばれた。

匹見ワサビ - Wikipedia
 昭和初期はワサビ産地として「東の静岡、西の島根(あるいは西の匹見)」と呼ばれるほどであったが、1960年代以降の旧匹見町の過疎化等から生産量が減少。2013年度の島根県のワサビ生産は74.5トンで全国第5位であるが、上位3県(静岡県867.6トン、長野県604.7トン、岩手県432.7トン)とは大きく差がある。この為、現在はかつての生産量との極端な差異から「幻の匹見ワサビ」と称されることもある。
◆山葵天狗社(やまあおいてんぐしゃ)
 ワサビの豊作を祈る全国唯一のワサビ神社。
◆ワサビ神楽
 伝統芸能である石見神楽(いわみかぐら)に、ワサビの豊作を祈願した新作神楽が地元の人たちによって奉納されている。
◆うずめ飯
 匹見町をはじめとする旧津和野藩には、ワサビを使用する料理が、既に中世には存在しており、なかでも「うずめ飯*16」は、1939年に宮内省が実施した全国郷土料理調査によって選定された「日本五大名飯(めいはん)(他の4つは東京の深川めし*17、岐阜のさよりめし*18、大阪のかやくめし*19、埼玉の忠七めし*20)」の一つにもなっている。
 この料理は一見すると丼に白いご飯がよそってあるだけのように見えるが、箸でご飯粒をかきわけると、鶏肉や里芋、ごぼう、にんじん、なめこなどが煮汁とともにご飯の下にうずまっている。
 内容は家庭や店舗によって様々であるが、「ワサビが入った汁かけご飯」という条件だけは共通している。

匹見の「沢ワサビ」が幻のワサビと呼ばれる理由 | おいしんぐ!
 皆さんは「匹見の沢ワサビ」をご存知だろうか。知っていたとすればかなりの食材通と言えるでしょう。
 ワサビの生産地といえば静岡県や長野県のイメージが強いかもしれないが、かつては「東の静岡、西の匹見」と称されるほど島根県益田市匹見町はワサビの産地栽培が盛んな地域だった。最盛期は「青いダイヤ*21」と呼ばれ県内産の90%を占める年間約300トンの生産量があったと言われている。
 ところが、生産者の高齢化や練りワサビの開発による価格の下落などから生産量は激減し、ワサビ田は次第に放棄され荒廃が目立つようになり、いつしか幻のワサビと呼ばれるようになった。

移住者がわさびづくりの担い手に|NHK地域づくりアーカイブス
 かつては「東の静岡、西の島根」と言われたわさびの一大産地だった島根県益田市匹見町では、近年高齢化によってわさび田の維持が難しくなっていました。そこで、2002年に町が町外に向けてわさびづくりの新たな担い手を募集。13年間で14人が移住してわさび農家として就農しました。わさび農家たちは、町外からボランティアを募って、荒れたわさび田の復旧を行うことで、体験型観光として、人を呼び込む取り組みも始めました。

山陰・この人:益田市まちづくりコーディネーター 石橋留美子さん 協働で住民の思いを形に /島根 | 毎日新聞2020.5.21
◆石橋留美子(いしばし・るみこ)さん(47)
 高齢化率63%、限界集落が7割近くを占める益田市の旧匹見町地域。「過疎発祥の地」と呼ばれた中山間地域で12年間、情報発信や観光対策などを担う「まちづくりコーディネーター」を務めてきた。
 フリーライターだった2005年から2年間、「匹見町誌」の編さんに携わった。同町に全く縁はなかったが、1カ月の半分を町内で暮らし、取材で接する中で町民の実直な人柄や昔ながらの自給自足の食文化などに引かれた。編さん終了後も町を紹介するブログを開設するなどつながりを持ち続け、2008年にコーディネーターに就任した。
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夫婦だけの集落、外壁破りクマが家に 過疎発祥の地は今:朝日新聞デジタル2020.5.29
 過疎発祥の地。中国山地に抱かれた島根県の旧匹見町(現・益田市匹見町)は、そう呼ばれてきた。「平成の大合併」に活路を見いだしたが、その後も人は減り続けている。この土地に何が起きているのか、昨年12月に訪ねた。
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益田市匹見町の人口1000人割れ 2004年合併時から4割以上減 | 中国新聞デジタル2020.11.29
 過疎地域の象徴とされる益田市匹見町の人口が千人を割ったことが28日、分かった。10月末時点で990人。2004年の合併時の1751人から4割以上減った。こうした中、市は機構改革で2022年度、旧合併町の匹見、美都両町にある総合支所を部扱いから課扱いに移行する。住民からは旧合併町への対応が「格下げ」になると懸念の声も上がる。

「魅力がない?ないならつくろうよ」 過疎発祥の島根県益田市を変えた「カタリ場」戦略とは?|FNNプライムオンライン2022.8.14
「僕が幼いころは、『益田ってどんなところ?』と聞いたら、大人は『何もないよ』と答えていました。それが大人の口癖でした」
 益田市出身の現代アーティスト・野村康生さんはそう語る。彼は1979年の生まれ。ここ40年で、町は様相を新たにしたという。益田市匹見町は「過疎発祥の地」と呼ばれ、全国に先駆けて過疎化が問題視され、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(過疎法)」が制定された際に典型的な過疎自治体として注目された。そんな同市がなぜ息を吹き返しているのか?
 肝となっているのは、「益田版カタリ場」と呼ばれる市民の交流イベントだ。
 益田市教育委員会・協働のひとづくり推進課の大畑伸幸さんが目をつけたのは、対話による教育支援活動を展開している認定NPO法人カタリバだ。同法人の協力を得て、益田市は対話イベントを開催。そこで対話のノウハウを吸収し、「益田版カタリ場」を創設した。
 Iターン・Uターンで戻ってくる若者は確実に増えている。たとえば駅前商店会。100店舗が店を構えているが、そのうち24店舗が帰ってきた若者によって経営されている。
 だが、あまたある地方の中でもなぜ益田市を選ぶのだろう。
 そこには呼び込み戦略があった。鍵になっているのは、若者の招致に尽力している一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー(通称「ユタラボ」)の存在である。
 町おこしの影響は、現地の若者にしっかり及んでいる。益田市の成人式で行ったアンケートでは、「将来益田に住みたい」と返答する新成人が、アンケートを実施し始めた2018年から現在までで5割から約8割にまで上昇した。
 さらに益田市は、Iターン・Uターン人材の別の呼び込み戦略も展開している。
 ユタラボ主導で行っていることでいえば、たとえば同市の魅力を伝える「益田暮らし体験ツアー」や、休学中の学生を受け入れる「ユタラボ学生インターン」、地域外の人と「豊かさ」について考えるワークショップ「オンライン豊かな暮らしトークセッション」がある。
 また、市内の同世代の若者をつなぐ「MASUDA no Douki」や、やりたいことを共同で行う同志を見つける「オモイをカタチにワークショップ」も町の若者の触発の場になっている。
 ハコモノの利用も面白い。2005年に開館した島根県芸術文化センター(愛称:グラントワ)では、まさに益田市出身の魅力ある人と人が触れ合う場が生まれている。
 特に地域に親しまれているのが祭典「神楽酒」で、町総出で催される祭りは歴史が浅いながらも名物となっており、この祭りをきっかけにUターンをする若者も増えた。
 加えてグラントワでは、世界的なデザイナー・森英恵氏(鹿足郡吉賀町出身)や日本を代表する彫刻家・澄川喜一氏(鹿足郡吉賀町出身:東京スカイツリーをデザインした)など、同市に隣接する鹿足郡の出身者の展示会やワークショップも行っている。現在、芸術展を開催中の野村康生さんも市民との交流を重ねている。
 もちろん益田市は、全国に魅力を伝えることにも余念がない。同市のひと・もの・ことを発信するプラットフォーム「MASUBUZZ(マスバズ)」は、同市に抱かれがちな「田舎感」を払拭する内容で、2022年に「全国商店街DXアワード審査員特別賞」(主催:全国商店街DXアワード実行委員会)を受賞した。

島根:買い物配達 担う自治組織:地域ニュース : 読売新聞2024.6.7
 過疎・高齢化が進む益田市匹見町の匹見下地区の自治組織「匹見下いいの里づくり協議会」と生協しまね(松江市)が協力し、生鮮食品などを山間部の家庭に届ける買い物支援サービスを始めた。
 生協は「中山間地域に住むお年寄りら、買い物弱者への新たなモデルケースにしたい」としている。

平成の大合併で「周辺部」に 匹見48% 合併後54市町村で人口減 <データism・人口減少編(1)> | 山陰中央新報デジタル2024.6.21
 2000年時点と比べて人口が減ったのは59市町村のうち54市町村に上る。
 最も減り幅が大きいのは2004年11月に旧益田市、旧美都町と合併し、現在の益田市となった旧匹見町。減少率は48.0%で、1803人だった人口は937人に半減した。1980~2000年間の減少率は34.0%で、合併により減少が加速している。1980年調査時からの減少率は65.7%(1796人)減に上っている。

わさび田復活へ 特別支援学校の生徒たちが苗植え 益田|NHK 島根県のニュース2024.9.20
 益田市のわさび田で、特別支援学校の生徒たちがわさびの苗を植えました。
 益田市匹見町は、江戸時代から続くわさびの産地ですが、生産者の高齢化や担い手不足のため、耕作されずに荒れてしまったわさび田が増えています。
 こうしたなか、地元の益田養護学校と匹見下地区の地域魅力化応援隊員は、わさび田を復活させる取り組みを行っていて、20日は、わさびの苗の植え付けが行われました。

路線バス維持へ要望 益田・匹見の住民が市長へ | 山陰中央新報デジタル2024.11.26
 路線バス運行の石見交通(益田市幸町)が「匹見線」を廃止するのを受け、市が検討中の代替交通手段について、益田市匹見町の住民が25日、山本浩章*22市長に運行便数や料金体系など利用しやすい形態を求める要望書を手渡した。


◆地方の子育て世帯支援・調査から(佐藤桃子*23)


◆トランプ政権とアメリカの行方(宮崎礼二*24)
◆欧州経済統合の現状とその改革(下)(田中宏*25)

*1:同志社大学名誉教授。全国革新懇代表世話人。著書『経済は地球をまわる』(2001年、ちくまプリマーブックス)、『ユーロランドの経済学』(2001年、PHP新書)、『グローバル恐慌』(2009年、岩波新書)、『スラム化する日本経済』(2009年、講談社+α新書)、『死に至る地球経済』(2010年、岩波ブックレット)、『ユニクロ型デフレと国家破産』(2010年、文春新書)、『恐慌の歴史』(2011年、宝島社新書)、『「通貨」を知れば世界が読める』(2011年、PHPビジネス新書)、『中国経済あやうい本質』(2012年、集英社新書)、『「通貨」はこれからどうなるのか』(2012年、PHPビジネス新書)、『新・国富論』(2012年、文春新書)、『新・通貨戦争』(2013年、朝日新書)、『超入門・グローバル経済』(2013年、NHK出版新書)、『円安幻想』(2013年、PHPビジネス新書)、『地球経済のまわり方』(2014年、ちくまプリマー新書)、『国民なき経済成長:脱・アホノミクスのすすめ』(2015年、角川新書)、『アホノミクス完全崩壊に備えよ』(2016年、角川新書)、『浜矩子の歴史に学ぶ経済集中講義』(2016年、集英社)、『どアホノミクスの断末魔』(2017年、角川新書)、『これでも「アベ」と心中しますか?:国民の9割を不幸にする安倍政治の落第通信簿』(2017年、廣済堂新書)、 『窒息死に向かう日本経済』(2018年、角川新書)、『「通貨」の正体』(2019年、集英社新書)、『小さき者の幸せが守られる経済へ』(2019年、新日本出版社)、『強欲「奴隷国家」からの脱却』(2020年、講談社+α新書)、『人はなぜ税を払うのか』(2020年、東洋経済新報社)、『「共に生きる」ための経済学』(2020年、平凡社新書)、『愛の讃歌としての経済』(2022年、かもがわ出版)、『人が働くのはお金のためか』(2023年、青春新書インテリジェンス)等

*2:岐阜大学准教授。著書『企業支配の政治経済学』(2020年、日本経済評論社)

*3:静岡大学名誉教授。著書『略奪的金融の暴走』(2009年、学習の友社)、『カジノ幻想』(2015年、ベスト新書) 等

*4:中央大学教授

*5:大阪経済大学名誉教授。著書『関西、その活力の源をさぐる:産業集積と起業家精神』(編著、2000年、法律文化社)

*6:島根大学教授

*7:NPO法人「釜ヶ崎支援機構」事務局長

*8:岡山理科大学准教授。著書『「地域の価値」をつくる:倉敷・水島の公害から環境再生へ』(除本理史氏らとの共著、2022年、東信堂)

*9:大阪公立大学教授。著書『環境被害の責任と費用負担』(2007年、有斐閣)、『原発賠償を問う』(2013年、岩波ブックレット)、『公害から福島を考える』(2016年、岩波書店)、『きみのまちに未来はあるか?:「根っこ」から地域をつくる』(共著、2020年、岩波ジュニア新書)、『「地域の価値」とは何か』(編著、2024年、中央経済社)等

*10:1968年生まれ。島根県の地方紙・山陰中央新報の元記者(2018年退社)。『みんなでつくる中国山地 百年会議』事務局長

*11:石橋氏(旧石見町議、島根県議を経て2004~2024年まで、5期20年、邑南町長)については例えば邑南町の石橋町長が引退表明 5期20年、公約の大型事業にめど | 山陰中央新報デジタル(2024.4.16)、島根県邑南町の石橋町長が退任 5期20年 | 中国新聞デジタル(2024.10.30)参照

*12:勿論既に寄付は終了しています。

*13:移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、「地域の人々と多様に関わる人々」のこと(総務省|地域力の創造・地方の再生|関係人口参照)

*14:これについては例えば三江線跡地利用し地域活性化 島根のNPOが「ふるさとづくり大賞」 | 毎日新聞(2022.1.29)参照

*15:ラーメン構造の意味であって「中華蕎麦のラーメン」の意味ではない。

*16:これについてはうずめ飯 - Wikipedia、うずめ飯 島根県 | うちの郷土料理:農林水産省参照

*17:これについては深川めし - Wikipedia、深川めし/深川丼 東京都 | うちの郷土料理:農林水産省参照

*18:これについては さよりめし - Wikipedia、【ぎふ魚食の風景】サンマの味、郷土に再び 御嵩町の「さより飯」 つやつやした鮮度が大切 | 岐阜新聞デジタル参照。なお、ここでの「さより」とはサンマのこと

*19:これについては炊き込みご飯 - Wikipedia参照

*20:これについては例えば忠七めし | 山岡鉄舟と二葉当主による日本五大名飯のひとつ | 割烹旅館二葉、埼玉県の郷土料理「忠七めし」|as参照

*21:ちなみに完全に死語だと思いますが、「赤いダイヤ」が小豆(例えば赤いダイヤ - Wikipedia参照)、「黄色いダイヤ」が数の子です。

*22:益田青年会議所理事長、益田市議(2011~2012年)等を経て、益田市長(2012年~現在:4期16年目の途中)(山本浩章 - Wikipedia参照)

*23:島根大学講師

*24:明海大学准教授。著書『現代アメリカ経済分析』(編著、2013年、日本評論社)

*25:立命館大学名誉教授。著書『EU加盟と移行の経済学』(2005年、ミネルヴァ書房)、『ハンガリー経済図説』(2014年、東洋書店ユーラシア・ブックレット)等

今日の産経ニュース(2025年1/1日分)

<年のはじめに>論説委員長 榊原智 未来と過去を守る日本に - 産経ニュース

 戦後80年について2点指摘したい。1つ目は、大東亜戦争をめぐり、当時の日本には祖国防衛の思いに加え、人種平等の実現や欧米植民地支配打破の理想があった点を、戦後の日本人はほとんど知らされてこなかったという点だ。2つ目は史実を踏まえた議論の大切さである。

 産経らしい無茶苦茶な文章です。
 史実を重視したら「大東亜戦争は人種平等、アジア解放の理念」なんて話は出てこないし、まともな歴史学者は勿論そんな話はしない。

リベラル21(田畑光永)に悪口する(2025年1/1日分)

リベラル21 2025年が明けた・・・!・・・?(田畑光永)

 今から18年前の3月、このブログを始めるにあたって、われわれは市民の発言を必要とする理由をこう述べた。

 ちなみに18年前(2006年)と言うと以下の出来事がありました。

2006年 - Wikipedia、2006年の日本 - Wikipedia参照
◆1月1日
 東京三菱銀行とUFJ銀行が合併、三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)が発足。
◆1月16日
 東京地検が、ライブドアを証券取引法違反の疑いで強制捜査。1月23日には堀江貴文社長らを逮捕
◆1月23日
 日本郵政株式会社が発足。
◆2月10日
 トリノ冬季五輪開幕。2月23日には荒川静香が女子フィギュアスケートで金メダル獲得。
◆2月28日
 堀江メール問題(2月16日にメールを元に、民主党の永田寿康議員が国会質問)で、民主党が偽メールである事を認める。民主党は永田に対し6ヵ月の党員資格停止処分。
 3月2日、衆院本会議は、永田への懲罰動議を採択、永田を衆院懲罰委員会に付託する事を全会一致で可決。また、野田佳彦国対委員長(後に首相。現・立民党代表)が引責辞任(後任は渡部恒三*1)。
 3月31日には前原誠司代表(現・維新の会共同代表)が引責辞任。
 こうした動きを受け、3月31日に永田は河野衆院議長に議員辞職願を提出。4月4日の衆議院本会議で許可され辞職した。
 4月7日の民主党代表選では小沢一郎が菅直人(後に首相、現在は政界引退)を破り代表に就任。
 その後、永田は民主党からの衆院選再出馬を模索したが上手くいかず、2008年11月12日、福岡県宗像市の医療法人所有のサナトリウムを抜け出し、徘徊しているところを警察に保護された。2009年1月3日、北九州市のマンション駐輪場で死亡しているのが発見された。警察はマンションからの飛び降り自殺と断定。手塚仁雄によれば、当時、衆院選落選中の手塚(その後、当選し政界復帰、現在は立民党所属)に対して「(民主党の公認で)復活できる可能性があるからいいですね」と語っていたという。
◆6月3日
 シンドラーエレベータ社製のエレベーターが誤作動。高校2年生の少年が、頭を挟まれ死亡。
◆6月5日
 村上ファンドの村上世彰代表を証券取引法違反(インサイダー取引)の疑いで逮捕。
◆6月9日
 FIFAワールドカップがドイツで開幕。7月9日の決勝ではイタリアがフランスを破り優勝
◆7月5日
 岐阜県庁ぐるみでの裏金が発覚。
◆7月14日
 パロマ工業社製の、ガス瞬間湯沸かし器が原因の一酸化炭素中毒事故により、1985年以降15人が死亡、19人が重軽傷を負った事が判明。 
 2010年5月11日に東京地裁でパロマ元社長らに業務上過失致死傷罪で有罪判決が言い渡された。また2007年11月26日には、事故の遺族がパロマを相手取り損害賠償を求める民事訴訟を東京地裁に提訴。東京地裁は2012年12月21日、パロマと修理業者に対し計約1億2千万円の損害賠償を命じる判決を出した(パロマ側が控訴せず確定)。
◆7月15日
 サミット(主要国首脳会議)がロシアで開幕。
◆7月18日
 お笑いコンビ極楽とんぼの山本圭一が、未成年者と飲酒や淫行をしたとして、吉本興業を解雇(但し、2016年に吉本に復帰)。
◆7月20日
 日経新聞朝刊が、昭和天皇が、A級戦犯の靖国神社への合祀に不快感を示していた事を書き記した、富田*2元宮内庁長官のメモ(富田メモ)がある事を報道。
◆9月6日
 秋篠宮文仁親王に男児が誕生。12日に「悠仁(ひさひと)」と命名。
◆9月26日
 第1次安倍内閣発足。
◆10月8日
 安倍首相が訪中し胡錦涛国家主席と首脳会談。
◆10月9日
 安倍首相が訪韓し盧武鉉大統領と首脳会談。
◆10月31日
 衆議院教育基本法特別委員会で、日本共産党の高橋千鶴子*3議員(当時。2024年衆院選では残念ながら落選)が、政府主催の「教育改革タウンミーティング」で、内閣府が参加者に、教育基本法改正に賛成の趣旨の質問をするよう依頼していたと指摘。いわゆる「教基法タウンミーティングやらせ問題」の発覚。
◆11月7日
 米国上下両院中間選挙で民主党が多数派を奪還。
◆11月11日
 共和党の中間選挙敗北を受け、ラムズフェルド国防長官がイラク政策の責任をとって辞任。
◆11月19日
 沖縄県知事選挙に、自民・公明推薦の仲井眞弘多が当選(その後、2014年沖縄県知事選挙では、翁長雄志・前那覇市長が現職の仲井真を破って知事に当選し「オール沖縄」による県政開始)。
◆12月15日
 参議院本会議で、改正教育基本法が可決・成立。また、防衛庁の防衛省への昇格法案も可決・成立。
◆12月21日
 賃料が格安(相場50万円を大きく下回る月7万7000円)の政府官舎(財務省管理)に愛人を住ませていた問題で本間正明*4政府税制調査会長(当時、大阪大学教授。現在は大阪大学名誉教授)が引責辞任。
◆12月25日
 佐田玄一郎行革相の政治団体「佐田玄一郎政治研究会」が1990年から2000年までの10年間、実態のない架空の事務所費を計上し、約7800万円を支出したとする虚偽の政治資金収支報告書を提出していた疑惑が発覚。佐田は12月27日に行革相を引責辞任(後任は渡辺喜美)
◆12月30日
 サダム・フセイン元イラク大統領の死刑執行。

 さて「市民の発言」は勿論必要ですが「リベラル21の発言」など全く必要ありません。市民団体は他にいくらでもありますし、リベラル21など「蟷螂の斧」「夜郎自大(身の程知らず)」として「世間は全く相手にしてない」でしょう。
 何せ、寄稿者は「岩垂弘、田畑光永(1935年生まれ)」「広原盛明(1938年生まれ)」「阿部治平(1939年生まれ)」等「限られた人間」しかおらず、それが「軒並み高齢男性(そして異性愛者?)」だから呆れます。当然ながら(?)「シングルマザーの生活不安、夫婦別姓、同性婚など女性問題やジェンダー問題」「ヤングケアラー、ブラックバイト、大学無償化など若年者問題」への言及はほとんどありません。
 とはいえ高齢男性が多いからと言って「年金、介護」と言った「高齢者問題(高齢男性にとって深刻な問題)」への言及も何故かほとんどありませんが。まあ、経済的に恵まれた「エリート男性(例えば、岩垂は大企業『朝日新聞』社員、田畑は大企業TBSの社員で後に大学教授、広原は大学教授)」の集まりが「リベラル21」なのでしょう。
 その程度の「レベルの低いサイト」がよくも「市民の発言」云々とでかい口が叩けたもんです。
 それにしても「TBSのキャスター経験者」といえば『JNNニュース22プライムタイム』(1987~1988年)キャスターだった「森本毅郎氏(1939年生まれ)」がいますが、全盛期に比べれば活動が減ったとはいえ、今も「森本毅郎スタンバイ(TBSラジオ)」「噂の!東京マガジン(BS-TBS)」で司会として活躍する彼と違い、「森本氏に近い年齢」で「TBSのキャスター経験者(『JNNニュースコープ』キャスター(1984~1988年))」だが「今や活躍の場が全くない田畑(1935年生まれ)」も全く哀れなもんです。

 しかも、その戦いの内容がなんとも理解しがたい。2022年春に始まったロシア大統領・プーチンのウクライナ侵攻にせよ、23年秋からのイスラエル首相・ネタニヤフのガザ攻撃にせよ、第三者が理解できるような、とまでは言わなくとも、少なくとも理解させようとする戦闘開始理由はさっぱり聞こえて来ない。

 「はあ?」ですね。そもそも過去の戦争において「確かに戦争以外に道は無かった」と言えるような「正義の戦争」なんて「侵略への反撃」を除けばほとんど存在しないでしょう。
 「米国のベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、アフガン侵攻」「旧ソ連のアフガン侵攻」等は、田畑にとって「開戦理由」が納得できたのか?

 今、続いているプーチンとネタニヤフの戦争はこれまでの多くの戦争とは違う点がある。

 「はあ?」ですね。過去の戦争と違いなど全くないと思いますが。

 彼らが権力を失ったら、これまでの彼らに対する反感が吹き出してきて、それこそ命さえ危ない。ウクライナとの戦争ではからずも世界が目にした、これまでプーチンの協力者であった民間武装部隊オーナー、プリゴジンのあの奇怪な死にざま(殺され方)を見れば、その闇の深さがわかる。

 「はあ?」ですね。
 第一に「民主国家とは言いがたいロシア」はともかく、イスラエルは一応民主国家です。ネタニヤフが失脚したとしてもさすがに反ネタニヤフ派による「非合法な形での暗殺や処刑」はないでしょう。きちんと法に則って処罰されるでしょう(あるいは、「ウォーターゲート事件のニクソン米国大統領」のように政治的失脚に留まり、刑事処罰はないかもしれませんが)。つまり少なくともネタニヤフについては「命さえ危ない」なんてことはない。
 第二にプリゴジン死亡は暗殺説(勿論事故説もありますが)を取る場合も「反乱に激怒したプーチンの粛清」が有力説です。
 「プーチンに見捨てられたプリゴジン」が反プーチン派(ウクライナ政府など)に暗殺されたわけではないので、彼の死は「彼らに対する反感が吹き出してきて、それこそ命さえ危ない。」という話には全く関係ない。

 この状態が続けば、プーチンはいずれ「ピョートル大帝の生まれ変わり」といった称号をまとって、終身大統領も夢ではなくなるであろう。

 「はあ?」ですね。
 第一に「ピョートル大帝の生まれ変わり」なんて「神がかりな称号」はさすがにまとわないでしょう。
 第二に「終身大統領」はさすがに考えてないのではないか。プーチン*5も、

【年齢順:経歴はウィキペディア参照】
◆セルゲイ・ショイグ(1955年生まれ)
 現在、安保会議書記。プーチン政権で非常事態相、モスクワ州知事、国防相を歴任
◆セルゲイ・キリエンコ(1962年生まれ)
 現在、大統領府第一副長官。プーチン政権でロシア原子力庁長官、国営原子力企業「ロスアトム」社長を歴任
◆ウラジスラフ・スルコフ(1964年生まれ)
 大統領府副長官、副首相、大統領補佐官を歴任
◆ドミトリー・メドベージェフ(1965年生まれ)
 現在、安全保障会議副議長*6、軍需産業委員会第一副議長*7、政権与党「統一ロシア」党首。プーチン政権で大統領府長官、第一副首相、首相を歴任。現在の役職(安保会議副議長や与党党首)で考えればポストプーチンの最有力候補
◆アントン・ワイノ(1972年生まれ)
 官房副長官、官房長官、大統領府副長官を経て、現在、大統領府長官

等の「プーチンを裏切る心配のない、彼(1952年生まれ)より若い側近」へ政権禅譲するのではないか。

 北朝鮮がプーチンの頼みに応じて1万人(あるいはもっと?)もの兵員をウクライナ戦線に送り込んだ。こうして恩を売っておけば、自らの「来るべきその日」にしかるべく助けてもらえると計算してのことであろう。

 「来るべきその日」とは「韓国への軍事侵攻」でしょうがそんなことが北朝鮮の国力的にできるわけがないし、ロシアもそんなことを容認するわけがない。
 まあ「来たるべきその日」が「米国や韓国の北朝鮮軍事侵攻(こちらもその可能性は低いでしょうが)」なら間違いではないでしょうが。北朝鮮も「自国に侵攻されること」は当然阻止したいでしょう。
 それと当然ながら「ロシアの経済支援」は期待してるでしょう。
 北朝鮮から「経済支援目当て」に派兵を申し出たのか、兵力不足に苦しむというロシアから「経済支援を餌に」派兵要求したのかはともかく、ベトナム戦争で韓国(朴正熙政権)が「米国の経済支援目当て」で派兵したようなもんでしょう。

 「台湾統一」という民族の課題を自らの手でなしとげることが習自身の悲願でもある。

 「可能ならば在任中に統一したい」「少なくとも独立宣言は阻止する」程度の気持ちしか習氏にはないでしょう。
 既に彼には「AIIB発足(2015年)」「香港国家安全維持法による反政府運動の押さえ込み*8(2020年)」「北京冬季五輪(2022年)」等、一定の政治的成果を上げているからです。
 「台湾軍事侵攻」という博打を打つ必要もないし、そんなことをしたら「欧米諸国の経済制裁」で中国経済が打撃を受けかねません。
 「台湾が独立宣言しない限り」中国の侵攻はないとみるべきでしょう。
 そもそも侵攻する気ならいわゆる「断交ドミノ(習政権(2013年以降)において、パナマ(2017年)、エルサルバドル、ドミニカ共和国、ブルキナファソ(2018年)、キリバス、ソロモン諸島(2019年)、ニカラグア(2021年)、ホンジュラス(2023年)、ナウル(2024年)が台湾と断交し中国と国交樹立)」を中国が仕掛ける必要もない(中華民国の国際関係 - Wikipedia参照)。「侵攻できない」からこそ「断交ドミノ」を仕掛けてるとみるべきでしょう。

 ウクライナがどういう形で決着するかがカギとなる。

 どう決着するにせよ「欧米が支援を完全に打ち切り、ロシアが首都キーウまで侵攻。ゼレンスキー政権が崩壊して傀儡国家誕生」はさすがにないでしょう。ロシアに有利な決着でも、せいぜい「ロシアが現状のウクライナ一部支配を飲ませる」「制裁を解除させる」「ICCのプーチン訴追を無効化させる」程度が関の山でしょう。
 また「ロシアとウクライナ」「中国と台湾」は政治状況が当然違うので「ロシアに有利な決着」なら「台湾侵攻」が助長されるという単純な関係にそもそもない。
 なお、上記は田畑記事に投稿しましたが、いつものように掲載拒否でしょう。自称「リベラル」が聞いて呆れます。

*1:1932~2020年。中曽根内閣厚生相、自民党国対委員長(竹下総裁時代)、海部内閣自治相、宮沢内閣通産相、民主党国対委員長(前原、小沢代表時代)、衆院副議長等を歴任

*2:警視庁交通部長、警察庁長官官房長、警察庁警備局長、警視庁副総監、宮内庁次長、宮内庁長官を歴任

*3:2025年現在、共産党幹部会員(党障害者の権利委員会責任者兼務)

*4:著書『租税の経済理論』(1982年、創文社)、『税制改革の実証分析』(1989年、東洋経済新報社)、『日本の財政学』(2021年、日本評論社)等

*5:なお、プーチン(1952年生まれ)より年上の「麻生自民党最高顧問(1940年生まれ)」「森山自民党幹事長(1945年生まれ)」「トランプ米国大統領(1946年生まれ)」「菅自民党副総裁(1948年生まれ)」の存在を考えればプーチンが当面、大統領を続けたとしても意外ではないでしょう。

*6:なお、議長はプーチン

*7:なお、議長はプーチン

*8:それを是としているわけではないことは一応お断りしておきます。

「珍右翼が巣くう会」高世仁に悪口する(2025年1/1日分)

トランプ次期政権に懸念を募らせる大晦日 - 高世仁のジャーナルな日々

 国際秩序の維持が破綻に瀕するいま

 確かに「ウクライナ戦争」「ガザ戦争」には憂鬱になりますが「破綻」は言い過ぎでしょう。
 国際社会はこれらについてロシアやイスラエルに批判的ですし、ウクライナ侵攻はともかく、「イスラエルの無法」や「拒否権発動による米国のイスラエル擁護」は以前からの話です。
 「第一次、第二次世界大戦」のような第三次世界大戦は幸いにも現在まで起こっていない。
 第二次大戦後も

戦争一覧 - Wikipedia参照
◆第一次中東戦争(1948~1949年)
◆朝鮮戦争(1950~1953年)
 終戦協定が結ばれていないため建前上は休戦だが事実上終戦
◆第二次中東戦争(1956年)
◆コンゴ動乱(1960~1965年)
 コンゴの内戦。国連事務総長ハマーショルドが謎の墜落死をしたことで知られる(未だに撃墜説も有力)
◆ベトナム戦争(1964~1975年)
 1964年のトンキン湾事件以降、米軍が大規模軍事介入したが、1973年に米軍撤退、1975年に南ベトナムの首都サイゴン(現・ホーチミン)が陥落し戦争終了
◆第三次中東戦争(1967年)
◆ビアフラ戦争(1967~1970年)
 ナイジェリアの内戦。東部州のイボ人がビアフラ共和国として分離独立を宣言した事で勃発(しかしビアフラ側が敗北)。
◆カンボジア内戦(1971~1992年) 
◆第四次中東戦争(1973年)
◆中越戦争(1979年)
◆ソ連のアフガニスタン侵攻(1979~1989年)
◆イラン・イラク戦争(1980~1988年)
◆湾岸戦争(1990~1991年)
◆ユーゴスラビア内戦(1991~2001年)
◆アメリカのアフガニスタン侵攻(2001~2021年)
 2021年に米軍が撤退。その後タリバンが政府軍を打倒し政権掌握
◆イラク戦争(2003~2011年)
 2011年に米軍が撤退

等、戦争は色々ありました。

 (ボーガス注:米軍が駐留するデンマーク領)グリーンランドを米国が保有するだのパナマ運河を米国に返還させるなど、正気とも思えない施策

 「酷い暴言」とはいえ、さすがに本気ではないでしょう。

 トランプ第一次政権では、ユネスコを脱退

 なおユネスコ脱退は「1984~2003年(約19年間:レーガン政権の途中からブッシュ子政権の途中まで)」の期間(国際連合教育科学文化機関 - Wikipedia参照)もそうであり、トランプ時代だけではありません(理由もトランプ同様、イスラエル問題)。

 ICC(国際刑事裁判所)についてトランプ氏は関係者に制裁を科すとまで言っている。これはICCがイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出したことをトランプ氏が激怒したからだ。

 但し、「イスラエルへの甘さ」は「米国内のユダヤロビーの圧力」に迎合的なバイデンやハリスも大して変わらないでしょう。対イスラエル、対ICCではハリス政権でも同じ対応だった可能性はあります。

 私にとっては、とても収穫の多い、すばらしい一年だった。私にしかできないような世の中への貢献の仕方がほぼ見つかった。

 「私にしかできない」とは随分と大口叩くもんです(呆)。
 「私にしかできない」なんてもんは「よほどの偉人」以外あり得ないことで高世は勿論凡人です。
 社会貢献とは「自分がその取組をやりたいし、自分の能力にも合ってると思うからやる」程度の話にすぎないでしょう。
 あえて言えば「自分がやらなくても」ほとんどの社会貢献は「こども食堂」「ホームレス支援」「ヤングケアラー支援」等、何であれ誰かがやっています。「俺が一番乗りで、俺以外やってない」なんてもんはほとんどない。

 紅白は高橋真梨子を久しぶりに観る*1。私より4つ上だが、まだ女の爽やかな色気を感じさせるのがうれしい。

 俺は紅白を見ませんでしたが、若手歌手も出演した一方で高橋(1949年生まれ)のようなベテランとしては「南こうせつ*2(1949年生まれ)」「イルカ*3(1950年生まれ)」「天童よしみ*4(1954年生まれ)」「郷ひろみ*5(1955年生まれ)」「石川さゆり*6、玉置浩二*7(1958年生まれ)」「THE ALFEE*8(1974年デビュー、メンバーは1958~1959年生まれ)」等が出演しました。

*1:髙橋真梨子 - Wikipediaによれば前回の紅白出場は2017年(初出場は1984年で通算6回出場)

*2:南こうせつ - Wikipediaによれば前回の紅白出場は1997年(初出場は1992年で通算6回出場)。1973年に『神田川』でヒットを飛ばすが、歌詞の2番に登場する「24色の『クレパス』買って」の「クレパス」がサクラクレパスの商標名であることから、1973年のNHK紅白歌合戦の出演依頼が来た際にNHKから「(広告・宣伝放送を禁止した放送法83条1項及び日本放送協会定款51条に抵触する)『クレパス』という歌詞を『クレヨン』に修正してほしい」と要請されたため出場を拒否。NHK紅白歌合戦で、この歌がオリジナルのままで歌われたのは、南がソロで初出場した1992年(神田川 (曲) - Wikipedia参照)

*3:イルカ (歌手) - Wikipediaによれば前回の紅白出場は1992年(通算では前回、今回の2回のみ出場)。1975年に「なごり雪(もともとは南こうせつがボーカルを務めたかぐや姫の持ち歌(かぐや姫のメンバー・伊勢正三の作詞、作曲))」をカバーしてヒットさせますが、以外にも初出場は1975年ではありません。

*4:天童よしみ - Wikipediaによれば1997年の紅白出場以降、28年連続出場という常連出演者(初出場は1993年で通算で29回出場)

*5:郷ひろみ - Wikipedia によれば2010年の紅白出場以降、15年連続出場という常連出演者(初出場は1973年で通算で37回出場)

*6:石川さゆり - Wikipediaによれば1977年の紅白初出場以降、47年連続出場という常連出演者。女性歌手としては出場最多。男性歌手も含めると五木ひろし(1971~2020年に出場)の50回、森進一(1968~2015年に出場)の48回に続いて第3位

*7:玉置浩二 - Wikipediaによれば前回出場は2020年(初出場は1996年で通算3回出場)

*8:THE ALFEE - Wikipediaによれば前回の紅白出場は1983年(通算では前回、今回の2回のみ出場)