[画像]平成27年度予算案審査のトップバッターに立ち、羽田雄一郎さん、2015年3月16日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【平成27年2015年3月16日(月)参議院予算委員会】
平成27年度予算案は、参議院での審議が始まりました。
基本的質疑は2日間でNHK中継入り。衆・委員会の質問時間は、質疑答弁を入れた総時間による「往復方式」ですが、参・委員会の質問時間は、質疑のみの「片道方式」です。参議院予算委員会では、テレビ入り審議では、衆院と同じ往復方式をとることが多いのですが、一年初めの基本的質疑は片道方式をとっています。このため、1日目の終わりから2日目の初めにかけて、自民党の質問時間になるように日程を組み、午後5時過ぎには暗黙の了解で質疑をやめる慣例となっているようです。
昨年末の衆院選による院の構成の変化で、衆議院の予算委や本会議は、自公民維共の5党のみとなり、すっきり分かりやすくなりました。私はこの5党体制のままずっと行けば、政権交代ある二大政党(自・民)政治はうまく機能すると考えます。
一方の参議院予算委員会の基本的質疑は次のように割り振られました。
合計331時間で、自民党84分、民主党95分、公明党32分、維新の党24分、共産党24分、日本を元気にする会24分、次世代の党12分、無所属クラブ12分、社民党12分、新党改革12分。5党以外に、5会派が登場します。「生活の党と山本太郎となかまたち」は質問できないようです。ただ、自公民維共の5大政党以外の諸会派は、キャラクターが立った人物が多いので、ねじれ無き衆参とはいえ、衆参の違いが明らかになる国会新時代が今年と来年の通常国会の見所になりそうです。
その記念すべき切り込み隊長には、羽田ファミリー、参議院民主党幹事長の羽田雄一郎前国土交通大臣が質疑。
雄一郎さんは「農業者戸別所得補償制度をなぜやめたのか」とただし、安倍晋三首相(自民党総裁)は、「農地の集約を遅らせることになるから」と答弁しました。
昨年の第187臨時国会で、江渡聡徳防衛大臣(兼)安保法制再整備大臣の「聡友会事件」で、事実上の更迭(第2次安倍内閣総辞職にあたり辞表をだし、第3次内閣で再任されなかった)に追い込んだ、先輩幹事長の小川敏夫さんが2番手。法相として死刑執行の命令書にサインした唯一の野党議員です。他の野党に死刑執行のサインをした国会議員が一人でもいるでしょうか。それだけでも民主党が政権担当能力をもつ証左です。岡田克也代表のもと、100億円の内部留保を管理する民主党財務委員長(「民主党」会計責任者)に就任。10年前の岡田執行部では、民主党最年長議員の前田武志さんと、現参議院議員会長の郡司彰さんが任されていたポストです。岡田代表は2月13日の記者会見で、「ご経歴からいって留任がふさわしい」としています。まさに同感至極です。
小川さんは、アベノミクス論争に出ました。以前、安倍さんから「結果がすべてなんですよ」と反論され、悔しい思いもしました。総理が相変わらず、名目と実質の違いをが分かっていない答弁をしました。
企業の内部留保の問題では、小川事務所作成のパネルを提示。給料が下がり続けていることによる「逸失賃金」の累計を時系列グラフに落とすと、その間に企業の内部留保が150兆円から320兆円へと増え続けた軌跡と重なるとして、どよめきを得ました。
そして、お得意のスキャンダル追及では、NHK会長の籾井参考人が、昨年末に秘書室にハイヤーを予約させ、1月2日にハイヤーでゴルフに行った後、3月9日になって、籾井さんからNHK秘書室に対して料金を払った、という不適切な経理処理を答弁で引き出しました。小川さんは「引き続き追及する」と宣言しました。日放労がんばろう。
次に衆議院からバトンリレーを受けた下村博文文科大臣の「博友会事件」。博友会幹部が清和会のパーティー券を購入するなどの実態が明らかになり、小川さんは「下村大臣は明らかに違法なので引き続き追及していく」と語りました。
3人目も閣僚経験者で、蓮舫さん。第187秋の臨時国会では、松島法相の首をとりました。きょうは、少子化の実態など大枠な議論を展開しました。
自民党は伊達忠一国対委員長が時間調整をしました。猪口邦子さんに続いて、三原じゅん子さんが質疑。「税のゆがみは国家のゆがみだ」として、国費投入で更生した日本航空の繰越欠損金控除について、西田昌司さんらと対応に回り、首相のリーダーシップで、向こう3年間で500億~600億円法人税を払わせることにしたと明かしました。自民党の質疑ですが胸がすっとする思いがしました。
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