もう一度読みたい：＜レクイエム２０１５＞人間という不可思議な生き物に迫る　作家・佐木隆三さん | 毎日新聞

もう一度読みたい：＜レクイエム２０１５＞人間という不可思議な生き物に迫る　作家・佐木隆三さん | 毎日新聞

「復習するは我にあり」を３２年ぶりに全面改定したころの作家、佐木隆三さん＝福岡市中央区で２００７...概要を表示 「復習するは我にあり」を３２年ぶりに全面改定したころの作家、佐木隆三さん＝福岡市中央区で２００７年３月２日、飯ケ浜誠司撮影 ＜下咽頭（いんとう）がんのため１０月３１日死去、７８歳＞ 色紙にサインを頼まれると、「事実」と書いた。「裁判傍聴業」を自称するほど、全国各地の裁判所に足を運んだ佐木さんは、徹底した現場主義の人だった。想像ではなく「事実をもって語るべきだ」との文学姿勢を貫き、法廷のやり取りや実在の事件を手掛かりに、犯罪に走った人間の性格や考え方まで掘り下げる独特の創作手法を確立した。 １９３７年、朝鮮咸鏡北道（現北朝鮮）生まれ。５６年、福岡県立八幡中央高を卒業後、八幡製鉄（現・新日鉄住金八幡製鉄所）に事務員として入り、兄で作家の深田俊祐さん（８０）らと同人誌「日曜作家」を創刊する。６１年、八幡製鉄の大争議の記録を元にした初の長編「大罷業（だいひぎょう）」が「戦後の労働者文学のすぐれた達

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