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ビルマ従軍経験者はうわごとで誰に謝っているのか? 『この世界の片隅に』関連で文献をたどり、古処にた... ビルマ従軍経験者はうわごとで誰に謝っているのか? 『この世界の片隅に』関連で文献をたどり、古処にたどり着いた(←イマココ)。 とんでもない小説である。 ビルマ戦線を生き延びた、粗暴きわまる祖父を、現代の高校生が観察する体裁をとるのだが、祖父が日射病(熱中症)に倒れてから繰り返す寝言(うわ言)、「申し訳ありません」「申し訳ない」は、一体誰へのものなのか、という謎解きをする小説である。一種のミステリーでもある。(ゆえに、ネタバレは、本作の面白みを半減させる。この記事の次章に結末が示されるので、承知して読んでほしい。) ああ、これは自分の不注意で死なせてしまった部下とか戦友*1とか上官に対する贖罪の言葉であろう、と誰もが察する。「ありきたりな」戦争小説ならそうするであろう。 しかし、いかにもそれらしい結論になるだろうというフラグが小説の途中に何箇所も散りばめられるので、逆にぼくは「いや……これは
2017/01/30 リンク