老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「相模原殺傷事件」への疑問

2016-07-28 05:52:41 | 社会問題
元職員が知的障害者の施設を急襲し、何人もの命を奪い重軽傷者もたくさん出ている事件が起きた。

時間が経過するうちに分かってきたのは、
・この元職員は大島衆議院議長宛てに長文の犯行声明に近い内容の手紙を出していたこと。
・施設側もこの元職員が襲ってくることを予期して対策を講じていたこと。したがって警察もこの異常な元職員が施設を襲う可能性が高いことも分かっていたということ。
以上の2点である。

ここから次のことが言えるのではないだろうか。

日本の任意集団の危機管理は原始時代か、古代に逆戻りしているのではないか。元職員が異常な言動をするようになったので辞めてもらったというのは分かる。また、彼がこの施設を襲う可能性が高く、施設の警備を厳重にしていたこともよく理解できる。

しかし、ここまでの危機対策は原始時代か古代の砦の防備とさして変わらないように思える。なぜなら、(全く理解できない、無能な)精神科の医者がこの犯人を「もう問題なし」ということで措置入院を解除したという事情である。

措置入院という制度は患者が「他傷、自傷の恐れがあり、入院手続きの必要性が高い」と行政が判断したときに出される措置のことである。こういう危険な患者を措置入院解除の後も野放しにする理由がよく分からない。

こういう事情がある場合、そして大島議長への手紙や施設関係者への異常な言動、すなわち「障害者は生きていても税金の無駄になるから俺がなんとかする」という言動があるのだから、警察や行政は身柄を確保すべきであったのでないだろうか。

つまり、措置入院を馬鹿げた理由で解除した精神科医の判断を全面的に信頼せず、他の判断を優先させて事にあたるべきだったのではないだろうか。

事前に防げた大量殺人だったのではないだろうか。こうした疑問が出てくる事件であった。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
名無しの探偵

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生きた日本語が死んでいる (ローマ人)
2016-07-30 11:21:03
家の近所にシングルマザーの中学生がいる。目つきが悪く、きっと中学でも問題児であろう。路上で座ってゲームをしていたので、おはようと声をかけても、返事もない。街には児童館も子供の集会場もない。行政がよくないのは確かであるが、危険そうな子供と会話できないのが、もっと良くない。日本語があっても、子供との会話が死んでいる。

そこである日、家の前を通りかかった、その子供を呼び止めて、家で栽培しているキュウリとミニトマトを袋に一杯にしてあげた。子供は喜んで2度も「ありがとうございます」と礼を述べた。

これは400年前の「おだい」にならったのである。家康の祖父、父ともに家臣に暗殺された。領民も疑心暗鬼の時代であった。そのとき「おだい」はまだ15歳であったが、領民に綿の種をあげて、綿を栽培するように勧めた。それ以降愛知県は日本で最も安定した地域になった。教師をしていて、愛知県出身の学生には信頼関係があった。教師の勧める企業に就職していった、。ところが三重県の学生は教師が進める企業には就職しなかった。

今回、生きた日本語が死んで、相模原の事件が起きたともいえる。

それを助長するのが介護のビジネス化である。政府が軍事予算増加、大企業の減税などで、社会保険費用を削ったから、介護ビジネスは環境が悪くなり、本来の目的から逸脱して生き残りを図り、今回のような事件は起きるべくして起きたと考えられる。

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真正天皇と相模原事件と (おとなのおやつ)
2016-07-30 13:03:23
 植松聖容疑者は今年1月知人らに、重複障害者を多数殺害する計画と具体的手口をまとめたメモを読み上げ、安倍首相に送る考えを伝えたという記事を見て、私はなだいなだ著『クレイジー・ドクターの回想』に出てくる真正天皇を名乗る患者の話を思いだしました。戦後間もないころの病院には、自分を天皇だと名乗る患者が2人、3人と居たそうですね。真正天皇は~「わしが、戦争の時に天皇として軍を指揮しなかった。それで日本は戦争に負けたんじゃ。だから、わしは、こうやって国民にかけた不幸のかずかずをつぐなうために、この仕事をやっとるのじゃ」と、ぼろぼろのリヤカーを引っぱり、病院内のゴミ箱の始末に出かけて行った。~
 障害者を多数殺害する手口を安倍首相に知らせようとした今回の容疑者(衆院議長の公邸にはそれを現実に渡している)と、国民にかけたかずかずの不幸をつぐなうためにと、病院内の清掃を自分から買ってでた患者真正天皇と、時代により、国の上に立つ方の状態などにより、精神を病む人の行動はかなり違って現れるものなのかなぁ…とか、いろいろと相模原市での今度の事件について私は、考えを巡らせてみたりのここ数日です。
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