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近松秋江『黑髮 他二篇』(岩波文庫1952*1)は、「黑髮」「狂亂」「霜凍る宵」の三篇を収めている。秋江... 近松秋江『黑髮 他二篇』(岩波文庫1952*1)は、「黑髮」「狂亂」「霜凍る宵」の三篇を収めている。秋江の作品に初めて触れたのはこの文庫によってであったが――正確にはそれ以前、コラム集『文壇無駄話』(河出文庫1955)を「つまみ読み」したことがある――、内容というよりも、まずはその表記の面白さに惹かれて読んだのであった。 表記の面白さというのは、たとえば「一寸遁れに逃れて居りたい」(「狂亂」p.50)、「捕まりさうで、さて容易に促まらない」(同p.67)、「慨いても歎いても足りないで」(「霜凍る宵」p.151)、「幾度もいくたびも」(同p.154)、「可愛かはい人どつせ」(同p.165)という、異字同訓等を利用した云わば換字的な表記例、「悒鬱(うつとう)しくつて」「鬱陶しい五月雨」(いずれも「狂亂」p.61)、「眞實(ま)に受けて」(「霜凍る宵」p.116)「母親の言つた詐りごとを眞に受け