宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

衆議院本会議でIRカジノ実施法案が審議入り、働き方改革関連法案で全労連の参考人「労基法36条規定を全削除したらどうか」

2018年05月22日 17時29分57秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]衆議院第二議員会館、皇居から見て裏側・下側(溜池山王・赤坂方面)から見上げた光景、2年前の2016年、筆者・宮崎信行撮影。

 前日は、消費者庁が「大臣本会議答弁修正案文書」を無所属の会だけに配り、きょうは前夜からの愛媛県庁文書「加計理事長と首相が面会」。大波乱の1か月が予想され、会期の延長論がついに浮上しだしたようです。学校法人加計学園と学校法人森友学園の関係者が、学校法人日本大学や学校法人関西学院の関係者のように多かったら、もっと情報が早く出てきたでしょう。そして、やはり野党の議席が少なすぎる。できれば、検察特捜部ではなく、役所と国会の関係の中で情報が出てきた方がいいんですよ。インターネットの時代で、嘘をつくと、つじつまがあわなくなって、余裕がなくなり、死につながります。

 火曜日は、参議院常任委員会の定例日ですが、衆議院での4つの委員会で、大臣出席が不要な参考人質疑がありました。

【衆議院本会議 平成30年2018年5月22日(火)】

 まず「茂木経済産業大臣不信任決議案」が議題になりました。登壇要件がない「自由党」から、幹事長をつとめる玉城デニー衆議院議員が野党各党を代表して登壇し、趣旨説明。採決の結果、反対多数で、茂木大臣は信任されました。

 この後、永年在職議員表彰。玄葉光一郎さんらが在職25年で表彰されました。

 上り法案の処理。「文化財保護法及び地方行政組織法改正案」(196閣法35号)は賛成多数で可決し、参議院に送られました。

 「気候変動適応法案」(196閣法27号)は全会一致で可決し、参議院に送られました。

 そして、「IRカジノ施設整備実施法案」(196閣法64号)が石井啓一大臣から趣旨説明されました。代表質問は午後5時半ごろまで続きました。予算案審議や会期末を除けば、かなり長時間の本会議となりました。

【衆議院総務委員会 同日】

 議員立法が起草され、全会一致で可決しました。

 「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法改正案」(196衆法おそらく23号)が起草されました。

 提案者は、政権交代直前に鳩山総務大臣の下で政務官をしていた自民党の坂本哲志さん。あの頃は、自民党で総務政務官をやっていれば有利だという意識もあったのかもしれませんが、十数年で様変わりしました。法案の内容は、郵政3事業の間での消費税を非課税にして、年400億円程度の負担を浮かせる法改正のようです。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「働き方改革関連法案」(196閣法63号)「立憲対案」(196衆法17号)「国民対案」(196衆法14、15、16号)で参考人質疑がありました。この中で、全労連の岩橋さんは、「70年ぶりの大改正ならば、労働基準法第36条の三六協定を完全削除することを、検討してみてはどうか」と提案しました。これは全くその通りだと考えます。フレックスタイムという美名の下で推進されてきた三六協定ですが、夜遅くて健康に悪いし、労働組合との協定ペーパーなど見たこともなく、私は8年半働かされました。本当に許せません。高度プロフェッショナル制度の導入は、賃金の下方硬直性の是正のために必要かもしれませんが、公明党も必要だと言っていた、勤務間インターバルを9時間程度とる、という案が出ているようで、努力義務規定でも、インターバル9時間ができれば、36協定を削除のうえ、高プロ導入もありうべしと考えます。参考人質疑だけで散会しました。

【衆議院法務委員会 同日】

 「民法18歳成年法案」(196閣法55号)。参考人質疑では、前日の特別委に続いて、無所属の会から黒岩宇洋さんが登場し、民法の一般法で無効にできるものはそうした方がいいとの観点から、参考人に意見を聞きました。散会。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 「省エネ法改正案」(196閣法51号)の参考人質疑がありました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「所有者不明土地の利用の促進に関する特別措置法案」(196閣法52号)の参考人質疑がありました。

【参議院第一種常任委員会】

【参議院内閣委員会・文教科学委員会連合審査会 同日】

 「地域における大学振興法案」(196閣法5号)の連合審査がありました。但し、前夜からの愛媛県庁の文書に対する質問が多く出ました。

●連合審査だけで、参議院内閣委員会はありませんでした。

【参議院総務委員会 同日】

 「統計法など改正案」(196閣法34号)の趣旨説明があり、散会しました。

●参議院法務委員会はありません。
●参議院外交防衛委員会はありません。

【参議院財政金融委員会 同日】

 黒田日銀総裁の定期報告があり、それに対する質疑がありました。

【参議院文教科学委員会 同日】

 一般質疑。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「生活困窮者自立支援法改正案」(196閣法20号)が趣旨説明され、そのまま法案審査が始まりました。次回は参考人質疑。

【参議院農林水産委員会 同日】

 与党としては今国会で確実に成立させたいだろうと思われる、「森林経営法案」(196閣法38号)と「独立行政法人森林漁業信用基金法改正案」(196閣法39号)。参考人質疑がありました。私としては、自分に関係ないけど増税の法案だからなにがなんでも今国会で成立がよい、という気はしませんが、長い目で見れば、必要な法律案だろうとは考えます。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「不正競争防止法及びJIS法などの一括改正法案」(196閣法30号)を採決し、賛成多数で可決すべきものだと決めました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「海外インフラの我が国業者の参入促進法案」(196閣法32号)が趣旨説明され、そのまま散会しました。

●参議院環境委員会はありませんでした。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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