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もう40年ほど前、大学1年の時、ドイツ語の授業でマックス・ウェーバーの『職業としての政治』という... もう40年ほど前、大学1年の時、ドイツ語の授業でマックス・ウェーバーの『職業としての政治』という本を読まされた。一通りの文法を終えただけで、どうしてこんな難解なドイツ語のテキストを、と無慈悲な教師を恨みつつ暗い教室で辞書と格闘していたのだが、今から思えば苦労して読んだかいがあったのかもしれない。というのも、今日の日本の政治を見ていると、つい、この書物でウェーバーが論じていた危惧(きぐ)を思いだすからである。 第一次大戦後の混乱した世情を背景に、ドイツを代表する知識人であったウェーバーは学生に向けて「政治」や「政治家」というものについて講演を行った。それを活字に置き換えたのがこの書物である。ここでウェーバーは、ドイツの政党政治が行き詰まり、代わって、大衆的人気をもつデマゴーグ(大衆扇動家)や、信条の純粋さをもっぱら訴える若者たちの登場を、幾分の危惧をもって論じている。既成の政党政治は、人々の
2009/07/12 リンク