宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

第62代横綱大乃国の芝田山親方、「青木参考人」として「女人禁制はけっして女性差別ではなくむしろ応援してもらっている」「アンケートをする時間を与えてほしい」と答弁

2018年05月29日 10時25分58秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]答弁する、第62代横綱・大乃国の「青木康」参考人、2018年5月29日、参議院インターネット審議中継。

 先日の日本相撲協会の巡業で、その地の市長さんが土俵で倒れた際、とっさに救急に上がった女性の医療関係者に対して、呼び出しが「女性は土俵から降りてください」とアナウンスした問題。

 第62代横綱「大乃国」で、日本相撲協会の広報部長をつとめる「芝田山親方」が、「青木康参考人」として、国会で答弁しました。

 きょうの参議院文教科学委員会は、国政調査案件として、相撲やアメフトについて、自民党の太田房江さんら、女性議員7人が連続で登板。大阪府知事時代に、春場所(大阪場所)の知事杯を土俵上で渡せなかった経験も踏まえ、「女人禁制」について質問しました。

 芝田山親方は、協会全体の認識として「女人禁制は、土俵は力士である男たちが命をかけるほどの真剣な鍛錬の場だ」とし、「長年、相撲が神事であることを土俵に女性が上がれない理由とされがちだった。しかし、神道式の行事をしていたが、農作物の収穫を祝う素朴な神事のように、習俗に近いものだ」と語り、協会や理事長が、神事であるとの認識で、女性は土俵を上がれないという立場はとったことがない、と強調しました。

 そのうえで、芝田山広報部長は「けっして女性を差別しているのではなく、むしろ女性に応援してもらっているからこそ現在の大相撲の繁栄がなりたっている」と大相撲をめぐる状況を明言。今後について「まずは国民のみなさんの意見を聞くべきではないと考え、これからアンケート調査をすることにした。その時間をいただきたい」と理解を求めました。

 女人禁制を、芝田山さんは、「じょにんきんせい」と呼んでいました。


[画像]質問する、自民党の太田房江参議院議員、2018年5月29日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 太田さんは、芝田山親方の答弁を「男性が命をかけて戦う土俵で、集中力を欠くような女性の存在を避けたいということだと受け止めた」と好意的に解釈ながらも、「神送りの神事をした後であれば、女性も土俵に上がれるのではないかという案もあるのではないかと私は考えている。女性の総理が生まれるかもしれないのだから、神送りの神事を後にする、という方法もある」と働きかけました。芝田山親方は「太田先生のご意見はまことに示唆に富むが、しばらくお時間を頂戴し、アンケート調査をしたい。今後とも先生のご指導ご鞭撻をいただきたい」とかわしながらも、前向きな姿勢を示しました。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki


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