宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

第185臨時国会の10月15日(火)召集前倒し不可能に維新拒否で衆院の「要求書」作成できず

2013年09月24日 11時40分07秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

 写真は民主党ホームページから。

 第185臨時国会の2013年10月15日(火)召集(見通し)の前倒しが不可能な状態になりました。

 連休明けのきょう午前8時から、都内ホテルで、野党幹事長・国会対策委員長会談が開かれました。これは、自公民3党幹事長会談に先週出席した大畠・新幹事長の呼びかけに野党各党が応じたもの。

 ところが、維新の会が、臨時国会召集要求書(憲法53条、国会法3条など)への署名を拒否しました。

 現在情報を調べていますが、維新の会は、外交日程を優先する国会改革などから、APECや10月8日ではないかとされるTPPの首脳による「大筋合意」(破たんの可能性も)などを優先すべきだとの考えではないかと推測します。

 この結果、衆院では、民主党(56)、みんな(18)、共産(8)、生活(7)、社民(2)の合計でわずか91議席。定数480の「4分の1」(憲法53条)は120議席で遠く及ばない状況になりました。

 このため、5党は参院で集めるようです。参院では民主党(58)、みんな(18)、共産(11)、生活(2)、社民(3)で92議席なので、「4分の1」の60議席は大きく上回ります。

 ただ、私が調べたところ、参議院だけで臨時国会召集要求書をつくったのは、過去に第105回臨時国会の1度だけ。これは、1986年(昭和61年)5月26日で、半数改選がせまる参自民党(当時単独過半数)が「円高対策樹立のための臨時国会の召集」を要求。翌朝、第2次中曽根内閣は「円高対策の樹立と、衆議院定数の違憲状態の解消のために臨時国会を召集する」と決定し詔書を発布。6月2日に召集されたところ、午後2時に、衆議院解散詔書を発布し、衆議院議長が議長サロンで朗読。いわゆる「死んだふり解散」で、衆参ダブル選挙で、第2次中曽根内閣は圧勝し、自民党総裁任期延長による、第3次中曽根内閣・中曽根裁定へとつながりました。おそらく、藤波孝生・自民党国会対策委員長のシナリオでしょう。このときは、改正公職選挙法の施行日と(解散日でも参院選公示日でもなく)衆院選公示日にあわせ、47都道府県に紙媒体の官報が届くように個人で列車で配達したりというトリックにつぐトリックでした。

 今の日本に必要なのは、トリックではなく、君子は本を務む、本立ちて道生ず。民主党は2013年10月15日(火)召集に向けて、原発問題、農政、TPP、決算審査などの閉会中審査にとどめるべきです。いずれにしろ、たった、3週間しかありません。

 ◇

 会員制ブログの「今後の政治日程by下町の太陽・宮崎信行」を更新しました。

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 きょうの午前8時から、野党幹事長会談が都内ホテルで開かれ、第185臨時国会の2013年10月15日(火)からの前倒し召集の署名集め(総議員の4分の1以上)が始まる見通しですが、召集に関して、政府の期限が決まっていないため、前倒しはないもよう(あるいは小幅か)。

 基本的には、衆議院経済産業委員会、予算委員会などの閉会中審査で、政府は対応する見通し。
 
 民主党は秋の臨時国会で、委員配置を新しくし、自民党も副大臣・政務官と委員配置の一新を予定しています。このまま、来年の第186通常国会まで続投する見通し。来年の通常国会は、法案次第では大幅延長も予想されます。集団的自衛権や、日本国憲法改正は先送りされるでしょう。

 衆議院解散はすぐにはありませんが、「今後の政治日程by下町の太陽」の登録者は、過去最多になっています。ありがとうございます。今後とも、長期的視点に立って、力の入れ方、手の抜き方の認識を共有して、永田町で「不毛だ」と感じることをなるべく減らして息の長い政治との付き合い方を一緒に勉強していきたいと考えております。


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