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「未亡人」という言葉は差別語だといわれる。確かに字面はその通りである。ただ、語源探索をしていくと... 「未亡人」という言葉は差別語だといわれる。確かに字面はその通りである。ただ、語源探索をしていくと、「男」という字は田圃で働く姿であるから、男だけが働くのか、「差別字」だとかいうことになりかねないし、未亡人という語は便利なのである。「久生十蘭未亡人幸子」と書けばすぐ分かるが、「久生十蘭夫人」と書いたら久生がまだ生きているようだし、「夫人だった」と書くと離婚でもしたようだからである。「久生十蘭夫人だったが久生は死んでしまった幸子」では、おかしい。何が何でも避けねばならない語とは、思わない。 さて、作家や学者、文化人の未亡人には、二種類ある。いい未亡人と、悪い未亡人である。いい未亡人は、夫の死後、その原稿を整理したりもするが、夫の実情を書いたりもする。時には自ら自立して文筆家になったりする。そしてその文筆は、時には夫の名を離れて、武田百合子のように、もはや「未亡人」の呼称も必要ないほどのものにな
2008/06/29 リンク